No.932943

九番目の熾天使・外伝 ~改~

竜神丸さん

βテスト(謎の戦士登場編)

2017-12-11 16:34:41 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3193   閲覧ユーザー数:1416

ザイエンがスニーク・ガーディアンを襲撃し、okaka達が謎の青いクロノスと遭遇していたその一方…

 

それらとは別の次元世界では、こんな出来事があった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヌゥ!?」

 

「グワァッ!?」

 

「全く、何故こうも怪人が多いのか…!!」

 

海鳴市、とある山のトンネル入り口前。突如として発生した怪人達を対処するべく、キーラは魔深フィッシャーに変身して怪人達と戦っていた。右腕に装備したカジキ型の長剣武器スティングフルーレを振るい、初級インベスや下級ロイミュード、眼魔スペリオルなどを片っ端から撃破して行く。

 

「ヌゥン!!」

 

「ッ……チィ!?」

 

そこへ長剣を装備した眼魔ウルティマが斬りかかり、魔深フィッシャーはスティングフルーレで受け止めてから鍔迫り合いとなる。しかし周囲にはまだまだ何体もの怪人達が蠢いており、多勢に無勢といった状況だった。

 

「面倒な…!!」

 

そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪ラビット!≫

 

≪タンク!≫

 

≪ベストマッチ!≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

≪鋼のムーンサルト!ラビットタンク!≫

 

「はぁ!!」

 

「「「「「グワァァァァァァァァッ!?」」」」」

 

突如、何処からか乱入して来た謎の戦士が、回し蹴りの一撃で怪人達を粉砕してみせた。突然の事態に魔深フィッシャーと眼魔ウルティマは鍔迫り合いをやめて後退する中、爆炎の中から謎の戦士はその姿を現した。

 

「おやおや、随分と物騒な状況だねぇ?」

 

赤色と青色が混ざったカラーリングのボディ。

 

兎の顔を模した、左側の赤い複眼と触覚。

 

戦車を模した、右側の青い複眼と触覚。

 

腰に装着している、レバーと2本の小さなボトルが特徴的なドライバー。

 

それだけの特徴で、キーラは現れた戦士の正体を察する事が出来た。

 

「…まさか、仮面ライダー? それに兎と、戦車…?」

 

「…フンッ!!」

 

「おっと。荒っぽいなぁ……ま、そっちがその気なら仕方ない」

 

眼魔ウルティマは標的を魔深フィッシャーではなく、突然現れた謎の仮面ライダーへと切り替える。眼魔ウルティマの繰り出す剣戟も難なくかわしたその仮面ライダーは、ドライバーに装填していた2本のボトルを抜き取り、別のボトルを2本ずつ取り出してから2本同時にシャカシャカ振り始める。

 

「実験開始だ」

 

≪ゴリラ!≫

 

≪ダイヤモンド!≫

 

≪ベストマッチ!≫

 

それらの音声と共に、謎の仮面ライダーは2本のベルトをドライバーに装填。その隙を見逃す眼魔ウルティマではなく、眼魔ウルティマは手のひらから青い炎を放つ。

 

「ハァッ!!」

 

「ッ……危ない!!」

 

青い炎が謎の仮面ライダーに命中し、大爆発が発生。これで仕留めたと判断する眼魔ウルティマだったが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?」

 

爆炎の中からは、謎の仮面ライダーが何事も無かったかのように姿を現す。しかし、その姿は先程までの赤色と青色のカラーリングではなかった。

 

「…ゴリラ、それにダイヤモンド…?」

 

茶色と水色が混ざったカラーリングのボディ。

 

ゴリラの顔と腕を模した、左側の茶色の複眼と触覚。

 

ダイヤモンドの輝きを模した、右側の水色の複眼と触覚。

 

見るからに硬そうで、見るからに力強そうな形態だった。

 

「ハアァッ!!」

 

眼魔ウルティマが再度長剣で斬りかかる。しかし振り下ろした長剣は、謎の仮面ライダーのダイヤを模した装甲を斬る事が出来ず、逆に長剣の方がピシッと罅割れた。

 

「ッ!?」

 

「よっと!」

 

「グォッ!?」

 

驚く眼魔ウルティマを他所に、謎の仮面ライダーは左手で長剣をすかさず弾き、ゴリラのように大きな右手拳で眼魔ウルティマの腹部を殴りつける。その見た目に違わぬ力強い一撃で怯む眼魔ウルティマに、謎の仮面ライダーは更に数回ほど右手拳を叩き込み、眼魔ウルティマの胸部を蹴りつけ思いきり吹き飛ばす。

 

「グハァッ!?」

 

「うん、勝利の法則は決まった…!」

 

≪レディ・ゴー!≫

 

眼魔ウルティマが苦しそうな呻き声を上げる中、謎の仮面ライダーはドライバーのレバーを右手で回し始める。そんな謎の仮面ライダーに、上空に避難していたバット型の下級ロイミュードが襲い掛かろうとしたが…

 

「はい、バレバレだよっと」

 

「グッ―――!?」

 

謎の仮面ライダーが左手を高く上げた瞬間、上空から爪を振り下ろそうとした下級ロイミュードが一瞬でダイヤモンドに変化。そのままバラバラになって複数のダイヤモンドを生成、謎の仮面ライダーの目の前にはダイヤモンドの山が完成する。そして…

 

≪ボルテック・フィニッシュ!≫

 

「はぁっ!!」

 

「ヌゥ!? グ、ゴァ…ガ……グワァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」

 

謎の仮面ライダーが振るった右手拳で、山となっていた大量のダイヤモンドが一斉に眼魔ウルティマに向かって飛来する。眼魔ウルティマは両腕でガードしようとしたが、飛んで来るダイヤモンドの弾丸を防ぎ切れず、遂には大爆発を引き起こし撃破されてしまった。

 

「…凄いな」

 

「ふぅ♪ さて…」

 

≪ラビット! タンク! ベストマッチ!≫

 

≪鋼のムーンサルト! ラビットタンク!≫

 

魔深フィッシャーの変身を解いたキーラが呆然としている中、眼魔ウルティマを撃破して一息ついた謎の仮面ライダーは再び兎と戦車の特徴を持った赤と青の形態になり、キーラの方へと振り返る。

 

「ねぇねぇ、そこの綺麗なお姉さん」

 

「ん、私か…?」

 

「そう、君。エグゼイドって名前の仮面ライダーを知らないかい?」

 

「! …エグゼイド?」

 

「そう、エグゼイド。『究極の救済』を意味する、『EXTREME-AID(エクストリーム・エイド)』を略して、エグゼイド。知らない?」

 

エグゼイド。okakaが最近新しく変身したという仮面ライダーの名前を聞いたキーラはピクッと反応する。まだ目の前にいる仮面ライダーが味方とは限らない。そこでキーラは、敢えて嘘を付いてみる事にした。

 

「…いや、知らないな。そんなライダーは聞いた事も無い」

 

「う~ん、そっかぁ。この世界にはいないのかぁ……じゃあ良いや。他を当たる事にするよ」

 

「待て。君は一体何者だ?」

 

立ち去ろうとしてキーラに呼び止められた謎の仮面ライダーは、クルッと再度振り返ってから右手で触覚を撫でながら告げる。

 

「仮面ライダービルド……『作る』『形成する』って意味の、ビルドだ」

 

「仮面ライダー、ビルド…?」

 

「以後、お見知り置きを……See you♪」

 

そう言って、謎の戦士―――仮面ライダービルドは、右手に持った小さなボトルをシャカシャカ振りながらトンネルの闇へと消えていく。キーラはそんなビルドの後ろ姿を見届ける事しか出来なかった。

 

「仮面ライダービルド……一城殿なら、何か知っているのだろうか…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謎の戦士、仮面ライダービルド…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その名前はキーラを通じて、後にokakaの耳にも知れ渡る事となる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このビルドとの遭遇が、後にどのような物語を築く事になるのか……それはまだ誰も知らない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued…?

 


 
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