(はじめに)
キャラ崩壊やセリフ間違いがあると思いますが、
温かく読んでやって下さい。
この話での一刀君は強く設定しています。主人公をかっこよく魅せる様に
書いていくつもりです。どうぞ宜しくお願いします。
「私ともお手合せ願えませんか?」
「・・・へ?」
一刀は、団長に勝利し、誤解を解こうとしていた時、
凪に勝負を挑まれた。
「何で急に?」
「先程の戦い見事でした。それ程の武人が、目の前にいれば、
戦いたいと思うのは、武人として当然でしょう?」
「・・・本気?」
「勿論です。」
一刀と凪は見つめ合う。
「分かった。受けて立つよ。」
「ありがとうございます!」
凪の本気の目に、一刀はその思いに応える様に、頷いた。
「どうしますか?団長と戦った後ですし、少し休憩してからにしますか?」
「いや。この程度なら大丈夫だよ。」
「流石ですね。」
笑顔で言う一刀。凪も笑顔になる。
そんな言葉を聞いて、
ズーーン・・orz
「私だって、私だって・・・」
落ち込む団長。
「団長!元気だすの~!」
「そやで!あの2人の事は気にしたらアカンって!」
そんな団長を励ます2人。
凪と一刀には、その姿は全く見えていない。
「・・凪の武器は?」
「はい。私の武器は、この閻王です。」
そう言いながら、手甲を手に付ける。
(どこから出したんだろう?)
凪の武器を見ながら余計な事を考える一刀。
「成程、得物は使わないんだね。」
一刀は、確認した後、刀を置く。
「一刀様?」
凪は一刀の行動が理解できずにいる。
そんな事は気にせず一刀は、
「誰か、細長い布か包帯を2本持っていませんか?」
そう邑人に問いかける。
「それなら、私が持っているぞ。婿殿。」
復活した団長が、包帯を一刀に手渡す。
その包帯を拳に巻きつける一刀。
「まさか、それで戦うのですか?一刀様。」
凪が、少し怒気を込めた声で問いかける。
「別に、馬鹿にしてる訳じゃ無いから怒らないで。」
苦笑いしながら、答える一刀。
次の瞬間、拳と拳をぶつけると
ガッキン!!と金属音が鳴り響く。
その音に驚く皆。
「俺の流派は、武器を選ばないんだよ。」
笑いながら言う一刀。
ちなみに、一刀の祖父は、木刀で岩を切ったり、
水滴でコンクリートの壁に穴をあける。
「何でもありなの~。」
「ホンマやな。」
呆れた様に言う、沙和と真桜。
団長は、一刀と凪の前に出る。
「では、私が開始の合図をしよう。両者構え!」
その声で、構える2人。
「始め!!」
「私から行かせてもらいます!ハァァァァ!!」
凪の拳に氣が集まっていき、次の瞬間、氣が一刀に向かって飛ぶ。
「!!」
ドォーン!! 氣が地面に当たり、砂が舞い上がる。
何とか避けた一刀の目の前に凪が迫る。
「まだ!!」
ドフッ!と凪の拳が一刀の腹に当たる。
「ぐっ!」
ズザザザザ!!一刀は、後ろに吹っ飛ぶ。そこに、
「ハァァァァ!!」
さらに氣を飛ばし、追い打ちをかける凪。
ドッドッドッドォーン!!!
一刀が、吹っ飛んだ場所に、容赦なく降り注ぐ氣弾。
砂煙が舞い一刀の姿は見えない。
「凪ちゃん、本気なの~。」
「あれ、一刀死んだんとちゃう?」
戦いを見ながらそんな事を言う2人。
「やった! 楽進さんが殺ってくれた!」
「さすが、俺達の憧れの人だ!」
空気を読まない男達は、喜んでいる。
(あの手応えは一体?)
凪は、構えたまま先程一刀に喰らわせた、一撃の事を考えている。
(まるで、大木か砂袋を叩いた様な感触だった・・・)
そんな事を思っていると砂煙が晴れていく。
そこには、何事も無かった様に立ち上がる一刀の姿があった。
「嘘だ! あれだけ受けて立ち上がるなんて!」
「奴は化け物か!!」
信じられない者を見た様に叫ぶ男達。
「さすが、私の見込んだ男だ!」
喜ぶ団長。
「・・無傷ですか。正直信じられません。」
口は笑っているが、目は全く笑っていない。
「・・無傷じゃないから。」
一刀は、外見は無傷に見えるが、かなりダメージを受けている。
(強いのは知ってたけど、ここまで強いとは・・。
しかも、氣を飛ばせるなんて、『流水』では、厳しいな・・。)
「爺ちゃん以外で、ここまで追い込まれたのは久しぶりだよ。」
笑顔で言う一刀。
「今度は、こっちから行かせてもらうよ。」
そう言って、構え直す一刀。
「北郷流操氣術、疾風・・」
(一刀様の氣質が変わった?!)
凪に緊張が走る。
「行くぞ!」
ドン! 物凄い速さで、凪に迫る一刀。
「なっ?!」
急な一刀の動きに一瞬、動くのが遅れる。
ヒュ!ボッ!シュパパパパパ!
右のストレート、続けて裏拳、戻ってジャブの連打
「ッ?! 速い!」
何とか、その攻撃避け、捌く凪。
「クッ! ハァ!!」
凪も負けじと突きを放つ。
「甘い!!」
その突きを避け腕を掴みその力を利用し、
ブン!!っとそのまま投げる。
「しまっ!?」
地面へと優しく着地する凪。その顔の目の前に、
一刀の拳が、ピタッと止まっている。
「・・・参りました。」
凪は、敗北を宣言した。
「「「「ウォォォオオオオオー」」」」
先程よりも大きな歓声が当たりに響く。
「凪ちゃんに勝っちゃったの~!」
「嘘やろ、凪が負けるなんて何年ぶりや?」
「そんな馬鹿なぁ~! 楽進さんまで負けちまうなんて!」
「俺達に希望はもう無いのだな・・・。」
「すごーい! いきなり邑一番に成っちゃった。」
「やっぱり、私もあの人婿に欲しい・・・」
やっぱり好き勝手言う邑人達。
一刀は、凪に手を貸し起き上がる手伝いをする。
「あの最後の技は、何ですか? あとその氣は、一体?」
「最後のは、俺の国の技で合気道に近い物、
氣は、北郷家に伝わる操氣術の一つだよ。」
「その技は、私でも使えますか?」
「う~ん・・技は大丈夫だと思うけど、氣の方は無理かも。」
「そうですか・・。」
少し考える凪。
「では、その技を私に教えて下さい!」
「いいよ。」
あっさりと許可する一刀。
凪は驚いている。
「教えて頂けるのは嬉しいのですが、本当にいいんですか?」
「別に独占する様な物じゃ無いし。」
一刀の言葉を聞いて、感心する凪。
(なんて、器の大きい人なんだ。)
そう思いながら、さらに一刀に魅かれていく凪。
顔を赤くしながら、
「一刀様! 私に何か出来る事はありませんか?///」
「そうだな・・。氣の飛ばし方を教えてくれないか?」
「そんな事で良いのですか?」
「ああ。お願いするよ。」
そう言って手を出す一刀。
「あの?」
「握手だよ、握手。これからも宜しくね、凪。」
「は、はい!///」
手を握り合う2人。
そんな良い雰囲気をぶち壊すのは・・・、
「隙ありー!!」
『スッパーン』
その名は団長。
握手をしている一刀に、後ろからハリセンで頭を叩く。
「あ、ウチのハリセン。」
何か、真桜が呟いている。
「いきなり、何するんですか! 団長さん!」
「フフフ。賭けは、私の勝ちだな、婿殿!」
勝ち誇った様に言い放つ団長。
「何言ってるんですか?! 勝負は俺の勝ちだったでしょう!」
「ああ。『勝負』はな・・・。賭けの内容をよく思い出してみろ。婿殿。」
「・・・はっ?!」
「思い出したかな?」
そう、確かに団長は、『まいった』とは一言も言っていない。
一刀もその事に気づいた。
「そんなの無効でしょう!」
「聞く耳持たんな! はっはっはっ!」
高らかに笑う団長。邑人達も呆れている。
「さあ、私のお願いを叶えて貰おうかな、婿殿?」
「そんな、馬鹿なぁー!」
・・・・つづく
(あとがき)
どうも猫です。最後まで読んで頂きありがとうございます。
戦いのシーンも一段落しました^^; ちゃんと書けていればいいのですが・・。
団長の布石は、皆さんお気づきでしたよね(^^) 彼は、そんな男です。
今回の更新のハイペースは、私自身かなり驚いています。皆様の応援のおかげです<(_ _)>
仕事の関係でまた更新が遅れるかもしれませんが、お待ち頂けると嬉しいです。
北郷流 操氣術設定 その①
・流水の型→ 基本の型。防御力・攻撃力・素早さ等のバランスが、
一番とれている。氣を込めれば、能力を一時的に高める事も可能。
本人の氣の量により、強さが変わる。
一刀君は、無意識(オート)でいつもこの状態。
・疾風の型→ 応用の型の一つで、防御・攻撃が少し落ちる代わりに、
素早さを上げる。速さのおかげで当て方によっては、流水よりも
攻撃力は高い。氣の消費量は多い(他の型も同様)。
こんな感じになっています(^^)
予定では、あと5つありますが、今は書きません。
次回、団長のお願いで、一刀君はどうなるのか?お楽しみに(^O^)/
コメント・メールお待ちしています。
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どうも猫です。
ランキングに載ってしまいました・・・。
これも皆さんのおかげです
これからも頑張ります(^^)