二人の劉備と二人の御使い~咎を受けし御使いの最後の旅
鄧艾隊の実力
For一騎side
鍛錬開始から数日後。俺の予測した賊接近日時まで後二日。俺は二人に新しい武器を進呈しようとしていた。
一騎「樹、叢雲。よく耐えたな。お前達に俺から新しい武器の進呈だ。」
ズドーン!ズドーン!
二人「「・・・いやいやいやいや。音がおかしい。」」
一騎「お前ら本当に仲良いなぁ・・・それで付き合ってないとか馬鹿なの?」
樹「そ、それは関係ないじゃないですか、大将!」
叢雲「そそそ、そうや!!」
一騎「まあいいや。見た目通り重いがお前らなら扱えるぞ?操氣術も教えたろうに。」
二人「「あ・・・」」
息ぴったり。もう付き合っちゃえよ。
一騎「それでは使い方の説明だ。」
樹「へ?盾じゃあないんですかい?」
一騎「盾“でもある”が正しい。」
叢雲「でもある?盾以外になるって事なんか?」
一騎「そうだ。見てろ。」
ズ...グォン
俺はそのまま肩に担ぐ形で盾を持つ。
一騎「お前ら何でもいい・・・掛かって来い。」
樹「はい。じゃあ・・・逝きます!!」
一騎「よっと。」
ゴィン!
樹「っっつ~~~~~~」
一騎「なんでもいいって言ったが・・・素手で来る馬鹿が居るか。素手でも氣を纏って来い。」
叢雲「んじゃ、ウチが・・・りゃぁ!!」
叢雲は氣を纏った回し蹴りを繰り出してくる。
一騎「よっと。」
俺は盾を軽く振りまわしながらそれを受け止める。勿論盾に氣を通して。
ガァン!!
叢雲「ぬぁ!?」
そのまま俺は盾を半分に割る。
樹「壊れた!」
一騎「そんなわけねえだろ!!」
グオン!
樹「うわっと!」
一騎「ふん・・・よく避ける。」
樹「大将に鍛えられましたからね!?」
一騎「・・・どうだ?これがこの大盾のもう一つの姿。トンファーだ。旋棍とも言う。」
叢雲「・・・大きい。これを扱い切れれば、ウチ等はもっと強うなれるん?」
一騎「そうだな。こと守戦においては生半可な奴には負けんさ。さて、扱ってみろ。午後は劉戯隊との模擬戦も控えてるんだからな。」
二人「「はい!!」」
その後、俺は二人にトンファーの戦い方をみっちりたたき込んだ。無論、基礎はできているのでさほど苦労はしなかったが。
その日の午後、俺は村の外に来ていた。
一騎「んじゃ、始めようか?」
劉戯「おう、でもいいのか?二人対七十人って・・・かなり無茶じゃ?」
一騎「そう思うか?来い!樹!叢雲!」
パチン!
俺は二人の名を叫び指を鳴らす。
二人「「はっ!!」」
ざざ!
樹「姜維伯約、ここに!」
叢雲「淩統公績、ここに!」
劉戯「・・・おいおい、なんだありゃあ・・・」
劉戯は二人の持つ大盾に唖然としていた。
一騎「樹、叢雲・・・劉戯隊に目に物見せてやれ。」
二人「「承知!!」」
ズドーン!!
二人はその大盾を地面へと叩きつけ地響きを鳴らした。
劉戯隊「「「「「ざわざわざわ・・・」」」」」
劉戯「おめえ等うろたえるんじゃねえ!!あれほど大きな盾だ。まともな武器は使えねえぞ!つまり・・・盾だけだって事だ!!」
兵士A「そ、そうだ!兄貴の言う通りだ!!」
兵士B「へっ!あんなのすぐに倒してやる!!」
兵士C「いっちょ揉んでやるぜ!」
兵士D「おう!姐御の胸を揉んでやるぜ!」
兵士E(・・・Dは姐御にやられるな。)
兵士F(ああ・・・死なないように祈ってようぜ。)
こうして、鄧艾隊VS劉戯隊の一戦が始まった。
劉戯隊A「「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」」
樹「ふっ!」
ガギギギギィィィィン!!!
劉戯隊数人が樹に向かって剣を振り下ろすが、その大盾によって防がれる。
劉戯隊A「「「「「い”!?!?」」」」」
予想外の堅さ、予想外の反動。彼らはその痛みから剣を話してしまう。
劉戯隊B「「やぁぁぁぁぁ!!!」」
だが、盾は前にしか突きだせない物。劉戯隊の二人は両脇から剣を叩きつけようとする。
樹「よっと。」
ガコ、ガキィィィン!!
劉戯隊B「「あぐぅ!?」」
これまた相当デカイ反動らしく、その二名も剣を取り落としてしまう。
一騎「ま、そうなるわな。」
樹「まともに攻撃したら怪我じゃ済まないからな・・・うぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ゴォォォォン!!!!!
樹は全力を持って地面を殴りつけて、見事なクレーターを作り上げる。
劉戯隊A・B「「「「「・・・・・・・・・はぁ!?」」」」」
まあ、拳一つで地面に大穴開けられればそうもなるだろう。
樹「んじゃ、もうちょっと遊んでくれや。腰ぬけの弱虫共よ~。」
劉戯隊A・B「「「「「んだとごらぁ!!」」」」」
樹の挑発に劉戯隊AB共に一気に襲いかかる。しかし、そんな怒りに身を任せた攻撃にやられる樹ではない。
樹「ぜぇぇぇぇぇぇい!!!」
樹は大盾に氣を通し、硬化させる。と同時に大盾の周りに氣を纏わせ緩衝材を作り出す。大事な戦力に怪我をさせられない故の配慮である。
ドガガガガガガガ~ン!
劉戯隊A・B「「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!」」」」」
まあ、怪我はしないがめちゃくちゃ痛いのは確定的明らかだが・・・
叢雲の方は・・・見ないようにしてる。なんと言うか・・・声だけで震えてしまうので・・・
叢雲『お前か?お前がウチの胸揉む言うたのは。それは何か?ウチに胸がある確認か?確認する為か??それは御苦労さま。見ての通りつるっつるのぺったんたんや!!悪かったなぁ!!ウチかて・・・ウチかて女らしゅう胸が欲しいわ!せやけどなぁ・・・せやけどなぁ・・・こんな胸になってもうたんやから仕方ないやろぉぉぉぉぉ!!!うああぁぁあぁぁぁああぁあああぁああああ!!!!』
チュドーン!ドゴーン!ズガーン!
兵士D『ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!』
劉戯隊C『(ガクガク(((;×;)))ブルブル)』
ちなみに叢雲はAAAだ。まあつまり、男と変わらない・・・だ。むしろデブの方がある。そりゃあ泣きたくもなるさ。
樹「大将。終わりました。」
一騎「ん?ああ・・・お疲れ様。」
樹「??なんか疲れる事あったスか?」
一騎「ああ・・・俺の後ろ。」
樹「後ろ?」
叢雲『揉むと言った物の揉むほどないなぁ・・・とか思うとったんやろ?そうなんやろぉぉぉぉ!?!?!?!?』
兵士D『そ、そんな事ありま・・・ひぎゃああああああああああああああああ!!!』
劉戯隊C『(ガクガク((;×;))ブルブル)』
樹「・・・あ~。納得です。」
一騎「と、とにかく。劉戯。実力は申し分ないよな?」
劉戯「ん?あ、ああ。問題ねえよ。それにしても・・・すげえ強くなってんな。今なら一刀達ですら相手になんねえよ。」
一騎「そうだな。あいつらも筋は悪くないが、まだまだだ。おそらく賊との戦いでは後方に回ってもらわざるを得ないだろうな。」
劉戯「そこは仕方ないさ。なんせまだガキだからな。」
一騎「よし、叢雲!その辺にしておけ!!」
叢雲『ふふふふふ・・・・は~っはっは、は?・・・了解や!隊長!!』
一騎「それじゃあ飯にしm・・・劉戯。」
劉戯「ん?なんだよ、鄧艾。」
一騎「森が・・・静かになった。」
劉戯「・・・こりゃあ、近づいてきたな。」
俺は森の異変に気付き、すぐさま劉戯と共に部隊の取り纏めを行った。
遂に賊軍との一戦が始まろうとしていた。
あとがき
一刀「あっつ・・・」
言うな。余計暑くなる。
一刀「蒸し暑・・・」
言うな。余計蒸し暑くなる。
一刀「雨もすごいな。」
だなぁ。
一刀「・・・で?なにしてんだ?」
ん?アイス食べてるんだけど?
一刀「俺にもよこせぇぇぇぇぇ!!!」
ごめん、今ので最後だww
一刀「ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
・・・なあ、そのテンション暑くないか?
一刀「・・・キュウ」
あ、倒れた。華陀~急患~~~。
華陀「今行くぞぉぉぉぉ!!!」
・・・熱いなぁ。
華陀「一刀!大丈夫か!今治療してやるからなぁ!!」
・・・いや、暑いよ・・・
華陀「わが身我が鍼と一つとならん!一針同体!必殺必治癒!病魔覆滅!」
・・・俺も倒れそう・・・
華陀「げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
もう駄目、後頼むわ。俺は風呂入ってくる。
華陀「病魔・・・退散・・・ってはぁ!?ちょ、待て・・・え?出番これだけ??そ、そんな馬鹿なぁぁぁぁ!!!!」
一刀「本当に暑苦しいわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
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さて、鄧艾隊の出番ですわ。
では本編どうぞ。