No.951515

真・恋姫外史 がんばれ一刀お笑い道中~僕が外史に降りた理由~ 第十六話

アキナスさん

開戦真近

2018-05-07 03:43:33 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2803   閲覧ユーザー数:2545

袁術の所から自城へ戻ってきた雪蓮と一刀。

 

雪蓮はすぐさま呉の将たちを集め、袁術の所であった事を話した。

 

「って訳なのよ。どう思う?」

 

雪蓮の質問に最初に答えたのは冥琳だった。

 

「なるほど。悪くはないな」

 

「何で?」

 

「おそらく袁術に大きな手柄をたてさせ、その勢力を出来るだけ広げておいて、後でそれをそっくり頂こうという魂胆ではないか?」

 

「ご明察。長い間領地を貸してたんだろ?それ相応の利息を付けて返してもらったほうがいいんじゃないか?」

 

「さんせ~~い」

 

「そうね。今まで苦労した分、上乗せして返してもらいたいわね」

 

一刀に同意する孫家三姉妹の長女と三女。

 

一方で、次女は難しい顔をしていた。

 

「そんなに上手くいくとは思えないけど。袁術を強くして、下手をすれば自分達の首を絞めるだけという事も・・・・・・」

 

「確かに」

 

「蓮華様の心配ももっともですねえ」

 

蓮華の意見に同意する思春と穏。

 

「いっその事、これを期に袁術から離反しては?」

 

「却下」

 

蓮華の意見を一蹴する雪蓮。

 

「蓮華。今回の争いを利用して袁術を討ったとして、私達はどれほどのものを得られるの?」

 

「それは・・・・・・」

 

「恨みを晴らせばいいってものじゃないの。色々と奪わなきゃいけないものがあるんだから」

 

「・・・・・・」

 

黙り込む蓮華。

 

「とにかく、今回は一刀の方針通りでいきましょう。詳細はこれから詰めていくって事で」

 

雪蓮の言葉に頷く一同。

 

 

 

こうして、大望成就を目指し孫呉の者たちは動き始めたのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

いつでも軍を動かせるよう準備をしていた孫呉一行。

 

その最中、またもや袁術から呼び出しを受け、雪蓮、一刀は袁術の居城へと足を運んでいた。

 

「おお、来たか」

 

「来たわよ。それで、今日は何?軍の準備で忙しいんだから、手短にお願い」

 

「七乃」

 

「は~い。実は、袁紹様の連合に参加していた人達を調べたんですが、これだけの人達が参加してまして」

 

張勲がそう言うと、文官が雪蓮の所へ参加者の目録を持ってきた。

 

一刀も雪蓮の横から覗き込むように目録を見る。

 

「曹操、馬騰、公孫瓚、劉備・・・・・・そうそうたる顔ぶれね」

 

「はっきり言って兵数も将の数もあっちの方が上じゃないですか。いくら賭けと言っても、勝算が無いと・・・・・・」

 

「そういう訳じゃ。孫策よ。勝ち目があるなら申してみよ。もしも無いというなら、癪じゃが麗羽に与する他無いからのう」

 

「そうね・・・・・・」

 

「ちょっといいかな」

 

そこに再び口を挟む一刀。

 

「よいぞ」

 

「また何かいい考えがあるんですか?」

 

「一つある」

 

「ほほう。申してみよ」

 

「袁紹率いる連合に参加する」

 

椅子からずり落ちる袁術。

 

「何じゃ。いい考えでも何でもないではないか」

 

「いや、その上で機を待ち、時が来たら袁紹たちを裏切る」

 

「む」

 

「上手く立ち回れば相当有利に事が運べると思うが」

 

「確かに。連合内部の詳細な情報も手に入りますし、一考の価値ありですね」

 

「一刀。主は本当に良く頭が回るのう」

 

「ありがたき幸せ」

 

「では七乃」

 

「は~い。袁紹様に連合参加の通達送っておきま~す」

 

「うむ」

 

「それじゃ、私達は帰るわよ。まだ出撃準備の最中なんだから」

 

「うむ。ご苦労じゃったの」

 

 

 

早々に引き上げる雪蓮たち。

 

 

 

戦いの時は刻一刻と近づいていた・・・・・・

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

次回、反董卓連合全員集合の予定です。

 

果たして、一刀たちの目論見は当たるのでしょうか?

 

ではまた次回・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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