君は目を輝かせながらその台に立っていた。
キラキラと輝きながらまるで大好きなモノでも見ているかのように。
新1章に入ってから俺は生まれた。
俺は棘があるし誰も触れてくれない。そんな姿が嫌だた。
俺なんかよりやっぱり皆は水の国の王子ばかりを選択して排出していく。
俺はどうせ脇役だから、そう諦めてた。
とある日の午後
初めてやる子が来た。
最近このゲームの周りをうろちょろしてた子だ。
「……………さ、サエザー………かっこ、いいなぁ…」
手にも足にも包帯が巻かれている子がそう呟いた
スマートフォン片手にチラチラと台を見る
なにか決心したかのように100円だまを挿入した。
「貰える、よね…?」
初めてで覚束無い手つきだが、パンドラがよく仕事をしてくれている。スムーズに事が進んだ。
フロウが攻撃してダンテが攻撃して。お前ぜったい初めてじゃないだろ。こういうゲーム。
目押しが得意なのだろうか…?
まぁ、そんなことはどうだっていい。
「…」
レベルアップでコマンドも、モンスター合体もものすごい速さでスルーをかましていく、なんなんだこいつ。
排出するとき、
ちょっとセリフを聞き回りながら俺達を見ていた。
選択枠は俺で止まった。
何時ものように俺は決められたセリフを言葉にした。何食わぬ顔で。
「サエザー…!」
パァァァと顔が明るくなり、ニコニコと笑いながらその子は俺を選んだ。
それはまるで、小学校一年生なりたての子供がランドセルを買ってもらって、ウキウキしながら空のランドセルを背負っているときの様な笑顔だった。
俺達の出会いはこれが切欠なのかもしれない。
あと、もうひとつ言うが、包帯が巻かれている子は現15歳だ。
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いや、サイトの方でサエザー御相手夢主増えたんでその記念?
まぁ、知ってる人は私を知ってるわな。うん。