No.89633

~薫る空~21話(洛陽編)

薫る空21話
つかの間の休息。その裏側では次の戦乱の幕が少しずつあげられていた。

2009-08-13 18:16:00 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:5157   閲覧ユーザー数:4312

 

 

 

 

【薫】「あ゛ぁぁ~~……」

 

【季衣】「だいじょぶ?」

 

 昼の城内。少し蒸し暑いなか、薫は肩を落とし、うなだれていた。

 

【薫】「なんとか……。ってか、覚えてないんだから、しょうがないよねぇ…」

 

 薫は扉を開け、廊下を出たところで、季衣と出くわす。薫の表情から、季衣は心配そうな声をかけるが、だからといって薫の気分が晴れることは無かった。

 

 薫が出てきた扉は桂花の部屋のものだ。朝、薫が一刀の寝台に入っていたことについて、今の今までずっと小言を言われていたのだ。それは、以前呉に薫を捕らえられた時のことを気にしているのか、薫の上官としては少し言いすぎかと思われるほどのものだった。

 

【季衣】「でも、兄ちゃんの部屋いたんでしょ?」

 

【薫】「まぁ……うん」

 

【季衣】「じゃあ、薫が悪いよ~。僕だって一緒に寝たいの我慢してるんだから~」

 

 季衣なら特に問題にはならないんじゃ……と思ったところで、薫は思考を止めた。一刀なら分からないという結論に至ったからだ。一刀は本人に意識は無いのだろうが、まれに女の扱いが異常に上手くなるときがある。だからかは分からないが、自然と一刀の周りには女性が集まるようになる。その中には、呉の雪蓮のような人もいれば、この季衣のような子もいるわけで。そんな光景を見ていると、華琳がしきりに一刀のことを「種馬」というが、あながち間違っていないような気にもなってくる。

 

 ただ、だからといって自分が一刀の寝台へ入る理由にはならないのも事実。別に一刀のことが好きで好きでしょうがなくて、夜眠るときも一人では眠れない………なんてことがあるはずもない。

 

 昨日はたしかに自分の部屋で寝た記憶はある。疲れていたのか、普段よりも早めに寝たような気もする。ただそれだけで、おきてそのまま寝ぼけて別の部屋へ行ったような記憶はまったくない。もし、仮に自分に夢遊病のようなものがあるならばどうしようも無いが、今までそんな事を言われたことはない。

 

 考えても分からないまま、結局思いついた答えは、今まで特になかった徘徊癖が、最近になって現れた。もしくは先ほど考えた夢遊病というものにかかっている。というものしかなかった。

 

【薫】「まぁ、気をつけるよ」

 

【季衣】「うん」

 

 考えながら歩いていたために、思いのほか早く廊下を渡りきり、広間へとたどり着いた。少し大きめの扉を開け、中へと入る。

 

 重い音と共に中へ入ると、真正面に構えられた玉座には、いつもよりも数段難しい顔をした華琳が座っていた。

 

【華琳】「………………」

 

【薫】「…?どうかしたの?」

 

【華琳】「薫…。もう桂花からは解放されたようね。」

 

【薫】「あははは……。まぁね~…」

 

 薫にとってはあまり笑えない言葉に、思わず愛想笑いを返してしまう。しかし、そんな事はどうでも言いように、華琳は薫へと向けていた視線を強めて、言葉をつづけた。

 

 

 

 

 

 

 

【華琳】「……数日後に、都から使者がくるわ」

 

【季衣】「使者ですか?」

 

【華琳】「そうよ、季衣。何の使者か、分かるかしら?」

 

 まるで謎かけでもするように、華琳は季衣に問いかける。その問いに、季衣はうなり声を上げて考え込む。

 

【季衣】「………ん~~……ご褒美…とか?」

 

【薫】「ご褒美?」

 

【華琳】「そうね。間違ってはいないわ」

 

 華琳の反応に季衣はほっとしたように体から力を抜いた。

 

【薫】「…って、黄巾のときの?」

 

【華琳】「えぇ。そのようよ。」

 

 そうなら、喜ばしいことのはずだが、華琳の顔は曇ったままだった。

 

 推測だが、現在の漢王朝はお世辞にも国とよべるモノではない。都での文官達は欲を満たし、金を使うことしか知らないと噂になるほどだ。そんな場所で官位など認められても、意味などないのかもしれない。だが、それでも出世には違いないわけで、その点においては、これから先、利用価値のあるものではないんだろうか。

 

 と、そこまで考えてこれが華琳の官位についての使者なのか聞いていないことに気づいた。黄巾の乱を鎮めた功績ということから、ついそっちへ考えが行ってしまったが、本当に出世話なのだろうか。

 

【薫】「それで、その褒美の内容って?」

 

【華琳】「東郡太守、及び西園八校尉に任命してくれるらしいわ」

 

【薫】「へぇ~」

 

【華琳】「…これで、季衣との約束も果たせるわね」

 

【季衣】「あ……」

 

 季衣との約束。以前、薫がまだ軍師ではなく、捕虜としてここにいた頃。一度だけ出撃したことがあった。それは一刀の初めての出撃でもあって、今になって考えれば、すでにあの頃から黄巾党の片鱗が見えていたのかもしれない。そんな賊の鎮圧戦の最中。華琳達が進軍していると、敵の拠点の前で大暴れしている子がいて、それが季衣だったらしい。

 

 季衣は自分の村を襲う賊が許せず、それを助けてくれない官軍もまた許すことの出来ない存在だった。それ故に、華琳達が接触を試みると突然襲い掛かってきたのだという。

 

 そんな季衣が今は仲間として、ここにいるのがその約束のためだった。華琳が季衣と交わした約束。それはいつか自分が治める領土が広がった時、必ず季衣の故郷の村を救って見せるというものだった。

 

 ひとつの街を治めるだけだった刺史は、あの乱を経てようやく郡の太守となり、その約束を果たせると言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 華琳とそんな会話を続ける中で、華琳はとつぜん薫に一刀を連れてくるように言った。「なんであたしが…」といいそうになって、華琳の言葉に押しとどめられた。

 

『本当は朝、話がしたかったのだけれど』

 

 そういわれては動かないわけには行かなかった。仕方なく広間をでて、一刀の所在を侍女に尋ねると街へ出かけたという。行き先はどうやら聞いていないようで、侍女はそれ以上の事は知らなかった。

 

 街といってもそれなりに広いわけで、一気に気がめいる。

 

【薫】「あっつぅ~………」

 

 パタパタとうちわを扇ぎながら、街を歩く。さっきまでそこそこ風もあったような気がしていたが、外に出たとたんに立ち上る熱気に少しの風は不快感を増大させる敵にしかならなくなった。

 

 辺りを見回しつつも、既に目的を忘れそうになる自分を必死にうちわで慰める。

 

 ただ、それはやはり慰め程度にしかならない。暑さに耐え切れず、建物の日陰へと身を寄せる。

 

 近くにあった店の壁へともたれかかり、少し足を止める。

 

【薫】「っつか、一刀どこにいんのよ…」

 

 まさにそれが今一番の問題だった。一刀さえ見つけられれば。

 

 そう考えている途中。壁越しだが、遠くのほうで何か騒がしい音がした。叫び声。地鳴り。そんなものが聞こえてくる。音はどうやら向こうからこちらへ向かってきているようだ。

 

 だんだんと音が近づいてくる。それにつれて、聞こえてくる叫び声も聞き取れるようになってきた。

 

【春蘭】「ほんごおおおおおおお!!!まてええええええええ!!!!!」

 

【一刀】「おま、馬鹿!街中で武器ふりまわすなっ!!つか、服汚れたくらいでそこまでおこるなよ!」

 

【春蘭】「顔にもかかっていた!!」

 

 

 

 

 

 

【薫】「あ~……さらっと流すべきかな…?」

 

 振り向き、呟いたところで、背後に何かを引きずったような音が聞こえた。嫌な予感がして止まらないが、恐る恐る後ろを見る――

 

【一刀】「薫!!」

 

【薫】「へ!?っわわ!!」

 

 振り向きそうになったところで、突然後ろに来た一刀が、薫の手を引いて走る。建物に寄りかかっていた薫をつれ、そのまま路地裏へと入る。

 

【薫】「ちょ、ちょっと、なんであたしまで!!」

 

【一刀】「いろいろ屈折したが元凶はお前だからだ!」

 

【薫】「はぁ!?……って、もしかして朝の?」

 

【一刀】「話すと長いがそういうことだ!」

 

 走りながら会話するも、ふたたび降りかかる朝の失態。どこまでこの話題で振り回されるのか、薫はもはや反論する気力も無かった。

 

 その間も後ろからは春蘭の声が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「さて……路地裏に入ってはいいが……さすがに裏道の事情まではわからんぞ」

 

 あの飲食店からずっと春蘭と追いかけっこをつづけてきたわけだが、さすがに体力で春蘭にかなうはずも無く、俺は障害物を駆使してなんとか逃げていた。障害物には荷車だったり、馬だったり、色々つかったが完全には振り切れなかった。俺の理想としてはバナナがほしかったところだが、この時代でバナナが入手できるはずもなかった。

 

【一刀】「いや、南蛮のほうではとれるかも……って、それはどうでもいいんだ」

 

【薫】「?」

 

 問題なのはこれから、どうやって春蘭を巻くかだ。春蘭の怒りが静まるまでは逃げ切らなければならないのだから、あまり街の中を逃げ回っても暑さで余計にイライラするだけだろう。路地裏を爆走するのもあまり気が進まない。こんな場所季衣でもない限り道に迷うのは必至だ。

 

【薫】「……なんでもいいけど、逃げるならやっぱ人通り多いとこでしょ」

 

【一刀】「え?」

 

【薫】「いつ行き止まりになるかわかんないような路地より、どこにでも抜けられて、人の多い大通りのほうが逃げやすい…ってか、城の中はいっちゃえばいいんじゃない?あぁ、それに華琳が一刀に話あるって言ってたし。」

 

【一刀】「華琳が?」

 

【薫】「うん」

 

 だったら目的地は決まった。あとはそこまでどうやってたどり着くかだけど……

 

【一刀】「じゃあ、とりあえず行こうか」

 

【薫】「りょうかい~……っ」

 

 一刀はまた、薫の手をとり、路地を抜けるために走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 路地を抜け、大通りへとでる。薫の言うとおりそこにはいままで逃げてきた道とは比べ物にならないほど人がいた。

 

【薫】「え~と、そこ、細いとこ入って!」

 

【一刀】「また路地に入るのか?」

 

【薫】「すぐまたこっちに抜けるようになってるから大丈夫。だからはやく!」

 

【一刀】「あいよ!」

 

 人ごみを抜け、薫の指示通り、再び路地の中へ。人ごみにまぎれたせいか、春蘭の声は聞こえなくなっていたが、どこまできているのかも分からないので、油断はできない。そのまま硬い地面の路地裏が続き、俺達は大きく迂回するように、もう一度通りへ抜ける。

 

【一刀】「…はっ…はっ…薫、大丈夫か?」

 

【薫】「ん、なにが?」

 

 俺が少し息切れし始めるほど走っているのだが、薫はそれほど疲れてはいないようだ。気になったので声をかけてみたが杞憂だったようだ。薫は軍師をするほど頭の回転ははやいのだが、他の武官ほどではないとはいえ体力もそれほど悪くない。さすがに戦にでて武器を持って戦うというようなことは無理だろうが、純粋な運動のみなら俺よりも出来るかもしれない。

 

【一刀】「いや、なんでもない」

 

 とにかく、今は城までたどり着かないと。

 

 俺達はさらに走り続け、再び路地へ。

 

【薫】「これを抜けたら、城の前へ抜けるはず」

 

【一刀」「よし!」

 

 俺はさらに脚に力を込めて速度をあげる。さすがに少し息が上がってきたが、もう少しという言葉は麻酔的な効果があるようで、足は自然と動いていた。

 

 聞こえなくなっていた春蘭の声は路地に入ると、少しずつ通るようになってきた。やはり喧騒にかき消されていたようで静かな場所ならば十分聞こえる距離にいるようだ。

 

 俺は追いつかれまいと必死になるが、どうやら今以上のスピードを出すことはできないようだ。そのまま奥へ奥へと進み、位置的にはようやく抜けると思われる頃。

 

【薫】「ここをでれば―――」

 

 

 

 薫の言葉はそこで止まっていた。そこは確かに城のわき道へとぬけていた。だが、すでに夕方へとさしかかろうかという時刻。路地の右手に見えるのは、どうやら飲食店。夜の営業のために、この時間は2度目の仕込みに入るようだ。そのためか、今俺達がたっている道は、バリケードのようにふさがれていた。

 

 一時的なものだろう。しかし、後ろにはすでに春蘭が待ち構えているわけで、これがどけられるのをじっと待つわけには行かなかった。

 

 先ほどの薫の心配が的中していたようで、薫は言葉を失っている。いつ行き止まりになるか分からないというのはこういうことだろう。それを避けるために、大通りに何度も出入りした。しかし、最後の最後で城へと続く道がふさがれている。

 

【薫】「………ごめん、路地は危険とか言っといて…」

 

【一刀】「いや、大丈夫」

 

【薫】「…え?」

 

 とにかく、ここまできて春蘭にはつかまりたくない。つかまったところで殴られるだけだろうが、もうこうなったら意地だ。

 

【薫】「え、ちょ、ちょっと、なにしてんの!?」

 

【一刀】「ほら、薫もこっち」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【春蘭】「くっ…北郷め…どこへ…」

 

 路地に入るまでは見えたのだが、それを追いかけてみると、姿が見えない。ガスガスと音を立てて距離をつめていく。だが…

 

【春蘭】「いきどまりか…」

 

 そこには、料理店の材料になると思われる荷物が所狭しと並べられていた。これでは北郷も、この先へは通れなかったはず。しかし、この路地はここまでほぼ一本道で、ほかの道にそれるような場所はなかった。

 

【春蘭】「くぅ~~…。逃げられたか…」

 

 完全に見失ってしまったようだ。

 

 仕方なく、春蘭は踵を返して、来た道を戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――春蘭が路地を引き返した後。

 

 行き止まりとなっていたすぐ隣にある扉が静かに開く。

 

【薫】「行ったっぽいね…」

 

【一刀】「ふぅ………ありがとな」

 

 その隙間から、薫と一刀が声を潜めていた。

 

【流琉】「お客さんでも、こういうのはあんまりしないでくださいね?」

 

【一刀】「はは。ごめんごめん」

 

 半ば強引といえば強引だが、仕込みをしているのだから、当然その扉は開いていると予想した。その予想は的中して、扉に手をかければ簡単に開いてしまったのだ。

 

 ほとんど同時に中と外から手をかけていたようで、開けた瞬間に中から今、目の前にいる女の子が飛び出してきたのは驚いたが、事情を話して中に入れてもらった。

 

 

 

 

 

 

【薫】「ほんとありがとね。あぁ、あたし司馬懿。真名は薫」

 

【流琉】「え!ま、真名ですか!?」

 

【薫】「え?……あ、あぁ。うわ…城に住むようになってから真名の感覚とか完全になくなってたわ…」

 

【一刀】「俺は、北郷一刀。大人の事情で真名とか無いから一刀でいいよ」

 

【流琉】「大人……。」

 

【薫】「気にしなくていいからね」

 

【一刀】「冗談だろうがっ」

 

【薫】「あんたの場合、洒落にならないでしょ」

 

【一刀】「ま、まぁ……」

 

【流琉】「あ、あの………」

 

【薫】「ん?」

 

【流琉】「わ、私、典韋といいます。真名は流琉っていいます!」

 

 強い口調で、何かを押し切るように、流琉は真名を名乗った。

 

【薫】「真名…いいの?」

 

【流琉】「はい。これも縁だとおもうんです。ですから…」

 

 流琉は少し、俯いた後、顔を上げて、もう一度強めの口調で言葉を放った。

 

【流琉】「また、きて下さい!」

 

【薫】「うん。こんどは流琉のご飯食べに来るね」

 

【一刀】「またな。流琉」

 

【流琉】「はい!」

 

 

 

 

 そのままそのお店の仕込みが終るまで俺達は中にかくまってもらっていた。何もしないというのもどうかと思い、荷物運びだけ手伝うことにした。

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「っあ~~~~~!」

 

【薫】「あはは。なにしてんのよ」

 

【一刀】「なんか一日走り回って疲れたかな」

 

【薫】「朝は華琳で、お昼からは春蘭だっけ。よく生きてるよね」

 

【一刀】「それは俺もほんとに思う………って半分はお前のせいじゃないかっ!」

 

【薫】「あれ?そうだっけ」

 

 

 すっかり空は夕方の茜色に染まっていて、俺達は城へと戻っていた。適当に今日のことを話しながら、歩いていると、本当に朝からずっと忙しい日だった。ただ、そういうのも悪くないと思えるのは、あの黄巾党の一件を経験したからなんだろう。

 

 

【一刀】「今度なんか奢ってくれるんだよな?」

 

【薫】「杏仁豆腐でつくった麻婆豆腐とかどうよ」

 

【一刀】「誰が食うんだよ」

 

【薫】「アンタ意外誰も食べないだろうね」

 

【一刀】「くわねーよ!!」

 

 

 そんな会話の中でも、日はゆっくりと沈んでいって、俺達は帰り道をただ歩いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――夜。

 

【??】「やはり、晴れた日の夜は一番いいわね」

 

 宝石の散りばめられた夜空を眺めながら、”彼女”は呟いた。街の中を歩き、何処を目指しているのか、しきりに目線をあちらこちらへと移す。

 

 ”彼女”はそのままその足で、ひとつの建物の中へと入っていく。

 

【???】「あらん。こんな時間にお客さんかしらぁ?」

 

 一面木で作られたその店の中に、明らかに雰囲気の浮いている巨漢。もみ上げを三つ編みにするなんて髪型だが、それ以外の髪型などありえないような風貌も持っていた。

 

【??】「久しぶりね」

 

【???】「……お久しぶりねぇ。あなたもこちらへ来ていたの?」

 

【??】「もちろん。ここは”私”が望んだ場所だもの」

 

【???】「そうだったわねん。それでぇ、今日はどんな御用かしらん」

 

【??】「これを…袁家のおばかさんに渡して欲しいの」

 

【???】「あらあらぁ…わかったわん」

 

【??】「お願いね」

 

【???】「しょうがないわねん。昔のこともあるし…」

 

【??】「ふふ…。そういうと思った」

 

【???】「それじゃあ、支度するから。そうねん。二日後には届いてると考えてて頂戴」

 

【??】「ええ、わかったわ」

 

 ”彼女”は黒い衣を翻し、そのまま踵を返し、店を出る。

 

【??】「あの子が気づかないのだから……”私”が動かないと…」

 

 何処を見るでもなく、中空を眺め、静かに呟いていた。

 

 再び歩を進め、”彼女”は夜へと消えていく。 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

薫る空21話まできましたが…

 

今回、突っ込みどころ結構多いと思いますw

 

ていうか、こんなところで流琉も登場しちゃいましたしね(’’

 

登場はしましたが、流琉の参軍はもうすこし後のお話なので、流琉がお好きな人はもう少しおまちを(、、

 

最後、??の二人ですが、もう片方はバレバレすぎて??にする意味がないですねw

 

ここからあの何気に理不尽な反董卓連合へと発展していきます。

 

 

 

 

 

それから、前々回のコメントで琥珀の武器に関するコメントいただいてたんですが、六刀に関してはおもいっきり某ばさらってる片目の龍を意識しましたw結構すきなんです(´・ω・`)

 

ただ、さすがに戦闘まで同じにはしたくなかったので、これから先、よっぽど予定が狂わない限り6本同時振り回すことはないですw

 

ちなみに戦闘について参考にしたのは、防御型のほうは、某ログアウトできなくなるオンラインゲームの守護者。攻撃型のほうは、某最後の物語の自称ソルジャーさんを意識しましたw

 

 

それでは、また次回で(`・ω・´)ノ


 
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