易京
張郃「むぅう。さすが、天然の要害と言われる易京じゃな。どう攻めたものか」
盧植「苦戦しておるようじゃな。張郃よ」
張郃「盧植様!北平の公孫讃はいいのですか?」
盧植「既に打ち破り、北平は占拠したわい。朱儁を駐屯し、守らせておる」
張郃「既に攻略しているとは・・・・さすが盧植様です。公孫讃はどうしたのですか?」
盧植「遼東に落ち延びよったわい。追撃して戦線を、拡大するわけにはいかぬからの。朱儁はその為の守りじゃ。して、戦況はどうなっておる」
張郃「我らの攻勢を、ものともせずに防いでおります。さすが名君と呼び名が高い劉備だけあります」
盧植「易京に篭っているとはいえ、やはり白蓮とは器が違うの。どう攻めあがるかのぉ。守将はわかっておるのか?」
張郃「総大将に劉備、参謀に諸葛亮、将に張飛・韓当。それと先日、徐栄が合流した模様です」
盧植「すべての将が、参戦しておるのかの。本拠地・琢郡の守りはどうなっておる」
張郃「魏延と申す将が5千で、守っているそうです」
盧植「魏延は猪武者と聞いておるが・・・・・そんな者を本拠地に一人残すとはの」
張郃「何かの罠でしょうか」
盧植「いや、それはなかろう。張郃は3万を率いて、琢郡を攻めてくれ」
張郃「私だけで大丈夫でしょうか?相手は劉備。それが本拠地を、手薄にするはずがありません」
盧植「そんなに心配するでない張郃。桃香といえど、3倍以上の兵力を覆すことはできん。我らとの戦いに、将を集結させるしかなかったのだろう。だが、本拠地を空には出来ず、仕方なく置いたのだろう」
張郃「・・・・わかりました。必ずや、琢郡を落としす」
盧植「こちらは任せておくがよい」
張郃「では、行って参ります」
盧植「張郃が向かった事を、気取られぬように、張郃の旗を掲げて攻勢をかけるのだ!」
劉備サイド
劉備「そっか。先生がいないと思ったら、やっぱり北平を攻めてたんだね」
徐栄「北平を取られてしまい、申し訳ありません。」
劉備「勝敗は兵家の常だよ。その失態は、この易京に押し寄せている袁紹軍との戦いで、挽回してください」
徐栄「っは!」
劉備「白蓮ちゃんは恐らく、遼東に落ち延びてるはず。北平はいまどうなってるのかな」
孔明「先ほど旗を確認したところ、朱儁さんの旗がありません。北平の守りをしているかと」
劉備「北平奪取は難しいね。ならば、この地で盧植先生を打ち倒そう。今はどうしてる?」
孔明「張郃と合流し、こちらに攻め込んできています」
劉備(真正面から攻めてくる?張郃さんから、何も聞いてないってことないよね。なにか策があって攻めてきてるのかな?)「鈴々ちゃん!いま攻めて来てる軍を、確認してきてもらっていいかな」
張飛「がってんなのだ!」
孔明「桃香様も、何かの策だとお考えですか?」
劉備「盧植先生が、この易京に真っ直ぐ攻め込んで来たのが気になってね。」
孔明「私も同じ事を思っていました。この短期間で、北平を陥落させた人が、無為無策のまま攻めてくるはずがありません」
張飛「おねーちゃーん!見てきたのだ!」
劉備「お帰り鈴々ちゃん。様子どうだった?」
張飛「えっとね!張の旗がいっぱいあったのだ!」
劉備「いっぱい?他に旗はなかった?」
張飛「本陣に盧と高の旗があったのだ!」
劉備「うーん。先頭にたってた人はいた?」
張飛「そういえばいなかったのだ!」
劉備「張郃さんが戦場を離脱したってことかな。先生と交代して、北平に向かった?それとも・・・」
孔明「恐らく後者だと思います。どうしますか?桃香様」
張飛「二人が何いってるか、まったくわからないのだ」
韓当「鈴々はもうちょっと勉強しないとだな」
張飛「」
劉備「・・・・徐栄さん今すぐ5千の兵を率いて、琢郡に向かってください。張郃さんは恐らく、琢郡を攻めてます」
徐栄「なんですと。これも盧植の計略なのですか」
劉備「恐らくね。でも琢郡は今までの努力で、街自体が要塞になってるからね。簡単には落ちないとは思うけど、念のため向かってもらうね」
徐栄「わかりました!ただちに出立します!」
劉備「あ、徐栄さん。一つだけ指示があるの」
徐栄「なんでしょうか」
劉備「琢郡での戦いは、焔耶ちゃんの戦い。負けそうになってる時以外は、戦場に出ないでほしいの」
徐栄「しかし!それでは!」
劉備「大丈夫。いまの焔耶ちゃんなら・・・・張郃さんには負けないよ」
徐栄「わかりました。桃香様の指示に従います。」
劉備「あ、でも焔耶ちゃんが張郃さんを蹴散らした時は、追撃して叩いていいからね」
徐栄「御意」
劉備「よし!盧植先生には気が付いてない振りをするよ!鈴々ちゃんと韓当さん!全力で迎撃してください!それと・・・・」
韓当「委細承知!」
張飛「任せろなのだ!」
孔明(桃香様。さらに知略に磨きがかってます。弟子は師を越える・・・私もいずれ、超えられそうです)
盧植軍兵士「盧植様。劉備軍は依然、易京から出ようとはしません。張飛・韓当が指揮を執っています」
盧植「あの鉄壁の守りがあれば、誰も出てこまい。兵を引かせるのだ!矢の消費を押さえなければ」
盧植軍兵士「伝令に行って参ります!」
タタタタタタ
劉備「盧植先生の軍が引いていく・・・いまだよ!鈴々ちゃん!韓当さん!」
張飛「合図なのだ!みんなー!いっくよー!鈴々に続くのだ!」
韓当「今までの鬱憤をすべてぶつけるのだ!」
ダダダダダダダダ
盧植軍兵士「も、もうしあげます!」
盧植「どうした」
盧植兵士「我らの後退と同時に、張飛・韓当軍が追撃を開始しました!」
盧植「どういうことじゃ。張飛・韓当は指揮を執っていたはず・・・それがすぐ追撃に出るはずがない・・・・影武者か!門前で我らが退くのを待っておったのか!」
盧植軍兵士「このままでは、多数の被害が出てしまいます!」
盧植「本陣の兵を送るのだ!物量で押し返すのだ!」
盧植軍兵士「っは!」タッタッタッタ
盧植「白蓮を破ったことで、油断してかの。」
張飛「逃げるななのだ!この鈴々が相手するのだ!」
グハ
ウギャア
グフ
盧植軍兵士「ひ、一振りで3人も!ば、ばけもんだ!!!」
張飛「鈴々は化け物じゃないのだ!」
ドカ
盧植軍兵士「ギャアアアア!」
韓当「おらぁああ!」
ウゴ
韓当「ん?あれは・・・・増援か!鈴々!易京に退くぞ!」
張飛「むぅう~暴れたりないのだ。でもまた今度にとっておくのだ!易京に帰るのだ!」
高覧「好き勝手に暴れられたままにするな!今度は我らが叩くぞ!」
劉備「させないよ!弓兵隊かまえ!・・・・・・・放て!」
高覧軍兵士「ぎゃあああ!」
高覧軍兵士「矢の雨だ!ひけーひけーー」グサ・・・ドサ
劉備「鈴々ちゃん達全員が、退却完了するまで援護を続けるよ!第二射!第三射!放てー!」
高覧「くそ!やはり、劉備は手ごわいか。退けー退けー!無駄に被害を出すな!」
張飛「戻ったのだー!鈴々にかかれば、あんなやつら敵じゃないのだ」
韓当「ふぅ、久々に討って出れてすっきりしましたわい。それと、やはり張郃はいないようじゃ」
桃香「お帰りなさい。予想通りみたいだね。それと、これで敵は私達をより警戒してくるはずだよ!曹操さん・袁術さんは汜水関を失ったと報告がありました。いま私達のやるべき事は、北平の奪還。それと盧植先生達を足止めし、連合軍との合流を阻止することだよ!私達が負ければ、曹操さん達はもっと過酷になる。最悪の事態は防ぐよ!」
張飛・韓当・孔明「わかったのだ! おう! 御意です!」
桃香(盧植先生・・・・あなたは私の師であり、目標です。ですが・・・・この戦であなたを超えてみせます!この劉備玄徳!全身全霊でお相手します!)
益州
劉焉「えぇい!忌々しい!ようやく漢中を制圧したと思えば反乱が起きただと!」
張任「厳顔率いる反乱軍は成都を占拠。今は綿竹関で、我らの襲撃に備えているとのこと」
劉焉「何度も言わんでもわかっておるわ!このままでは、長安に攻め込めないではないか!」
張任「厳顔には、法正が参謀として付いた模様。うかつには攻めてはいけませぬ」
劉焉「ならばどうしろと言うのだ!このまま手をこまねいていろとでも言うのか!」
張任「我らのほうが兵力多いと言いましても、厳顔と長安軍を相手にする余裕はありません。どちらかに重点を置くべきです」
劉焉「ならば、どちらを攻めるというのだ!」
張任「もちろん厳顔です。今は反乱を沈め、国内を安定させ、再度漢中から長安を目指すです!この漢中の守りは、私と李厳・黄権・王平にお任せください」
劉焉「くそ!呉蘭・雷銅・呉懿・呉班!わしについてこい!!」
呉蘭・雷銅・呉懿・呉班「御意」
劉焉「孟達・馬忠・高沛・高翔・陳式は、投降した漢中兵すべて連れてくるのだ!」
馬忠「すべてでございますか・・・?」
劉焉「怪我人だろうが、老兵だろうがすべてだ!」
王平「しかし!それでは漢中の民から、恨まれてしまいます!」
劉焉「黙れ!貴様は誰に仕えているのだ!?」
王平「劉焉様にございます」
劉焉「ならば、黙って命令を実行すればいいのじゃ!」
王平「・・・わかりました」
劉焉「すぐに綿竹関に向かうぞ!裏切り者を抹殺するのだ!」
王平・馬忠「・・・・」
長安
伝令兵「漢中の劉焉が動き出しました!劉焉自ら先頭に立ち、綿竹関に向け進軍中とのこと!」
王允「ほう、長安にはこぬか。やつの性格ならば、来るとおもったが」
詠「配下に有能な将がいるわけね。劉焉に従事した将と、漢中の守将はわかるかしら」
伝令兵「呉蘭・雷銅・呉懿・呉班が先陣となり、孟達・馬忠・高沛・高翔・陳式が第2陣、漢中に張任・李厳・黄権・王平という配置となっております」
王允「むぅ。漢中の戦力が弱ければ、攻め入るつもりだったが。張任らがいるのでは、それも難しいのお」
詠「そんなにやっかいな相手なわけ?」
王允「張任・李厳は、蜀の名将と言っても過言ではなかろう。黄権・王平も油断できぬ将軍じゃ」
詠「こっちの戦力は整ってないし、仕掛けるのは不利ね。厳顔は大丈夫かしら」
王允「厳顔は蜀最強の武人。それが綿竹関で負けるとは思えぬな。対抗できる張任らが、漢中から動かないことだしの~あとは厳顔の元にいる、法正がなんとかしてくれるじゃろ」
詠「ほんと、人任せよね。その言い回しだと、法正も有能なのね」
王允「法正も、蜀随一の知恵者よ。ひょっとしたら、詠も負けるかもしれぬぞ」
詠「その言葉は気に入らないわね。でも、あんたがそう言うなら・・・本当そうね」
王允「随分素直じゃの。お主なら反発するかと思うたぞ」
詠「僕だって、そこまで自惚れてないわよ。一刀が連れてきた稟と風、それに一刀にだって私は負けてるんだから」
王允「前漢の劉邦に仕えた、張良・陳平のような智謀の持ち主と言われた、賈詡文和の台詞ではないのお」
詠「まだ覚えてたの。今はまだ、名前負けしてるけど・・・僕だって成長してるんだから!見てなさいよ!」
王允「ほっほほ。これはまだ、くたばれんのおー!詠の成長、見届けさせてもらうぞ」
詠「当たり前よ!見ずに死ぬなんて許さないわよ!さて、程遠志!鄧茂!波才!軍議を始めるわよ!」
弘農
伝令兵「呂珂様、虎牢関の張遼様からの書簡にございます」
一刀「間に合わなかったか・・・返信を書く、少し待っていてくれ」
伝令兵「っは!」
風「お兄さん~霞ちゃんは、なんていってますか~?」
稟「その様子からだと、いい報告ではなさそうですが」
一刀「袁紹軍だけで、汜水関を落とされたみたいだ」
稟「袁紹軍だけでですか?」
一刀「あぁ。麗羽の軍師として、陳宮がついているそうだ」
風「陳宮さんですか~以前の大戦では、特に名前を聞くことがなかった人ですねえ~」
稟「桂花と愛紗と星がいたのにもかかわらず、霞達が到着するまで持たなかった・・・・」
風「陳宮さんが、桂花ちゃんを凌駕する頭脳の持ち主なのか、もしくは桂花ちゃんが油断しましたかね~」
一刀「桂花が以前の記憶に頼りすぎて、油断してたみたいだ。それと・・・・袁紹軍に季衣と流琉がいる」
稟「なんですって!?」
風「予想外の陳宮さんの智謀、季衣ちゃんと流琉ちゃんの武力・・・これは陥落したのもわかるのですよ~」
一刀「虎牢関に退けたとはいえ、兵力はかなり減ったみたいだ」
稟「これは急がないといけませんね」
一刀「だが・・・・今は目の前の障害を排除しないとな。なあ、風?」
風「グゥゥ・・・・Zzzzzzz」
一刀・稟「「寝るな!」」
風「おぉう!?あまりに面倒臭いの連中が、陣取りしてたんでー思わず寝ちゃったのですよ~」
一刀「劉表と劉繇軍か。俺たちの援軍を防ぎに来たか・・・陳宮の指示だとすれば、油断できんな」
稟「どうしますか?一刀殿」
一刀(劉繇軍には武勇優れた太史慈がいるはず・・・太史慈を放置するのはまずいな。劉表軍の将が把握できないうちは、仕掛けないほうが無難か)
一刀「恋!劉繇軍に突撃をしかけてくれ!容赦は無用。全力を出してこい」
恋「にぃにの敵・・・コロス」
一刀「劉繇軍には太史慈って将がいるはずだ。そいつを見つけたら、捕らえてきてくれ」
恋「コク。わかった、恋がんばる」
一刀「真桜と沙和は、陣を張り、その後劉表軍の陣営を調べてくれ!劉表軍の力が未知数だ。くまなく調べあげろ」
真桜・沙和「了解や!(なの!)」
一刀「俺は劉表軍に対峙する!稟と風は本陣で待機。劉表・劉繇軍に合わせて、全軍の指揮を執ってくれ」
稟・風「御意!(御意~)」
一刀「劉表と劉繇を速やかに撃破し、虎牢関に向かうぞ!全軍奮闘せよ!」
桃香VS盧植 第一戦
益州と弘農の前段階でした
第一戦は桃香の勝利となってます。
サブタイトルに美羽の成長物語とか付けられそうだけど、桃香も成長してるんです(’
一刀と桔梗の戦闘シーンも入れようと思いましたがまた長くなっちゃったので次回です。。。
39話コメでもありましたが、武将紹介の数値より斗詩・猪々子はチンQ同様補正加えてます
「霞・愛紗(100)VS季衣(96)」「流琉(98)VS星(95)」
「紫苑(94)VS斗詩(93)」「美羽(88)・亞莎(82)VS猪々子(92)」
季衣は愛紗と戦った後で疲労があったので、霞の強さが際立ちゃいましたね
美羽もボロボロになりながらですが、猪々子を撃退してます
次回は
焔耶VS張郃
一刀VS劉表軍 恋VS劉繇軍
桔梗VS劉焉軍で行きますー
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