No.984356

聖ビーストテイマー・ナタ94

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第94話。

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2019-02-17 19:06:48 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:116   閲覧ユーザー数:116

ナタはファッション雑誌をめくっていました。暗くなってもルークが帰って来ないから待っていたのです。

 

「あーっ!アーク、抱かれたくない男にランクインしちゃってるよ?」

 

「そのランキングには興味ないよ?他の全員に嫌われてもナタから愛されていれば問題ない」

 

「遊びで付き合ってすぐポイされそう!って書いてあるわ」

 

「遊びで付き合う気すらないのに…。心外だ!雑誌の記者を訴えてやろうか?」

 

「なぜか代わりにおじさんが抱かれたい男にランクインしてるし…。不倫で良いから抱かれたい!って、おじさんは不倫なんかしないよ?」

 

「それでこんな特集を?五十代男の大人の魅力を解析!とか表紙に書いてあるが…」

 

「おじさんは他の五十代の男に比べるとカッコいいからね」

 

合鍵を使ってドアを開く音がしてルークが帰ってくると、リビングにいるナタとアークには顔も合わせずに、自分の部屋のドアを開いて入ってしまいました。

 

「ルーク!帰って来たんなら、ただいまくらい言ったらどう?遅くまで帰らないから、心配してたのよ…」

 

ドア越しに声をかけますが、ノブを握ると硬くて、内側から鍵をかけているようでした。

 

「そっとしておいてやれ…」

 

「うーん、こんな事今までなかったんだけど」

 

「気づいたか?ルークのオーラの色が変わっていただろう」

 

「いつも澄んだスカイブルーなのに、朝焼けみたいに綺麗なピンク色のグラデーションだったわね…」

 

ルークは部屋の中で毛布を被って、うずくまっていました。

 

「ああ、柔らかかったなぁ。もうちょっと触りたかったんだけど、ローラがあんなに積極的になるなんて思わなかった…」

 

まだ心臓の鼓動は早鐘を打つように鳴っています。ローラの感触が残っているように感じて、また大きくなってきました。

 

「うわぁ!もうダメだ…。さっきから全然おさまらない。ローラの事考えるのやめようとしてるのに、どうしても頭に浮かんで来るし」

 

部屋の中で適当に処理を済ませます。

 

「僕がこんなにいやらしい事ばかり考える奴だなんて、ローラに知られたくない!」

 

朝になってもルークはボーッとしていました。

 

「ルーク、おはようくらい言ったらどう?本当にどうしちゃったのよ、もう!」

 

「思春期の子供にはよくある徴候のようだ。ゲイザーの著書にも載ってたよ?」

 

「へぇ、おじさんの書いた本があるの?私も読んでみようかな」

 

…つづく


 
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