No.767507

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第602話

2015-03-29 00:08:46 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2186   閲覧ユーザー数:1934

~エルベ離宮・紋章の間~

 

「な―――――オ、オズボーン宰相!ま、まさか貴方はこのゼムリアだけでなくディル=リフィーナまでも手中に納めるおつもりなのですか!?」

「何という事を……!」

「…………………」

オズボーン宰相の話を聞いたユーディットとアルバート大公は信じられない表情で声をあげ、アリシア女王は真剣な表情で黙り込み

「”人”の身で世界どころか神々にまで喧嘩を売るとは愚かとしか思えん行為じゃな。」

「俺達や各国もそうだが、ディル=リフィーナの神々がそのような事を黙って見過ごすと本気で思っているのか?」

リフィアは呆れた表情で呟き、リウイは真剣な表情で問いかけ

「ふ、ふざけないで下さい!わたくし達は……”アルノール家”を始めとしたエレボニアの人々はそのようなおぞましい事を望んでおりません!」

「閣下……」

「そのような事をして貴方が仕えている父上が許すと思っているのか?」

アルフィンは怒りの表情で反論し、クレア大尉は辛そうな表情で肩を落とし、オリヴァルト皇子は厳しい表情で問いかけた。

 

「―――もはや役に立たない”駒”は必要ない。当然息子でありながら親であるこの私に歯向い、更には”駒”としても役立たずなリィンもそうだが、ルーファス以外の”子供達”も不要だ。」

「っ!!」

「……貴方に絶対の信頼を置いていたユーゲント陛下すらも”駒”として見ていたのですか……」

「あ、貴方という人は……!」

「あんた直属の部下のクレア大尉達どころかエレボニアの皇帝まで”駒”扱いする上しかも捨てるなんて、どこまで根性が腐っているのよ、あんたは!」

「酷すぎるよ……!」

オズボーン宰相の口から出た信じられない答えにクレア大尉は息を呑み、アリシア女王は重々しい口調で呟き、クローディア姫とエステル、ミントは怒りの表情でオズボーン宰相を睨んだ。

 

「待ってください!先程の話を信じるならまさかルーファスさんもオズボーン宰相の元にいるんですか!?」

「―――無念の死を遂げたルーファスは私同様亡霊となり、私の”最後の悪あがき”に付き合ってくれて感謝している。無論”零の御子”の仕業によって”運命”が改変された者達もその中にいる。―――例えばユミルで無念の死を遂げた者達等もそうだな。」

血相を変えたリィンの言葉にオズボーン宰相は不敵な笑みを浮かべて答え

「……と言う事はあの時滅した”執行者”達も亡霊と化し、この世に留まっているのか。」

「下手をすれば”赤の戦鬼(オーガロッソ)”を始めとした”赤い星座”やマリアベル・クロイスもいるかもしれないな……」

(……マスターと出会わなければ私もその中に入っていたかもしれませんね……)

オズボーン宰相の答えからある事を推測したリウイとヴァイスは厳しい表情で考え込み、アルティナは複雑そうな表情をしていた。

 

「―――そう言えばこの会議の映像は”殲滅天使”の手によってクロウ・アームブラストも見ているのだったな……―――丁度いい。クロウ・アームブラスト、これが私を殺した”報復”だ。その目でしかと見て、自分の無力さを思い知るがいい――――」

そしてオズボーン宰相が不敵な笑みを浮かべると突如オズボーン宰相の背景にどこかの都市の映像が映った!

「あの都市は一体…………」

「!!あの都市は……”ジュライ特区”!」

都市の映像を見たアルバート大公が不思議そうな表情をしている中、見覚えがあるクレア大尉は血相を変えて声を上げた。すると映像に映っている都市―――”ジュライ特区”に突如大地震が起こり、大地震によって建物が次々と崩壊している中”ジュライ特区”の中心地に異形の巨大な城が地面から現れた!

 

「な、何と言う事を……!」

「そ、そんな……”ジュライ特区”が……―――閣下!御自分が何をしたのか理解しておられるのですか!?」

崩壊していく”ジュライ特区”を見たユリア准佐は怒りの表情でオズボーンを睨み、呆然としていたクレア大尉は悲痛そうな表情でオズボーン宰相を見つめて問いかけ

「エレボニア帝国を混乱に導いた挙句存亡の危機にまで陥らせたテロリストに対する”報復”をしたまでだ。直接その身に味あわせるよりこちらの方が効果的だろう?」

オズボーン宰相は不敵な笑みを浮かべて答えた。

 

「―――エステル!敵に対しても慈悲の心を持ち、生きて己の罪を償わせる事を心情としている貴女には申し訳ありませんが、私はかつての”王”として……”女神”として……そして何よりも一人の”人”としてこのような外道をこれ以上生かしておくわけにはいきませんわ!」

「わかっている!あたしもさすがに今回ばっかりはぶっ飛ばして目を覚まさせるとかそんな甘い事を言う気はないわ!ヨシュア、ミント!行くわよ!」

「了解!」

「うん!」

怒りの表情をしたフェミリンスに視線を向けられたエステルはオズボーン宰相を討ち取る覚悟を示すかのように棒(ラクスフェミリンス)から神剣(ラクスリブラクルース)に持ち替えてヨシュアとミント、そしてフェミリンスと共にオズボーン宰相に襲撃したが攻撃が届く瞬間、オズボーン宰相は転移魔術らしきもので消えた後天井に現れた!

 

「フッ、お前達の役割は会議の安全保障なのだろう?ならばお前達は自分達の役割を果たすがいい――――!」

オズボーン宰相が片手を掲げると何とオズボーン宰相が最初に現れた場所に大量の不死者達が現れた!

「こ、これは……!」

「ゾ、ゾンビ……?」

不死者達を見たアルバート大公は驚き、クローディア姫は不安そうな表情をし

「オォォォ……」

「イヤダ……シニタクナイ……!」

「なっ!?ま、まさか領邦軍の不死者……!?」

不死者達の甲冑を見て領邦軍だと判断したユーディットは信じられない表情で声を上げた。

 

「!!―――死した魂をも冒涜したのですか、貴方は!?」

「その者達も改変された”運命”の犠牲者達。この改変された世界による同じ”犠牲者”として彼らの無念を晴らしたいという気持ちをくみ取ったまでの事。」

ある事を察したエイドスは怒りの表情でオズボーン宰相を睨みつけ、オズボーン宰相は不敵な笑みを浮かべながら答えた後漆黒の闇に包まれて消えようとした。

 

”真・煌魔城”の屋上にて待つ。双界を救いたければ”ユリス”を飲み込んだこの私を消す事だな。かつてメンフィルがエレボニアに与えた”猶予期間”同様2週間の”準備期間”をやろう。そして全ての準備が整ったその時、始めようではないか。世界の命運をかけた決戦という名の”遊戯”を―――――

 

その場にいる全員に自身の意志を伝えたオズボーン宰相はその場から消えた!

「こ、この~!言いたい事だけ言って逃げるなんて……!」

「―――話は後だ、エステル!今は会議場の安全保障が最優先だ!」

オズボーン宰相が消えた場所を悔しそうな表情で睨んでいるエステルにヨシュアは指摘した。

「わかっているわよ!ユリア准佐達は念の為にVIPの人達を守りながら増援が来ないか警戒して!あたし達が速攻でゾンビ達を殲滅するわ!」

「承知した!女王陛下達の身は我々が命に代えても守る!君達は後ろを気にせず、ゾンビ達を!」

「了解!みんな、速攻で決めるわよ―――――!」

その後不死者達はエステル達によって電撃的な速さで掃討され、全て消滅した!

 

オズボーン宰相が残した不死者達の消滅後、リウイは”ジュライ特区”の状況を確認する為に一時退席し……他のVIP達は今後についての話し合いを始めた。

 

 

既にお気づきと思いますがラストダンジョンでは一度死んだ面々がまさかの再登場をします(汗)まあ、リィン達が相手する事はなく閃Ⅱのラストダンジョンの時のように他の”英雄”達が駆け付けて、代わりに戦ってくれてリィン達を先に行かせる展開になりますのでwちなみにその中にはアイン達や軌跡シリーズやエウシュリーシリーズの面々に加えて驚愕のキャラ達もいますのでその時をお待ちくださいwちなみにその驚愕のキャラ達の一部が誰なのかは後数話でわかりますww


 
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