No.670872

~『中卒』一刀が行く、恋姫外史~2

劉邦柾棟さん

どうも、皆さん。

劉邦柾棟です。

どうにか、続きが出来ました。

続きを表示

2014-03-15 07:39:21 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2205   閲覧ユーザー数:2050

~前回までのあらすじ~

 

 

自身の剣道の腕前を評価され……「聖フランチェスカ学園」への『推薦入学』が決まった北郷一刀は上機嫌で自宅の帰路を歩いていた。

 

 

しかし、そんな一刀の思いを裏切るかの様に・・・・・・

 

 

数日後、「聖フランチェスカ学園」の『廃校』という『残酷な現実』が突きつけれる。

 

 

この予想外な事態に困惑する一刀を初めてとした両親と妹達。

 

 

今回の出来事によって不安になる一刀を両親と妹達が励ます。

 

 

両親と妹の励ましを受けた事で、一刀は気持ちを切り替える事が出来た。

 

 

そして、自分を支えてくれる家族の思いに応える為に改めて、一刀は……別の学校への「受験勉強」に望んで行く事を決意する。

 

 

だが、そんな一刀の『決意』をあざ笑うかの様に・・・・・・・

 

 

更なる『問題』が、一刀を襲うのだった。

 

 

 

 

一刀side

 

 

長い人生に於いて「受験」という物のは、誰もが通る道だ。

 

 

人それぞれ理由は異なるが、大体似たような物だ。

 

 

希望の学校に行く為、必要な資格を得る為、大学生活をエンジョイする為。

 

 

等々……etc。

 

 

しかし、「受験」をしたとしても無事に『合格』出来なければ意味が無い。

 

 

「高校」や「大学」等の「受験」は人数が多ければ多い程・・・・・「受験倍率」は高くなる。

 

 

それぞれが自身の目的を果たす為に、必死で「受験」に挑むからだ。

 

 

この時の為に、必死で勉強した成果を出す為に・・・・・・・。

 

 

だが、同時に予想外な事で「受験」どころの話では無い事もあり得るからだ。

 

 

具体的な例として、俺が良い例だ。

 

 

「聖フランチェスカ学園」の突然の『廃校』という、予想外な出来事によって俺は他の学校への「受験」が出来るかどうかも怪しいのだから・・・・・・・。

 

 

正直な話、こういうのは勘弁だ。

 

 

でも、そう上手く行かないのも嫌な物だ。

 

 

何故かって? それは簡単な話しさ。

 

 

嫌な事が一度起きたらなら、『ソレ』が一回だけとは限らないからだよ。

 

 

 

-11月-

 

 

『あの日』から一ヶ月が過ぎた。

 

 

――――カリカリカリカリ!

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

俺は現在、自分の部屋で「高校受験」に向けた『受験勉強』をしていた。

 

 

理由は、言わずもがな……「聖フランチェスカ学園」の『廃校』騒動によって、『推薦入学』が無くなってしまい……「別の学校」に受験しなければ行けなくなったからだ。

 

 

正直、別の学校でも『推薦入学』が出来れば良いのだが……残念ながら「聖フランチェスカ学園」の様に『推薦入学』をしている学校とういうのはそう多いものでは無い。

 

 

何故ならば、そういった「制度」がある学校というのは……大体が長年続く由緒ある『名門』の学校であったりするからだ。

 

 

その一番具体的な例が『「聖フランチェスカ学園」』だった。

 

 

俺としても、近隣の学校は言うに及ばず……学生寮がある遠くの学校でも構わないのだが・・・・・・・

 

 

『あの有名』な「聖フランチェスカ学園」が何の説明も無しに『廃校』になってしまった事で、『ソレ』が齎した影響は凄まじい物だった。

 

 

只でさえ、受験する学生が毎年多いのに・・・・・・一ヶ月前に起きた「聖フランチェスカ学園」の『廃校』騒動の御蔭で近隣の高校や他県の高校に専門学校等の「受験倍率」が『東大受験レベル』にまで跳ね上がってしまったのだ。

 

 

少し前の俺ならば『勉強なんてしたくない』と言っていただろうが、今回ばかりはそんな余裕も無い。

 

 

であるが故に、俺は少しでも苦手な教科を克服し……点数を上げなければならない。

 

 

そうしなければ「合格」等は、出来無いからだ。

 

 

そして、未だに世間では「聖フランチェスカ学園」の『廃校』騒動の問題で大騒ぎであった。

 

 

正直、「それは仕方が無い事だと」俺は思っている。

 

 

だが、同時に「聖フランチェスカ学園」の在校生達や俺の様に『推薦入学』を勝ち取った者達に「一般受験」をしようとしていた者達を襲った予想外な事態だった。

 

 

今もTVの「ニュース」では、「フランチェスカ学園」に関する様々な憶測が飛び交っている。

 

 

そんな「ニュース」を目にする度に、俺は「やるせない気持ち」に囚われていた。

 

 

ほんの少し前までは、あの有名な「聖フランチェスカ学園」に通える喜びを噛み締めていたのに・・・・・今では逆に少しでも合格する確率を上げるのに必死になって「受験勉強」をしている。

 

 

本来であれば、『コレ』が当たり前なのだろうが・・・・・・・・

 

 

「幾らなんでも、こんな状況は願い下げだな」

 

 

俺は、ノートに問題の答えを書くのを止めて……そう呟いた。

 

 

「ふっ! ふううーーーーーーー!」

 

 

次に、勉強で疲れた背中の筋肉を背伸びをしながらほぐして行く。

 

 

「流石に、4時間も勉強し続けてれば背中も凝るか~」

 

 

俺は自分の部屋にある時計を見ながら、誰に言うでもなく・・・・そう呟いた。

 

 

「腹も減って来たし、休憩するついでに何か作って食べるか」

 

 

俺は椅子から立ち上がり、部屋を出て1階の台所に向かった。

 

 

 

 

「さーて、何を作ろうかな?」

 

 

台所に着くと、炊飯ジャーや冷蔵庫の中をチェックしながら、俺は作る料理を考える。

 

 

「結構、腹も減ってるから量のある物が良いな」

 

 

だったら・・・・・・

 

 

「「オムライス」でも作るか。 「おかず」は、昨日の晩ご飯の残りがあるからそれと一緒に食べよう」

 

 

作るものが決まったので、俺は調理に取り掛かった。

 

 

 

「材料」は以下の通り・・・・・・

 

・卵 2コ

・ご飯 (一人分)

・鶏もも肉

・たまねぎ 1/2コ

・マッシュルーム 2コ

・ピーマン 1コ (ヘタと種を取る)

・トマトケチャップ 大さじ2

・ウスターソース 小さじ1

・トマトケチャップ

・パセリ 適宜

・塩 少々

・こしょう 少々

・バター 大さじ1

・サラダ油 小さじ2

 

 

-作り方-

 

1、鶏肉は小さめの一口大に切り、塩・こしょう各少々をふる。 たまねぎ、「ピーマン」は1cm角に切り。 マッシュルームは石づきを除いて縦四つ割りにする。

 

 

2、「チキンライス」を作る。

 

フライパンにバター大さじ1を中火で溶かし、1の材料を順に加えて炒める。

塩・こしょう各少々をふり、ご飯を加え、へらで切るようにほぐしながら炒める。

 

 

3、ご飯がパラパラになったら、「トマトケチャップ」を入れすぎないように、計量スプーンではかって加える。 次に、ウスターソースを加えて混ぜ合わせ、塩・こしょう各少々で味を調える。

 

 

4、卵で包む。

 

ボウルに卵2コを割り入れ、塩・こしょう各少々を加えて良くほぐす。

 

 

5、フライパンにサラダ油小さじ2を強めの中火で熱し、4を流し入れる。

 

箸で円を描くように手早く混ぜて中央を厚めにする(半熟状の部分を中央に集める)。

 

全体が半熟状になったら、すぐ火を止め、3の1/2量を中央を厚めにのせる。 卵の上側を返してチキンライスにかぶせながら、フライパンの手前側に寄せ(表面が乾かないうちにチキンライスをのせ、上側をかぶせる)、皿を添えてフライパンを返し、中身を皿にのせる。

 

 

6、紙タオルをかぶせて形を整え(皿に返したとき形がくずれたら、紙タオルで包む)、好みでトマトケチャップをかけ、パセリを添える。

 

 

以上で、完成だ。

 

 

 

 

「よ~し、出来たな。 我ながら美味そうだ。 早速、食べよう」

 

 

出来立ての「オムライス」をテーブルに持って行き、冷蔵庫から昨日の晩ご飯の残りを取り出してテーブルに置く。

 

 

仕上げに、スプーンと箸とコップに水を入れてテーブルに持って行き、椅子に座る。

 

 

「それじゃあ、いただきます♪」

 

 

俺は、両手を合わせてからスプーンを手に取り「オムライス」を食べる。

 

 

「うん。 やっぱり、出来立ての「オムライス」は美味しい」

 

 

自分で、作った割には中々な物だ。

 

 

この時の俺は、上機嫌でご飯を食べていた。

 

 

しかし、そんな気分も……あの『最悪な電話』が掛かって来るまでの間だけだった。

 

 

Pruuuuuーーーーーーーー!

 

 

「はいはい、今出ますよ~」

 

 

――――ガチャ!

 

 

「はい、北郷です。 どちら様ですか?」

 

 

『ソレ』が・・・・・・・

 

 

『北郷一刀さんのお宅でしょうか? 私は・・・・・・・・』

 

 

『最悪な宣告』とも知らずに・・・・・・・・

 

 

 

次回に続く。

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
7
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択