色の濃い無人機がオーバーリミッツを使用。その事実にパートナーも含め、全員驚く
だが、同時にこうも思った
この無人機は自分たちが何とかしなければと
一夏と簪の前には色の濃い無人機が1体と普通の無人機が1体だ
「簪、他の所を見て来てくれ。こいつらなら何とかなりそうだから」
簪は一夏の言葉に頷き、すぐに移動する
「さて、一夏。一気に決めなさい」
ジュディスの言葉に同意し、一夏はオーバーリミッツを一段階解放する
「いくぞ!」
一夏は数を減らすために色の薄い無人機から攻撃を仕掛け始める
「零落白夜・四季! 冬の力、氷月翔閃!」
「水を纏いし一閃! 零落! 蒼ノ一閃!!」
バースト・アーツを決め、速攻で無人機の一体を切り裂く
残った色の濃い無人機に対しても同じように攻め始めるが、なかなか決まらない
(こうなったらあれを使うか)
一度に二段階、合計三段階分のオーバーリミッツを使用し、再び攻める
「魔王炎撃波!」
炎のような形をしたエネルギーを雪片に纏わせて、一気に振り抜く
攻撃が当たり怯んだ瞬間、一夏の連携が始まる
「時とともに流れる四季の力、ここに解放する!」
「春の風!」
回転して、竜巻を作り、敵と共に飛び上がる
「夏の炎!」
炎を纏って敵に突撃。同時に地面に降り立つ
「秋の大地!」
地面を抉り、その破片で敵を怯ませる
「冬の氷塊!」
氷の塊を作り出し、掌底で氷を破壊すると同時に敵にダメージを与える
「奥義! 四季演舞斬!!」
その掛け声と同時に敵を切りつける。無人機を倒した影響で発生した爆発を背景に演舞が終了したという雰囲気を出していた
「ふふふ、上出来ね」
ジュディスは一夏が倒したことを確認する
「とりあえず他の所にも行ってみないと」
「そうね、でも心配する必要はなさそうだけど」
ジュディスの言葉に一夏が周りを見渡してみると……
「くそ、こいつら強すぎる……今の私では」
「ラウラ、色の濃い機体は僕がやる。だからもう一方をお願い!」
苦戦しているラウラに言いながらシャルロットはオーバーリミッツを発動する
(あんまり時間はかけたくない。一気に決める!)
「見せてあげる! これが僕のとっておき!」
シャルロットは素早く色の濃い無人機との距離を詰める
「ナイフ!」
素早く出した刃物で敵を切りつける
「ショット!」
すぐに離れ、敵のウィークポイントを狙撃
「ブレード!」
また近づいて、大剣で切り伏せる
「レーザー!」
切り伏せたと同時に離れ、レーザーを放つ
近づいたり、離れたりを高速で繰り返し、何度も何度も武器を入れ替えて攻撃を繰り出す
無人機はこれにはどう対処するべきかわからず、何もできないまま攻撃を喰らっている
気が付くと敵はぼろぼろになっている
「これで終わり! エテルネル・シャルジュ!!」
最後はパイルバンカーで吹き飛ばした
吹き飛ばした先にはもう一方の無人機があり、巻き込み2台とも破壊した
「た、助かったシャルロット……多少弱くなっていた無人機でも正直私一人ではどうなっていたか」
「それならよかった。とりあえずここはいいとして……他はどうなったかな?」
セシリアは色の薄い無人機と戦っているがなかなか苦戦している
一方鈴は色の濃い無人機と戦っており、少々てこずっている
(セシリアの奴、これ以上戦っても勝てる感じがしないわね。なら……)
「セシリア、離れなさい。こいつら一気に片づけるから」
「ええ!? 鈴さん、いくら何でも……」
「とにかく早くしなさい」
鈴の言葉に驚いたが、彼女の勢いに押され言うとおりにする
「マオ、決めるわよ!」
その言葉と同時に鈴はオーバーリミッツを解放
マオも詠唱を始めすぐに炎を出す
「炎よ、彼女の前に集え!」
大きな火の玉が鈴の目の前に出現する
「今こそ竜の炎をぶちかます!!」
すぐに鈴は龍砲をその火球に放つ
「「プロミネンス・ブレイバー!!」」
龍砲を放った瞬間、火の玉と合体してレーザーとなり、無人機たちを焼き尽くした
「あーすっきりした」
放った後の鈴の笑顔は晴れ晴れとしていた
(鈴さんの力がこれほどとは……差をすごく感じますわ)
箒と楯無の目の前には2体の無人機
他のメンバーと同様に片方は色が薄く、もう片方は色が濃い
箒が先に色の濃い無人機と戦っていたが、苦戦しているのかなかなか決定打を与える事が出来ていない
すでに無人機の一つを破壊して様子を見ていた楯無は我慢が出来なくなり
「箒ちゃん、あなたは下がっていなさい」
「な!? ですが私の機体は……」
楯無の言うことに箒は不満を覚える
自分は4世代という最新の力を持つISを持っているのになぜ戦わせてくれないのか
「4世代だからと言いたそうね。でも、私の気のせいかしら? 無人機との戦いに苦戦しているように見えたの」
その言葉を否定できない箒。さらに楯無は追い打ちをかけるように
「悪いのだけど、私一人で充分なの。あなたは下がっていなさい。速攻で終わらせるから」
そう言いながら彼女はオーバーリミッツを発動させる
「ショーの始まりよ!」
楯無の周りに水が集う
「あなたに教えてあげる! 水の怖さを!」
指をパチンと鳴らした途端、水は無数の矢となり敵を貫く
「こんな物じゃないわよ」
指揮をするかのように指を振ると水の量が増え、敵を包み込む
楯無が持っている槍を構えると、槍の周りに水がまとわりつく
「必殺! ヴァダー・ストラーフ!!」
水を纏った槍で敵を一瞬のうちに貫く
同時に包み込んでいた水は一瞬のうちに圧縮し、敵を押しつぶす
「拍手は結構よ。どうせできないのだから」
そう喋る彼女の足もとには粉々に砕けた鉄くずが散らばっていた
(本当に一瞬で終わらせるとは……だが、私だって……)
楯無の実力を改めて確認し、少し複雑な気分になってしまう箒であった
一夏と離れた後、簪は他に無人機がいないか探し始める
大体他のメンバーが戦ってくれているが、誰も対応していない無人機が数体いた
一気に片づけるため、簪は一気に連続攻撃を決める
25回ほど連続で攻撃がヒットしたのを確認した後、簪は改めて薙刀を構えなおす
「行きます」
薙刀を大きく振り、その風圧で敵を切り裂く
「まだまだ終わらせない!」
今度は十字に振り、風の刃を作り出す
「裂衝旋風陣!!」
作り出した風の刃の交差している部分を薙刀で突き、風の刃を破壊する
その際に発生した衝撃で敵を切り裂いた
「まだいるの? 先輩は……」
見てみるとダリルもフォルテも2体の無人機に対応して手が回っていない
(ダリル先輩……どうしてあの程度の敵に時間がかかっているの?)
気にはなったが、もう一体の色の濃い無人機を倒すべく近づく
ヒューバートから預かっていたエレスポッドを2段階解放し、攻め始める
「行きます」
簪は少しの間目を瞑り、集中する
「あなたの弱所、見つける!」
目を開けた瞬間、薙刀で敵をあらゆる個所を連続で突く
機械とはいえ、弱点はある。それを簪は正確に突いている
何度も相手の弱所をつき、相手が怯んだ瞬間
「悪く思わないでね、連破虚突撃!!」
敵の弱所を目にもとまらぬ速さで何度も突いて敵を機能停止させた
ダリルとフォルテもようやく無人機を破壊することができたようだ
これでアリーナにいたすべての無人機は破壊することに成功した
それと同じくらいに客席に来ていた無人機たちの討伐が終了したという報告が入った
こうして無人機の襲撃は幕を閉じた
千冬の不審な動き
襲撃事件の後、トーナメントは中止となった
その際に襲撃してきた無人機からISのコアが2つほど無事な状態で発見された
教師たちは千冬の指示でそれを回収し、研究室で調査を始める
調査結果を確認すると彼女はため息をついた
「……やはりあいつか……一体何を考えているんだか」
「織斑先生、そのコアのことはどう報告しますか?」
途中で入ってきた真耶は千冬に質問した
「委員会にはコアはすべて破壊されたと報告しておけ」
「……つまり、委員会には隠すということですね」
「そうだ、ISコア一つでもあると分かれば問題が起きかねない。だからこそ隠しておく。何、この学園のことくらい私が守ってやるさ」
得意げに答える彼女は研究室から去っていった
「はあ、随分と簡単に考えていますね。彼女」
「そうね、そんな単純な相手ではないはずなのにね」
突然出てきたジェイの言葉にアンジュは頷いている
いつものように情報集めをするためにこの研究室に忍び込んでいる
本来は問題行為なのだが、ブローチの力で消える事が出来るため、彼が捕まることはほとんどない
「いまだに私は信じたくないですけどね……でも、ジェイ君やローエンさんの考えを聞くとあり得るんですよね」
「IS委員会の中……それも上層部に参加者が」
真耶の言葉にアンジュもジェイも黙るしかなかった
投稿が遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。
言い訳ですが、仕事が大変でモチベーションがかなり下がってしまい、納得のいくものがなかなか書けませんでした。
前回までの投稿からいろいろありました。
特にゼスティリアのライラを担当した松来さんの訃報には大変ショックでした。
いくらなんでも早すぎると思いました……
感想・指摘等あればよろしくお願いいたします。
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書かせていただきます。
今回ついにISキャラたちの技を出します。