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No.656679
九番目の熾天使・外伝 ~ライダー戦国大合戦~
竜神丸さん 2014-01-22 11:42:36 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1670 閲覧ユーザー数:913 |
ロキ達が真田ユキムラと対面している一方…
「どぉらっしゃあ!!」
「ギシャァァァァァァァァッ!?」
デストバイザーを振るい、ヌリカベ武者童子を吹き飛ばすタイガ。その近くではナイトが大槍“ウイングランサー”で的確に怪人達を薙ぎ倒している。
「コイツ等、ヤケに数が多いな…!!」
「余程、俺達に入って欲しくないみてぇだな!!」
コックローチ・ドーパントを斬りつけてから、サソードはサソードヤイバーにセットされているサソードゼクターのレバーを倒す。
「キャストオフッ!!」
≪Cast Off≫
「どぇいっ!?」
マスクドフォームの纏っていた装甲が一気に弾け飛び、近くにいたレイに危うく当たりそうになる。
≪Change Scorpion≫
サソードはよりスマート体系なサソリの戦士“ライダーフォーム”が姿を見せる。
「しゃあ、ぶった斬る!!」
サソードは再び構え直してから、迫って来たリンクス・ゾディアーツを一閃。すぐさま他の怪人達も撃破していく。その後方で、レイは呆れた様子でサソードを見ていた。
「あぁもう、周りを見てからやって下さいよ全く…」
『当たらなかっただけマシだろう? それより戦闘に集中しろぉ!』
「ガルッ!!」
「ッ…おっと!」
ヘルハウンドの振るった剣をかわし、カウンターで蹴り上げる。そのまま怯んだヘルハウンドの頭を掴んで大木に叩きつけ、そのまま冷気で凍らせ動けなくする。
「そいやぁっ!!」
「ふん…!!」
ケタロス、ヘラクスは専用武器“ゼクトクナイガン”をそれぞれクナイモード、アックスモードにして戦っており、主にワームサナギ体を倒していく。
「「「グルルルルル…!!」」」
そんな中、三体のサナギ体は体色が赤くなり脱皮。それぞれミュスカワーム、キュレックスワーム、キャマラスワームとなって高速移動を開始する。
「やべぇ、何体か脱皮しちまった!!」
「すぐに追いましょう…クロックアップ!!」
「「クロックアップ!!」」
≪≪≪Clock Up≫≫≫
サソード、ヘラクス、ケタロスが一斉にクロックアップを開始。高速移動した三体のワームをとてつもないスピードで追跡する。
「おいおい!! 今の昆虫共、街中に出たりしないだろうな…!!」
「あの三人が撃退してくれる事を信じましょう、私達はこっちに集中しなくちゃね…!!」
ラルクはタイガにそう告げてから、一体のグールを右足で大木に押さえつけたまま向かって来るラビットイマジンをラルクラウザーで狙撃する。
≪Mighty≫
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ランスラウザーにカードをスラッシュしたランスは、華麗なダンスを舞うようにしてランスラウザーを振るい周囲にいるダスタード集団を纏めて一掃する。
「…駄目だ、いつもより調子が出ない」
「どんだけコジマに依存してたんだアンタは!?」
へなへなと疲れ果てるランスに対し、レイは突っ込みを入れつつゼブラスカル・アイアンに思い切りラリアットをかます。
「アン娘ちゃ~ん、マジメにやりなさいよ~?」
「イエス!! 了解しましたボス!!」
(ボス…?)
ラルクが屑ヤミーにヘッドロックしているのを見たランスはすぐに戦闘を再開し、それを見ていたレイは内心で「うん、朱音さんがいれば大丈夫だわ」と思いラットファンガイアを何度も踏みつける作業に戻るのだった。
「ふん、はぁっ!!」
「ギシャアッ!?」
アギトは自分に向かって来るアントロード達を、ひたすら殴りつけては蹴り倒していく。一体のアントロードが振るった手斧を叩き落とし、そのアントロードの腕を掴んで自分の方まで引き寄せた後、強引に殴り倒してから右足で容赦なく踏みつける。
「ふっ!」
アギトはオルタリングの右側のスイッチを押す。するとアギトの姿がほんの僅かに変化し、炎の力を宿した形態“フレイムフォーム”へと変わる。更にオルタリングの中央に右手を持って行くと、オルタリングから一本の刀“フレイムセイバー”が出現する。
「キシャアッ!!」
「…むん!!」
「シャア…!?」
真後ろから攻撃しようとしていたアントロードは、振り返ったアギトのフレイムセイバーの一閃で斬り伏せられる。その後も向かって来るアントロードをアギトは一閃しつつ狭い路地へと移動する。
「「「キシャァァァァァァァ…!!」」」
路地の中をアギト目掛けて駆け出すアントロード達。それに対しアギトはフレイムセイバーを左腰まで持って行き、居合いの構えを取る。
「「「ギギギギギギ…!!」」」
「……」
「「「ギシャァァァァァッ!!」」」
「…ッ!! はぁっ!!」
「ギシャッ!?」
目前まで迫って来た事で、フレイムセイバーの鍔が展開する。アギトはすかさずフレイムセイバーを抜き、まず一体目を一刀両断。そこから向かって来るアントロード達に次々と一閃を加えていく。
「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ギシャ、ア…!?」
そして最後の一体が斬り捨てられた時、狭い路地の中で次々と爆発が起こった。
「ふぅ…」
アギトはそのままグランドフォームに戻り、他のメンバー達がいる神社まで戻ろうとする。
「シャアッ!!」
「ッ…!?」
しかし、マンティスロードが鎌を振るってきた事でそれを阻止される。アギトは上手く攻撃を回避し、反撃としてマンティスロードを大きく蹴り飛ばす。
「ふぅ……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!」
ここでアギトの角が展開され、足元にはアギトの紋章が出現。アギトはそのままゆっくりとキックの体勢に入り、足元の紋章がアギトの右足に収束されていく。
「…はっ!!」
そこから大きくジャンプ。マンティスロードも何とか立ち上がるが、もう遅い。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「グガァァァァァァッ!?」
アギトの飛び蹴り“ライダーキック”が見事に炸裂し、マンティスロードを大きく吹っ飛ばした。そしてアギトは地面に着地し、展開していた角が戻る。
「ギ、ギギ…!!」
吹っ飛ばされ地面を転がったマンティスロードはどうにか立ち上がる。しかしその直後、マンティスロードの頭の上に天使の輪が出現する。
「ギ、ガ…ァ……ガァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」
それから数秒経った後、マンティスロードはその場で大爆発。アギトは終始無言のまま、爆風に背を向けて歩き出した。
「「「ギギギギギギギギッ!!」」」
「いい加減くたばれテメェ等はよぉっ!!」
「消え去れ!! そして滅べ!! 我々旅団が築く礎となるが良い!!」
「…蒼崎さん、さっきから口調おかしくないですか?」
一方、クロックアップの時間軸でもワーム達との激戦は繰り広げられていた。なかなか倒れないミュスカワームにサソードが苛立ち、ケタロスは普段以上の荒々しい口調でキュレックスワームを圧倒し、ヘラクスはそんなケタロスの口調に疑問を持ちながらもキャマラスワームを的確に追い詰めていく。
「あぁもう面倒臭ぇ、とっとと決める!!」
痺れを切らしたサソードはミュスカワームを殴りつけた後、サソードゼクターのレバーを引いてからもう一度倒す。
「ライダースラッシュ!!」
≪Rider Slash≫
サソードヤイバーの刃先からは紫色の毒が滲み出し、サソードはそのままミュスカワームを連続で斬り裂き爆散させた。
「では、我々も決めましょう」
「これで貴様等も終わりだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
≪≪Rider Beat≫≫
ヘラクスとケタロスの二人もカブティックゼクターを回転させ、それぞれのゼクトクナイガンにエネルギーを収束させる。ケタロスはクナイモードの状態でキュレックスワームを斬りつけて爆散、ヘラクスはアックスモードの状態でキャマラスワームの身体を斜めに斬り裂き爆散させるのだった。
≪FINAL VENT≫
『ガルルルルルッ!!』
「グゥッ!?」
タイガがデストバイザーにカードを装填した直後、トラ型の契約モンスター“デストワイルダー”が目の前にいたズ・グムン・バを地面に押さえつけ、そのままタイガのいる方向まで引き摺り始める。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……はぁっ!!」
「グォォォォォォォォッ!?」
一方でタイガは爪型の武器“デストクロー”を両手に装備し、デストワイルダーが強引に引き摺って来たズ・グムン・バの身体にデストクローを食い込ませて真上に持ち上げ、結晶爆発させる。
「消えろ」
≪FINAL VENT≫
『キキキィーッ!!』
タイガがズ・グムン・バを倒した一方で、ナイトも同じくカードを装填。飛来してきたコウモリ型の契約モンスター“ダークウィング”が背中に取り付き、そのまま上空まで飛ぶ。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ゲゴォォォォォォォッ!?」
上空に来たところでダークウィングがマント状になり、ウィングランサーを構えたナイトはそれに包み込まれる事でドリルのような形状になり、そのまま地上にいるフロッグオルフェノクを貫く。
「そろそろ決めてやる…!!」
『ウェイクアップ!!』
レイキバットがフエッスルを吹く事で、レイの両腕に巻かれていた鎖が解き放たれ、その中から強靭な鉤爪“ギガンティック・クロー”が出現する。
「砕け散れ……うぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「「「シャァァァァァァァァァッ!?」」」
ギガンティック・クローにも冷気が纏われ、レイはその場で回転しながら周囲にいたラットファンガイア達を斬り裂き、粉々に粉砕する。
「姉貴!!」
「そろそろ、決めちゃおうかしら…♪」
≪≪Mighty≫≫
ランスとラルクは背中合わせになった状態で、それぞれの武器にカードをスラッシュ。それを何としてでも阻止してやろうと、周囲の怪人達が一斉に二人に襲い掛かる。
「いざ……滅べっ!!」
「華麗に散りなさい!!」
「「「「「グワァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」」」」」
ランスはランスラウザーを真横に振るい、ラルクはラルクラウザーで乱射。襲い掛かろうとした怪人達は一体残らず爆散した。
「…ふぅ」
怪人達が全滅したのを確認し、ランスはその場に寝転がる。
「あぁもう疲れた。コジマ欲しい~、コジマ欲しい~、コジマが足りな~い、全然足りな~い」
「駄々を捏ねないの。早くいなくなった六人を探しに行かなきゃいけないんだから」
「は~い…」
ラルクに言われて仕方なく立ち上がるランス…
「キシャァァァァァァ…!!」
その背後で、ホエール・ドーパントが狙いを定めていた。
「ボエェェェェェェェルッ!!」
「え…のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!?」
「え、ちょ、アン娘ちゃん!?」
Unknownも粒子状になってホエール・ドーパントの口の中へ吸収され、ホエール・ドーパントはすぐに空間の裂け目へと姿を消してしまった。
「ちょ、こら!! アン娘ちゃんを返しなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」
「いやちょ、朱音さん!?」
「一人で先に行かないで下さいってば!!」
「なぁ、朱音さん何であんなに叫んでるんだ?」
「さぁ? 私だって知りませんよ」
「とにかく急いで飛び込め!! 時間が経つと消えちまう!!」
「そぉれ飛び込めー!!」
「あれ、ところでアン娘さん何処?」
ホエール・ドーパントを追いかけるべく一人で飛び込んでしまったラルク。それに気付いた他のメンバー達も、慌てて空間の裂け目へと突入するのだった。
「何だ……面白そうな事してるじゃねぇか、アイツ等…!!」
その光景を、一人の戦闘狂が見ていた事にも気付かないまま。
―――て
(ん……何、だ…?)
―――けて
(誰だ……俺に呼びかけているのは…)
―――気をつけて
(え…?)
―――あなたは、破壊者になろうとしている
(俺が……破壊者…?)
―――あなたがそれ以上戦い続ければ、もう二度と後戻りは出来なくなる
(…何が言いたい)
―――創る事
(創る事…?)
―――あなたが破壊者である事に変わりは無い
―――けれども、その力をどう使うかもあなた次第
―――破壊があるのなら、それは創造をも生み出す事にも繋がる
(…どういう事だ?)
―――全てを創造する破壊者になって、岡島一城
(!? 待て、何故俺の名前を―――)
「―――ッ!!!」
okakaは目を覚ました。
すぐにガバッと起き上がり、周囲を確認する。畳に襖、そして障子。全体的に和風の雰囲気を持った部屋だった。そしてokaka自身は今まで、布団の上で寝かされていたようだ。彼の上半身には包帯がキッチリ巻かれており、布団の近くには彼が着ていた上着が丁寧に畳まれた状態で置かれている。
「あの声は…」
先程まで脳内に聞こえてきた声。女性の声である事は分かったが、それ以外に分かった事は何一つありはしない。
(全て創造する破壊者になれ、か…)
「お、目ぇ覚ましたか?」
「!」
そこへちょうど、ハルトが口に咥えた煎餅を齧りながら入ってきた。右手に持っている盆にはお粥の入った茶碗が乗せられている。
「良かった良かった。夜になってもまだ目覚めないから、ウル達も心配してたぜ」
「ハルト、ここは…」
「待った。話がしたいのは山々だが、それは腹を満たしながらでも問題は無ぇよな?」
「…まぁ、確かに」
okakaは素直にお粥を受け取り、一口ずつ食べ始める。
「それで、ここは一体何処なんだ? あれから俺達は…」
「あぁ、お前今さっきまで気絶してたし分かんなくても当然だな……城の中だよ」
「城? 誰のだ?」
「真田幸村の」
「…へ?」
「言っておくが嘘じゃないぞ。今はウル達が、その真田幸村のところで話をしてる。そして俺はお前の看病を任されたって訳」
「…そうか、大体分かった」
「ハルト様、okaka様、お茶をお持ちしました」
「おぅ、ありがとなお嬢さん」
城に仕える使用人の女性から、二人はお茶を受け取る。
「んまぁそういう事だ。あのディケイドそっくり野郎を探したいなら、まずはその傷を治してからにするのが賢いだろうよ」
ハルトはそう言ってお茶を飲み、okakaもお茶を一口飲んでから再び布団に寝転がる。
(奴は言っていた。仲間も体内で待っていると……アイツ、本当に旅団メンバーの誰かを…?)
ちなみに、その残りの四人はというと…
「「「ほぇ~…」」」
「ふむ、ここが…」
「あぁ、適当に寛いでくれて構わないよ。お茶も、好きなだけ飲んでくれて良い」
ユキムラの案内を受け、“会合の間”という居間らしき部屋までやって来ていた。見た感じでは全体的に和風のイメージが強いが、所々に現代風の装飾もあったり壁には世界地図の描かれた額縁も貼り付けられているなど、完全に和風のみという訳でもないようだ。
「ズズゥ……ふぅ、美味しいお茶ですね」
「そうか。口に合うようで良かった……さて、そろそろ話をしようか」
今回の件に関して話をするべく、ロキ達やユキムラは座布団に座って気軽に寛ぐ。ちなみにユキムラは先程までとは違い防具は全て外しており、現在は青い着物を着用している。
「まずは改めて君達に礼を言っておこう。私の部下達を助けてくれた事、本当に感謝している」
「い、いや、あれは僕達で勝手にやった事ですし。礼を言われるような事でも…」
「それでもだ。どういった理由であれ、私達の部下が助かる結果に繋がった事に変わりは無い。本当にありがとう」
「ちょ、そこまで頭下げなくて良いって!?」
ユキムラは迷う事なく頭を深く下げ、流石のロキ達も少しばかり申し訳なさを感じていた。何とか話を切り替えるべく、先程まで無言だったデルタが口を開く。
「まぁその件は一旦置いておいて……ユキムラ殿。私達もこの世界の事について、いくつか聞きたい事があるのですが」
「む、聞きたい事?」
「えぇ、この世界についてです。ここはどういう世界なのか、そしてあなた達が従えていた騎神というのは一体どういう存在なのか」
「ふむ……そういえば、君達も騎神と同じような姿で戦っていたね。質問に質問で返すようで申し訳ないが、君達の事についても教えてくれないかい?」
「…確かに、先に私達から説明した方が話も通しやすいかも知れませんね」
「じゃあ、君達は違う世界から来たと?」
「結論で言ってしまえば、そういう事になりますね」
デルタはユキムラに対し、自分達が仮面ライダーという力を持っている事、自分達には他にも多くの仲間がいる事、そして自分達六人がこの世界に来てしまった経緯などを、適当過ぎず簡潔に説明した。ちなみにデルタが事情を説明をしている間、ユキムラは驚きを隠せないでいたのと同時に、デルタの話に対して興味深そうな表情で話を聞き続けていた。
「なるほど。こことは別の世界にも騎神が存在していたとは…」
「あれ、何かヤケに信じるのが早くないかしら?」
「今まで見た事の無い騎神の力を、先程まであんな近くで見ていたんだ。私は君達の話を信じよう」
どうやら、デルタの話をあっさり信じてくれたようだ。それを見たロキは、デルタに対して見えない位置で耳打ちする。
(なぁデルタさん。何かさっきの説明だとさ、俺達全員ライダーの力で戦い続けているって事になっちゃうよな? 俺は別に、普段からライダーの力を使ってる訳じゃないんだが…)
(仕方ないでしょう? ライダー以外にも多くの能力が存在するなんて言ってみなさい。聞いた相手は色々とごちゃ混ぜになって、とうとう訳が分からなくなってしまいます。今回に限っては、他の能力については伏せておくのがベストかと)
(あぁ、なるほど。考えてみると確かにそうだな…)
確かに仮面ライダー以外にも能力が多く存在するなんて言ってしまえば、ユキムラのように事情をよく知らない者が聞いたら頭がこんがらがってしまうだろう。その事も考えると、今回は仮面ライダー以外の能力に関する話題は全て黙っておくのが一番なのかも知れない。
「しかしそうか、別世界にも様々な騎神がいるのか……これは面白い話を聞かせて貰ったよ」
「信じて貰えたようで何よりです……さて、私達の方からは一応説明は終えました。今度はそちらの話を聞かせて欲しいのですが」
「あぁすまない、私も説明しなきゃいけなかったね」
ユキムラはゴホンと咳をしてから、この世界について説明を開始した。
「騎神が武将達の守護者、か…」
ユキムラの説明だと、この世界では仮面ライダーは“
「騎神G4、騎神リュウガ、騎神オーガ、騎神グレイブ、騎神歌舞鬼、騎神コーカサス、騎神ガオウ、騎神アーク、騎神エターナル、騎神ポセイドン、騎神なでしこ、騎神ソーサラー……この世界に存在している騎神はその12人。そして現在この世界で活動している12勢力は、それぞれ騎神を一人ずつ従えていたんだ。あぁちなみに、私達が従えているのは騎神グレイブだ」
「へぇ~だから自己紹介の時にグレイブ軍って言ってたのね……ん? じゃあ、あのディバイドとかいうのは一体何なの? 明らかに変な感じがしてたんだけど」
「…そう、問題はそこなんだ」
「「「「?」」」」
ユキムラは立ち上がり、額縁に入っている世界地図を壁から取り外して四人に見せる。
「さっきも言ったように、この世界に存在している騎神は本来なら12人。そう、本来なら12人である筈だったんだが……少し前から、13人目の騎神が姿を見せるようになったんだ」
「それが、騎神ディバイド……てか?」
ユキムラは頷き、地図の中に描かれている『ZECT』の文字が書かれたコーカサスオオカブトの紋章が刻まれている箇所を人差し指で示す。
「奴が戦場に出るようになってから、勢力図も少しずつ塗り替えられようとしている……現に奴は、既に他の騎神を三人倒してしまっているんだ。一人目は、コーカサス軍の武将イエヤスが従えていた騎神コーカサス」
「「「「!?」」」」
ユキムラの口から有名過ぎる武将の名前が出てきて、四人は思わず目を見開く。
「騎神コーカサスは高速移動能力も使える程の強者だが、普段は正々堂々とした性格で、その能力も余程の事が無い限りは滅多に使わなかった……だからこそ、真っ先に騎神ディバイドに狙われた」
「厄介にならない内に、その高速移動能力を確実に潰す為……ですね」
「あぁ。その次に被害に遭ったのはG4軍の武将ケイジが従えていた、騎神G4」
アルファベットのGが大きく描かれた警察らしきマークのある箇所を指し、そこから更にサメ、クジラ、オオカミウオの三匹が描かれた紋章を指す。
「三人目の犠牲者は君達も見ているであろう、私達が戦ったポセイドン軍の騎神ポセイドン。モトチカの従えていた騎神だ」
(モトチカ……長宗我部元親の事か)
あの時やたら早いスピードで逃げて行った連中かと、ロキは勝手に脳内補完する。
「あぁ、だからあの時okakaの奴は攻撃されたのか。騎神ディバイドと勘違いされて」
「私達も最初は、ディバイドそっくりの騎神を見て驚いたよ。でも噂で聞いていた特徴と少し違っていたものだから、私達は途中から少しばかり様子を見る事にしたんだ」
「えぇ~…見てたなら見てたで、一緒に手伝ってくれても良かったんじゃ…」
「あはは、ごめんごめん。騎神が既に三人も倒されているから、最初は警戒するに越した事は無いだろうと思っちゃってね」
「しかし、まさかokakaのプロトディケイドとそっくりな奴がこの世界にいたとは……あの騎神ディバイドとかいう奴、一体何を企んでやがんだ?」
「うん、そこは私でもよく分からないんだ……騎神達を倒して、何をしようとしているのか―――」
「アトラスの器」
デルタの呟いた一言で、ユキムラの表情が一瞬で険しいものに変わる。
「去り際に奴が言っていましたよ、全ての騎神を倒してアトラスの器を手に入れた時、全ての世界に終わりなき絶望をもたらすであろう……と」
「…まさか、その名前を聞く事になろうとはね」
「ユキムラさん、そのアトラスの器というのは一体…?」
「…うん、それの説明もしておいた方が良いかな」
ユキムラは少し考える仕草をした後、部屋の隅にある棚を漁ってから一冊の巻き物を取り出す。
「四人共、少し見て欲しい物がある」
「「「「?」」」」
戦獄の世界から場所は変わり、某次元世界のとある密林…
「ハァ、ハァ…!!」
全身をボロボロの布で隠した、一人の少女が走っていた。
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第4話