No.647193 真・恋姫†無双 異伝「空と命と夢の狭間に」第十七話2013-12-22 14:16:15 投稿 / 全14ページ 総閲覧数:8626 閲覧ユーザー数:6028 |
「この辺りで中間だな」
俺は護衛として同行してもらった蒲公英と沙矢と共に指定された位置まで
来る。
「一刀お兄様…本当に大丈夫なの?いきなり敵に囲まれるなんて、たんぽぽ
嫌だよ?」
「蒲公英さん、その時は私が後方の敵を食い止めてあなたが突破口を開いて
一刀様をお逃がしすれば良いだけの事です」
蒲公英の言葉に沙矢がきっぱりとそう答える。
「多分大丈夫そうだけどね」
「どうして分かるのさ?」
「ほら、向こうから来たのがおそらく首領だろう。横にいる護衛以外に人が
動いている気配は無いみたいだしね」
「まあ、お兄様がそう言うのなら…」
俺の言葉にとりあえず蒲公英は納得…してくれたのかどうか微妙な表情を
浮かべていた。
「でも此処から見ますに相手も一刀様と同じ位のお年の殿方のようですね」
へぇ…賊の首領っていうから、もっといかついおっさんとか想像したけど
違うようだな。俺がそんな事を考えていると、向こうの方から呼びかけて
くる。
「おお~い、か~ずピー~~~っ!ワイや、及川や!!」
えっ…今、何て言った?何か及川とか聞こえたけど…まさか、そんなはず
は無いだろうと疑いながら眼を凝らして見るが、その姿はどう見ても俺の
悪友の及川にしか見えない。
「一刀様、お知り合いの方ですか?」
「多分…正直信じられないけど」
・・・・・・・
「かずピー!会いたかったでぇ~っ(ヒョイッ)だああああーーっ!?」
及川らしき人物が俺に会うなり抱きつこうとしてきたので俺はさっとかわ
してみるとそれはそれは盛大にすっ転んでいた。
「おおっ、このコケ方は間違いなく及川じゃないか。まさかこんな所で会う
とは奇遇だな~」(ちなみにこの台詞は棒読みでお送りしています)
「くぉるぁっ!それが久々に再会した親友に対する仕打ちなんくぁ!?」
「ああ、悪い悪い。許してちょんまげ」
「…かずピー、あんま悪いって思ってへんやろ?」
「そんな事は無いぞ、しばらく見ない内に本気で馬鹿になったか?いや、そ
もそも馬鹿だったか」
「ちょっ、何気にひどい事言ってるんですけど!?」
「深く気にするな、ハゲるぞ」
いきなり繰り広げられる俺達の漫才もどきの会話に蒲公英と沙矢だけでな
く、及川が連れてきた娘達もついていけずに固まっていた。
「皆、悪いな。及川と俺は一応学友とか言われる関係だったもんでな。そち
らのお二方は初めまして、北郷と申します。天水郡太守の董卓様の下で客
将として仕えております」
俺が居住まいを正してそう挨拶すると、及川の連れの二人はわたわたしな
がら自己紹介をしてくる。
「え、ええっと…ウチは李典と申します。よろしゅう」
「う、于禁なのぉ~、よろしくなのぉ~」
李典と于禁って…確か曹操に仕えていた人じゃなかったっけ?まあ、それ
はともかく…。
「ところで…そちらの陣の中から気弾を放つ構えのままの人にそのままじゃ
危ないからやめてもらうように言ってほしいのだけど」
俺がそう言うと李典さん達は驚く。
「えっ、あんさん分かるんですかいな!?」
「びっくりなのぉ~」
「そういやかずピーにはそういうのは通じひんかったな。李典はん、楽進は
んに大丈夫やって伝えてくれ」
及川にそう言われた李典さんが手旗のような物で合図を送ると、陣の中か
らの気配が収まる。…っていうか楽進もいるのかい。
「ところで…何故及川もこっちにいるんだ?」
「それはワイの台詞や。かずピーまでこっちに来とるなんて…ワイとキャラ
かぶってまうやないか!」
及川のその言葉の後、十秒近く時が止まったかのような静寂が辺りを包む。
さらにタイミング良く烏の鳴き声まで聞こえてくる。こっちの烏はこうい
うのに敏感に反応するのだろうか?
「一刀お兄様…こいつ何?何処をどう見てもお兄様とキャラがかぶるわけな
いのに」
蒲公英のその言葉に及川はガビーンという擬音が聞こえるようなリアクシ
ョンをしていた。ちなみに何故蒲公英が「キャラ」なんていう言葉を知っ
ているのかというと、前に俺の国の言葉を教えてと言われて幾つか教えた
ら思った以上に吸収してしまい、今ではすっかり普通に使っているからだ。
(蒲公英の影響で兵士の中でも普通に使っている者もいる位になっている)
「かずピー、この娘ひどくないか!?」
「此処は彼女の方が正しい。お前とキャラかぶりなんて死んでもゴメンだ」
「ひどい…こんな見知らぬ所で出会った親友に対するこの仕打ち…よよよ」
及川はそのまま泣き崩れたポーズを取る。
「あ、あの~北郷はん?何時までこれ続くんでっしゃろ?」
「及川が真面目に話を始めるか及川を放置するかどちらか決めるまで」
「「「「じゃ、放置で」」」」
俺の言葉に蒲公英・沙矢・李典さん・于禁さんの声がはっきりハモる。
「それじゃ及川の話は後回しにして…李典さん、何故こんな所で山賊なん
てやってたんです?黄巾の連中とも戦っていたようですし、ただ単なる
欲望って感じはしないのですけど」
「ウチらだって別に山賊なんてやりとうてやってるわけちゃうんです。話
せば長うなるんですけど…」
李典さんの話によると、元々は普通の村人だったのだが、村が黄巾の連
中の襲撃を受けて村人は散り散りになり、李典さん達は生き残りの人達
と共にこっちまで逃げてきて山に籠ったとの事だった。富豪の屋敷を襲
ったのは向こうの方からちょっかいをかけてきたので追い払っただけで
あり、食糧を奪ったのも山に一緒に籠ってる非戦闘員、特に老人や子供
の為にやむを得ず行ったとの事であった。ちなみに及川はまだ村が襲撃
を受ける前に李典さん達が村外れの森の中で見つけて保護したらしい。
そして及川もどうやってこっちに来たのかはさっぱり分からないとの事
であった。
「でもそれじゃ及川が首領ではないような気もするんだけど?」
「それにも理由があるんですわ」
さらに聞く所によると、黄巾の連中が活動を始めた当初は村人は役人に
税を払う位なら黄巾に参加しようという意見が多かったのだが、及川が
猛反対し、村を襲われた結果それが正しい事が判明したのと、当ての無
い逃避行の中で及川の明るさが皆を盛り上げていた事で何となく及川が
首領になっていたという事であった。ちなみに何故俺の事を知ったのか
というと、近くの村に行っていた村人の一人が「最近『十』の旗印を掲
げた軍がいてそれを率いているのは北郷という者らしい」という噂を聞
いてきて、タイミング良くその軍の者を楽進さんとやらが捕まえたので
聞いてみたら『北郷』が俺であると確信が持てたので会談を申し入れた
という事であった。
「ほう、及川も頑張ったんだな」
「その代わり及川さんは戦じゃまったく役に立たなかったの~」
「そうやな、ウチらがおらんかったら及川は八回は死んどるな」
「それは感謝しとるけど…ワイの扱いひどくないか!?」
「細かい事は気にするな、ボケるぞ?」
「ボケへんわい!」
「とりあえず及川の身の上話は置いといて…何時までも此処にいるのはあ
まり得策では無いな。一応事情はあるにせよ、賊として討伐の対象にな
ってしまった以上、俺達が退いてもまた誰かが来る事になるだけだし」
「でも山にいる人全部合わせたら二百人はいるの~」
「しかもその内の六割は戦闘や移動に耐えれへんしな…」
俺の言葉に李典さん達は渋い顔をする。
「ならばそれはこっちで何とかしよう。沙矢、輝里に連絡。今から言う事
を董卓さんに伝えてほしいと」
「了解です」
「北郷…あんたって人は、どんだけこっちの負担を増やせば気が済むって
いうのよ!?」
数日後、董卓さんの命を受けてやってきた賈駆さんの第一声がそれであ
った。
「でも董卓さんは認めたんですよね?」
「人の良い月が断るって本当に思ってるわけ?」
「少なくとも本当にただ人の良いだけだったら俺は助けを頼まないですけ
どね」
俺がそう言うとそれ以上は賈駆さんも言わなかった。実際、董卓さんの
事を一番理解しているのは彼女だから、董卓さんが単なる人助けをする
人で無い事もまたしかりという所だろう。
・・・・・・・
「及川さん、楽進さん、李典さん、于禁さん、顔を上げてください」
皆を連れて天水に戻った翌日、董卓さんが及川達に会うというので、俺
もその場に同席していた。及川はともかく、他の三人は太守様に会うと
いうのでカチンコチンに固まっていた。特にひどいのは楽進さんで本当
に石になったんじゃないかという位だ。これがあの時本当に気弾を放と
うと闘気を高めていた人とは信じ難いものがあるのだが。
「皆様の事はこちらにいる北郷さんに伺いました。此処に来た以上は心配
なさらずとも良いですよ。一緒に来た村の方々共々、不自由な思いはさ
せませんから」
「あ、ありがとうございます…董卓様」
楽進さんがそう泣きながら礼を言う。他の人も董卓さんの言葉に感涙に
むせんでいた。何故か賈駆さんまでがもらい泣きしていたが。俺の記憶
が正しければ、あなたは反対してませんでしたっけ?
「その代わりと言っては何ですが、お願いしたい事があります」
董卓さんがそう切り出すと全員が『えっ?』という顔になる。
「あ、あの~董卓はん?一体ワイらに何を…」
「皆様は言うまでもなくご存知な話ではありますが、黄巾の賊徒の勢いは
増すばかり。それに伴い、被害を受ける村々も増えていると聞いていま
す。私もただ黙って見ているだけでなく、領内に不穏な話があればその
鎮圧を行ってはいますが、どうやらそれだけでは話は済みそうにありま
せん。本来なら洛陽より禁軍が派遣されるはずなのですが、禁軍の将軍
様達も既に洛陽周辺の賊の掃討にあたっていて手が回らないらしく、こ
の度各地の諸侯に対し賊討伐の檄が発せられました。それで私達も全軍
をあげて討伐に行くのですが…このような話をするのも気が引けるので
すが、我々はここ数ヶ月で急激に兵を増強した結果、それを率いる将の
数が足りていないという状況にあります。そこで皆様の力を私に貸して
いただきたいのです。勝手な話どころか取引をするようで申し訳ないの
ですが…この通りです」
董卓さんはそこまで言うと、及川達の前に来て頭を下げる。
「そ、そんな…頭を上げてください。ワイらみたいな何処の誰とも分から
んもんに太守様ともあろうお方がそないに簡単に頭を下げんといてくだ
さい」
「私が皆様にお願いをするのです。お願いをする方から頭を下げるのは人
として当然の事です」
及川の言葉に董卓さんははっきりとそう言い切った。さすがは董卓さん
の懐の深さといった所か。それはそうと、ずっと賈駆さんが頷きながら
感涙に浸っているけど…この人から反対意見は一体何処へ行ったのでし
ょうか?
「分かりました、私達で良かったら喜んで従います」
楽進さんのそう言うと、李典さんと于禁さんも頷く。
その返答に董卓さんの顔は喜色満面となる。
「ありがとうございます『待って、月』…詠ちゃん?」
董卓さんが礼を言う横から賈駆さんが口を挿む。ようやく反対意見が出
るのか?
「別に反対するわけじゃないけど…及川、だっけ?そいつは戦じゃ全然役
に立たないって話よね。さすがに役立たずを養う余裕は無いわ」
賈駆さんのその言葉でその場に緊張感が漂う。
「賈駆様、お言葉ですが及川様は『此処まで皆を励ましてきたのは聞いた
わよ』…ならどう役に立たないと?」
楽進さんは咎めるような眼つきで賈駆さんを睨む。
「もう一緒に避難してきた人達の保護も終わった以上、これからは皆には
純粋に戦の役に立ってもらわなくてはならないって事よ。及川の戦闘能
力は無いも同然なんでしょ?」
「そんな事は無いで!何せワイの戦闘力は530000やからな!」
…及川のその言葉に場は凍りつく。今度はまだ烏の声が聞こえないだけ
マシとも言えるが。
「あんた何言ってるわけ?もっと皆が理解出来る言語で話してほしいんだ
けど?」
そう言った賈駆さんの眼は完全に侮蔑に満ちあふれていた。
「及川…此処でそのネタが通用するって本気で思ったのか?」
「ワイはワイなりに精一杯、場を盛り上げようと…」
「及川様…私も今のは理解出来ません。そもそも戦闘力が五十三万という
のはどういう意味なのですか?」
「そやな…何がおもろいんかさっぱりやわ」
「及川さん、スベッたの~」
三人にも呆れ顔でツッコまれた及川は完全に泣き顔で部屋の隅でいじけ
ていた。
しかし、このままでは埒が開かないのも事実なので…。
「それなら及川はこっちで面倒を見て、楽進さん達は董卓さんに力を貸す
という事でどうだ?」
俺の提案に賈駆さんからも反対意見は出ない。
「ならそういう形でいきましょう。皆さん、これからよろしくお願いしま
すね」
・・・・・・・
「…で?及川殿だけが私達の所に来たという事なのですね?」
皆を集めて話をすると、輝里は渋顔でそう呟く。
「何だか、たんぽぽ達がハズレくじを引いた気分…」
「まあ、一刀様のご学友って事ですし致し方ないのでしょうけど…」
他の二人も不満気な顔をする。
「ううっ、かずピー…ワイ何か悪い事したんか?」
「いや、むしろ何も出来ていない事が問題なだけだ」
俺がそう答えると、及川はガックリとした感じで地面にのの字を書いて
いた。
「まあ、冗談はそこまでにして…別に知り合いだからと言って贔屓にする
わけじゃないんだけど、及川にも得意な事があってな」
「何?宴会部長とか言うやつ?」
俺が一応フォローを入れようとすると蒲公英がそうツッこみをいれる。
…そういやそんな言葉も教えたような気もするが。
「それもあるが、もうちょっとちゃんとしたやつだから大丈夫」
「どういう特技なのです?」
「色々な所から色々な噂を掻き集めてきて、そこから真実を拾い出すとい
うものさ」
俺の回答を聞くと、輝里の眼が鋭く光る。
「それはまた…使いようによっては強力な武器になりそうですね。それで
は及川殿が一刀さんの事を事前に知っていたのもまたその特技の賜物と
いう事ですね?」
「さすがは輝里、まさにその通り」
「まあ、楽進はん達に近辺の村に行ってもらって色々聞いた話の中に北郷
って人の話が出てきたからそこら辺を調べてもらったらかずピーやった
いう話なんやけどな」
「正直、たんぽぽはあんまり信じられないけど…でもそれって何の役に立
つの?」
「とかく噂というのは面白おかしく話を盛ってしまったり、意図的に嘘を
混ぜたりして人を貶めたりする物なので、それに惑わされないというの
は重要だという事ですね」
蒲公英の疑問に沙矢がそう答えると、蒲公英は納得したかしないか微妙
な表情を浮かべる。
「まあ、及川には及川なりに頑張ってもらうという事で…文聘、及川の護
衛は君に任せる。俺達は引き続き黄巾どもの討伐の任を続ける、良いな」
『はいっ!』
それから数日後。
「かずピー、おるか!?」
朝早くに及川が俺の部屋に駆け込んでくる。
「どうした、何があった?」
「旅の商隊から聞いた話なんやけど、各地にいる黄巾の討伐の軍に洛陽か
ら視察の為の使者が派遣される事になって、その使者の名前が左豊って
いうらしいで!」
「左豊?…まさか」
「ああ、しかも最初に向かうんは盧植将軍の所やいう話や!」
そんな…このままじゃ盧植様が危ない!
・・・・・・・
「既に手遅れです。昨日、盧植将軍は捕縛されたとの事です。おそらくは
その左豊の讒言によるものと」
俺は董卓さん達の所に行った途端に聞いたのはその悲報だった。
「くっ…それで?盧植様は一体何処にいるのですか?」
「それを聞いてどうする…一刀、まさかお前」
俺の質問に訝しげな顔をした命がさっと顔色を変える。
「北郷さん、申し訳ありませんがそれは許可出来ません」
「何故です!盧植様が無実なのは明白なはず、それを黙って…」
「今、盧植を助けに行けば明らかな反逆行為になります。まだ我らが立つ
には時期尚早…そして此処で一刀だけを行かせるわけにもいきません。
盧植の身にこれ以上の危険が及ばないようには考えますから」
そう董卓さんにも夢にも止められる。
「くそっ、でもこのままじゃ…左豊の後ろには張譲がいるんでしょう?あ
いつが盧植様に良からぬ感情を抱いているのを俺は知っている。このま
まではどうなるのか皆の方が分かるはずだ!」
俺のその言葉に全員の顔色が変わる。
「やはりまだ張譲の奴は瑠菜にそのような邪な…それだけは阻止せねばな
らんな」
命がそう言うと夢の顔が驚きに変わる。
「姉様!しかし…」
「夢、女にとって忌み嫌っている者からそういう仕打ちを受けるのが死ぬ
より辛き事じゃ。そうなるのが分かっていて妾は黙っている事は出来ん」
「…そうですね。それには私も同感です」
「月!?あなたまで何を…」
夢が反論を口にしようとしたその時、
「かずピー!」
及川が駆け込んでくる。
「及川、場所をわきまえろ!」
「そうやった、すんまへん。でも緊急で伝えなあかん事が…」
「構いません、そのままお伝えください」
董卓さんがそう促す。
「黄巾の連中が洛陽を攻めようとしてるって…数はおよそ三万、警戒の薄
い南側から奇襲をかけるみたいや!文聘はんの知り合いがあっちの方に
おるから何かあったら情報を貰えるように言っておいたら黄巾の連中の
不穏な動きを伝えてきたんで探りを入れたら…」
及川からの情報にその場は騒然となる。
「それは由々しき事態です…しかしどうやって防げば」
「そういう事ならやりようはありますね」
董卓さんの呟きに夢が答える。
「夢、何か考えがあるのか?」
「まずは月、軍を洛陽に…いえ、その奇襲をかけようとしている黄巾の軍
勢への防衛に派遣してください」
「でも、さすがに三万に対抗する程の兵は…」
「恋を派遣するのです。彼女なら少ない兵でも問題は無いはず」
「なるほど…それで?」
「その軍に混じって一刀は洛陽に向かってください。恋が黄巾の連中と戦
を始めればさすがに張譲も盧植に構っている暇は無いでしょう。その隙
をついて密かに救い出すのです。手立ては任せても良いですね?」
「任せてくれ。必ず助け出す」
夢の言葉に俺は強く頷く。
「そうと決まれば事は迅速に動かねばならんな…すぐに準備を!雍州にい
る母様にも連絡して助力を願うのじゃ!」
命の号令で皆は一気に動き出したのであった。
続く。
あとがき的なもの
mokiti1976-2010です。
賊の首領は及川でした…モロバレでしたけどね。
そして話を色々詰め込んだ感じになってしまい
ました。ご不快な方もいらっしゃるでしょうが
平にご容赦の程を。
そして次回は恋が黄巾党と戦っている間に一刀
が盧植救出に動くという流れでございます。
それでは次回、第十八話でお会いいたしましょう。
追伸 前作と合わせて投稿したssが100を超えま
した。これだけ続けてこれたのも応援していた
だいている皆様のおかげでございます。
これからも駄文だらけではございますが、頑張
っていきますので温かく見守っていただけると
幸いにございます。
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お待たせしました!
前回、討伐に向かった賊の首領よりの会談を
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