No.686556

【獣機特警K-9ⅡG】帰ってきた殺人鬼!狙われたK-9隊(捜査編)【交流】

古淵工機さん

見えてきた真実!果たしてブラッドファミリーの目的とは!!
そしてやっぱり安定のミライちゃん。

あと、ある兄妹が軍属としてカメオ出演してます。わかるかな?
■出演

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2014-05-14 00:22:19 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:847   閲覧ユーザー数:761

…ラミナ市・ロボット整備センター。

 

「…テレジア博士…先輩は…ソウ先輩は大丈夫なんですか?」

ナタリアは涙を流しながら、手術を担当しているテレジア・アウディに訴える。

「…あと5センチずれていたらまずかったわ。動力炉に直撃して、ソウ君は助からなかったかもしれない…」

一息ついた後、テレジアはさらに続ける。

「もっとも、撃たれたショックで複数の回路が損傷しているわ。復帰できるまでには、しばらく時間がかかりそうよ…」

「うっ、うっ、うっ…」

泣き崩れるナタリアの肩に、友人でありK-9隊員の煌月 空がそっと手を置く。

そんなソラの瞳からも、涙がこぼれていた…。

 

ベッドの上では、胸から腹がビームによって焼かれ、傷ついた内部メカを晒した状態でソウが横たわっていた…。

ラミナ警察署・会議室。

「…まさか、こんなことになるなんて…」

事件の報告を聞いていたイシス・ミツザワが戦慄する。

「それでミンスター警部、何かわかりましたか?」

エルザ・アインリヒト署長の質問に、捜査課のジース・ミンスターとミハエル・アインリヒトが答える。

 

「はい、先ほどミハエル君とロボット整備センターに出向いたのですが、ソウ君の胸の傷跡から銃の種類が特定できました」

「あの溶け方にメカの傷みかた。レーザーじゃないってことは間違いないッス」

「となると…粒子ビームか…」

考え込むエルザ。久遠・ココノエががミンスターに訊ねる

「…それでミンスターさん、犯人の姿は?」

「それが、誰も目撃者がいないんです。ソウ君の胸のキズから推測してみたんですが、どうやら上空からの攻撃かと…」

「上空だって…!?」

ミンスターの言葉を聞いたクオンの脳裏に、ある事件がよぎった。

数ヶ月前に、ファンガーばかりを襲った狙撃事件。

この事件の犯人である服部夕太は、幻獣部隊との激しい戦闘の末に墜落し、通勤電車に轢かれて死亡したはずであった。

 

「あいつが帰ってきたのか…?」

さらに、その言葉に反応したのは幻獣部隊の淵野辺 霧香だった。

「まさか…そんな、しかし、あいつはバラバラになって死んだハズじゃ…!!」

すると会議室のドアが開き、一人の軍人が入ってきた。

 

「ジャマするよ。どうもバラバラになって死んだやつが生きてるだのって言う話があったみたいでね。ちと気になってきてみたんだ」

「ニコ大佐!」

入ってきたのは陸軍ラミナ司令部のニコ・タカハラ大佐だった。

「例によって宇宙軍のシェリル提督に掛け合ってきたんだが、彼女曰くそういう衛星は作動してないとのことだよ」

「…それで、さっきの話ですけど…」

「ああ、そうだった。確か例の犯人は電車に轢かれてバラバラになったはずだが…ここで問題だ。もし技術力を持ったやつが頭を拾って持っていったとしたら…?」

ニコの言葉に、ジョナサン・ボーイングが答える。

「技術力を持ったやつが持っていった?まさか!だってあいつが死んだのは通勤電車の線路の上だぜ?あの速度で轢かれたんじゃ再生はできっこねえよ」

「いや、それができるんだ。たまたまあたしもあの時駅にいた同僚のチカラ大尉に聞いたんだが、ヤツの頭部を持っていったのがいたらしい。脳みそさえ残ってりゃ再生はできるからね」

ニコのその言葉には説得力があった。彼女も、かつて戦場で身体の半分を吹き飛ばされサイボーグとなった人物だったからである。

 

「それで、もっていったのは一体誰なの?」

クオンはニコに訊ねる。

「ちょっと待ちな。そのチカラ大尉の妹…ココロ中尉がその様子を動画に収めていたらしい」

ニコが取り出したのはその映像が記録されているという媒体。

エルザはそれを受け取ると、早速プロジェクターにかけ再生を始める。

「…ここだ!ここで止めてくれ!!」

ニコの指示で、映像がストップする。映っていたのは暗殺者タイプのブラックジャガー形女性ロボットだった。

その姿を見たジョニーとクオンは思わず声を上げる。

「あっ…!こいつはブラッドファミリーのモンド・ユーベル!!」

「なんだと!?何故ブラッドファミリーが!?」

エルザも戦慄しつつ、一息ついて答える。

「わからん…ただ、ヤツらが服部を利用し何かをたくらんでいることは…」

 

すると今度は、一人の警官が血相を変えて飛び込んできた!!

「大変です!S地区をパトロールしていた筑波 未来巡査長が負傷したと…」

「なんだって!?ミライまでも敵の手に…!!」

…V.A.テクノサービス。

「ひどい状態よ。私たちはたまたま近くを通りかかったけど、ビームが動力炉に直撃したみたいで…」

と、この店のオーナーであるヴィクト・シバウラが語る。

「唯一残ったものといえば…彼女の頭だけだったわ」

そう言ってアスティ・ヒノデが持ち上げたのは、他でもないミライの頭部だった。

 

「そんな…ミライ…!」

「ちくしょう…すっかり変わり果てた姿になっちまって…!」

号泣するイシスとジョニー。すると、アスティに抱きかかえられていたミライの頭がゆっくりとその瞼を開く。

「あ、あの…勝手に殺さないでくださいってばさ…」

「え…!?」

「しかし、動力炉にビームが直撃したのによく生きてたね…」

顔を引きつらせながらも、クオンはミライに訊ねる。

 

「いや、あの時は本当にヤバイと思ったんすよ!このままじゃ死んじゃうって…すんでのところで首だけ切り離して脱出したってワケっす」

「まぁ、お前の異能生存ぶりには感服させられるがな…」

「しかし、これで早くもK-9隊が2人も稼動不能になってしまった…待てよ!?まさか、犯人の狙いは!?」

 

何かに気づいた様子のクオン。

果たしてブラッドファミリーは、一体何をたくらんでいるのだろうか!?


 
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