Side 丁原
呂布のご両親の葬式をしなければ
「呂布、ご両親の葬式をするぞ」
「...嫌.......別れたく....ない」
「いつまでも一緒にいるわけにはいかないだろ」
「...このまま....お父さんと......お母さんと......一緒にいる」
「お前のかあさんの望みはお前が前を向いて歩いていくことだろう!!!」
「...........お母さん......の望み」
「だから生きろ!生きたいと言え!!!」
「.......でも何に生きたらいいの?」
「お前には兄がいるのだろう!?もしお前がここで死んだら残された兄はどう思う?」
「.....悳兄......悳兄....悳兄が悲しむ......生きなきゃ」
「そのためにもご両親とお別れをしなくちゃならない」
「.......お父さんと.......お母さんと......お別れ」
「兄は生きているのだろう?」
「....わかった.......お父さんとお母さんと........別れる」
まず、一安心だ
次の問題はこの邑での葬式の仕方だな
「この邑はどうやって葬式してた」
「.....埋めてた」
「それじゃ、どこに墓を作る?」
「..........家」
・・・家とはまたすごいところに
「分かった家の中か?外か?」
ん?なんでそこで首をかしげる?
あたい変なこと言ってるか?
「.....お別れに邑を.....燃やして....そのあとに」
なんだと!?けじめに邑を燃やすのか!?
・・・・また、すごい子だな
「...賊の死体ばかりの....ところに......お墓作りたくない」
そういうことか・・・それでも凄いな
「わかった」
兵たちに指示を出さねば
「全員邑の入り口に集まれ!」
「「「「「了解」」」」」
はぁ、本当にいいのか?
「呂布、本当にいいんだな?」
「....ん」
「それじゃ、点火!!」
死体が火を他の家に移していく
最後に賊の癖に仕事をしたじゃないか
ほどなく邑が火に包まれた
Side 恋
..........お父さんとお母さんとお別れ
.....全然わからない....でも...しなきゃ
.....お母さんが守ってくれた命
.....無駄にしない
.....恋たちの邑が燃えてる
......お父さんとお母さんの場所が
......悳兄と恋の場所が
......家族での思い出が
......振り返っちゃだめ
......邑のみんな
......今まで一緒にいてくれてありがとう
......お父さん
......今まで色々教えてくれてありがとう
......お母さん
......今まで育ててくれてありがとう
.......さようなら
.......前向いて歩いていくから
.......見守ってて
.......悳兄、どこにいるかわからない
.......けど、死んではいない気がする
.......いや、死んでない
.......これぐらいじゃ死なない
.......生きていたら会える気がする
.......あきらめない
.......絶対会って見せる
.......必ず
...火が鎮火したみたい
「呂布「恋でいい」わかった、恋、家があった場所わかるか?
「.....あっち」
.....お父さんとお母さんが入っている壺が運ばれてくる
.....本当にお別れなんだ
.....寂しい.....悲しい....早く...早く会いたいよ...悳兄
「.....ここ」
「分かった」
......泣いちゃだめ
.....笑顔でお別れにしなきゃ
.....最後に会った姿が泣き顔は嫌
.....壺が土に埋まっていく
.....本当にお別れ.....さようなら....怦お父さん....惚お母さん
「恋、父君に刺さっていたこの剣どうする?」
「......供養に置いておく」
「分かった、よし墓石をおけ」
.......墓石?.....なんて書いてあるんだろ?
.....『家族護った 怦 惚 今ここに眠る』
.....現実感がわく...もう...いないんだ
.....行こう.....前に
「これからのこと何だが・・・あたいたちについて来るのでいいんだよな?」
「.....ん....武術を教えて」
「武術を?なぜ?今でも十分強いじゃない」
「....それでも護れなかった」
「強くなって何を望む」
「......最強」
「また、大きく出たな」
「....最強になったら絶対護れる.....どんな奴からでも.....どんなことからでも」
「わかった 行くぞ」
「.......次来るときは悳兄と来る.....ありがとう.....またね」
Side 悳
ふぅーあれは夢か
そうだよな 龍なんて現実にいるわけがない
それとも俺はすでに死んでいたのか?
いやそれは無いな
まぁ、とりあえず起きるか
「おお!!起きたかりゅ!死んだかと思って心配したりゅ!」
いた 龍がいた ああ、夢じゃないなんだな
「ここはどこだ?」
「大分下流の方だと思うりゅ」
「流されたのか?」
「そうだりゅ」
おいおい助けてくれてもいいだろ
「なんで助けてくれなかったんだ?」
「出来なかったんだりゅ」
「出来ない?本当か?」
「本当りゅ」
嘘をついている様子はないな
「それじゃ戻るぞ」
「待つりゅ、次倒れられても我はどうすることもできないりゅ」
「だから?」
今は恋たちの安否が大切なのに・・・
「ご飯をするべきだりゅ」
・・・確かにお腹が減っているけど
「絶対必要な事か?」
「そうだりゅ」
「お前が食べたいだけじゃないの?」
「違うりゅ ついでに我は飯はいらないりゅ」
「わかった」
どれぐらい離れているかわからないが確かに途中で倒れてしまうかもしれないな
「それと寒くないりゅ?」
ん?何を言っているんだ?って・・・・裸じゃないか
「僕の服はどこだ?」
「流されたところりゅ」
「とりあえず寒くはない」
「わかったりゅ」
「魚取ってくる」
川の中に向かって歩き出した
「なんでついて来るんだ」
「我はお前の近くにしか入れないのだりゅ」
「は?」
「本当だりゅ」
本当かよ、だれからかわからないが監視じゃないのか?
「魚はっと・・・・・いるね3匹」
「がんばるりゅ」
言われなくてもよ
さて
気を薄めっていく
魚に近づく
よし、気づいていない
今だ!
熊のように魚を岸に飛ばす
ほっ!はっ!それっ!
よし、完璧 3匹とも取れた
ふうあれ龍はどこだ
「おい龍どこだ?」
返事が返ってこない
「どこだ?」
どこにもいない消えたのか?
気を元に戻してあたりを探す
「ここだりゅ!ここにいるりゅ!」
目の前に龍が突然現れた
「どこにいたんだ?」
「目の前にいたりゅ」
は?いやいや、いなかっただろ
「いなかっただろ」
「本当りゅ」
「本当なんだな」
「この身に誓ってりゅ」
とりあえず信じるとしよう
じゃあなんで目の前にいるのに消えたんだ?
僕はそれまでの間に何をやったんだ?
したこと・・・・
魚を取るために気を薄めた
気を薄めた?
何か気が関連しているのか?
気を薄めると同時に見えなくなった
・・・・もしかして
いや、そうだとしたらすべてのことが合う
聞いてみるか
「なぁ、龍お前の体 気 でできていないか?」
「そうだりゅ」
あっさり認めやがった
「言おうとしたんだけど信じてもらえないと思って言えなかったんだりゅごめんだりゅ」
「お前の存在にそもそも驚いているから対して思わないよ」
「・・・そうかりゅ」
「ああ」
なるほどね
確かにこれでつじつまが合う
「触れるのか?」
「今は無理りゅ」
おそらく気が多いと実体化でき
少ないと消えてしまうのだろう
1回目は気が多いから僕を森の中に移動させられた
2回目以降は気が少なくて触れることが出来ないかったんだろう
それにごはんもいらない
確かに助けたくても助けられないな
「さて、火起こしするか」
「わかったりゅ」
「木を集めに行くか」
・・・・森が近くで助かった
枯れている燃やしやすい木とかがたくさんあった
そういや・・・・
「火打ち石ある?」
「ないりゅ」
どうしよう
流石に生魚は行き倒れとは違う意味で危ない
「ふむ、りょりゅー、どれくらい気がある?」
突然どうしたんだ?
「それなりにあるよ」
「気を我にわたすりゅ」
「どれくらい?」
「死ぬ一歩手前ぐらいりゅ」
「信じていいんだな」
「殺すんだったらいくらでも機会があったりゅ」
そりゃそうだ
「それじゃ渡すぞ」
「応りゅ」
気を渡す
「それじゃーやるりゅちょっと離れてるりゅ」
はぁはぁ、離れるのも一苦労だ
龍が木に触れた
気を触っている一点に集めて放出している
・・・・そういうことか!
気を一点に集めて熱を出しているのか!
すぐに木から煙が出だした
そして、火がついた
さらに大きくしないと
燃えやすい枯れ葉に火をつけていく
よし、大分大きくなった
魚を焼こう!
「なぁ、龍?さっきの火をつける役目僕じゃだめだったの?」
「・・・・ついでにお前は自分の腕の丸焼きを作る気かりゅ?」
「あ」
「そういうことりゅ我は実体がないから燃えることもないりゅ」
「なるほどね」
魚はおいしかった
やっぱり、料理って大事だよね
帰ったら料理お母さんに教えてもらおう
「さて、行くか、どっちに行けばいい?」
「わからないりゅ、ただ川のほとりを逆走したら戻れると思うりゅ」
「どこで流されたのわかるのか?」
「幸か不幸か服があるりゅ」
ああー確かに
「それじゃー行くか」
待っていろよ お母さん お父さん 恋
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呂兄妹の運命はいかに!