No.87337

真・恋姫†無双~天地の陣~第1章

今回のお話は、主人公(オリキャラ)とサブ主人公(北郷一刀)が

現代より三国志の世界へ飛ばされ拾われるまでのお話です。

2009-07-31 07:45:23 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3143   閲覧ユーザー数:2597

 

 

 

Side:北郷一刀

 

 

 

聖フランチェスカ学園にある男子寮の部屋に二人の人物がいた。

 

北郷一刀と時雨樹夜という青年が。

 

 

「おい、樹夜。今日はわざわざすまない」

 

「それくらいは、ええよ。親友が怪我したら、治療するんは当たり前の行為やで?」

 

今日は、剣道部の稽古試合で負傷してしまったので樹夜に面倒を見てもらってる。

 

こいつは、誰でも優しくする傾向がある。無意識にするから、人誑しとも言えよう。

 

何度、こいつのフォローで駆けまわったか数知れずだ。

 

 

「あははっ、そうだったな。お前はそう言う奴って忘れてたよ」

 

「なんや、その言い草わぁ~」

 

 

あぁ、やっぱ樹夜の関西弁は和むなぁ。怒られてるのに怒られてる気がしない不思議な感覚。

 

 

「樹夜の関西弁って、及川とは少し違うよなぁ。何ていうか、京都弁に近いような?」

 

「でも、生まれも育ちも大阪なんやけどなぁ~。京都弁みたいって、よく言われるわ」

 

 

まったりとさせる喋り方は、癒しを感じる。自然マイナスイオン発生ぼいすとでも、命名しよう。

 

 

「あっ、そういえば。樹夜は、修行の準備は整ったか?」

 

「そうやったなぁ。まぁ、準備と言っても仕事道具と食糧とレシピくらいやからなぁ~」

 

 

今年も、修行の季節になるとやはり萎えてしまう。

 

何しろ、うちのじいちゃんは樹夜の爺様よりスパルタなのだ。

 

まぁ、あいつはあいつで大変だろうけどなぁ。

 

 

「それって、いつも持ち歩いてるのと変わらないんだな」

 

「いつ、何があっても備えあれば憂いなしっていうのが翁の教えやからなぁ~。

 今回の修行も、薬草集めやら基礎のスタミナ作りがメインやからねぇ」

 

「はぁ~、いいよなぁ。俺は、じいちゃんとの模擬試合だからなぁ。

 樹夜も運動神経はいいんだから剣術習えばいいと思うぜ」

 

「ん~、翁には教えてもらってるんやけどなぁ。息切れが早いから、体力不足だと喝を入れられたんよ」

 

 

やっぱり、体力的な方向が問題なんだなぁ。

 

スタイルは、身長が高くてやや痩せで童顔ぽい顔付き。

 

見た目通りって言えば、そのまんまだなぁ。

 

 

「あははっ、そっか。そういや、お菓子はもってきたのか?」

 

「あぁ、もってきたで!ハニースゥイートポテトや!」

 

「相変わらず、甘そうな名前だな」

 

 

俺が毎回楽しみにしているのは、この毎回持ってきてくれるスゥイーツである。

 

樹夜の作ったスゥイーツは美味しいのだ!これだけは、誰にも渡したくはない。

 

さぁ!いざ尋常に!!

 

 

「まぁ、名前ほどは甘ったるくないから大丈夫やで~」

 

「んじゃ、頂くとしますか」

 

 

食べようとした瞬間に、何かに引っ張られる様な感じがした。

 

目の前が暗転し、意識が朦朧としてきた。この状況に、腹の底から叫んでやる。

 

 

「くそっ!まだ、ハニースゥイートポテトたべてないんだぞぉおぉぉぉぉ」

 

 

徐々に声が途切れていく中で、俺は意識を失った。

 

 

 

 

Side:時雨 樹夜

 

 

何が、急に起こったか分からへんけど。気付くと、そこには女性が立っていた。

 

自分は一刀と新作のお菓子を食べる準備してたはずなんやけど、

 

そこからが先が思い出せへん。思考の海に耽っていると、女性が声をかけてきた。

 

 

「貴方の存在は、対なる存在・イレギュラー・小さな歯車と呼び方は様々です。

 

 私は、貴方を監視する役目」

 

「何の事や?あんたの言ってる事はわからへんけど、事情を詳しく説明してくれへんか?

 

 俺の名前は時雨 樹夜や」

 

 

今は、情報が大事やなぁ。自分の置かれている状況を把握しないとあかんからな。

 

 

「ふむ、そうですね。自己紹介をしましょうか。私の名は干吉と申します。

 まず、結果を先に言うと貴方は外史に導かれたのですよ。

 ifの世界で出来た歴史が外史と呼びます。

 

 時雨 樹夜。貴方は、外史に導かれるはずではなかったのです」

 

「それは、俺が導かれた事によって更なるifを生んだって事か?」

 

「はい。基礎の外史は、更なるifに影響されて新たな外史に生まれ変わったのです」

 

「それじゃぁ、俺はこれからどうなるんや?」

 

「貴方は新たな外史に導かれて行き、舞い降りた地で真なる友と袂を分かち、

 新たな仲間と出会い。大切な者を護る為に、仲間と共に戦い。

 そして、真なる友と大きな戦にて再会するでしょう」

 

「んー、そっ、そういえば、一緒にいた一刀はどうなったんや?!」

 

「北郷 一刀は、天の御使いと称され乱世を鎮めるべく導かれた。

 対なる存在である時雨 樹夜。貴方は、同じ場所に身置く事が出来ない。

 それは、貴方にもやるべき使命が出来たという事です」

 

 

多分、真なる友というのは一刀やろうなぁ。

 

ふぅ、一刀とは今生の別れって訳でもないんやな。

 

安心も束の間ってやつなわけで、戦いに身置くか~。

 

でも、困ってる人は見捨てられんへん!

 

 

「ふむ、導きの光が強くなってきましたね。

 乱世の大地に導かれし御使い、時雨 樹夜よ。

 さぁ、お別れの時間が来ましたね。それでは、また会う日まで!」

 

「なんや!?この光は!うあぁぁぁぁぁあああああ」

 

 

俺の体は光に包まれて、周りの音も聞こえなくなったと思った時には暗転し意識を失った。

 

 

 

Side:太史慈

 

 

官は腐り、盗賊達やらが跋扈している世を変えるどころか青洲の役人にうとまれる次第か。

 

土地を視察には来たが、何も収穫は無しか。つまらんな、私の気を引く物はないのか!

 

んっ、あそこに見えるのは男が倒れておるな。見捨てるのは目覚めが悪いな、保護をしてやるか。

 

 

「誰かあるっ!!倒れている青年がいる保護せよっ!!我が屋敷に、運べ!!」

 

「はっ!!」

 

 

青年が、善か悪かは楽しみだな。おっ、そういえば、占い師が言っておったな。

 

『一人の青年が、貴女の領地に現れよう。その者は、貴女を導いて乱世を駆け抜けるであろう』

 

これは、一か八かの賭けに賭けるというのも一興だな。

 

 

「期待しておるぞ、名も知らぬ青年よ」

 

 

屋敷の一室に、青年を寝かせる事にした。

 

私も、名もしらぬ青年の髪を手で梳くように撫でつつ、睡眠につくのであった。

 

 

Side:曹操

 

 

私が今日拾ってきたのは変な服を着た青年だが、どうしても必要だと感じた。

 

この先、覇道進む道程で何が待っているのかしら。

 

 

「天よ、見ていなさい!我が名は、曹 孟徳!!天下統一という覇道を進む者なり!!」

 

 

興奮冷めあらぬまま、閨に向かっていた。

 

 

 

あとがき

 

今回で、樹夜は太史慈の元に。一刀は、華琳の元にという具合にしました。

 

しばらくの間は、樹夜をメインで動かした話になると思います。

 

拠点なども、落ち着いたら入れたいなぁって考えてます。

 

決して、一刀はサブキャラじゃないですっ。重要な位置にいますっ。

 

なんたって、サブ主人公だけど種馬ですからっ(石ナゲナイデ

 

では、次回まで乞うご期待を!

 

 

P.S.

 

牛歩の如く遅い更新マスターですが、作品と作者を共々よろしくお願いします。

 

 


 
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