No.608645 超次元ゲイムネプテューヌmk2BURSTレオさん 2013-08-14 19:07:01 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:855 閲覧ユーザー数:845 |
シンヤとユニは、ちょっとした事情があり遅れてしまったものの、無事に教会前まだたどり着いた。その事情と言うのは、まあ当然だがユニを病院まで連れて行ったからだった。一応、ラステイションに到着する前にケイに連絡を入れており、病院にはすぐに入る事が出来た。念の為と言う事で検査を行ったが、異常は無いという結果だったのでそのまま教会まで直行し、たった今到着したという訳だ。
「……戻ったぞ」
「ユニちゃん! 大丈夫!?」
教会のドアを開けたとたん、ネプギアはユニに一目散に近づく。
「ネ、ネプギア……大丈夫よ。病院でも検査を受けたけど、どこも異常は無いって」
「そっか、良かった!」
ユニから大丈夫の言葉を聞き安堵の声を漏らすネプギア。そんなネプギアの背後からケイがユニに向かって歩み寄ってくる。
「……全く、君は無茶をし過ぎだ。今回は最悪、君も死んでしまうかもしれなかった。君が居なくなれば、一体誰がこの国を治めるんだい? ノワールが居ない今、国を治めるのは君しか居ないんだ。それをよく考えてくれ」
「う、うぅ……」
ケイの言葉に反論もできず、ただケイの言葉を素直に受け止めるしかできないユニ。
「……でも、無事で良かった」
と、ユニに笑顔を向けた。突然の事に固まってしまうユニだが、それをよそにシンヤに向き直す。
「君にも礼を言っておくよ。ありがとう」
「礼には及びません。俺はアラガミを倒すのが仕事なので、俺はその仕事をしただけです。……それより、転送装置を使いたいのですが……」
シンヤはそれに謙遜しながら答えるが、それよりも転送装置を早く使いたいようだった。
「あぁ、そうだったね。それじゃあ、ついて来てくれ」
そう言ってケイは奥の部屋に入って行ったので、シンヤもそのあとに続いて行く。
そこには、プラネテューヌと同じタイプの通信装置と、その隣に少し埃をかぶった巨大な機械が置いてあった。この巨大な装置が転送装置と呼ばれているものだろう。ちなみに、ネプギアは転送装置の実物を見て何故か目を煌めかせていた。
「……ようやく、か」
誰にでもなく呟くと、ケイに向け話しかける。
「あ、そうだ。通信装置を使ってもいいですか?」
「通信装置を? 別に構わないが……」
ケイがそう言った途端、シンヤは通信装置に近づき、起動させる。数秒の砂嵐の後、画面に榊の顔が映し出される。
「博士」
『やぁ、シンヤ君。どうだい? 協力は得られたかい?』
「えぇ、何とか。今からそっちに神機を送りますが、そっちは大丈夫ですか?」
確認を取ると、榊は笑顔で答えてきた。
『勿論、準備はできているよ。いつでも送ってきたまえ』
「分かりました」
と言い、転送装置に近づき、物資を置く部分に神機を乗せ、『転送』と書かれたボタンを押す。すると、神機が少しずつ浮きあがる。その直後に強い光が発生し、神機がいつの間にか消滅していた。代わりに、通信装置から榊の声が聞こえてきた。
『シンヤ君、成功だよ! 無事、君の神機はこちらに転送されたよ!』
「そうですか。なら、神機のメンテナンスとコアの解析をお願いします」
『分かった。メンテナンスはリッカ君に任せるとして、コアの解析は任せてくれたまえ。ただ、コアがどんな状態か分からないけど、解析には少し時間が掛かるかもしれない。だから、解析が終わるまでしばらく待ってもらう事になる』
「そうですか……。で、どのくらい待てば?」
『そうだね……まぁ、大体明日の夕方くらいには終わっているはずだよ。その時間帯に連絡を入れてくれれば解析結果を報告するよ』
「分かりました。なら、明日の夕方くらいに連絡します。じゃぁ、通信終わり『おーい博士、頼まれていた素材、集めてきたぜ』……今の声は」
通信を切ろうとした時、画面の向こう側から聞き覚えのある声が聞こえ、榊はその人物に反応する。
『やぁ、リンドウ君。いつもご苦労様』
『ま、いつもの事だからな、もう慣れちまった。……ところで、博士は何してんだ?』
『あぁ、シンヤ君と通信をね』
『シンヤと? なら、少し変わってもいいか?』
『構わないよ。僕の用事はもう終わったからね』
と榊は言って、画面から姿を消す。その直後、黒髪の男性の顔が映る。
彼は雨宮リンドウ。第一部隊の元隊長であり、『ウロヴォロスをたった一人で討伐する』という偉業を成し遂げた人物である。
「リンドウさん、お久しぶりです」
『おう、久しぶりだな。博士から事情は聞いてる。お前も大変だな、異世界に飛ばされるなんてよ』
「全くです。まぁ、こっちもこっちで色々と大変なんです」
『そうか。ま、部隊は俺が隊長を勤めている。だからお前はお前のところでこっちに戻る手立てを探せば良い』
「分かってます。ただ、こっちの世界でもアラガミが出現しているので……」
『簡単に帰るわけにもいかない、って訳か』
「はい」
『……ま、それならそれで仕方ないな。こっちはお前が居なくても第一部隊や他の部隊の奴らが居るから、其処まで心配しなくたって大丈夫だ。その代わり、ちゃんとこっちに戻る手立てを考えておけよ?』
「……分かりました。リンドウさんも、あまり無茶しないでくださいね」
『そっちこそな。じゃ、切るぞ』
とリンドウが言い終えたと同時に、通信が切れた。
「話は終わったみたいね」
その直後にアイエフが話しかけてきたのでそれに反応する。
「あぁ。お前達も聞いていただろうが、コアの解析と神機のメンテナンスは明日の夕方までかかる。それに合わせて俺は此処に明日まで滞在する事になる。だがお前達はゲイムキャラから協力を得るためにまた次の国に行かなくてはならないだろう?」
だから……と続けようとしたが、アイエフが
「ええ。でも、たまには休憩も必要よ。丁度いい機会だし、ここで少し休んでからにしましょう」と、言ってきた。
「しかし……」
シンヤはアイエフに何か言い返そうとしたが、それより先にコンパ達が意見を言った。
「それに、色々買っておきたい物が沢山あるですし、あとで慌てるよりも、ここでしっかり準備しておいた方がいいと思うです」
「そーだよ! 休みも取らずに戦ってばかりいたら倒れちゃうよ!」
「そうですね。あと、いーすんさんにも連絡を入れておかないといけないし……」
と、口々に言われ、シンヤも意見を変える。
「……そう、かもな。焦ったってあまり良い事なんて無いか。分かった。明日まで此処に滞在するって事でいいな?」
確認を取ると全員が頷いた。それを確認するともう一度ケイに話しかける。
「そういうわけなので、明日もう一度これを使ってもいいですか?」
「ああ、構わない。ただ、その時間帯になるまで触らないでくれ。あまり頑丈ではないのでね」
もう一度確認を取ると、使用時間を限定しての使用を許可してくれた。それに分かったと答えて、次にユニに話しかける。
「ユニ、検査で特に以上が無かったからってあまり無茶するなよ?」
「言われなくても分かってるわよ!」
と強く言われたので笑いながら返す。
「はは、其処まで元気なら大丈夫そうだな。じゃあ、俺達は失礼することにします」
とシンヤは良い、教会から出て行った。
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今回も駄文ですが、宜しかったら見てください。
第十四話 画面越しの再会