No.761713

Spirit World -03-

たりまさん

しばらく、更新できずすいません。

がんばります。

2015-03-02 04:23:07 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:478   閲覧ユーザー数:476

 

「Spirit World -03-」

 

 

 

そこには、美しい女性が立っていた。

 

「わ、わお。」

 

カナタは、その美しい姿に驚きを隠すことができない。

 

「どうだ!これがわらわの真の姿じゃ!」

 

「いいから、はやく服着てください。」

 

「!!!な、どこをみておるのじゃ!!この変態!!」

 

「年頃の男の前で裸になる、お前が悪いだろが!」

 

必死で、訴える俺に対して彼女は顔を赤らめて何かを唱え始めた。

 

「お、おい、ちょまてまて。おちつけ、おちついて。ね?」

 

まずいと感じた俺は彼女を止めに入るが耳を貸す気もないらしい。

 

「このまま、この家ごと吹き飛べ人間!!ヴァr…」

 

その瞬間、彼女の頭上に辞書の角が突き刺さる。

 

「こちらの世界ではソレを使ってはいけません、何度も言いましたよね?カタリナ様。」

 

「痛ったあああああああああああ!!!!!ジェルドなにするのじゃ!!」

 

目の前には、少し身長の高くて髪の長い紳士と、服をちゃんと着た涙目の幼女が立っていた。

 

「うわぁ!だ、誰ですか!!あれ、ていうか戻ってる。」

 

「あ、申し訳ありません。カタリナ様のお守りさせていただいています、ジェルドと申します。

カタリナ様の大きな血力(ちりょく)を感じましたので飛んできました。私が来なかったらこの家吹き飛んであなた死んでいましたよ?」

 

その言動に、血の気が引いて顔が青ざめる。

 

「え。」

 

とにかく、いくつかきになる言葉などがあるが一体こいつらは何者なのだろうか。

 

力はとんでもなく強いし、幼女が大人になったりするし、何もなかったところからいきなり

 

人が現れるなんてことが、この世界で有り得るわけがない!!

 

「そうですね、それに関しては後ほど説明しましょう。とにかく、探していました。

我が皇帝カナタ様。」

 

「え。」

 

「なんだ、おぬしさっきから「え」しか言ってないぞ。」

 

刹那、幼女の頭に激痛が走る。

 

「ああああああああああああ!!!」

 

「カタリナ様、このお方はカナタ様ですよ?言動には注意してください。」

 

「わかっておるでも、この皇帝は私たちの知っている皇帝ではないぞ。ジェルド。」

 

カタリナの頬に涙が伝う。

 

「いいですか?カタリナ様。どのような姿でも性格でも体にでもなっていたとしても

基本、元はすべて 同じ なのです。根はすべて同じ、世界がたとえ違えど…ね。」

 

ジェルドは懐からハンカチを取り出しカタリナの涙を拭く。

 

「ふむ、確かにそうじゃのう。でも、この小僧があの皇帝に…?うーむ…。」

 

「あのー、全然、話が見えないんですが、僕が皇帝?なんのこと!?」

 

「それは、後ほど説明させていただきます、近づいてますね。カタリナ様。感じますか?」

 

「うむ。くる、くるぞ!ジェルド!」

 

「カナタ様、伏せて!」

 

「えぇ!?」

 

そういわれた俺は、瞬時に伏せると部屋前方の窓が外からすべて割れる。

 

その硝子の欠片を砕き俺のところにチリひとつ残さなかったのはジェルドであった。

 

「皇帝、お逃げください!はやく!」

 

「へぇ~、ここがお前らの拠点なの?片付いてるじゃん。」

 

「くっく、おぬしがまさかここまで嗅ぎ付けてくるとはのう、予想外。」

 

窓から覗き込むように入ってきた男は何かをつぶやいた。

 

その瞬間、彼の周りに羽衣のようなものが現れ、容姿は鬼のようになった。

 

「な、なんなんだよ!みんな変身ばかりしやがって!」

 

「いいから、皇帝は早くにげるのじゃ!死ぬぞ!」

 

「ほう、そいつが皇帝か。随分な腰抜けだな。」

 

なぞの男は苦笑する。

 

「くっく、本当。わしもびっくりじゃ。お主には人の潜在能力というのをみる能力がないようじゃの。」

 

「カタリナァ、それは違うなぁ~、お前たちの皇帝ってのが出来すぎたんだよ。あれは恐怖だ、天災といってもいいほどな。だから、それを二度も起こさせないためにこうやってお前らをいちいち追いかけて、必死に止めようとしてんだ。あの悪魔は復活させねえ。必ず!」

 

「あなたは、わかっていない。どれほどあのお方が必要不可欠な存在か。」

 

なぞの男は、ジェルドに手から放ったなにかをあてようとするが、ジェルドの前にカタリナがたちソレをはじく。

 

「ブラズ、おぬしたちは、私たちから見ても許せない存在じゃ。かならず…」

 

その刹那俺が感じたものは、昼始めてあったときの恐怖とおなじようなものであった。

 

「必ず、私の手で殺す。」

 

-03-END


 
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