No.664659

真・恋姫無双~白き牙を持つ者~ 番外編

tokkeyさん

この番外編はあの人がメインです
白ちゃんとの絡みです
本来ならクリスマス予定でしたがこの時期で申し訳ないですm(_ _)m

内容は今後に影響は無いので見なくても大丈夫です!

2014-02-19 23:36:51 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2809   閲覧ユーザー数:2496

~ 番外編 †すのぉふらわぁぷろみす† ~

 

雪がしんしんと降る雪山

積もっていく情景を見ながら手に持っている杯を傾ける

中身が空になると近くに置いてある小さな酒樽から杯に再び注ぐ

 

「んぐんぐんぐ・・・雪を見ながらの酒も悪くないでありんす」

 

わっちはこの霊山から動けないので今日も留守番をしている

ここはわっちの大事な者の帰る場所でありんす・・・

いつもなら誰かしら居る者だが、今日に限っては来訪者もいない

 

「くふっ・・・この感覚、久しく忘れてたモノでありんすね」

 

自嘲めいた笑みが零れる

昔なら当然だと思っていたこの感覚もあの子と出会ってからは・・・

 

「今日もどこかの誰かを救う為に戦ってる阿呆なあの子

 少しは待っているわっちの気持ちを考えてくりゃれ?」

 

杯を傾けながら、わっちは雪を肴に酒を飲み続けた

何杯飲んだか忘れたが、眠くなったのでその場で丸まって寝てしまった

 

 

「んふっ・・・」

 

 

パチンと木が爆ぜる音で目を覚ます

いつの間にか寝台の方で寝ていたようだ

否、誰かが運んでくれたみたいだ・・・身体に残る匂いを嗅ぐと自然と頬が緩むのが分かった

 

 

 

久しぶりに雪華(せつか)さんの所に帰ろうと雪の中を走って帰った

なんとなく時間が空いてたのでたまにはゆっくりと休もうと思ったからだ

雪がだいぶ降り積もり走りにくかったせいもあり、その邸宅についたのはだいぶ夜も更けていた

寝て起きたら、雪かきしとかないとな・・・そんな事を思いながら

なるべく音を立てずに扉を開けて中に入る

 

 

「ふぅ・・・真っ暗で寒い・・・暖もつけずに寝たのか?」

 

 

元々山の中ということもあり寒い事が多いだろうということで暖炉を作っておいて

いつでも火をつけれるように薪も多めに置いてあるのだが使ってる感じはなかった

おかしいなと思い、身体についた雪を払って暖炉がある応接間に向かった

応接間の扉を音を立てずに開けると、窓際で丸くなってる雪華さんがいた

周辺には酒樽が散乱してた・・・こりゃぁ禁酒令だな

寒いせいか普段の人型から本来の虎型になっていた

 

「はぁ・・・仕方ない人だな・・・」

 

起こさないように抱き抱え、暖炉前にあるフカフカしている2~3人座れる広い椅子に下ろし

その上に、毛布をかけてやって暖炉に火をつける

後は・・・っと起きた時の為に軽く温かいもの作っておくか

 

台所の方へ行き、使ってない野菜を見つけ

濃ゆい味付けにしてある干し肉適当に切りを温め中の鍋の中に入れる

お湯になってきたら適当に切った野菜を入れて、味付けをする

そろそろ完成という所で背後からポスっと音が出る感じで抱きついてくる物体が

(注:この時の雪華さんは白君の腰より少し高い程度の中学生から高校生位です)

 

「まだ夜は明けてないけどおはよう」

 

返事はないが、背中辺りに顔をうずめる力が強くなった気がした

簡単な汁物も完成したし、とりあえず温まるか

 

「これできたから、一緒に食べようか」

 

そういうと少しずつ力を緩め、席へと先に向かっていった

その姿に苦笑いしながら、器に具沢山入れて持っていく

彼女の前に器を置くと、ガツガツと食べ始める

さて、俺も食べるかと席に着こうとすると

 

「もういっぱいくりゃれ」

 

空っぽになった器をこっちに見せてくる

 

「はいはい、分かりましたよ」

「返事は一回でありんす」

「りょーかい」

 

2杯目も具沢山入れて渡すと、今度はゆっくりと食べる

これなら俺も食べれるなと思って席についた

暫くお互い無言でそれを食べる

別に何か話しにくいとかそういう空気は無い

なんとなく、お互い喋らずにご飯を食べるという空気が心地が良かっただけだ

お互い一緒に位に食べ終わり、食後のお茶を暖炉の前の椅子に座りながら飲む

寒いので毛布を膝にかけて、雪華さんはこちらにくっついてる状態だ

心地よい暖かさなので正直言って眠くなってきた、船を漕ぎ始めた時に雪華さんが声をかけてくる

 

「のぅ、白(はく)よ」

 

「うん?」

 

「いつまで続けるつもりでありんす?」

 

「大陸が平和になるまでかな?」

 

「その前に、お主(ぬし)の命が尽きるぞ?」

 

「寿命で死ぬのは仕方ないけどさ、それ以外で死ぬつもりはないよ」

 

「お主は普通の人よりちょっと強いだけで・・・

 矢が刺されば死ぬし、斬られて血が流れれば倒れるでありんす」

 

「分かってるよ」

 

「分かっておらぬ!」

 

この時初めて、雪華さんに怒られた

なんでこんなにも?と思い顔を見ると涙でぐしゃぐしゃになってた

 

「わっちが、どんな思いでこの場所にいるか分かってくりゃれ?

 白がやろうとしてることは分かってるつもりでありんす・・・

 だから・・・少しは傍にいてくりゃれ」

 

そういって、俺の胸に顔を埋め・・・俺の服で顔を拭ってらっしゃいますね?

はぁ・・・こんなに心配させてたのか反省しないとな

確かに最近全く帰らずにここの事は他の連中に任せてたからなぁ

何かあったかな・・・って仙術でいいのあったな

 

「雪華さん、手を出して」

 

スンスンと泣いてた雪華さんが首をかしげながら右手を出してくる

それを手に取り、俺は自分の長くなった髪の毛を適当に摘みプチンと切る

それを雪華さんの手首に巻くようにして軽く結び、俺の気を流す・・・すると

 

「熱っ!」

 

彼女のビックリと共に髪の毛が燃えて無くなる

そして彼女の手首には複雑な文様が入った刺青ができていた

 

「それは仙術の一つでそれをした相手に何かあると文様が薄くなって消えるってお呪い

 後は・・・恥ずかしいけど俺の気が篭ってるから寂しくは無くなるかなって・・・」

 

恥ずかしいから顔を背けながら頬を指でかく

雪華さんは左手でその文様がある所を握り・・・

 

「阿呆・・・全部終わったらちゃんと帰ってきてくりゃれ」

 

そういって再びこっちに身体を預けてきたので

二人仲良く暖炉の前でゆっくりと寝た

 

あとがきっぽいもの

 

久しぶりに雪華さんなので口調おかしいかもorz

実はこの話クリスマスに載せる予定でしたが

色々と予定が狂い、バレンタイン企画にするかなぁと思ってたら

日曜が休みとれないやん!と思って書けず

今日早めに帰れたので書けました

時系列的に麗羽(れいは)様の1年間の謹慎処分が出てすぐ位と思ってもらえれば

しかし・・・仙術って便利でいいですねw

後、なるべくイチャラブは書かないようにしています

そういうのは種馬さん担当だと思ってますので・・・

 

まだまだ寒いですので体調には気をつけてください、次回も駄文をよろしくお願いしますm(_ _)m


 
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