No.815939

宝城双斗のIS学園生活 第1話IS学園

destinyさん

いざ、IS学園へ

2015-11-27 12:49:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:408   閲覧ユーザー数:407

 side???

 

 みなさん初めまして。僕は宝城双斗。

 

 先日、束さんからIS学園行きを告げられて現在はIS学園の校門前に来ています。

 

 僕が束さんと出会ったのは今から2年前。僕はそれから訳あって、ずっと束さんと行動を共にするようになった。

 

 束さんと行動を共にし始めて1年が経ったある日、僕はたまたまISを動かしてしまった。それからというもの束さんにISについていろいろなことを教え込まれ、今ではISで知らないことはほとんどない。

 

 また、束さんにはIS以外にも一般教養や戦闘術など様々なことを教えてもらった。なので僕は中学に行っていないが学力はそこそこあり、戦闘においてもよっぽどなことがない限り負けることはない。

 

 そんなことを思っていると、約束の時間である朝9時になった。すると・・・

 

 「すまない、待たせたな」

 

 声がした方に顔を向けると、鋭い目つきにスーツをキチっと着こなした、いかにも厳しそうな女性がいた。

 

 「千冬さん!?」

 

 「久しぶりだな宝城」

 

 僕の目の前に現れたのは第一回モンドグロッソの総合優勝者『ブリュンヒルデ』こと織斑千冬さんだ。

 

 モンドグロッソとはISのオリンピックのようなもので、各部門優勝者は『ヴァルキリー』総合優勝者は『ブリュンヒルデ』という称号が与えられる。しかし、第二回大会では決勝戦の前で棄権し、優勝を逃している。僕は何で千冬さんが決勝戦で棄権したかは知ってる。ちなみに千冬さんはブリュンヒルデと呼ばれることをあまり好きじゃないので僕は初めて会った時から下の名前で呼んでいる。

 

 「ドイツにいた頃ですから、約2年ぶりといった所ですかね」

 

 「ああ」

 

 僕と千冬さんは今回初対面ではなく、面識がある。

 

 僕は2年半前、ドイツにいたときにたまたま僕の剣術を見ていたドイツの最強IS部隊『シュバルツェア・ハーゼ隊』の人にスカウトされ、シュバルツェア・ハーゼ隊で隊員の特別教官として働いていた。そんな時に教官としてやってきたのが千冬さんだった。そしてそれから半年ほど、僕は千冬さんの指導を受けながら剣術の腕を磨いていた。

 

 「時間もないから行くぞ」

 

 「はい」

 

 僕は千冬さんについて行き学園の中に入っていった。千冬さんに連れて来られたのは学園内のアリーナ。そしてそこにはISが一機あった。

 

 「(日本の第二世代型量産機IS『打鉄』か。・・・なるほど、これでやるのか・・・)」

 

 どうやらここで僕は入学試験を兼ねた実技試験をするみたいだ。

 

 「お前にはこれに乗って貰う」

 

 チラっと打鉄を見ながら千冬さんは僕に言う。

 

 「分かりました」

 

 僕はそう答えると打鉄に触れた。

 

 キィィィッン

 

 頭にISのデータが直接流れこんでくる。

 

 目を開けると、僕は打鉄を装着して立っていた。

 

 僕はそこであることを思い出し、千冬さんに聞くことにした。

 

 「そういえば僕の学費ってどうなってるんですか?」

 

 「安心しろ。束がすでに3年間分の学費を払っている」

 

 「それはよかったです」

 

 本当によかった。もし学費が払われてなかったら自分で払わなきゃいけないからね。そうなったら大変だ。

 

 「さてと、ではそろそろ本題に入るとしよう。宝城、お前にはこれから教員と戦ってもらう」

 

 「(やっぱりか。でもIS学園の教員くらいなら僕なら勝てるだろう」

 

 別に自慢というわけではないが、僕は自分のIS操縦に自信を持っている。それは僕が束さんに1年間マンツーマンで指導を受けたからだ。ISの開発者直々に指導してもらったのだ簡単に負けるわけにはいかない。

 

 「分かりました。では、その相手というのは?」

 

 「私だ」

 

 「・・・・・」

 

 訂正。絶対勝てません。相手がIS学園の教員ならともかく、千冬さんなんて、僕みたいな人間が勝てるわけないじゃないか!!

 

 「今から私も準備するからその間に慣らしておけ」

 

 「は、はい」

 

 よし、一旦落ち着こう。別に勝つ必要はないんだ。今回はあくまで実技試験であって勝ち負けは関係ないんだ。ただ僕のIS操縦の技量を見るだけだ。それに千冬さんと戦えるのはめったにないことだ。それなら・・・

 

 「楽しむとするかな」

 

 僕は小さくそう呟いた。

 

 「待たせたな」

 

 声がした方を見ると、そこには僕と同じ打鉄を装着した千冬さんの姿があった。

 

 「いえ、では始めましょうか」

 

 


 
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