先生、まだ起きてるよね？俺の話…聞いて



俺は、先生を止められない、見てのとおりの貧乏だし。無力だし

続きを表示

さっきもただ眺めるしか出来なかったし…

でも、先生と生きる覚悟はあるんだ
どんなどん底でもね
本当に幸せなんだよ、先生がいるだけで

初めは俺なんかと釣り合わないような綺麗な人と
いきなり一緒に住むことになって
ドキドキして、それでも不安もあったんだ
それでも日を重ねるごとに
不器用だけど真面目で、優しくて
思いやりがあって、外面以上に魅力的で
好きになっていったんだ

作家になりたいって言った時も
先生だけが応援してくれたんだよ
俺の作品、実を言うと全然人目引かなくて。
閲覧数だって全然で。酷評すらもらえないの
周りも無理だだの無謀だの言いたい放題で

あの時は嬉しかった。だってね、一人応援してくれる人がいるだけで
全然世界が違うんだ

そういう存在が大きい事だって教えてくれた
そして、そんな人がずっといてくれればいいなと思ったんだ

俺も、先生から一杯貰ってたんだよ。いろんな力


そうだ、明日先生の御両親に挨拶しに行きたいな
先生と一緒に暮らせるなら、なに言われても
殴られても平気だよ、朝からお邪魔したら迷惑かな？

俺のこと嫌いになったり、他に好きな人できたらあきらめるよ
だから、それまでは一緒にいて！


だって先生を愛してるんだから！

…ゴメン、折角の新しい門出を汚すようなこと言って
おやすみ

（続く）