No.739272

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第381話

2014-11-24 17:41:43 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1997   閲覧ユーザー数:1810

 

 

 

 

~ユミル・転移魔法陣の間~

 

「……エイドスさんもエステルさん達と共にクロスベル解放を手伝うのか?」

その時ある事が気になっていたガイウスは尋ねた。

「ええ。クロスベルにて”私の戦い”が待ち受けているのですから、エステルさん達と共にその”戦い”に挑むつもりです。」

「ええっ!?め、女神様……じゃなくてエイドスさんがクロスベルの解放を手伝うのですか!?」

「うわ~……超反則の最強助っ人じゃん。」

「それだけクロスベルでは尋常ではない事が起こっていると言う事でしょうね……」

エイドスの答えを聞いたエリオットは驚き、ミリアムは表情を引き攣らせ、クレア大尉は真剣な表情で呟いた。

 

「―――リィンさん、でしたか。一つ聞きたい事があるのですが。」

するとその時ある事を思い出したエイドスがリィンを見つめた。

 

「俺に?何でしょうか。」

「貴方はその身に眠る”力”を自覚していますか?」

「!!……………はい。」

「リ、リィンに眠っている”力”って……」

「”あの力”か……」

エイドスの指摘を聞いたリィンは驚いた後重々しい様子を纏って頷き、エリオットは不安そうな表情をし、ガイウスは重々しい様子を纏って呟き

「リィン………」

「…………もしや貴女はリィンの身に眠る”力”の正体を知っておられるのですか?」

ルシア夫人は心配そうな表情でリィンを見つめ、シュバルツァー男爵は真剣な表情で尋ねた。

 

「あ…………」

「た、確かにエイドスさんなら知っていてもおかしくないかも……!」

「というか確実に知っているでしょうね。」

「……そう言えばマクバーン様もリィン様の事について何か知っているような口ぶりでしたが……」

「確か……”混じって”いるとか言っていたな。」

シュバルツァー男爵の指摘を聞いたリィンは呆け、アリサは血相を変え、セリーヌは真剣な表情でエイドスを見つめ、シャロンとユーシスは真剣な表情で呟いた。

 

「ええ……―――ですが実際に刃を交えてわかりましたが、あの人は”極一部”しか”混じって”いないリィンさんと違い、恐らくは”全部”混ざっているのでしょうね……―――”魔の因子”が。」

「”魔の因子”…………」

「何それ。アタシも聞いた事がないわよ。」

「”魔”と言う事は”魔人”に関係しているものですか?」

エイドスの説明を聞いたリィンは呆け、セリーヌは不思議そうな表情をし、ヨシュアは真剣な表情で尋ねた。

 

「ヨシュアさん。確かお母様の話ではヨシュアさんは”影の国”のお父様達の試練の時に、魔人化したファクト家の者と剣を交えたとお聞きしましたが。」

「ええっ!?”影の国”の時の”試練”!?」

「”影の国”のアドルさん達の試練で僕が…………――――!”彼”ですか…………と言う事は”彼”のような”力”がリィンに…………」

エイドスの問いかけにエステルが驚いている中すぐに察しがついたヨシュアは真剣な表情でリィンを見つめ

「!!あ、あの!その”魔の因子”というのは何なのですか!?」

リィンは血相を変えてエイドスを見つめて尋ねた。

 

「―――生きとし生ける者達全てには”闇”が潜んでいます。”魔の因子”はその”闇”が具現化したようなもの。普通の人でしたら”魔”に属する者達による”誘い”に乗らない限り、具現化する事はないのですが……―――極稀に生まれながら”魔の因子”が最初からある人がいるんです。」

「………………」

「お兄様……」

「……ちなみにその”魔の因子”にはどんな力があるんですか?」

エイドスの説明を聞いて胸を抑えているリィンを見たセレーネは心配そうな表情をし、エマは真剣な表情で尋ねた。

 

「解かりやすく言えば”異能”、ですね。私と戦ったマクバーン、でしたか?彼のようにアーツや”聖痕(スティグマ)”による力でもないのに、焔を出せる事もそうですが、一番代表的な”力”はやはり”魔人化(デモナイズ)”ですね。」

「デ、”魔人化(デモナイズ)”!?」

(おい、それって例の”教団”の……!)

(ええ……”殲滅天使”と特務支援課のあの子が持つ”異能”ね……)

エイドスの言葉に心当たりがあるエステルは驚き、トヴァルとサラ教官は厳しい表情をし、小声で会話していた。

 

「その……”魔人化”してしまったら、一体どうなってしまうんですか……?例えば”獣”じみた何かに呑み込まれ、”変化”させるんですか……?呑み込まれない方法はないのでしょうか……?」

「リィン…………」

「…………………」

辛そうな表情でエイドスに問いかけるリィンを見たルシア夫人は辛そうな表情をし、シュバルツァー男爵は真剣な表情で黙り込んでいた。

 

「……………―――申し訳ありませんが、”呑み込まれない”方法はリィンさん、”貴方自身が気付かなければならない”のでこれ以上は教えられ……――いえ、教えては”達する事ができない”のです。」

「俺自身が……………」

「”達する事ができない”……」

「意味不明なんですけど……」

エイドスの答えを聞いたリィンは呆け、ラウラは考え込み、エステルは疲れた表情で指摘した。

「……―――ありがとうございます。自分の事が少し理解できた気分です。」

「私からも礼を言わせて頂く。リィンもずっとその事に悩んでいたからな。」

「本当にありがとうございます…………」

リィンに続くようにシュバルツァー男爵とルシア夫人もエイドスに感謝し

「フフ、一晩泊めて頂いた”お礼”ですよ。貴方達に”イース”の加護を。」

エイドスは微笑みながら答えた後リィン達を見つめて祈り

(”イース”も”魔の因子”同様初めて聞く言葉ね。)

(一体何を意味しているのかしら……?)

エイドスの言葉が気になったセリーヌとエマは小声で会話していた。

 

「あ、別れる前に渡しておきたいものがありますので、エマさんとラウラさんはちょっと前に出てもらえますか?」

「フム?」

「え?は、はい。」

エイドスに突如名指しされたラウラとエマは戸惑いながら前に出るとエイドスが二人に近づいた後まずエマの両手を握った。するとエイドスの両手から放たれた白き光がエマの両手を伝ってエマの身体の中に入って行った!

 

すると”空の女神(エイドス)”が習得しているある強力な魔法(アーツ)の”知識”や”術式”等をその身に受け取ったエマは”空の女神”直伝の強力な魔法(アーツ)を習得した!

 

 

 

 

 

リィンの神気合一の正体とかはこの小説のオリジナルにしています。そして既にお気づきと思いますがエイドスがマクバーンの代わりに神気合一についての説明をしましたので、マクバーンのイベントは消滅したんですよね(この言葉に秘められた意味に気付いた人もいるかもしれませんね(黒笑))そして次回、エイドスによるまさかの強化イベントですww

 


 
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