No.631145

恋姫婆娑羅

KGさん

今回は大分短く収まっております。また先の予告通り拠点話となっています。

2013-10-25 06:54:55 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:4292   閲覧ユーザー数:3970

「見た目は大人!頭脳は・・・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

この話はとある謎を追う一人の武人の話である・・・・

 

 

 

春蘭はずっと考えていた・・・先日の遠征で片倉の身体から出た雷について・・・そして思い立った。私が謎を解明し、さらにその力をわが物にしようと・・・

 

 

{午前四時}

 

今日から片倉の監視を始めたいと思う・・・それにしても、こんな早朝から片倉の奴はどこに行くのか・・・尾行を続けるとついたのは畑だ。

そういえば、あいつの趣味であったな。あの顔で野菜などと言った時、最初はバカにしたものだが・・・

今ではあいつの野菜以外は何か物足りないようになってしまった。

ハッ!?もしやこれが奴の力の秘密か?私は観察を続ける・・・続け・・続・・ZZZZ・・・

 

{午前六時}

 

眠気に耐え切れず、つい眠りこけてしまった。

起きた時、畑には片倉は居なかった・・・焦って探していると声が聞こえる・・・近づくと農民に囲まれた片倉がいた。

何やら楽しげに話している・・・私は耳をすます。

 

「中々良い野菜を育てるようになったじゃねぇか?」

 

「これも片倉様の指導のおかげです・・・」

 

「全くだぁ!見てくださいよこの茄子を!」

 

「ほお、良いつやだ・・・!」

 

なんだ・・・野菜の話か。それにしても楽しそうだ・・・あんな顔が出来たのだなと思う。

 

{午前八時}

 

朝食を済ませた片倉が政務室に入っていくのが見える・・・私も窓から覗く。

中では黙々と書類を片づける片倉と秋蘭がいる。そういえば最近、秋蘭が片倉のおかげで負担が減ったと喜んでいた・・・

うむぅ・・・何か面白くないぞ・・・。居ても立ってもいられなくなった私は、執務室に突撃し二人を手伝う・・・なんだ、その珍しいものを見たような目は・・・?

 

{午前十時}

 

慣れない政務が祟ったのか知恵熱が出てきた・・・。

そんな私を慮ってか、秋蘭が休憩を申し入れる。秋蘭は本当に出来た妹だ・・・私の自慢の一つである。

片倉もそれを受け入れて三人で茶を飲む・・・むぅ、片倉の奴は中々尻尾をださないな・・・。そんなことを考える、私の横で二人は何か小難しい話をしているが私は理解できなかった。

 

{正午}

 

ぶはぁ~、やっと政務から解放された・・・あの時、突撃すらしなければと己を呪う。

そんな私に秋蘭が昼食に誘う。もちろん行くに決まっているだろう!!

秋蘭は、片倉も誘うがなんでも用事があるらしい。楽しんで来いと言って、どこかに行ってしまう。

あっ!?もしや用事とは、雷を出すための秘密の特訓なのでは・・・と思ったが、空腹に勝てず結局、秋蘭と街に出た・・・

 

{午後二時}

 

いやぁ~うまかった!!

途中で会った季衣と長曾我部と一緒に季衣のおすすめの店に行った。

今度また行こう!・・・・何かを忘れている気がする・・・ッ!そうだった片倉の監視だ!

私は駆け出す。いきなり走り出した私を三人は怪訝な表情で見送っていた。

城に戻り、奴を探す・・・。居た!しかし、なんでまた政務室にいるのだろうか?先ほど、大方の案件は終わらせたはずだが。

目を凝らして、書類を覗くと理由が分かった。あれは伊達がサボって残していたものだ・・・。

全く、大切な政務をサボるとは、けしからん奴だ、今度注意しよう。そう固く誓う私を尻目に文句一つ言わず作業する片倉だった。

 

{午後四時}

 

少し日が暮れてきたころ、ようやく全ての書類を片づけた片倉は、肩を叩きつつ部屋を後にする。

次は何をするんだ・・・、私も後を追う。そうして辿り着いたのは調練場、片倉は一人で刀を振るっていた。・・・何度見てもあいつの太刀筋は見事だなぁ・・・まるで踊っているようだ、片倉の剣閃は途切れる事が無かった。

そこに何人かの兵士がやって来た。どうやら稽古を付けて貰いたいらしい・・・片倉は快く引き受けていた。・・・・・何人もの兵士を一人で捌く片倉に兵士たちが感嘆の声を上げている。

 

「さすが、小十郎様だぜ・・・!剣筋に迷いがねェ・・」

 

「シャースッ!!俺ら学ばせて貰いましたッ!!」

 

なんだかウズウズしてきたな・・・我慢できなくなった私は彼らの訓練に混ざる。

 

{午後七時}

 

結局、訓練をするだけで調練場を後にする片倉は、そのまま街の方へ出向く。

なんでも食事に行くそうだ、私もついて行こうと考えたが、今日は確か華琳様と食事をすることになっているのを忘れていた。

慌てて華琳のもとまで走る・・・。どうやら間に合ったようだ。

食事中、華琳から政務を手伝ったことを褒められて、私の気分は最高であった。たまには、慣れない事もしてみるものだ・・・。

 

{午後十時}

 

ふわぁ~・・・食事も済ませ、湯も浴びた。今日は慣れないことをして疲れたし、そろそろ寝よう・・・・って・・・

また、何か忘れている気がする・・・・

そうだッ!片倉・・・・。いや、しかしこんな時間だ・・・もう寝ているかもと部屋を覗くが、あいつの姿は見当たらない。

このような時間に部屋にいないとは・・・ついにッ!尻尾を出すかッ!!

そう、確信した、私は、片倉を探して回る。あやつが、いたのは早朝に、来ていた畑であった・・・。

また、来たのか・・・マメだな、と思う。

畑に水をまき、野菜の状態を確認する片倉は、いつもの真面目な印象とは違った感じを受ける。

しかし・・・中々、尻尾を出さないなぁ・・・。いい加減にしないと・・・しないと・・・し・・な・・・ZZZZ・・・

 

 

 

 

次の日、春蘭は自室の布団で起きる。今日も清々しい朝だと思いつつも違和感を覚える。私は、いつのまに部屋に帰って来たのだと。そこに丁度、秋蘭が私を起こしに来たのだろう意外そうな顔をしている。

 

「珍しいな・・・、姉者が一人で起きるとは」

 

「む・・・私も子供じゃないのだ・・・朝くらい一人で起きれるぞ?」

 

そうだなと笑いながら、受け流す秋蘭が思い出したとばかりに口を開く

 

「そうだ、姉者・・・後で片倉に礼を言っておけよ?」

 

「片倉に礼・・・? そうだッ!!片倉は・・・」

 

「昨日、畑の付近で眠っていた姉者を片倉が運んでくれたんだ」

 

秋蘭の言葉に自分の目的を思いだす。

 

「それと片倉からの伝言だ・・・人を尾行する時はもう少し静かにしろとさ・・・」

 

「・・・・・・へっ?・・・」

 

クスクスと笑いながら話す秋蘭の言葉に、ただ呆然とする春蘭なのであった・・・・。

 

 

 

 

 

 

今回は少し短めになりました。

 

恐らくですが・・春蘭は尾行や潜伏といった作戦は出来ないと思う今日この頃・・・

 

それと、小説とは全然関係ないですが、BASARA4の店舗別DLC・・・全部欲しいなぁ・・・特に三成のやつ。後、勝家の衣装が・・・ってことは、長政出ないんですかー!ヤダー!!

 

それでは、ここまで読んで下さった方には最大級の感謝を!・・・長政使いたいお・・・

 

 

 


 
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