「いわゆる乙女の雑談」
城の一室で、男子禁制のお茶会が催されていた そして、話が弾みそれぞれの告白の話となり、まず白連が白状させられた(主に、紫苑とかにより)
回想
白連「・・・こ、ここが雅樹の部屋か・・・夜だな・・・って何であたしは緊張しているんだ!」
官渡で、刑天に捕まっていたところを助けられ「後で伝えたいことがある」といって別れた白連は今、雅樹の部屋の前で傍から見れば挙動不審にみられるほど唸っていた
雅樹「ん?誰だ?」
気配に気づいたのか、中から雅樹が呼びかけた
白連「!・・・あたしだ」
最初は驚いたが、覚悟を決めたのか返事をした白連
雅樹「白連か・・・ま、入れ」
雅樹に促され、部屋に入った白連は出されたお茶を飲んで何とか落ち着こうとしていた
雅樹「で・・・何のようだ?」
机で、何かの書類を書きながら聞いてくる雅樹に若干の不満を感じつつ、白連は言葉をつむいだ
白連「えっと・・・その・・・助けてくれてありがとう・・・」
顔を赤くして、そう呟く白連
雅樹「・・・気にするな いつだったか、お前に言ったはずだ 困った事があれば助けてやる、と」
白連「そうだっけ?」
雅樹「ああ」
白連「そっか・・・ところで、さっきから何してるんだ?」
先ほどから、何かを書いている雅樹に白連は聞いてみた
雅樹「ん?ああ、俺がいなくなっても動けるようにしている」
白連はその言葉を聞いて理解ができなかった
白連「いなくなるってどういうことだよ!」
雅樹「・・・まあ、話してもいいか 実はな―――」
そして、白連は知った 自分が好きな男が仲間に忘れられたとしても仲間を守ることを覚悟をしている事を、そして、雛里と華雄が雅樹と一緒に生きていく決断をしたことを―――
白連「そんなことが・・・」
雅樹「別に気にする事じゃあない 俺が選んだ道だ・・・雛里たちに、人をやめさせてしまったのは悪いと思っているが・・・」
白連「・・・」
白連は最後の言葉を聞いて少し腹が立った
白連「・・・お前は、雛里たちを馬鹿にしているのか?」
雅樹「なに?」
白連「『雛里たちに人をやめさせてしまったのは悪いと思っている』?ふざけるな!雛里たちはどんなに危険でもお前と生きていく覚悟を決めたんだ・・・お前が好きだから・・・お前とずっと一緒にいたいから、自分の意思で人をやめたんだ!なら、その覚悟をお前が信じなくてどうする!」
雅樹「白連・・・」
白連「もう少し、あたしたちを信じろ・・・」
雅樹「・・・そうだな」
白連「まったく・・・お前はなんでも一人で抱えすぎだ 少しは、軽くしてみろ・・・わ、私が手伝ってもいいんだぞ?」
雅樹「・・・(顔真っ赤だな~)そうか・・・だったら、手伝ってくれるか?」
白連「・・・あ、ああ その・・・お前が、私を守るって言うなら私は、お前の心を守ってやる・・・す、好きだ・・・お前の事が好きなんだ・・・雅樹」
雅樹「まったく、なんで俺の周りには積極的なお嬢さんが多いのか」
白連「・・・積極的なのはいやか?こ、これでも、がんばってみたんだが・・・」
雅樹「そういうところがお前の魅力かもな・・・ありがとな、白連」
―――城の一室―――
白連「―――と、これが私の告白の話かな?」
華雄「むう・・・なんか、格好いいな」
紫苑「あら~華雄ちゃんの「私の全てはお前のものだ」って告白も良かったわよ~?」
詠「そうよね~あの華雄が・・・」
華雄「う、うるさい!」
星「顔を真っ赤にしても怖くないですな~♪」
桃香「なんか、こういうのいいね」
朱里「他の人も聞きたいですね~」
こうして、乙女のお茶会は進む
「その頃の男たち」
一刀「お、また釣れた!」
狂骨「またお前か・・・」
刑天「こっちは、ボウズだってのに・・・」
女性陣がお茶会をしているとき、男たちは近くの川で釣りをしていた
一刀「まあまあw それより、そろそろ昼飯にしようぜw」
そして、一刀は薪を集めてきた
狂骨「ほい、点火w」
刑天「塩焼きでいいよな~?」
狂骨が火をつけ、刑天が川の水を塩水に変換してそこから、塩を抽出して魚の塩焼きが完成した ちなみに、おにぎり持参
一刀「しかし、たまには男だけってのもいいな~」
狂骨「確かにな・・・」
最近は、いろんな意味で女性に囲まれていた三人 こうやって男のみというのは、なかなかない
刑天「グビ まあ、いくら恋仲とはいえ異性には分からんこともあるしな」
一刀・狂骨「「だな~」」
そして、数時間後―――
狂骨「・・・盗賊か?」
一刀「え!?」
刑天「数は・・・20ぐらいか?」
狂骨「一刀は下がっていろ「断る!」お?」
一刀「俺だって、自分の身くらいは守れるさ」
刑天「そうか・・・だが、無理するな?お前がいなくなればこの国は終わるぞ?」
一刀「分かってるさ・・・無理はしない」
そういって、背中を合わせ全方位をカバーする陣形を取る三人
狂骨「では・・・行こうか?」
刑天「了解」
一刀「心配ないと思うけど・・・怪我すんなよ?」
そして、男たちは現れた盗賊に向かっていった
「肝試し~遊びでやったら恐ろしい事になった~」注:この時代にあるのか不明なものがありますがご容赦を
一刀「肝試し?」
太公望「そう!」
いつものように主要な面子でお茶会をしていたときに、例のごとく現れた太公望が「肝試し」をしようと持ちかけた
桃香「ご主人様、肝試しってなんですか?」
狂骨「まあ、簡単に言うと決められた順路を回ってその順路の中に幽霊とかのカッコや人魂を模した松明とかをおいて回っているやつを怖がらせるんだ」
星「ほう・・・面白そうですな」
愛紗「え!?」
朱里「でも・・・怖いですよ~」
刑天「そりゃあ、怖がらせるのが目的のものだからな」
乗り気の連中とそうでない連中での話が続いていたが結局、一回やってみようという話になった
太公望「じゃあ、俺が順路とか仕掛ける道具とかを仕込んでおくから今夜、城の近くの森の入り口に集合ね~」
そういって、太公望は姿を消した
一刀「でも、久しぶりだな~」
愛紗「・・・」
桃香「でも、少し面白そう」
そして―――
太公望「それでは、組み分けなんだけど・・・三人一組で班を作ってもらうけど、せっかくだし男子三人とそれぞれ組んでもらおう 例えば、北郷君と劉備ちゃん、関羽ちゃんの班 そして、また北郷君と孔明ちゃん、張飛ちゃんの班みたいに」
それには、全員異論はなかったようだ むしろ、恋する乙女には願ったり適ったりだったらしい
刑天「最初は、俺らか・・・大丈夫か?」
月「だ、大丈夫です」
詠「しょ、所詮はあいつの作ったものでしょう?へ、平気よ!」
最初の組は刑天・月・詠の三人だ
太公望「これが、提灯で、こっちが地図・・・じゃあ、行ってらっしゃい!」
こうして、三人は森の中へ入っていった
―――入り口―――
一刀「いや~やっぱ雰囲気出るな・・・」
愛紗「ガタガタガタガタ」
涼「愛紗さん・・・大丈夫ですか?」
愛紗「駄目だ・・・」
一刀「いや、『駄目だ』って(^^;)」
鈴々「愛紗はこういうのは苦手なのだ」
愛紗は「違う!」と叫んだが声が上ずっているので説得力がない
一刀「まあまあ そういうところもあったほうが可愛いと思うよ」
本人としては、別になんてことない言葉だろうが・・・周りからしてみれば―――
愛紗「(ポー)」
桃香・鈴々・朱里・恋「「「「むー」」」」
紫苑「意識せず、か・・・恐ろしいわ~♪」
その他「「「「・・・ああ、こうやって知らないうちに好感度があがっているのか」」」」
こっちは、緊張感はない
―――森の中―――
森の中では、三人が順路を回っていた
詠「何なのよ・・・こんにゃくが生暖かいなんて・・・気持ち悪い」
少し前に、上から降ってきたこんにゃく攻撃に詠は怒っていた
月「でも、あの人魂は怖かったです」
刑天「太公望・・・これをわずか半日でしたのか?・・・能力の無駄遣いだな」
こんにゃくといったふざけたものもあったが、基本的には質の高いお化け屋敷と変わりはなかった 無駄なところで労力を惜しまない太公望に少し、あきれる刑天だった
詠「ん?あれが、終点みたいね・・・」
月「あそこの紙を持っていけばいいんですね・・・」
刑天「あまり、速く行き過ぎるな?やつの事だから・・・「「きゃあーー!!」」遅かったか」
先に行った二人のところへ向かうと、そこには腐乱死体があった
刑天「偽者か?いや・・・しかし、この感触は 無事か二人とも?」
月「こ、腰が抜けました・・・」
詠「なんで、そんなもの用意してるのよ!」
・・・『奴』だからな~ しみじみ刑天はそう思っていた すると―――
月・詠「「きゃあー!」」
刑天「ん?」
二人の傍にあった腐乱死体が動き、二人の足をつかんだ
月「いや・・・いやぁ・・・いやぁー!」
詠「こ、これは夢・・・そう、夢よ!」
パニック状態の二人・・・そして、死体が目の前でケタケタ笑い二人は―――
―――入り口―――
翠「お?帰ってきた・・・ん?」
翠の言葉に焚き火をして談笑していた全員がそちらを見ると微妙な顔をした刑天と両脇に抱えられて泣いている月と詠がいた
一刀「な、何があった?」
刑天「それは・・・聞かないでやれ 聖、桔梗・・・その・・・二人を着替えさせてやってくれ」
聖「えっと・・・そういうことですか?」
桔梗「確かに、聞かれたくはないな・・・」
刑天の言葉で二人に何があったかを理解した二人は月たちを一度城へ帰すためにそこから、離れた
狂骨「どうしたかは、聞かないが・・・どのような仕掛けがあった?」
次に行く狂骨が仕掛けの種類を聞いてきた
刑天「大半は、普通に怖いものだが・・・最後に腐乱死体が動いた」
全員「「「「・・・」」」」
その光景を想像した全員は怖くなった
刑天「さらに、それが足をつかんで・・・月たちの目の前で笑ったから・・・後は・・・聞くな」
複雑な顔をした刑天に一刀たちは何もいえなかった・・・主に、彼女たちの名誉のためとか しかし、太公望は「ん?」と妙な顔をした
狂骨「ものすごく・・・不安だな」
華雄「最初は、そこまで・・・と思っていたがあれを見るとな」
ねね「(狂骨殿の前で恥をさらすわけには・・・恋殿・・・ねねに力を!)」
そして、第2組が出発した
―――森の中―――
狂骨「いかん・・・はぐれた」
森に入って、霧が出てきたと思ったら横にいた華雄とねねがいなくなっていた
狂骨「この霧・・・奴が作り出しているのか?・・・華雄ー!ねねー!」
狂骨は、感覚を頼りに進んでいるが一向に霧は晴れない
―――Side 華雄―――
華雄「狂骨!ねね!」
くそ・・・二人ともどこに行ったのだ?霧が出てきたと思ったら、いつの間にかいなくなっていた・・・これも太公望の仕業なのか?
華雄「とにかく、二人と合流しないと・・・ん?あれは・・・狂骨!」
よかった 狂骨を見つけられた・・・あいつなら、ある程度この霧の中でも動けるだろ
華雄「狂骨、無事だったか」
そして、華雄が狂骨の肩に手を置き狂骨が振り向くと
華雄「え?・・・顔がない?・・・う、うわーーー!」
いわゆるのっぺらぼうの狂骨だった 自分でも、柄じゃない悲鳴を上げながら逃げると前方にねねの姿が見えた
華雄「ねね!良かった・・・無事だったか」
ねね「ええ・・・華雄殿もご無事だったようですな?」
そういって、振り向いたねねの顔はまたしても、のっぺらぼうだった
華雄「い、いやーーー!」
―――Side ねね―――
ねね「い、今の悲鳴は・・・華雄殿?あの、華雄殿でも悲鳴を上げるなんて・・・どれだけ恐ろしい事が・・・」
一人になり、心細さを感じていたねねだったが、華雄の悲鳴が聞こえた事により心細さに拍車がかかった
ねね「狂骨殿~?ねねは、ここですぞ~?・・・今なら、少しくらい破廉恥なことしても怒りませんぞ~?」
自分でも、何言っているのか分からないが喋っておかないと余計に怖く感じるのが分かる
ねね「うう・・・助けてくだされ~・・・」
一人という事もあり、心が折れかかってきたところのようだ そして―――
ねね「お?・・・あれは・・・」
ねねの前方に突然霧が晴れている場所があった
ねね「もしかしたら、出口!?」
そう思うと、嬉しくなり一気に駆け出す しかし、突然何かに足が取られた
ねね「へ?・・・な、なんじゃこりゃー!?」
どっかの、殉職刑事のような叫びを上げたねねの足にはスライムが纏わりついていた スライムはねねを包み込もうと段々、上のほうに這いよってきた
ねね「な、ねねは、あまりおいしくないですぞ?細身だし、胸も大きくないし・・・とにかく、ねねはおいしくないですぞー!?」
しかし、どれだけ言ってもスライムはねねの体を包み込もうとしている そして、スライムが一気にねねを包み込んだ
ねね「い、いやーー!」
―――Side 狂骨―――
狂骨「手ごたえがない・・・」
狂骨は、先ほどからゾンビを斬っていたが手ごたえのなさに不信感を抱いていた
狂骨「幻術の類か?この霧が原因か?なら・・・」
体に火を纏い、上昇気流を作り出し霧を一気に散らす すると
狂骨「華雄!ねね!無事・・・か?」
華雄「ヒック・・・うえ・・・きょうこつぅ~・・・うう」
ねね「きょ~こつさま・・・怖かったです~」
狂骨の姿に気づいた二人が泣きながら抱きついてきた
狂骨「(ねねはともかく、華雄が泣くだと!?一体何があった?)」
―――森の入り口―――
一刀「あ、戻ってきた・・・ん?」
その言葉で、全員が振り向くが様子がおかしい事に気づいた 主に華雄の
白連「・・・華雄が・・・泣いている?」
愛紗「な、なにがあったんだ!?」
ねねは大体予想はしていたが、華雄までが泣いているのを見てほぼ全員が不安になった
全員「「「(どんだけ恐ろしい事が、おこっているんだ)」」」
狂骨「あ~華雄は、大量ののっぺらぼうに追いかけられて心が折れたらしい」
一刀・刑天「「ああ~」」
太公望「あれ?」
二人は納得した 確かに、のっぺらぼうが大挙して追いかけてくれば心が折れるだろう のっぺらぼうの説明は太公望がしたが―――
太公望「おっかしいなぁ・・・そんなにたくさんののっぺらぼうとスライムは用意していないんだけど・・・」
全員「「「え?」」」
太公望のその言葉に華雄とねねを除く面子が聞きなおした
太公望「いや、刑天のときも思ったんだけど確かに、腐乱死体は用意していたんだ でも、紙を取ったら足元にあるだけで、動くはずはないし笑うなんて・・・」
刑天「待て・・・お前の仕込みじゃないのか?」
太公望「だって、さすがにそこまでしたらかわいそうでしょ?狂骨君たちのほうものっぺらぼうは用意したけど、狂骨君の格好なんてさせてないし、スライムはそもそも用意していないんだ」
そんな言葉で一気に顔が青ざめる全員
桃香「え?ということは・・・」
朱里「本物の・・・幽霊?」
乙女たち「「「きゃあーーー!!!」」」
狂骨「なんか、似合わない奴もいるが・・・ゲフッ」
そんな事を呟いた狂骨に何個か石が投げられた
一刀「・・・やっぱり、こういうのって本物が出てくるんだな・・・」
刑天「狂骨・・・生きてるか~?」
狂骨「(返事が無い ただの屍のようだ)」
そんなひと夏の経験
さて、閑話ですw
今回は、白蓮の告白の話・男たちの友情(?)の話・肝試しのお話です
まあ・・・うまくかけたのではないかと思うのですが・・・いかがなものでしょう?
もう少し、閑話を書いてから本編を進めようと思いますwとりあえず、拠点√・・・誰書こう?
とりあえず、今回はこの辺でw
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閑話の8ですw