No.767315

【サイバ】さくら祭りの前日(天空稲荷神社の場合)【交流】

古淵工機さん

2015-03-28 00:01:35 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:707   閲覧ユーザー数:663

それはお花見シーズン。天空稲荷神社の境内にも桜の花が咲き乱れる時期…。

 

「いやぁ、これだけ桜が咲いてると、あー、今年も春が来たなって感じだねw」

ある日の朝、うららかな陽気に誘われて本殿から出てきたのはこの神社の祭神・天洸。

足元ではきつねまんじゅうが数匹、落ちた花びらで遊んでいる。

 

「ふふ、いなりぼっこたちも楽しそうだねぇw」

その様子を見ていた天洸は微笑むと、軽く伸びをした。

 

「さーて、そろそろ打ち合わせ行かないとね!」

社務所。

「あら、今年ももうそんな時期なのね」

と、茶を持ってきたのは看板巫女の北城愛。

「そういえばさくら祭りの季節よね。屋台の出店は片っ端から声かけてきてるから大丈夫よお母さんw」

ご飯を用意しているのは愛の娘である唯だ。

「ところで唯、随分手回しいいけどまさか何かたくらんでないわよね?」

「そ、そんなことは…たぶん…」

と、唯が言いかけたそのとき、天井裏から二人の少女が落ちてきた。

 

「ぎゃ!?」

「ちょ!?和美ちゃんに雪歩ちゃん!?」

落ちてきたのは和美・雪歩の今河姉妹。

「くそう、3人で屋台めぐりする計画だったのになぜバレたんだ?」

「あいたたた…雪歩、重いからそこどいて…」

「…やっぱり…」

愛はため息をついた。

「まあ、とにかく。毎年恒例の桜祭りだ。今年も桜がハデに咲いてて混み合うだろうからね。しっかり頼むよ…特に唯と和美?」

「またまた、あたしを誰だと思ってるのお天さま。天空稲荷神社の巫女よ?」

「そうそう、あたしだって巫女の手伝いぐらいはワケないわよw」

「とか言っていつも途中で仕事ほっぽり出してるのはだ~れかなぁ?w」

「「ギクッ」」

「唯…和美ちゃん…」

再びため息をつく愛。笑ってごまかそうとする唯と和美。

 

「ま、もう一度言うけどこの時期忙しいからしっかり働くんだよ」

「「へいへい」」

「でもそう言って、お天さまの方から唯と和美を誘い出したりしてるじゃんか」

「うっ!?」

鋭いなさすが雪歩するどい。

「あ、あー…と、とにかくっ!明日からさくら祭りだからしっかり働くように!以上っ!!」

「「「はーい」」」

「…大丈夫かなこの面子で」

みんなの様子を見て、内心ちょっと心配な雪歩なのであった。

 

「…でもさ、雪歩はどうするの?」

「あー俺?祭りのレポートを取材しようと思ってね。母ちゃんの手伝いとぉ…何より、ばあちゃんの店の宣伝かな!」

「おばあちゃん子ね…」

「ホントね…」

「カメラ屋の孫娘ですからなw」

「しかしまあ親孝行だね雪歩ちゃんは。どこぞの二人組とは大違いだwねえ愛ちゃん?」

「そうよねえ。ねえお天さま?w」

「「ぐぬぬぬぬぬ…!」」

ふらふら屋台めぐりしている手前、言い返せないのが悔しい唯と和美なのであった。

 

続く!


 
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