「ふう…今日はこのくらいにしておくか…」
そういって今日一日の鍛錬を終えた。
俺は鬼守蔵人(おにもりくらうど)。
高校2年生にして親なしの苦労人である。
彼は小さい頃に起きた事件が原因で親を亡くし、生涯孤独の身である。
そんな彼を拾ってくれたのがこの町の寺、『鬼守寺』の住持である鬼守豪十郎さんであった。
豪十郎さんは自分にとって遠い親戚にあたり、もうかなりの歳頃であるにも関わらず、未だ現役の古武術の師範である人だ。
自分にとっては家族であり、師でもある。
何故遠い親戚の元に行かされたのかはおいおいわかってくることだが、今は彼の話に戻ろう…
蔵人は部屋に戻ってからこれからの人生について考えてみた。
「このままじいちゃんの跡を継ぐべきなのか…、それとも俺は…」
彼が10歳の時、預けられて間もない彼は豪十郎の手伝いをするために寺の物置の整理を手伝った。
そのときに発見した銅鏡が彼にはとても神々しく見えたのか、それが気になってそれを部屋に持ち帰った。
その鏡を部屋に持ち帰っては恐る恐るにていねいに磨いていった。
そしてその鏡を部屋の机の上において寝てしまった…
「ここどこ…?」
目が覚めるとそこは見知らぬ森の中…
子供ながら大人びた蔵人もかなり戸惑っていた。
「なんでこんなもりにいるんだろう?かがみをもってったからごうじゅうろうさん、おこってぼくをこんなとこにすててったのかな…」
彼は涙目になりながらも辺りを進んでいく…
「ごうじゅうろうさ~~ん、どこ~~!!」
大声で呼んでみたものの返事はなかった。
「やっぱり…すてられたんだ……」
そして彼はとうとうその場にうずくまり泣いてしまった。
「あねじゃ~、あちらのほうからなきごえがきこえます。」
「ほんとうだ、とりあえずいってみよう。」
彼が泣いていると誰かが近づいてくる足音が聞こえます。
「だれ~…ごうじゅうろうさん…?」
どうやらそこに来たのは自分と同じくらいの少女二人であった。
「おまえ、どうしたんだ?どっかいたいのか?」
彼はとにかく人がいた事がうれしかったのか涙を止め二人の少女と向き合った。
「ぼくのなまえはおにもりくらうど、ここはどこなんですか?」
彼はとにかく自分の力で何とか帰り道を見つけるために場所を聞いた。
「ここ?ここはかりんさまのいえのうらにあるもりだぞ。おまえしんにゅうしゃか?」
「しんにゅうしゃ!?ちがうよ、ぼくはきがついたらここにいたんだ!!」
「そ、そうか…」
あまりの剣幕に少女の姉の方は気を押されてしまったようだ…
それに気づいた蔵人も
「ごめん、つよくいいすぎたよ…」
と素直に謝った。
「ところできみたちはなんていうの?」
そういうと姉のほうは胸をはり
「わたしはかりんさまいちのかしんであるせいを『かこう』、なを『とん』、あざなを『げんじょう』だ。」
そしてもう片方も姉に続き
「わたしはせいを『かこう』、なを『えん』、あざなを『みょうさい』という。」
これが蔵人と春蘭と秋蘭の初めての出会いであった。
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最近オリキャラ主人公の話が多いので自分も挑戦します。
話は魏の春蘭、秋蘭と主人公がメインで出てきます。
自分はつたないながらも一生懸命書いたので、いろいろアドバイスとともに生暖かい目で見ていただけたらと思います。
文章が堅苦しく、最初の方はひらがなばかりで読みにくいかもしれませんがその辺はまあ、愛嬌で…
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