No.649258

真・恋姫†無双 裏√ 第三十九話

桐生キラさん

こんにちは
今回は日常編、魏の軍師などなど今まで出なかったキャラが中心です

2013-12-28 17:27:29 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2968   閲覧ユーザー数:2563

 

 

 

 

 

 

お悩み相談所『晋』

 

 

 

 

 

 

ここはお食事処『晋』。美味い飯と酒につられ、様々な客がやって来る。

そんな中に、時折悩みを抱えているお客様が来ることがある。

そんな人達の相談に乗ってあげるのもまた、『晋』の仕事だ

 

 

 

 

CASE1 担当:東零士

 

 

 

 

沙和「てんちょー…沙和もうダメなのー」

 

こいつは凪の親友の于禁こと沙和だ。

楽進、李典、于禁は魏の三羽烏と呼ばれ、そこそこに有名だ。

だが、于禁は軍にいるのが想像できないほど、噂好きで、流行に敏感な、普通の女の子だった

 

零士「どうかしたかい?沙和ちゃん」

 

沙和「わたしー、軍人向いてないのかなーって。凪ちゃんみたいにー、強くないし。

真桜ちゃんみたいにー、何か作れる訳じゃないしー。私ってー、お邪魔みたいなのー。

今日の新兵訓練も、沙和の所だけ言う事聞いてくれないの」

 

ずいぶん酔っているせいか、どこか元気がないな。

だが、こんなお客を励ますのも、うちの仕事だ

 

零士「なら、君は何故、華琳ちゃんの所に入ったんだい?」

 

沙和「それは、村の皆を、困ってる人を助けたかったからなの」

 

零士「その気持ちは、今もまだあるかい?」

 

沙和「当然なの!」

 

零士「なら君は、軍人に向いているんだよ。

軍人はね、そうやって誰かの為に戦える人にしか務まらないんだ。

その気持ちも無く軍に入った者はただの三下。

君はまだ、力は無いかもしれないけど、軍人の心としては、一流なんじゃないかな」

 

沙和「そう、かな?」

 

零士「あぁ。それに、こうやって愚痴をたれても、失敗を繰り返さない為に、

試行錯誤しながらまた明日も頑張るんだろ?それはとても立派な事だ」

 

沙和「そ、そっか。えへへー、ありがとうなの、てんちょー!」

 

零士「ふふ。なら、頑張っている沙和ちゃんに、僕から助言をしよう。

明日の新兵訓練に、ここに書いてある事を試してみるんだ」

 

沙和「なんなの?」

 

零士「僕が昔いた所の海兵隊という軍が実際に行っていた訓練法だ。

多少は効果があるはずだよ」

 

沙和「ほぇー。ありがとうなの!また明日も頑張ってみるの!また来るの!」

 

沙和は零士に手渡された手帳を握り、元気良く帰って行った

 

咲夜「よう。大丈夫なのか?海兵隊の訓練法って確か…」

 

零士「大丈夫かなー」

 

投げっぱなしかよ

 

だが後日、沙和が満面の笑みでうちに成功報告にやってきた

 

どうやら、あの罵倒式の訓練法は、そこそこ人気を得たらしい

 

 

 

 

CASE2 担当:詠

 

 

 

 

稟「はぁ…」

 

詠「どうしたの稟、ため息なんかついて」

 

こいつは郭嘉こと稟。袁紹の一件以降にここに来た魏の軍師で、かなりのキレ者らしい。

そして…

 

稟「いつになったら、華琳様は私を閨に呼んでくれるのかなって…」

 

こいつもまた、華琳を溺愛している一人だ

 

詠「ね、閨って…あんたその前に、あの鼻血癖をどうにかしなさいよ。

きっと呼ばない原因もそれにあるわよ」

 

そう。こいつの困った所は、妄想が暴走し、その結果どこでだろうと鼻血を噴き出すのだ。

その度に、うちに来ては血になるものを食っていく。

レバニラ炒めは、ほぼこいつの為にできた料理だ

 

稟「私だって、どうにかしたいですよ!でも、華琳様を思うと…」

 

 

スパーンッ

 

 

詠「妄想禁止!こんな所で鼻血出されたら、たまったもんじゃないわ!」←ハリセン装備

 

稟「す、すいません…ですが!この気持ちを止められないんですよ!」

 

詠「あぁはいはい。わかったから、そんなに近づかないで。

…そうよ。あんた僕とはこんなに至近距離でも会話できるのに、どうして華琳とはできないのよ」

 

稟「それはその…恥ずかしくて…」

 

詠「今までの鼻血癖の方が、恥ずかしいと思うけど。

それなら、華琳に慣れてしまえばいいのよ!」

 

稟「慣れる、ですか?」

 

詠「えぇ、ちょっと待ってなさい!……………あったわ!ほらこれ」

 

稟「これは!なんと精巧な華琳様の絵でしょう!」

 

詠「まずはこれで慣れるのよ!

これで妄想しても堪えられるようになったら、きっと閨にも呼んでもらえるわよ!」

 

稟「私にできるでしょうか?」

 

詠「できるかじゃない。やらなきゃダメなのよ!

じゃなきゃあんたは、いつまで経ってもこのままよ」

 

稟「う、が、頑張ります!では、また結果報告を。この絵、ありがとうございます!」

 

稟は華琳の写真を大切に持ち、帰って行った。

その時、顔が赤くなっていたのは言うまでもない

 

咲夜「お疲れ詠。お前、いつの間に華琳の写真なんて撮ったんだ?」

 

詠「あぁあれ?僕、猪々子と写真撮って以来、カメラが趣味なっちゃってさ。

色んな人や物、風景なんかを撮ってんのよね」

 

そう言って詠は、多数の写真が入っている本を手渡してくれた

 

咲夜「へぇ。よく撮れてるじゃないか」

 

詠「まぁね!」

 

後日、華琳と稟の距離は何処と無く近くなったようで、普通に会話もできるようになったらしい

 

ただ

 

あの相談があった日以来、夜な夜な稟がレバニラ炒めを多く食すようになった。

一体、ナニをしているんだ

 

 

 

 

CASE3 担当:悠里

 

 

 

 

桂花「ふえぇぇぇーーん!!!」

 

悠里「あー、またですか桂花ちゃん」

 

今泣いているのは荀彧こと桂花。華琳が許昌に移り住む前から居た猫耳軍師。

うちにも割と来てくれる奴なんだが…

 

桂花「もう!!聞いてよ悠里!華琳様ったらまた春蘭と閨を共にしたのよ!

なんでこんなにも尽くしてる私じゃないのよ!」

 

酒が入るとこのように泣いたり怒ったりと、とにかく面倒臭くなってしまう

 

悠里「えー。でも桂花ちゃん、この前華琳さんと閨を共にしたって喜んでましたよね」

 

桂花「そんなのは二日前の事よ!こっちは毎日でだって足りないくらいなのに…」

 

そしてこいつもまた、華琳が好き過ぎる奴の一人だ

 

悠里「うーん…どうしたものか………そうだ!ねぇ桂花ちゃん。

桂花ちゃんは、華琳さんに振り向いて欲しいんですよね?」

 

あ、なんか嫌な予感が

 

桂花「えぇ、ぐすっ、そうよ」

 

悠里「ならさ、ちょっと浮気してみない?」

 

桂花「浮気…?」

 

悠里「そそ!他の誰かとイチャついてる所を華琳さんに見せつけたら、

きっと華琳さんも妬いちゃいますよ!」

 

桂花「でも…私は華琳様以外を愛するなんて、できないわよ」

 

悠里「別に愛する必要は無いんですよ。フリだけです」

 

桂花「でも相手がいないわ」

 

悠里「ふっふーん!それなら大丈夫ですよ!ここに女泣かせの店長様がいます!」

 

零士「え?それって僕の事?いつ女泣かせたっけ」

 

桂花「はぁ?嫌よ、気持ち悪い」

 

零士「うわぁ…傷つくなぁ…」

 

悠里「うーん…なら、咲夜姉さんでどうですか?」

 

やっぱりこっちに来たか…

 

咲夜「却下だ。後で華琳に何言われるかわかったもんじゃない」

 

悠里「えー、ならあたしで大丈夫ですか?」

 

桂花「いいの?」

 

悠里「もちろんですよ!桂花ちゃん可愛いし!」

 

桂花「そ、そう。なら、よろしく頼むわ。浮気かぁ、たまにはいいかもね」

 

「あら、何がいいのかしら?」

 

悠里・桂花「ヒィッ!」

 

華琳「桂花、あなたが誰の所有物か、一度しっかり刻み込まないといけないみたいね」

 

桂花「は、はい!」

 

華琳「それと悠里、もし私の所有物に手を出したら、ただじゃおかないわよ」

 

悠里「き、気をつけます!」

 

華琳「利口ね。零士、何か精の付くものを」

 

零士「畏まりました」

 

華琳「桂花、今夜は寝かさないわよ」

 

桂花「か、華琳さまぁ…」

 

その後、華琳は飯を平らげ、恍惚とした表情の桂花を連れ帰って行った

 

悠里「怖ぇ!華琳さんマジ怖ぇ!」

 

咲夜「あれはお前が悪い」

 

後日、桂花が再び上機嫌で入店したことは、言うまでもなかった

 

 

 

 

 

CASE4 担当:恋

 

 

 

 

風「う~ん、凪ちゃん程ではありませんが、風も辛いものは好きなんですよ~」

 

こいつは程昱こと風。稟と同時期に入った魏の軍師で、実は一番侮れない奴なんだが…

 

恋「零士のカレーは、絶品」

 

風「そう言えば恋ちゃん、聞いてくださいよ~。この前野良猫と…」

 

恋「…」

 

風「ぐぅ……」

 

恋「すぴー……」

 

このように、普段はグダグダだ

 

咲夜「ていうか起きろよ!」

 

 

 

 

 

 

CASE5 担当:咲夜

 

 

 

 

華琳「はぁ…」

 

咲夜「ん?どうした華琳。ため息なんてついて」

 

なにか悩み事か?私でよけりゃ聞いてやるか

 

華琳「あら咲夜。実は最近、気になる子がいるのよ」

 

咲夜「へぇ、別に珍しい事じゃないな」

 

女好きで有名だしな

 

華琳「でもその子、なかなか私の下に来てくれなくて」

 

咲夜「そうなのか?華琳って結構モテるんだろ?」

 

秋蘭とか春蘭とか桂花とか稟とか。あげたらキリがなさそうだ

 

華琳「私もそれなりに自信はあったのだけれど、その子はなかなか我が強くてね」

 

へぇ、そんな子がいるんだ

 

咲夜「ちなみにその子ってどんな子なんだ?」

 

華琳「美しい黒髪が特徴ね。顔は中性的で整っているわ。

なにより、戦う姿が綺麗なのよ。一瞬で魅了されたわ」

 

咲夜「へぇ、聞く分には、なかなかの子らしいな」

 

そう言えば、北郷一刀の所の関羽って奴が、美しい黒髪から美髪公なんて呼ばれていたな。

もしかして、関羽の事なのか?

 

華琳「ということで咲夜、今晩閨にこないかしら?」

 

咲夜「なんでその流れで私なんだよ!」

 

華琳「何を言っているの?私はさっきから、あなたの事を話していたのよ」

 

咲夜「関羽じゃないのかよ!」

 

華琳「関羽もいいわよねぇ。いずれ必ずモノにしたいわ。

その前にまず、咲夜から頂かないと」

 

咲夜「なんでだよ!て言うか最近の話じゃねぇだろそれ!」

 

華琳「あら、私はいつもあなたの事を考えているわ。だからある意味最近よ」

 

咲夜「女癖悪いにも程があるだろ!少しは節度を持て!」

 

華琳の悩みには乗らないのが正解らしい

 

 

 

 

 

CASE6 担当:月

 

 

 

 

霞「月っちー、ちょっと聞いてぇなぁ」

 

月「どうかしたんですか霞さん?」

 

霞が悩み事か、珍しいこともあるな

 

霞「最近凪が冷たいんよ」

 

月「凪さんが、ですか?」

 

あー…

 

霞「うん。うちとしては仲良ぉしたいんやけど、なんかこう、距離置かれてる気ぃしてさ」

 

月「それは、前からそうなんですか?」

 

霞「いんやぁ、ちょーっと前までは膝枕とかしてくれたんやけどなぁ。最近はないなぁ」

 

月「何か、心当たりはないのですか?」

 

霞「ないよー。あったらこんな悩まんよぉ」

 

月「へぅ、一体何でなんでしょう?」

 

霞「ぐすん…うち、嫌われたんかなぁ…」

 

霞は割と真面目に悩んでいるみたいだな。涙まで流して。ただ…

 

月「そんな事は………あの、今涙を拭いているその布は一体…」

 

霞「ん?あぁこれ?凪の下着よ?」

 

月「…」

 

霞「あぁ!凪が恋しい!うちこれだけじゃ満足できん!」

 

そう言って霞は、凪の下着をクンクン嗅ぎ始めた。

実は私は知っていた。最近、凪が霞の性的イタズラに悩んでいると。

そしてどういう訳か、その日辺りから下着が消えていた事も

 

霞「あぁんもう!今度凪が風呂入ってるとこ覗こかな!

ほいで夜とかも、こっそり凪の布団に忍び込んで…」

 

 

トントン

 

 

霞「あぁ?なんやねん!今ウチ妄想で忙しい…ねん…」

 

凪「…(ニッコリ)」

 

霞「にゃ、にゃはー。な、凪やん!どないしたん?こないなところで」

 

凪「いえ、ただ夕食を頂きに来ただけでしたのですが、

まさかこんな所に下着泥棒が居るとは思いもしませんでした」

 

霞「し、下着ドロやて?だ、誰やろなー、そないけったいな奴がおるなんて…」

 

凪「………霞様、ご同行、願いますよね」

 

霞「はぃ…」

 

凪は霞をしょっ引いて帰っていってしまった

 

月「な、なんだったんでしょうね」

 

咲夜「現行犯逮捕、ってやつなんじゃないか?」

 

よかったな凪、これで悩みも解決するといいな

 

 

 


 
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