No.904313

真恋姫無双 鳳凰神の力を宿す聖剣士 第1話

麒麟さん

一刀な外史から現世に帰還した二年後の魏の王都 洛陽ではの三國の王を中心としたそれぞれの国の将軍、軍師らが集まってパーティーをしていた。そのなかで、華琳は一刀がいないことを思いながらも、楽しんでいる。

2017-05-06 00:15:34 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1758   閲覧ユーザー数:1645

「ゾウナ復活、大陸を覆う巨大な闇」

 

一刀が最強剣士の称号を継承している頃、洛陽では魏、呉、蜀の三國のパーティーが行われていた。その様子は見るからに楽しそうであった。少し前まで殺し合いをしていた者たちが仲良く会話をし、食事を食べるのはある意味変わっていた。

 ある一人の少女がふと空を見上げた。その少女の身長は小さかったが、金髪ロールの髪形をした。威風堂々という言葉が似合うそのような感じがした。彼女の名前は曹操、真名を華琳である。

 

華琳「一刀、貴方は今何をしているの、私は元気にやっているわ。早く戻ってきなさい。」

 

 そう呟いていると、孫策(真名 雪蓮)と劉備(真名 桃香)がやって来た。彼女らもこのパーティーを楽しんでいる。独り言を言っている華琳に声をかけた。

 

桃香「どうかしたんですか?華琳さんせっかくのめでたい日なのに。」

 

雪蓮「そうよ、おいしい酒や料理もたくさんあるし、もっと楽しみましょう。」

 

華琳「そうね。桃香、そういえば、貴方のところに麗羽たちが来たと聞いているけど。大丈夫なの?」

 

桃香「はい、大丈夫ですよ。問題は起こすことはありますけど。」

 

華琳「そう、なら大丈夫ね。問題は袁術の方ね。結局、あの一件では逃げられてしまったけど。」

 

 華琳が言うように、袁術は張勲と共に雪蓮に領地を取られて以降、大陸全土を放浪し、元董卓(真名 月)軍の将軍 華雄を加えて野盗団を結成したが。その野盗団も孫権(真名 蓮華)と郭嘉(真名 稟)を中心とした部隊により壊滅したが、三人も一度は捕まったが隙を見て、逃げ出した。

 

雪蓮「私の勘だと。袁紹は何か問題を起こしそうなのだけど。」

 

桃香「そう言わないで、雪蓮さん。もうあの三人もこの平和を壊すような真似はしないですから。」

 

雪蓮「だといいのだけど、それにしても空が暗くなったわね。まだ昼だというのに。」

 

雪蓮の言葉につられて、二人も空を見上げた。確かに雪蓮の言うように、この時間はまだ明るいはずなのになぜか空は暗くなっている。そう感じていると空から恐ろしい顔をした化け物が浮かび上がって来た。その化け物は口を開き、喋り始めた。

 

ゾウナ「ごきげんよう。大陸の民たちよ、私の名はゾウナかつてこの大陸を支配した魔王である。今回私が諸君らに伝えたいのは今までの平和な時代は終わり、これからは破壊と混沌が支配する時代に変わる。私を拒絶した民たちよ、私を封印した天の御使いよ。今こそお前たちに復讐する時だ。」

 

 そういうと、ゾウナの姿は空から消えた。

 

華琳「何だったのかしら。あいつは禍々しい嫌な感じがしたけど。」

 

雪蓮「私の勘もあいつは危険だと告げているわ。」

 

桃香「本当ですね。それに天の御使いと言っていましたけど、華琳さんのところにいた。北郷さんと何か関わりがあるのでしょうか?」

 

 そう言っていると黒いサイドポニーの少女がやって来た彼女の名は関羽(真名 愛紗)、桃香と張飛(真名 鈴々)とは義姉妹の契りを結び、現在は蜀の大将軍でもある。彼女が大慌てで桃香に伝えた。

 

愛紗「桃香様、大変です。蜀の西方の山地から謎の化け物が多数侵攻しています。現在、成都は事実上陥落し、民のほとんどが東や北に避難しているとのことです。」

 

桃香「ええ!そんな。どうしてこんなことに。」

 

愛紗「とにかく、今すぐ、蜀に戻り成都を奪還しましょう。」

 

 そう言っている間に二人の少女がやってきた。一人は猫耳フードを被った少女。もう一人は黒い長髪の小さい少女。前者は荀彧(真名 桂花)、後者は周泰(真名 明命)である。

 

桂花「大変です!華琳様。魏のあらゆる都市で大暴動が起きています。原因はわかりませんが。このままでは魏の全土に広がります。」

 

華琳「なんですって、今すぐ春蘭(夏候惇)、秋蘭(夏侯淵)中心とした部隊で鎮圧を急ぎなさい。このままでは魏が滅びてしまうわ。」

 

明命「大変です!雪蓮様、南方より越が大部隊で呉に侵攻を開始しました。また、呉の各地で地方の豪族たちが反乱を起こしました。」

 

雪蓮「何ですって、私たちもすぐに呉に戻り、鎮圧するわよ。」

 

桂花・明命「はい、わかりました。」

 こうして、パーティーは終わり、蜀の者たちは蜀へ、呉の者たちは呉に急ぎ帰還した。華琳は三人の軍師を呼び軍議を始めた。将軍たちは暴動鎮圧のために魏の各地に飛んでいる。

 

華琳「暴動の原因は何なの、誰か説明しなさい。」

 

稟「原因は探っていますが、今のところ見当たりません。ただ、偵察の兵達によると暴動を起こしている者たちは何かに操られている。感じがすると言っていました。」

 

程昱(真名 風)「まだ、よくわかっていませんね。ただあの怪物が現れたことに、何か関係していると思いますけど。」

 

桂花「蜀や呉で起きている問題と無関係でないことは推測できますけど、なぜ今になって。」

 

華琳「とにかく、この問題は全力で解決するわよ。皆、急ぎなさい。」

 

三軍師「はい!」

 

華琳「(それにしても、あのゾウナという奴は何者なの、昔、天の御使いに敗れたと言っていたけど。一刀以外にもいたのかしら。何か探ってみなければ。)」

 

 華琳はそう思いながら早く走っていった。その様子を遠くから眺めている者がいた。小柄だが悪そうな笑みを浮かべた少年であった。

 

少年「ふふ、苦しめ三國の王たちよ貴様らはこれから、絶望を知っていくことになる。僕が受けた苦しみをお前たちも味わうといい」

 

そう言って、闇に消えてしまった。(End)

 

―あとがき―

 今日は一刀が消えた後の世界の様子を書きました。今になって思うと、基本、一刀は魏ルートにおいては他の勢力の人間との絡みが無いんですよね。多くの武将や軍師に会っていますけど碌に会話をしていないんですよね。

さて、この少年の正体は後々明らかになっていきます。ヒントはゲームには名前だけの登場でしたが、アニメでは登場しているキャラです。

次は一刀の世界と彼の様子を書きます。外史から帰還してからの四年間、彼は何を思い行動したのか、書く予定です。

 


 
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