No.644758

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 874

soranoさん

第874話

2013-12-13 00:00:01 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2647   閲覧ユーザー数:2519

~碧の大樹ー神域ー~

 

「でも、僕のガーちゃんの武器はできるのかな~?」

「”ガーちゃん”??」

「そう言えば貴女の名前は?」

ミリアムの言葉を聞いたシャマーラは首を傾げ、セティはミリアムに尋ねた。

「あ、うん。僕はミリアム・オライオン!”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の一人だよ!」

「何だとっ!?」

「あ、”鉄血の子供達(アイアンブリード)”!?」

「そ、それって確かあの”鉄血宰相”直属の有能な子飼いの部下達ですよね……?」

「こ、こんな小さな子供が……?」

ミリアムの自己紹介を聞いたダドリーとロイドは信じられない表情で声を上げ、ノエルは不安そうな表情で呟き、エリィは戸惑いの表情でミリアムを見つめた。

「ちなみにこの子が”アガートラム”のガーちゃんだよ!よろしくね!」

「―――――――」

そしてミリアムが声を上げると白い人形兵器――――”アガートラム”がミリアムの背後に現れ

「なっ!?」

「に、人形兵器!?」

「しかもステルス機能付きですか……」

「白い人形兵器……ああ、なるほど!お前が”白兎(ホワイトラビット)”か!間違いなくそのガキは”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の一人のようだぜ?」

アガートラムを見たロイドとリーシャは驚き、ティオは真剣な表情になり、ヨナは納得した様子で頷いた後口元に笑みを浮かべた。

「む~……僕と大して変わらない年齢の癖に君に子供扱いされるのはシャクにさわるな~。クロスベルの2流ハッカーなんかに。」

「オイッ!誰が2流だ!俺はクロスベル一のハッカーのヨナ様だぞ!?」

そして頬を膨らませて呟いたミリアムの言葉を聞いたヨナは怒りの表情をし

「そこは威張る事じゃないでしょうが……」

「しかも”仔猫(キティ)”のハッカー能力には劣っていますからクロスベル一ではありませんね。」

エリィは呆れ、ティオは静かな表情で呟き

「グッ!?」

ティオの言葉を聞いたヨナは唸った。

 

「何でそんなとんでもない奴がいるんだよ…………って。テメェはまさか……―――――”西風の妖精(シルフィード)”!?何でテメェがそこにいる!?」

そして疲れた表情で溜息を吐いたランディはフィーに気付いた後、厳しい表情でフィーを睨んで声を上げた後警戒の表情をした。

「先輩?」

「……もしかしてかつての猟兵としての知り合いですか?」

ランディの様子を見たノエルは首を傾げ、リーシャは真剣な表情で尋ね

「ああ……”西風の旅団”の猟兵―――”西風の妖精(シルフィード)”、フィー・クラウゼル。猟兵の間ではわりと名の知れた猟兵だ。」

ランディは目を細めてフィーを睨みながら答えた。

「なっ!?」

「あ、あんですって~!?」

「”西風の旅団”だと!?」

「何でそんな人が学校に通っているの~!?」

ランディの説明を聞いたロイドとエステル、ダドリーは驚きの表情で声を上げ、ミントは混乱し

「君がかの”西風の妖精(シルフィード)”か…………」

ヨシュアは真剣な表情でフィーを見つめた。

「何でそこにいるはこっちの台詞。”闘神の息子”が”赤い星座”を抜けて、クロスベル警察にいる方が不思議なくらい。」

その時フィーは静かな表情で呟いてランディを見つめ

「その名前は止めろっつーの。ヘドが出るほど大嫌いなんだからな。………ったく、”キリングベア”に続いて”西風の妖精(シルフィード)”にまで会うとかどんな縁だよ……」

ランディは目を細めて答えた後疲れた表情で溜息を吐いた。

「”キリングベア”……?―――あ。ガルシアは随分前にルバーチェに引き抜かれたんだっけ。」

ランディの言葉を聞いたフィーは首を傾げた後静かな表情で呟き

「ああ……ま、今はルバーチェは崩壊して拘置所の中にいるがな。」

「そう……あのガルシアが大人しく捕まるとは思えないけど…………やっぱりガルシアを無力化したのは貴方?」

ランディの説明を聞いて頷いた後尋ねた。

「まあな……あん時はヨアヒムの野郎が創ったクスリでとんでもなく強くなっていたから無力化するのに苦労したぜ……」

「なるほどね…………さすがはあの”赤き死神”ね。”グノーシス”で強化された”キリングベア”を無力化できるなんて……」

疲れた表情で答えたランディの話を聞いたサラは真剣な表情でランディを見つめた。

「…………今の私は貴方が”赤い星座”を抜けてクロスベル警察にいるように、猟兵じゃなくⅦ組の生徒。それだけは覚えておいて。」

そしてフィーは静かな表情で呟き

「フィーちゃん……」

フィーの答えを聞いたエマは微笑み

「……………………」

ランディは複雑そうな表情で黙り込んでいた…………

 


 
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