~ 第99話 †一つの終焉2† ~
各諸侯達は皇帝陛下劉協(りゅうきょう)が待つ宮殿へやってきた
先に行っていた劉協達はすでに謁見の間へと行っており
各諸侯達も案内の者に着いていき、謁見の間に辿り着いた
守っている衛兵が大きな扉を開けると・・・
「なんですのこれは!?」
「これは・・・」
「ひどい光景だわ」
「全く・・・ね」
各諸侯達が目にしたのは、所々が欠けている柱や床に至る所にある血の痕など
それを見て皆絶句していた、そこへ劉協から声がかかる
「皆の者よ、はよ入ってこい」
謁見の間の中央、階段を昇った先に玉座があるそこに劉協は座っていた
その背後には仮面を被った侍女が一人に階段の手前には呂布(りょふ)が立っている
「この様な有様ですまぬな、人手が足りぬのでな復興がまだなのだ」
「いえ、陛下の御身が無事である事が重要でありますわ!」
袁紹(えんしょう)が前に出て言葉を言うそれを劉協は頷き
後ろの侍女にしか聞こえないほど小さな声で「ふん、白々しい・・・」呟いた
各諸侯は階段の手前に居る呂布よりやや手前で膝をついて頭を垂れる
それを見た劉協が声をかける
「さて・・・どこから話したらよいものか
まず、今回の首謀者である董白(とうはく)は死亡した
奴の隙をついてな、余を救い出してくれた者達のおかげでな
奴が死ぬ前に城と都に火をつけて逃げ出そうしたのだが呂布が奮戦し奴を倒したのだよ
証拠もある・・・アレを!」
劉協が大きな声を出し、手を叩くと
侍女が奥から大きな箱を持ってきた、その侍女が呂布の前に箱を置くと
呂布が箱を開ける
中身を見て、諸侯達は息を呑んだ
「見ての通りだ、奴の首だ
せめて素顔だけでも見てやろうと思ったのだが・・・
どうやら完全にくっついていてな取れぬのだ」
大きな口を開け、今にも首だけでも飛び掛らんとする姿で董白は死んでいた
「(そのような蛮行を起こす者は死んで当然の報いですわね)」
「(あの武勇欲しかったのだけれど蛮行に及んだのなら惜しくないわね)」
「(怖くて強い人だったのけれど、そんな事するような人には見えなかったのにな)」
「(ふふふ・・・なるほどそういうことなのね面白いわ)」
主だった諸侯の胸中は様々であった
ただ、劉協の話はそれだけでは終わらなかった
「他にもまだあるのだが・・・奴を連れて来い!」
扉付近で待機してある衛兵に声をかける劉協、それに従い外に出て少しすると一人の男を連れてきた
「放せ!放さんか!!ワシを誰だと思ってる!!」
歳をとってる一人の男・・・十常侍(じゅうじょうじ)の張譲(ちょうじょう)だ
「陛下ご無事で何よりでございます、さぁこの縄を解いてくだされ
何かの間違いですぞ!」
「そうだな、余をそこの連合の中におる者と結託して亡き者にしようとしたのは
間違いであって欲しいと思う」
「亡き者にしようとなどと・・・そのようなことは!
袁紹お前も何かいうのじゃ!」
張譲の言葉に諸侯と劉協の視線が袁紹へと集まる
「な、何をおっしゃいますの?!私は貴方のような方知りませんわ!」
「私が送った文を読んだからこそ、あの忌々しい董家の田舎猿を討伐してくれたのであろう!?」
「わ、私は陛下の御身が心配だからこそ兵をあげただけですわ!」
張譲と袁紹が言い合うのを呆れた目で見る劉協と諸侯達
そこに劉協の後ろに待機していた仮面の侍女が階段の中腹まで下りてきて一括する
「だまりなさい!この下郎共!!
張譲!!貴方がやった事は私が証人でございます!!
そして、袁紹・・・貴方も同罪ですよ!!」
仮面を取り去り、その下の素顔は・・・死んだはずの劉弁(りゅうべん)であった
そう李儒(りじゅ)というのは偽名で、刺された後に厳白虎(げんはくこ)が治療をし
また暗殺されてはいけないので彼が考えた策であった
今まで声を出さなかったのは怪我の後遺症が残ってた為である
「姉上・・・生きて、生きておられたのですね」
「協、だまっててごめんなさいね・・・でも今はあの者達の処遇が先よ?」
「は、はい!こほん・・・
この度、余に対して謀反を起こした張譲は斬首の計に処す!
知らされて無かったとはいえ加担した袁紹には余を助けようとした温情を与え
1年間の戦争禁止処分を言い渡す!!
他の諸侯たちにはおって言い渡す、今は都の復興を頼む!」
「陛下・・・くっ、承ります」
「「「御意!!」」」
こうして、劉協・劉弁暗殺事件から起きた反董白連合は一応は終わりを告げる
色々と各諸侯に思惑が募りながら・・・
そして、宮殿のやり取りがある中一人の男が護衛と共に郊外の屋敷へと訪れる
「ここが、指定された場所か・・・」
「心配しなくてもお兄ちゃんは鈴々(りんりん:張飛真名)が守るのだ」
「そう警戒しなくてもいい、天の御使い殿
それとも北郷一刀(ほんごうかずと)と呼べばいいか?」
「お前はだれ・・・だ!」
「お兄ちゃん下がるのだ!」
「お初にお目にかかる、俺の名前は・・・」
天の御使い北郷一刀が招かれた屋敷とは一体・・・
その北郷の前に現れた男とは?
これからが本当に激動の時代の幕開けであった
~あとがきっぽいもの~
かなりバタバタと片付けた感がひどいですね・・・これが精一杯でした
そして気になってた例の人物
超絶万能侍女さん李儒の正体は劉弁様でした!
劉協様を骨抜きにさせたのはお姉ちゃんだからこそできたのです
彼女は立派なぶらこ・・・げふんげふん、弟思いの人物です
最後の方に出てきた一刀君は誰と会ったのでしょうか
まぁ一人しかいませんけども・・・
そんなわけで次回は北郷vs○○をお送りしたいと思います
秋の夜長にヨーグルト食べたらトイレがお友達の駄文でした次回もよろしく御願いしますm(_ _)m
Tweet |
|
|
22
|
3
|
追加するフォルダを選択
この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください、更新は土日のどちらかになります
続きを表示