蒲公英の仇をとるため……
ご主人様を取り戻すため………
私達は挑み続ける!
響窃に勝つまで!!
五節 〜王玉龍破〜
紫苑「たあっ!!」
カァンッ!!
蓮華「はあぁぁっ!!『雷獣爪』!!」
バリバリバリッ!!
フォン!!
響窃「攻撃にこれ迄にない怒気が込められているな…………」
雪蓮「あったり前、よ!!」
フォン!!
雪蓮殿は蓮華殿や紫苑に続き、『斬破』を放つが
響窃「ふっ………………」
響窃は鼻で笑い、回避していく
華琳「このっ!!」
ゴオッッ!!
華琳殿は響窃に『龍走』で近づき
華琳「『頸斬大蛇』!!」
フォン!!
得物で斬りかかるも
響窃「甘いわ………曹操!」
ガキンッ!!
響窃は『死の剣』で斬撃を受け止めてしまう
愛紗「このままでは埒が明かない!」
思春「大きな一撃を当てられればいいのだが…………」
霞「大きな一撃か…………
皆強力な技は持っとるんやろうけど……」
秋蘭「問題はどれだけの体力を削ることができ、命中率がどれだけ高いかだな……」
春蘭「そんな技、できる奴いたか!?」
凪「ならば自分にお任せ下さい!!」
明命「凪さんがですか?」
凪「はい!自分の『あの技』なら響窃に強力な一撃を入れられます!!」
華琳「……………分かったわ
凪、私達に出来る事が有るのなら言って頂戴」
凪は華琳殿にそう言われた時に
一瞬考え
凪「なら………………
少しばかり時間が欲しいです」
と言った
詠「時間?」
冥琳「時間が掛かるのか?」
凪「説明は…………真桜、沙和頼む!
時間が足りない!」
ギュォォ!
凪はそう言うととてつもない速度で気を溜め始めた
一方、軍師達の視線は真桜や沙和に集中していた
桂花「で、どういう事?」
沙和「え~と……ですね………」
真桜「沙和、任しとき
実はですね、凪が放とうとしている『王玉龍破(おうぎょくりゅうは)』は色々と問題のある技なんや」
朱里「問題……ですか?」
真桜「まず第一に『王玉龍破』は気の許容量の大きさや、気の残量により威力が変わるなんや
せやから気の残量が多ければ多い程、気の許容量が高ければ高い程威力が高くなるんや」
…………かなり不安定な技だな
亜莎「なる程、だから凪さんは気を急速に溜め始めたんですね……」
真桜「だけどまだ問題があるんや
第二に『王玉龍破』は全ての気を使い切るんや」
雛里「??つまりどういう事ですか?」
真桜「つまりは………え~と……
凪を壺、溜めてる気を壺に入っている水に例えれば
『王玉龍破』は溜めてる水を壺から一滴残らず放出する技なんですわ」
っ!?かなり危険な技ではないか!?
風「っ!!つまり『王玉龍破』を放てば凪ちゃんに存在する気が残らない……
という事ですか〜?」
真桜「そういうこっちゃ
放てば凪は気が自然回復するまで一歩も動けなって無防備になるで
そうなったら響窃の思う壺や
あんま言いたくはないんやけど、下手したら…………
蒲公英の二の舞になるで………」
皆の顔が一気に険しくなる……
あんな思いをするのはもうゴメンだ………
特に血が繋がっている秋蘭達や雪蓮殿方はな…………
稟「それでもやるしかないでしょう………」
穏「一か八かですねぇ…………」
冥琳「雪蓮!華琳殿!」
雪蓮「話は聞いたわ!!」
華琳「凪に賭けるしかないわね………
今の状況を打破するにはそれが一番ね」
雪蓮殿と華琳殿は『空走』や『龍走』をしながら冥琳殿の話を聞いていた
そしてこう叫んだ
華琳「皆、凪が準備出来るまで」
雪蓮「凪を全力で援護しなさい!!!」
……終……
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蒲公英の死が引き金となり更に激しさが増す戦い………
しかし効率よく響窃にダメージが与えることが出来ない
そこで、凪が『ある技』を発動しようとするが
その技は二つの問題を抱えていた………