風天中学校・音楽室。
学校は休日だが、EMCeeの面々は音楽室に集まって、来る豊穣祭に向けてリハーサルを続けていた。
「ん~、どうもしっくり来ないなあ」
ギターを抱えて頭を悩ませるエリシア・グレイに、ベース担当のミュア・ブリーズが話しかける。
「どったのーエリシア?」
「や、どうもいまいちいいリフが思いつかなくってなあ…」
「そんなに難しいの?」
「思いついてるっちゃあ思いついてるんだけど、合うかなあ…」
その時、ドラムス担当のキャメロン・ベルが声を上げた。
「そういうミュアはどう?いいベースライン思いついた?」
「うーん、こんな感じかなあ…」
そう呟きながらベースを弾いてみるミュア。
「キャムは?」
「それっぽいリズムは閃いてるんだけど…」
と、ドラムを演奏してみせるキャム。
「…待てよ?じゃあこれを合わせたらどうなるのかな?」
「えー、でもなあ」
「まぁ物は試しっていうし…やってみようか。タイミングはキャムに任せるね」
「…OK、それじゃあ合わせてみようか」
キャムの合図で三人一斉に、自分がいいと思ったメロディラインを合わせてみる。すると…
「…!これは!?」
「何でだか知らないけど、これ一曲できたんじゃない!?」
「よぉぉし!豊穣祭までに完成させるぞーっ!」
「「YEAH!!」」
風天警察署。
「と、いうわけで豊穣祭では何が起こるかわからないからな…全員気を抜かずに警備にあたってもらいたい!」
大勢の警官を前に捜査1課課長の九重久遠警部が訓示をする。
「あー、祭りの時って喧嘩とか盗みとかのトラブル多いッスもんね…」
と、頭をかきむしるのはクオンの夫にして部下である九重将矢。
「確かに去年の豊穣祭でも、駅前広場で人が殺到しすぎて将棋倒しになる事故がありましたからね。自分も事故防止に当たったんですが、人の多い事多い事」
と、苦労話を垂れるのはファルシオンⅡ・エッジ。
「それとこれは身内話になるが…曇天署の佐和子警部と雨天署のサンドラ警部が騒ぎを起こしているようだったら 全 力 で 止めるように。警察が怪我人出したなんて笑えないからね」
「はーい」
豊穣祭の準備は着々と進むのだった。
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続いた。
■出演
EMCee
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