No.665318

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 三十一話

XXXさん

仮面編

ただじゃ済まさない

2014-02-22 21:41:26 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1514   閲覧ユーザー数:1404

桃香達がいる成都に向かう途中でリト達はとある村を通っている。

だがそこは……無惨にも何者かによって焼き払われていた。

――どう言うことだ…

リトはそう思っている中、一人の子供がいることに気が付き声をかける。

誰が何をやったのか…単純にそれだけの事を質問。

返ってきた答えは…リト達の耳を疑わせるものだった。

 

「えっとね…お父ちゃん達が言ってたんだよ…」

 

「あの鎧は劉備様の兵のものだって…その人達も自分達で劉備様の兵だって言ってたんだって」

 

「だからね、お父ちゃん達朝から劉備様の所に行ってるんだ…」

 

 

所変わって成都近くの広野…

ここには劉備軍の何万名と各地からやって来た村人達が対峙していた。

何故各地なのか…それは被害が一つの村だけでなく、他の村にもあったから。

その被害者ともいえる者達からは困惑と怒りの色が見える。

一方の劉備軍達も突然現れた彼らに困惑していた。

そう、それは将や軍師、王までもだ。

 

「何でこんなにたくさんの人が…」

「見張り役の兵の知らせがなければ気が付きませんでしたが、一体何故…?」

 

桃香と愛紗が話している中、集団の代表とも言える男が声を張り上げて叫ぶ。

 

「劉備様!!あんた何で俺らの村を襲った!?何で焼き払ったんだ!?」

「ええ!?襲った!?」

「そんな……出鱈目です!!私達は魏から帰ってきた後にすぐ盗賊退治に行った時にしか出兵していません!」

「じゃあ何で劉備軍の格好した奴等が俺らの村に来たんだ!何で何もしてない俺らを…」

 

諸葛亮の言っていることは事実。

だが、代表者はそれを聞きながらもつい最近起きた事を思い出しながら叫ぶ。

家を焼かれたことを…畑を荒らされたことを…家族を殺された事を。

代表者だけでなく集まっている村人達も頷いている。

 

「鈴々達はそんな事をしないのだ!きっと鈴々達の偽物がいるのだ!」

「そうだ!アタシ達は平和の為にこれまで戦ってきたんだ!」

「その平和を乱す事を我等がしようか…否、しない!」

「そーだそーだ!」

 

張飛、馬超、趙雲、馬岱は口々にそういい放つ。

たしかに彼女達は今まで平和を願う者達の為に戦乱の中を駆け抜けてきた。

それを自ら乱すようなことは普通しない。

その事を聞き、村人達はざわめき出す。

彼女達の言う通り村を襲う必要性はない。

その事に気が付き始めたのだ。

 

「たしかに…そうだよな…?」

「今さらこんな事をして何になるんだ…?」

「…だったら俺らの村を襲ったのは誰なんだよ!あんた達じゃなかったら一体誰なんだよ!」

「そ、それは私達で調べます。だから今は…」

「そうやって誤魔化すのか!?もういい…あんたらはこの国から出ていけ!!」

 

異様に桃香達に敵意を向ける代表者。

その態度に感化され、一部の村民達も口々に罵倒する。

劉備軍の兵や一部の将…特に焔耶は怒りを露にし、武器を構えた。

桃香や愛紗、その他の者達は落ち着かせようとした、その時――

 

…村民達の頭上を飛び越し、バイク…トライチェイサーが現れたのは。

 

 

「「「えっ!?」」」

「…っ」

 

突然の襲来にその場にいた者達は驚く。

ただ一人…先程まで叫んでいた代表者を除いて。

そんな中、地面に着地したトライチェイサーから二人の人影が降りる。

その二人は…恋と顔を青くした音々音だ。

 

「……………桃香、皆…久しぶり」

「恋ちゃん!」

「恋!?お前達でここまで来たのか!?リトは…」

「……………ご主人様はもうすぐ来る」

「それより、うぷ…気持ちわりゅいのでしゅ…」

 

よほどのスピードで移動していたのか…音々音は酔い、口元を押さえている。

そしてトライチェイサーの影で音々音のエチケットタイムが始まろうとしたとき…空間の境界が裂け、そこからリトが何かを担いで出てきた。

当然初見の者達は驚く。

 

「なっ…リト!?お前どんな所から出てきやがるんだ!?」

「ん?蓬さんおひさー。それに他の奴等も」

 

相変わらず軽い調子のリト。

だが、その表情はどこか作っているようにも感じる。

そんな調子でリトは担いでいたモノを地面に投げ捨てた。

それを見て、その場の者達は驚愕する。

 

「な…これは!?」

「たしか……戦闘員とか言う奴じゃないのか!?」

「そう、こいつはゲルショッカーの戦闘員さ」

「じゃが何故……こやつは劉備軍(儂ら)の鎧を付けているんじゃ!?」

 

桔梗の言う通り、目の前のゲルショッカー戦闘員は鎧を付けていた。

しかも所々血がこべりついているのを見ると、その鎧はかなり前に仕様された物だと分かる。

だが何故…?そう思っていた桃香達だったが、リトは口を開く。

 

「…こいつはさっき別の村を襲っていた奴の一人だ。って言っても、覆面の上から人の皮被って兜まで付けてたからな。ぱっと見人間と変わらないけどな」

「じゃ、じゃあ…あの人達の村を襲ったのって…」

「十中八九コイツら。そして…ッ!!」

 

突然リトは村人達のいる方向へ走り出す。

周りは驚き、対応できないでいると…リトは刄金を抜き、代表者を真横に斬った。

誰もが驚く中…代表者の体はバサッと音を立てて落ちる。

おかしい…それもそうだろう、何故なら代表者はまるで衣服が落ちるかのような音を立てて倒れたのだから。

しかもよく見ると…そこにあったのは衣服のみ。

つまりそこには倒れた代表者の体が無かったのだ。

 

「…どういうつもりだか知らねぇが、やることが地味じゃねぇか?」

「―――クカカカ!我が策の性質を知っているとはな」

 

リトは空を見上げる…そこには、大きな羽を広げたワシの怪人がいた。

怪人…荒ワシ師団長は笑いながらリトを見下ろしている。

一方の村人達は今まで近くにいた人間だと思っていた人物が怪人だったことに言葉を失っていた。

そうしていると、先程まで人間に化けていた荒ワシ師団長の周りにいた二人の人物が姿を変え、リトに襲いかかる。

その二人の正体は剣聖ビルゲニアとブラック将軍…リトは彼らの攻撃を避け、距離を取った。

村人達も危険を察知して急いでその場から逃げる。

 

「わざと成都近くの村を襲ったのは桃香達が村を襲ったと思わせるため。で、自分の手を汚さずに殺し合いをさせたかったのか?」

「概ね合っていると言おうか。たしかにそこの小娘達がやったと思わせる為に実行したが、自分の手を汚さない為ではない。ただの暇潰しだ」

「暇潰し…だと!?」

「どういう事!?」

「貴様ら人間が言う信頼と言う物に興味を持ってな。それでどこまで互いを信じられるか見ていたが…やはり人間は下等で愚か!だからこそ、いい玩具になるのだがな」

 

玩具、と言われ怒りの表情を露にしている桃香達。

そんな中、リトは周りの村民、桃香達を一通り見て顔を伏せる。

そして何やら一人言をいい始めた。

 

「……気に入らねぇ…。気に入らねぇな…」

「んん?何か言ったか?」

「…言うことかいて玩具か…ふざけるなよ。お前はコイツらの…もういい、お前は――残酷に殺す…」

 

それだけ言うとリトは足元の空間の境界を裂き、そこに手を突っ込む。

何かを探るかのような動きをした後、リトは腕を引き抜く。

その手に握られていたのは……黒い蝙蝠のような生き物。

 

『む…?何だ、またお前か、平沢梨斗』

「よぉ2Pカラー。早速だが、力貸してくれや」

『何故…いや、言われなくとも分かる。…その怒りの矛先を向けたい輩がいるのだな」

「ああ…どうしても、クウガやそれ以外じゃあ、ダメっぽくてな」

『よかろう。お前に闇のキバを貸してやる』

 

リトは蝙蝠…キバット・バットⅡ世を右手で掴み、手を構える。

そして後ろを振り向かず、近くにいる恋に話しかけた。

 

「…お前達は下がってくれ。どうも今の俺は周りを気にするほど…冷静じゃないんだ」

「…………でも…」

「頼むから下がってくれ…お前達まで巻き込みたくない…」

 

怒気…リトから果てしなく濃い感情が渦巻いているのを野生の勘から恋は感じる。

思わず鳥肌が立ち、後ずさってしまった。

いつものリトとは違う何かを感じてか、天下の飛将軍は周りの将と共に言われた通り下がる。

一方の荒ワシ師団長は余裕そうに軽く鼻で笑いながらリトを見下ろした。

 

「随分とお優しいことだな。女子供…いや、人間達に我等の相手をさせず、一人で戦おうとするとは」

「バカ言ってんじゃねぇよ、阿呆鳥。俺は優しくなんかねぇ…少なくとも、」

『ガブリッ!!』

 

Ⅱ世がリトの左手を噛むと同時にリトの顔に奇妙な模様が浮かび上がる。

さらに腰から鎖が現れ、漆黒のベルトが出来上がった。

 

「―――テメェ等にはな…、…変身…!」

 

Ⅱ世をベルトに付けると、リトの体は段々と姿を変える。

そして、体の表面がステンドグラスのように割れると…そこにリトの姿はなかった。

 

「さぁ、未成年者は目と耳塞げ。こっからはR-18G指定タイムだ…」

 

手に持っていた刄金は西洋造りの剣…ザンバットソードに変化し、“彼”はそれを荒ワシ師団長に向けながら言う。

彼の名は……闇のキバ、仮面ライダーダークキバ。

 

「ふっ…変身したかと思えば薄汚い蝙蝠か」

 

荒ワシ師団長は軽く笑いながらダークキバを見る。

――たった一人で何ができる。

そう思いながら荒ワシ師団長はゲルショッカー戦闘員の集団とゴルゴムの怪人十数体を呼び出す。

合わせても百体は下らない数…普通は圧倒的にダークキバの不利だが、実際には違った。

 

「…数で押せば勝てるってか?無駄だ…!」

「「「イィー!!」」」

「グギャアアアア!!」

「な…何だと!?」

 

ダークキバの足元からキバの紋章を象った緑色の結界…波動結界が出てくる。

その波動結界は段々と巨大になり、終いには戦闘員と怪人集団が入るサイズになり強力な電流が流れ出す。

そして、集団はそれに耐えきれず次々と爆発…地上にはビルゲニアとブラック将軍しか残っていなかった。

 

「チィ…!貴様ら!早くそいつを始末しろ!」

 

荒ワシ師団長が合図を送るとビルゲニアとブラック将軍が変身したヒルカメレオンがダークキバに攻撃してくる。

ダークキバはザンバットソードでビルゲニアの剣を弾き、ヒルカメレオンが伸ばしてきた触手を掴み引っ張った反動でヒルカメレオンの顔面に膝を入れる。

さらに掴んでいた触手を切り落とし、腹を殴打……再び剣を振りかざしてきたビルゲニアの一撃を避け、逆に足払いをして転倒させていた。

そこに容赦なくダークキバは足蹴りして遠くへビルゲニアを蹴り飛ばしていた。

 

「グォォオ!!」

「ヘェエエアアアア!!」

「――しつこい!」

 

切り落とされた場所から青色の血を流しながらやって来るヒルカメレオンにダークキバは波動結界を使い動きを封じる。

そしてすかさずⅡ世にフエッスルを吹かせ、【ダークネスヘルクラッシュ】をアッパーのようにヒルカメレオンに撃ち込む。

 

『ウェイクアップ1!』

「ハァアアアアアッッ!!」

「ギィヤアアア!!」

「…フッ!」

 

上空で爆死したヒルカメレオンに見向きもせず、ビルゲニアはダークキバに剣を振りかぶる。

ダークキバはそれを脇で挟み込み、ビルゲニアに頭突きを入れながら距離を取った。

その際ビルゲニアは自身の剣を手放してしまい、急いで取りに行こうとするが…その隙を逃さずダークキバはザンバットソードを左手に持ち変えて接近。

咄嗟にビルゲニアは盾で防御しようとするが…それは無駄に終わる事となる。

 

「くっ…」

「――牙突ッッ!!」

「ぬっ…ぐお…!?」

 

牙突…とある世界の剣士の編み出した技を繰り出す。

ダークキバはただ単に牙突と叫んではいるが、これは零式だ。

故にビルゲニアの盾を貫き、ザンバットソードはビルゲニアの心臓までも貫いている。

さらにダークキバはあらかじめ取っていたザンバットソードのフエッスルをⅡ世に吹かせた。

 

『ウェイクアップ ソード!断罪だ!』

「ぐあああああ!!」

 

【全滅ザンバット斬】を近距離で喰らい、細切れになりながらビルゲニアは消滅。

不味いと思い、急降下して人質になりそうな鳳統に向かうが…その前にダークキバに見つかり、波動結界で動きを封じられた。

波動結界から強力な電流を流され、荒ワシ師団長は気を失うギリギリまで喰らう事に。

そして数秒後、波動結界によりダークキバの元に移動させられた荒ワシ師団長は逃げれないように足で背中を押さえつけられた。

 

「よぉ…お前、信じてたものに裏切られる辛さ、わかってんのか?最低な気分だぜ、本当に」

「ぐ…ぐぅう…」

「それなのにお前は…あいつらの信頼を弄んだ。桃香達の努力を踏みにじった。ただじゃ済まさないぞ、絶対に」

 

そう言ってダークキバは荒ワシ師団長の翼を掴む。

まさか…と青ざめた表情で荒ワシ師団長は止めろと叫ぶが、ダークキバは無理矢理翼を引きちぎった。

荒ワシ師団長の絶叫が響き渡る…翼の付け根から吹き出た返り血はダークキバの体にかかるが当の本人は全く気にしていない。

それどころか、本格的に逃げないように荒ワシ師団長の両足の骨を体重を掛けて折った。

 

「がっ…き、さま……本当に人間…か…?」

「喋るな耳が腐る」

「ぶっ…!?…あ、悪魔め…!」

「どうとでも言え。それに忘れたか?俺は優しくなんかない。少なくとも、お前らにはな」

 

ダークキバは荒ワシ師団長の頭を力一杯踏み、さらにその頭を掴み、上空へ放り投げる。

空中で一回停止し、落下している間にⅡ世にフエッスルを二回吹かせる。

 

『ウェイクアップ2!』

「でもたしかに…お前の言うように悪魔かもな。だって俺は…」

 

荒ワシ師団長より高く跳び上がり、空中で蹴りを喰らわす。

【キングスバーストエンド】…この技を喰らい、荒ワシ師団長は絶叫を上げれず爆発した。

再び地上に降りたダークキバは変身を解除。

桃香達はリトに駆け寄ろうとするが…途中で桃香はおかしなものをみた。

 

「リトく……え…?」

「……………」

 

リトは変身していないのに…

人間の姿をしているのに…

今のリトの背中に一瞬…黒く禍々しいクウガ(・・・・・・・・・)の姿が重なって見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「生きてますよーーー!」

一刀「ハイハイ。後書きコーナーです」

 

XXX「いや~すんません。最近パソコンの調子悪くって」

一刀「だから携帯で書いてたんだな」

XXX「そーゆーこと。で、今回はリトの半ギレ回でした」

一刀「あれで半ギレ?」

XXX「まーね。マジの方は今後やる予定だし」

一刀「そか。で、今回初だよなデルザー軍団の脱落者」

XXX「原点でも最初にやられてたしね。でも復活することも考えてる」

一刀「あとあれ…何で牙突できんだよ?」

XXX「普通に見よう見まねでやったらできたパターンだよ。リトの特技モノマネだし」

一刀「それとあのキバットって…」

XXX「もち一作目のⅡ世」

一刀「ザンバットソードのウェイクアップってオリジナルか?」

XXX「やっぱ使いたいからねー。そう言うもんだよ。ちなみに全滅ザンバット斬は公式です…ガンバライドの」

一刀「敵とは言え、両足折るのはえげつないよな」

XXX「え?某ベルトがとれやすい仮面ライダーでは普通に首コキャで殺してたシーンあったけど??」

 

一刀「…それより今回も…」

XXX「はい、今回もやります拠点パートアンケート~!…実際には全然集まんないけど」

一刀「ラインアップはこちらです」

 

 タイトル

・初めてなんですよ  桃香&愛紗

・キン肉バスター   鈴々&璃々

・やらないんですか  朱里&雛里

・悪の敵は正義の味方 星&蓬

・可愛くないだろ   翠&蒲公英

・蕩けそう      紫苑&桔梗

・無理しないで    恋&音々音&焔耶

・認めないんだから  月&詠

・ある意味才能    白蓮&袁家トリオ

・使いにくいにゃ   南蛮組

 

一刀「――必殺技が混じってるー!?」

XXX「ツッコミ乙。今回やる拠点では短いのもあるのでそのときはまた別な短いのも追加してやります」

 

>△<ノシ再見&コメントプリーズ


 
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