No.625629

超次元ゲイムネプテューヌmk2BURST

レオさん

パソコンを修理に出していたり、旅行に行っていたり、提督に着任していたり、クッキーを焼いていたりと色々有って遅れました。申し訳有りません。
久々の更新ですが、駄文です。
それでもよかったら、見てください。

第十五話 ダブルデート(前編)

2013-10-06 13:19:08 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:750   閲覧ユーザー数:746

時間は過ぎ、翌日の早朝。シンヤは一人で日が昇って間もないラステイションの街を走っていた。何故走っているかと言うと、ゲイムギョウ界に来てからアラガミとの戦闘はしていたが、訓練などの類は全くと言っていいほどしていなかったので「流石に不味いだろう」と考え、基本訓練となる走り込みを行う事とし、現在これを実行していると言うわけだ。

 

ただし基本訓練と言っても、アラガミとの戦闘はかなりハードである。熟練のゴッドイーターでさえ慣れていない、もしくは苦手なアラガミとの戦闘になれば体力をかなりしてしまうので、そうならないためにかなり長距離に設定されている。その為、訓練が終わるころには皆息を切らして倒れているという事が珍しくない。しかし、シンヤはその設定された距離の約二倍の距離を走っている。普通なら途中で倒れていてもおかしくない距離。だが……

 

「……ハッ……ハッ……」

と、シンヤは軽く息を乱す程度で、しかもまだペースは衰えていないどころか、まだペースを上げられるぞといった余裕な表情だ。それと同時に、信じられない。といった驚愕の表情も浮かべていた。

 

シンヤがゲイムギョウ界に来てから……正確には二日目から妙に体の調子が良くなったように感じるのだ。戦闘の時は相手が戦い慣れた、もしくは弱かったため実感し辛かったが、今はその調子のよさをハッキリと確認する事が出来ている。

 

実は走り込みを始めて半分くらいの距離を走った時の事だ。普段なら其処くらいの距離で息切れを起こしペースが落ち始めるのだが、今日はそれが無かった。初めは直ペースが落ちるだろうな、と思っていたのだが、ゴール付近に達しても息切れは少ししか起きておらず、ペースも衰えていなかった。

 

(……信じられん)

その時のシンヤの心情だ。だが同時に、もしかしたらもっと走り続けられるかもしれない、と少し調子に乗り走り続けた。

 

そして現在。あろう事か、シンヤは通常訓練の二倍近い距離を走っていたのだ。それも、ペースを落とさずに。

 

(……有り得ねぇ)

と、心の中で驚愕していた。それと同時に、何故いきなり体力が持つようになったのか、それが一番の謎である。その為、それを考えようとした時、あることを思い出した。

 

(……そういえば、ネプギアが俺のベッドの中に入っていたな。その時からだったな、調子が良くなったのは。それに、夢も見た……待てよ。この現象、前にもどこかで……)

と、思い出そうとした時だ。

 

「あ、シンヤ!」

突然、斜め後ろから聞き覚えのある声が響いた。走るのを止め後ろを振り向くと、体の数箇所に包帯を巻いたユニが立っていた。

 

「ユニ。もう体は大丈夫なのか?」

 

「当たり前でしょ。まだ包帯巻いてるけど、怪我も大分治ったし」

と、笑みを浮かべながら答えたので、

 

「そうか、良かった」

此方も笑顔で返す。その笑顔を見てユニの顔が赤くなったのは言うまでもない。

 

と、此処で話が変わる。

 

「そういえば、シンヤ達は今日までこの町にいるのよね? 良かったら、アタシがこの街を案内してあげてもいいわよ?」

ユニは腕を組み、少し勝気な様子で誘ってくる。いわゆるデートのお誘いだ。

 

その誘いにシンヤは少し考え込む。

「……あー」

 

話は少し遡り、前日。教会を出て宿泊施設に向かうっている途中で、ネプギアが

 

「明日皆でこの街を観光しませんか?」

と言い出した。シンヤは特にやる事も無いのでOKを出したが、アイエフは

 

「悪いけど、私はパス。今までの事をイストワール様に報告しにプラネテューヌに戻らないといけないから。だから、他の人と行ってきたら?」

と言う事でNG。

 

で、コンパも

「私も行けないです。旅の準備がありますし、それに病院にも顔を出さないといけません。だから、私の分も皆で楽しんできてください」

と言う訳でNG。

 

更に日本一も

「私も行けないかなー。明日は1日中修行するって決めてたんだ。だからシンヤと楽しんできなよ!」

とシンヤ以外全員がNGになり、結局町を観光するのはネプギアとシンヤの二人だけとなったのだ。

 

そう決まった時、ネプギアが

「シンヤさんと二人っきり……もしかしてこれって……」

と何か呟いていたが、良く分からなかった。

 

時間は戻り、現在。ユニの誘いを受けながら、前日のことを考えていた。本来なら皆でこの街を回るはずだったが、皆用事がある為行けなくなり、ネプギアも少し寂しがっているだろうと思い、同行してもらおうと考え、ユニの誘いを受けることにした。

 

「……なら、お言葉に甘えさせてもらう」

 

「ホント!? じゃあ、教会の前に集合して。約束よ! また後でね!」

 

「あぁ、分かった」

と言い、ユニはその場から去って行き、シンヤは軽く手を振って見送った。

 

「……さて、訓練も一応終わったし、戻るか」

と、ネプギアが待っているであろう宿泊施設に向かって走っていった。

 

そして、シンヤ達が泊まっている宿泊施設にて。訓練を終えたシンヤをネプギアが笑顔で出迎えた。

 

「あ、シンヤさん。お帰りなさい」

 

「あぁ、ただいま……ちょっと疲れた」

 

「大丈夫ですか?」

 

「問題ない。それより、腹が減って仕方が無い。食べに行こう」

 

「あ、分かりました」

と、食堂に向かおうとしたとき、先程の事をネプギアに伝える。

 

「そうそう、この後の事なんだが……一度教会に向かうぞ」

 

「え?どうして教会に?」

 

「この街を良く知っている奴が俺達を案内してくれるそうだ。だからその好意に甘えさせて貰おうって事になった。で、その待ち合わせに教会を選んだと言う訳だ。分かったか?」

 

「は、はい。でも、案内をしてくれる人って、一体誰ですか?」

と聞いてきたので、シンヤはクイズの様に返す。

 

「言っただろう? この街を良く知っている奴だって」

だが、ネプギアは頭に?マークを浮かべており、案内役の人が誰か分からない様子だった。そんなネプギアを見て少し笑ってしまう。

 

「ま、すぐに分かるだろう。とりあえず、今は腹ごしらえが先決だ。行くぞ」

 

「あ、待ってくださーい!」

と、シンヤは食堂へと向かい、まだ考え事をしていたネプギアも後を追い駆けて行った。


 
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