No.741487

真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第十二話

ZSANさん

河内の相になった一刀

2014-12-04 20:24:45 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3832   閲覧ユーザー数:3289

~???①視点~

「さて、河内はもうすぐだな

 風と稟はもう曹操の元に仕官できたかな」

大陸の情勢を知り、仕える主を探して旅をしてきた

その途中で知り合った二人は曹操に仕官する為、別れた

曹操の評判は悪くはないが、あの百合百合しい雰囲気にはなじめぬ

他に孫堅の所も調べてみたが戦に負けて今は新参者を加える余裕はなさそうだ

董卓は会いに行ったが賈詡とか言う者に門前払いを喰らわせられた

董卓がどんな人物かは知らぬがあのように排他的な側近が居ては意味が無い

となると、どこに仕官するかとなった時に聞いたのが『天の御遣い』が河内の相になったという話だ

『天の御遣い』の風評は聞いている

賊を退治するだけでなく、五胡を退却させた戦にも加勢したと聞いた

更に黄巾の乱の時には曹操軍で活躍したらしい

どんな人物達なのか楽しみだ

願わくば私がこの武を捧げるに相応しい人物だとよいのだが

 

河内に到着した私は街の様子を見る

成る程、まだ着任してから日が浅いのに活気がある

街の者に聞くと

「今度の領主さまは『天の御遣い』様なんだぜ

 名前だけでなく、俺達の話を聞いて色々と考えてくれるらしい

 期待するなと言う方が無理な話だ

 そうなりゃ、仕事にも熱が入るから街が活気づきもするさ」

これからの舵取りは大変だが取り敢えず人心は掴んでいるようだ

では、早速会う為城に向かうか

~???②視点~

『天の御遣い』がまさか私の居る河内の相になるとわね

噂を聞くとかなりの人物達のようだ

風評を集める為だったのかは知らぬが現実として風評を集めた

その人物達が自分の住んでいる所の相になったと聞けば期待する

期待に応えなければ反動が来るが、答えられれば街は発展しやすくなる

その『天の御遣い』に仕官したくなる人物もやって来るだろう

私もその一人だが

 

私は権力欲は強くない

だから『王佐の才』で才能を振るえればそれで満足だ

私が王に為れずとも構わない

『天の御遣い』の器が私を使うに値すれば、それは喜ばしい事だ

が、もし値しなければ

その時は、私が地位を奪い取ってやろう

その時が来るのは私を使いこなせなかった『天の御遣い』が悪い

この私を使いこなせなかったのだからな

そんな小人に仕え続けるつもりは毛頭ない

だから、地位を奪い取ってやる

『天の御遣い』は果たして私にどちらの道を選ばせるのか どちらにしても楽しみだ

 

河内の街での『天の御遣い』の評判は良い

いや、期待が高いと言うべきか

舵取りについての献策しがいもありそうだ

早速城に向かうとしよう

~鞘華視点~

河内に来てから私達は仕事に忙殺された

私と一君は文武官として

静里は文官 愛紗は武官として

だが、人材不足なのは明らか

そんな折

「北郷様、趙雲と言う者と司馬懿と言う者が謁見を求めております」

私は一緒に政務をしていた一君と顔を見合わせる

とんでもない大物がやって来たわね

「直ぐに謁見の間に通して」

 

「お目通りを許していただき感謝します

 某は姓は趙、名は雲、字は子龍と申します」

「私は姓は司馬、名は懿、字は仲達と申します」

趙雲は白を基調にした服を着ている

凛々しいと言う言葉が似合う美女だ

胸はまあ私と同じ位か

問題は司馬懿の方

黒を基調にした服なのは良い

胸は大きく、孫呉の『巨乳五つ星』(私、命名)や『巨乳のお花畑』(私、命名)劉備にも匹敵する

問題はその服、胸元が大きく開いて谷間が露わになってる

一君を誘惑しにきたの?と言いたくなる

 

「貴女達の噂は聞いたことがあるわ

 二人が一緒に行動していたとは知らなかったけどね」

平静を装って話を進める

「いや、私と司馬懿はこの城の前で偶然会ったまで」

「そう、それまで我等は面識等ありません

 同時に此処に来たのは単なる偶然」

大物二人が同時に来る偶然とわね

~一刀視点~

「先ずは私から 此度は『天の御遣い』たる御二人に仕えたくまかり越しました

 ただ先に申し上げておかなければならぬ事がございます

 私は以前、曹操から仕官を求められました

 その時は家庭の事情を口実に断りました

 しかし此度北郷様達に仕えるとなれば曹操は良い感情を持たぬでしょう

 御二人が曹操と誼を通じておきたいお考えならば私を仕官させぬ方が良いでしょう

 しかし、そんな事は些事だと申され仕官をお許し下さるなら一命を以て御仕え致します」

司馬懿の問いは俺を試しているかのように思えた

「曹操との友好が些事とは言えない

 だが君はそれ以上の貢献をしてくれるのだろう

 ならば俺達の元でその能力を生かしてくれ」

俺の言葉に司馬懿は驚いたような顔を一瞬したが

「は、必ずや」

 

「次は某 司馬懿と同じように北郷様に仕えたくまかり越しました

 先程の司馬懿とのやり取りで北郷様の器に感服いたしました

 何卒、末席にお加えください」

趙雲が頭を下げる

「趙雲ほどの名将の仕官を断る理由はどこにもないよ

 俺達に力を貸してくれ」

「は、ご期待は裏切りませぬ」

 

こうして心強い仲間が二人加わった

余談ながらこの後

「一君、司馬懿の色香に迷って仕官させた何て事は無いわよね?」

と鞘姉に詰問された

~鞘華視点~

「ところで、一刀様と鞘華様 どちらが河内の相なのですかな?」

静里と愛紗も加えて真名を交換しあった直後に星が訊いてきた

「一応、印綬を受け取ったのは一君だよね」

「でも、俺が上って訳でもないしな」

と私と一君が言うと

「それは、今後まずくないですかな?

 組織の長が二人いるとその組織を二つに割ろうとするものが現れるやもしれません

 その前に明確に長を決めておくべきでは?」

と星が訊いてきた

私達が考え込むと

「一刀様、鞘華様、私が最初の進言をさせて貰います

 心配ありませぬ

 そんな事になる前、いやなった直後にでも御二人が正式な夫婦になれば良いのです

 そうすれば二つに割れることなく落ち着きます」

葵(司馬懿の真名)の爆弾発言に星以外が困惑する

「どうせなら、今ここで と行きますかな」

星も煽らないでよ!

仲間が増えたのに、最後は大騒ぎの夜だった

~あとがき~

 

一刀の下に一挙に二人が加わりました

 

星は定番ですね

 

司馬懿の真名は前作「舞い降りし剣姫」で劉協が名乗った司馬懿の真名が「葵」だったからです

 

後、桃香の元には鈴々、朱里、雛里がいます

3人とも桃香が一刀達に会った事も、敵愾心を持っている事も知らずに配下になりました

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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