No.831430

【サイバ】風天中のコワイ噂【交流】

古淵工機さん

2016-02-17 21:03:56 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:642   閲覧ユーザー数:618

風天中学校3年1組。

 

「それでですね、これは聞いた話なんですけど」

 

クラスメートたちの前で話しているのは寺内菜乃花。

「…出るらしいんですよ。ほら、あの…」

その話に、ムサシ君こと宮本久司が割って入る。

「出るってアレか?まさかこの学校の七不思議だかそんな」

「そう!そのまさかなんです。出るらしいんですよ。音楽室に…」

菜乃花が話しているのはこの学校に夜な夜な伝わる怖い噂話の類。

ベタにも程がありそうなものだが、要約すれば「音楽室に幽霊が出る…」というのである。

 

「こ、怖いなあもうっ、やめてよただでさえ怖いの苦手なのに…」

と、震えあがるのはアード・来迎寺。

「いや、こういうのって逆に怖いもの見たさで行ってみたくならない!?」

目を輝かせるのは飯田橋ミウ。

 

「えー!?やめといたほうがいいって絶対さぁ!テムナもなんか言ってあげて!!ミウってば行く気満々で…」

「んー、それはー…興味あるなぁwwほな行こかミウ」

「駄目だこの犬っっ!?」

残念!アードの意見は天満橋テムナには届かなかった!

「音楽室の幽霊ねえ。それなら心当たりがないことはないけど」

「「うんうん」」

と、話に割りこんできたのはエリシア・グレイ、ミュア・ブリーズ、キャメロン・ベルの3人…Emceeだ。

 

「え、Emceeのみんなも体験してるの?」

頭にクエスチョンマークを浮かべるアンネ・フライベルク。

 

「うーん、放課後に音楽室で曲作りとかやってたりするとねー…」

「そうそう、突然後ろの楽譜が落ちたりさ」

「あたしなんかベースの音程が急に狂ったりなんかしてさ…」

そこに、ドラゴ郎こと龍野吾郎が現れる。

「…うーん、これはひょっとしたらひょっとするんじゃないか…?」

「ひょっとするって何がですかドラゴ郎くん」

「ほらアレだよ。噂は本当だったってことに…」

と、ドラゴ郎が言いかけたその時であった!

 

「ひーっ!や、やめてよもうっ!これ以上怖い話なんかさぁ…!!」

女子生徒の悲鳴が聞こえた。ふと、声のしたほうを見ると頭を抱えて震え上がっている少女が一人。

少女の名は児玉麗子、彼女もまたクラスの一員だ。

「いや、まだ噂が本当だったって決まったわけじゃないんだけど…」

ドラゴ郎がなだめようとすると、アンネと久司が口々に話し始める。

「でもこういうポルターガイスト現象って、霊的なエネルギーとかが作用してるらしいってママ言ってたなあ」

「俺が忘れ物取りに戻ったときなんか、誰もいない音楽室でピアノが鳴ってたらしいしな…」

「うわーっ!やめてやめて!そういう幽霊とかの類はホント耐性ないのよぅー!!」

その時、話を聞いて震え上がる麗子に、テムナのツッコミが炸裂した!!

「…だーっ!幽霊が幽霊にビビってどないすんじゃーいっ!!」

「あ……そ、そうだった、あたし幽霊なんだったw」

 

「…おいおい、しっかりしろよクラス一のオカルト要素…」

「あ、あははははは…はぁ、幽霊って大変だなぁ…」

呆れ果てるドラゴ郎、赤面する麗子。クラスは今日も平和だった。

…ちなみに音楽室の幽霊の噂に関する真相は…まだ謎のままである。


 
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