No.80301

真・恋姫†無双 天の御加護を 【第二章】

GoriRAXさん

誤字脱字等ありましたら指摘おねがいします

2009-06-21 21:20:39 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5256   閲覧ユーザー数:4184

 

「私達のところに来ない?」

 

「――――えっ?」

 

「行くとこ無いんでしょ?なら私達と一緒に来ない?」

 

むぅ・・・確かに行くあてなんて有る訳もないよなぁ・・・

 

「それは助かるけど・・・、いいのか?」

 

「いいのよ。あなたは天の御遣いなんだし」

 

「だからそれは・・・」

 

違うんだが・・・

 

「まぁ、それは建前だからいいのよ」

 

「建前?」

 

「ホントはね?どっちでもいいの」

 

「どっちでもって?」

 

「あなたが天の御遣いでもそうでなくても」

「どういうこと?」

 

「大切なのは名前なの。天の御遣いという名前が持つ意味・・・」

 

「意味?」

 

「えぇ、天が私達に味方した。そうなれば孫家の名前は天下に広がり、人々は私達に畏怖の念を抱く・・・」

 

「なるほど・・・」

 

確かにこの時代ならそういった信仰的、宗教的なものは十分に効果があるだろう

 

「それで?来るの?来ないの?」

 

「あぁ、行くよ」

 

寝るとこがあるなら今は大歓迎だ

 

「それじゃ、よろしくね。一刀♪」

 

「よろしく、孫策さん」

 

「雪蓮よ」

 

「えっ?」

 

「私の真名よ。これからは私のことは雪蓮って呼びなさい」

 

「真名・・・?」

 

「えっ?真名知らないの?」

 

「あぁ、俺の居たとこにそんな習慣は無いな」

 

「ふ~ん、真名ってのはね家族や親しい人にしか教えない、呼んじゃいけない神聖な名前なの」

 

「なるほど・・・、いいのか?」

 

「えぇ、もう仲間になったんだから。それに・・・」

 

「それに?」

 

「一刀、私の好みだし♪」

 

「ブッ・・・!」

 

「あ、赤くなった」

 

「き、気のせいだ」

 

「もしかして照れてる?」

 

「照れてない!」

 

「やっぱり照れてるじゃない♪」

 

「ったく・・・、からかうなよな。雪蓮」

 

「あ・・・」

 

「どうした?」

 

「う、ううん。なんでもないわよ・・・」

「照れてる?」

 

「て、照れてないわよ・・・」

 

「そうか?顔が赤いけど・・・、熱でもあるのか?」

 

前髪をかきあげ、額同士で温度を測る

 

「っ!?か、一刀・・・///」

 

「二人とも、儂を忘れてはおらぬか?」

 

「あ!ご、ごめん。黄蓋さん」

 

「祭じゃ」

 

「いいの?」

 

「主が許したのだからな。それにおぬし、なかなかの武をお持ちのようだ」

 

「ありがとう。ふたりには敵わないよ」

 

「ふむ・・・。策殿、そろそろ城に戻りませぬと」

 

「そうね。一刀、ついてきて」

 

「わかった」

 

俺は荷物を持って孫策の居城へ向かった。

 

 

 

「ただいま、冥琳いる~?」

 

「雪蓮!今までどこに行っていた・・・の・・・?」

 

出てきたのは黒髪のメガネの女性

 

「あぁ、これ?拾ったの。じゃ~ん!天の御遣い!」

 

「どうも・・・」

 

とりあえず会釈する

 

「すまない、雪蓮。状況が理解できん・・・」

 

「まぁまぁ。ちょっと話せば分かるって」

 

 

 

 

それから俺はその女性(名はあの周瑜だそうだ)から数時間の尋問を受けたの後、やっと信じてもらえた

 

「それで?北郷はこれからどうするのだ?」

 

周瑜が尋ねる

 

「そうだな・・・、帰る方法を探さないといけないんだけど、あても無いしなぁ」

 

「ならば此処に居ろ。帰る方法を探すのを手伝ってやろう」

 

「えっ?いいのか?」

 

「あぁ、その代わり天の知識、天の御遣いの名は使わせて貰うぞ」

 

「あぁ、ありがとう」

 

 

「か~ずと!」

 

「雪蓮?」

 

「っ!?北郷!なぜその名を知っている?」

 

「私が教えたのよ」

 

「全く・・・、軽々しく真名を教えるなとあれほど・・・」

 

「まぁまぁ、一刀はイイ男よ?」

 

「ちょっ?雪蓮!?」

 

「あ、照れてる」

 

「そりゃ・・・、照れるだろ」

 

「あ、認めた。かわい~」

 

そう言って、雪蓮が抱きついてくる

 

「ちょっ!抱きついてくるな!」

 

「二人とも、私を忘れないで欲しいのだが・・・」

 

「ご、ごめん。周瑜」

 

「冥琳だ」

 

「いいの?」

 

「あぁ、主に倣っただけだ」

 

「そっか、よろしく冥琳」

 

「あぁ」

 

「ちょっと!私を忘れるな~!」

 

「ごめん、ごめん。雪蓮、冥琳、これからよろしくおねがいします」

 

「えぇ、頑張りましょ♪一刀♪」

 

 

 

その日は、疲れているだろうからとのことで、雪蓮にあてがわれた部屋で食事を取り、寝た

 

 

目が覚めれば元の世界に戻ってるんじゃないか

 

――――そんな淡い期待を胸に抱いて・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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