ルークの彼女は泣くのを堪えていたのを悟られないように顔を上げて明るい口調で言います。
「ルーク君ってラブレター全部、返事書いてくれるんでしょ?まさかオーケーだと思ってなくて、みんなの前で開けられてしまって…」
「差出人の名前がない手紙には返事書いてないよ。それ以外はとりあえず全部書いてたけど、うっかり忘れてたのが何人かいて返事はまだ?って聞かれた事もある」
「しかも直筆だから。タイプライターで済ませても良いのに、返事もらえるだけで幸せって言ってる子も多かったよ」
「そうか…。大体同じ文面だけど、一人一人違う文面にしようと頑張ってた事もあった」
「丁寧に断ってくれるから優しいって言ってる子も多いし、中には怒ってる子もいたけど…」
「たまにそう言う人もいたね。返事を書くのが嫌になった事もあるよ」
「女を見た目だけで判断してムカつく!とか言いふらしてたね」
「君は僕を何で判断してたんだ?って思った」
「私はルーク君の頭の良いところが好き」
「さっき話してた男子も成績良かったと思うけど何が気に入らないの」
「ルーク君は学年トップでしょ?あの人は二番目だけど、一番と二番じゃ全然違うよ…」
「あんまり差はないと思う。僕が苦手な科目では彼が一番を取る事もあるし…」
「医学は彼の方が得意みたいだったね。でもそこばかり自慢してきてうんざりしちゃう」
「君に好かれたくて自分の得意な事をアピールしたんだろう?」
「ルーク君は自慢とかしないし、他人の良いところを褒めてるから好きなの。私の占いの事も彼はバカにしてたわ…」
「うーん、男子は占いに興味がない人多いからね」
「ルーク君は私の占いをバカにしなかったじゃない?」
「それは…当たってたから認めざるを得なかった」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第264話。