No.620825

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2013-09-19 14:53:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:688   閲覧ユーザー数:661

 

 

 

episode213 あったかもしれない可能性

 

 

 

 

 雨の如く降り注ぐビームを受けながらもネェル・アーガマは援護を受けてニューロに近付いていく。

 

 隼人はスラスターを一気に噴射させて飛び出すと左腕のアームドアーマーVNを突き出してレギナを粉々に粉砕すると同時に右腕のアームドアーマーBSを照射しながら薙ぎ払い、無人機を切り裂いていく。

 

 ユニコーンは両腕に持つエクサランスカノンを交互に放ちながらブラスタービットも周囲に向けて掃射し、レギナと無人機を次々と撃ち落す。

 光の速さの如く飛び出し、バンシィはライオットザンバーを薙ぎ払うように振るってレギナを五体連続で真っ二つに切り裂いていく。

 

「ちっ!ネェル・アーガマの現在位置は!」

 

「ニューロのすぐ近くだよ!でも、敵の抵抗が激しすぎて中々ドッグに近づけないみたい!」

 

「敵もみすみす通すわけないか。なら、ユニコーン達はここで敵機を撃破を。俺は火力のある物たちを引き連れてドッグ周辺の敵機を殲滅する」

 

「分かった!」

 

 隼人は軽く頷くとその場を離れる。

 

 

 

「簪!輝春さん!エリーナ!ラウラ!ドッグ周辺の敵機を撃破する!俺の所の集結してくれ!」

 

『分かった!』

 

『今行く!』

 

『任しときなぁ!!』

 

『了解です!』

 

 隼人は通信を切ると、アームドアーマーDEのスラスターを噴射して飛び出し、ドッグ周辺に近付くとレギナと無人機達の一斉射撃が襲い掛かる。

 

「ちっ!」

 

 とっさに各部スラスターを噴射して回避し、すぐに各部装甲を展開して金色に輝くサイコフレームを露出させてデストロイモードに移行する。

 するとビームがサイコフィールドによって歪められて湾曲する。

 

 直後にバンシィ・ノルンの姿が消えると、次の瞬間にはレギナと無人機が粉々に切り裂かれて爆発する。

 

「くらえぇぇぇぇっ!!」

 

 隼人は左腕のビームトンファーを展開すると同時に巨大なビームサーベルを形成して振るい、ドッグ周辺の対空砲を焼滅させる。

 

 

 それからしてすぐに簪達が到着する。

 

 エリーナは左側のユニットのハッチを開けて大量のミサイルを放ち、レギナを無人機を撃ち落すと、右側のツインビームキャノンを展開し、蜘蛛足型を撃ち抜いて撃破する。

 

 輝春は両肩と両脚側部のミサイルコンテナのハッチを開けて二十発以上のミサイルを放ち、龍型と人型無人機を撃ち落すと、背中から両脇よりグラストロランチャーを展開して高出力ビームを放ち、レギナを五体以上を飲み込む。

 

 簪は巨大ビームキャノンを放ってレギナを撃ち抜くと、ラウラが両膝と背中のGNキャノンを放って無人機を撃ち抜く。

 

 

「よし!これだけ潰せればいいな」

 

 龍型無人機を展開したアームドアーマーVEの爪を振るって切り裂きながらも粉砕する。

 

「ネェル・アーガマ!今ならドッグに突入できる!」

 

『オッケー!!』

 

 と、ネェル・アーガマが全速力でバインドの群れの中を突き進んでいき、ドッグ付近まで来る。

 

「俺たちは別ルートから侵入だ!ラウラ、頼むぞ!」

 

「はい!」

 

 と、ラウラは両手に持っているGNバズーカⅡを下部同士で連結すると、砲身を展開して身構える。

 

「GNバズーカ!!ハイパーバーストモード!!」

 

 銃口に大きな球体状にビームが充填され、引き金を引いて巨大球体ビームを放ち、ニューロの船体側部に命中して大爆発を起こす。

 そして煙が晴れると、船体には大きな穴が開いた。

 

「侵入ルート確保!突入隊は集合しろ!」

 

『了解!』

 

 

 

 その間にもネェル・アーガマは強引にニューロのドッグに突入し、衝突するように停泊する。

 

「だが、隼人!突入隊には一夏が含まれていたが、その一夏がいないんだぞ?代わりに誰かを連れて行くのか」

 

「そうしたいが・・・誰が適任か・・・」

 

 

「大丈夫です。適任者は居ます」

 

 と、ラウラより通信が入る。

 

「どういう事だ?」

 

「クラリッサを連れていってください」

 

「クラリッサを?」

 

「た、隊長!?私には部隊の指揮やネェル・アーガマの護衛が!」

 

「指揮なら私に任せろ。それに私はここで敵を迎撃する」

 

「・・・・」

 

(確かにラウラの言う通りの方がいいな)

 

 

 

「分かった。ラウラの言う通りに、クラリッサを突入隊に入れる」

 

「い、いいのか?」

 

「中はここより厳しい状態だろうな。少しでも腕の立つ者じゃないと厳しいかもしれん」

 

「・・・・」

 

 

 それからしてミーティアを外した箒とシャルロット、楯無、重装ユニットをパージした簪、マドカ、輝春、リインフォース、ツヴァイ、ティア、ハルファス、フェニックス、そして先ほど加わったクラリッサが集まる。

 

「これより中に突入する!行くぞ!」

 

 そして隼人を筆頭に突入隊が船体に開いた穴から内部へと侵入する。

 

 

「神風達がニューロ内部に侵入した!これより我々は彼らが帰還するまでネェル・アーガマの護衛、及びここで敵を食い止める!」

 

『了解!』

 

 と、千冬を筆頭に後ろ向きになったネェル・アーガマの前に残りのメンバーが立ちはだかる。

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「ぐぅ!」

 

 アーロンはレギルスと直角にメビウスの輪を描くように刃を交えては離れてを繰り返していき、スラスター全開で飛び出して右手に持つランスを振るい、レギルスも左掌の銃口よりビームサーベルを出して衝撃波を放って刃を交える。

 

 レギルスは強引にアーロンを押し返してビームライフルを向けるが、とっさに左手の甲で銃身を押さえてビームがダークハウンドの頭部左側部を掠る。

 

 アーロンはランスを勢いよく突き出してレギルスの左側のツインアイ諸共左半分を突き飛ばす。

 しかしその瞬間にランスの刀身をレギルスが左手で握ると、刀身に亀裂が走る。

 

 するとレギルスはシールドをスライドさせてその下のフレームより大量の光の弾を出し、ダークハンドを蹴り飛ばして光の弾を飛ばす。

 

「っ!」

 

 アーロンはとっさに左手に左肩のアンカーガンを手にして勢いよく回し、ランスを振るって光の弾を全て防ぎ切って一気に飛び出す。

 

 レギルスは背中のウイングを展開して飛び出すと、左掌よりビームサーベルを出して振るうが、とっさに右手にリアアーマーのビームサーベルを抜き放って振るい、刃を交える。

 直後にアーロンを押してビームライフルを無理矢理向けようとするが、アーロンはとっさに左肩のアンカーを射出してビームライフルにぶつけて斜線を上にずらす。

 

 更に鍔合いをしているビームサーベルを無理矢理受け流してレギルスのビームライフルを切り裂いて破壊するが、レギルスのビームサーベルがダークハウンドの右肩のバインダーを切り裂く。

 

「くっ!」

 

 直後に再び光の弾を出そうとシールドのフレームが輝くが、とっさにビームサーベルを振るってシールドにぶつけると、エネルギーが誘爆を起こして大爆発を起こす。

 

 直後に二人は煙から飛び出すも、先ほどの爆発で左手が吹き飛んだレギルスがダークハウンドを蹴り飛ばしてニューロの船体に叩き付ける。

 

「っ!」

 

 そのままレギルスはダークハウンドに馬乗りする形になり、右拳でダークハウンドの頭部を何度も殴りつけると、胸部のパーツを掴んで引き千切り、右掌の銃口を向ける。

 

 アーロンはとっさに胸部のドクロより眩い光を放ってレギルスの目を晦ますと、レギルスを蹴り飛ばして飛び上がり、四つん這いになったレギルスがとっさに追いかける。

 

「ぐぅ!!」

 

 レギルスは右掌の銃口からビーム弾を放ってダークハウンドに次々と命中させるも、アーロンはとっさに方向転換してレギルスに向かって飛び出す。

 

 そして両者は同時にビームサーベルを振るって刃を交えると、アーロンは強引にレギルスを押し返してビームサーベルを振るって腹部のビーム口を切り裂いて破壊する。

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 アーロンは左拳を勢いよく突き出すと、レギルスも右拳を突き出して拳同士が衝突する。

 

 しかしダメージが蓄積したレギルスの右手は衝撃に耐えられずに砕ける。

 

 アーロンはすぐさま飛び出して左肩のアンカーをレギルスの頭に引っ掛けるとそのまま頭部バルカンを破壊して引っ張り、その反動でこっちに向かってくるレギルスに右手に持つビームサーベルを突き出して腹部に突き刺す。

 

「クライン・・・っ!!」

 

 更に左手にリアアーマーよりビームサーベルを抜き放ってレギルスの胸部にも突き刺す。

 

 

 

「・・・・」

 

 レギルスはピクピクと震え、そのままダークハウンドに倒れ掛かるように落ち、アーロンはそのまま抱き止める。

 

「・・・クライン」

 

 アーロンはレギルスを見るが、既にレギルスのツインアイの光は消えており、エネルギー反応も消失。

 

「・・・すまない」

 

 そのままクラインを抱えるとネェル・アーガマへと向かう。

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「「っ!!」」

 

 周りのレギナや無人機を巻き込みながら、一夏と闇一夏は互いに残像を出しながら刃を交えては離れるを繰り返してメビウスの輪を描く。

 

 一夏はアロンダイトを薙ぎ払うように振るい、闇一夏の対艦刀と刃を交えるが、パワーで強引に押し返す。

 

「くそがぁっ!!」

 

 闇一夏は光の翼を羽ばたかせて飛び出すと、背中左側のマウントラックより長距離ビーム砲を展開すると同時に一夏も長距離ビーム砲を展開し、同時にビームを放って衝突させ、大爆発を起こさせる。

 

「っ!」

 

 爆風で吹き飛ばされるも、一夏は体勢を立て直して飛び出し、残像を出しながら闇一夏に接近してアロンダイトを斜めに振り下ろす。

 

 とっさに左手の甲よりリフレクターを出して防ぎ、右脚を振り上げて一夏を蹴り飛ばす。

 

 直後に左手に右肩のビームブーメランを抜き放って投げ、更に左肩のビームブーメランも抜き放って投げる。

 

「くっ!」

 

 一夏は体勢を立て直してアロンダイトを振るい、最初に来たビームブーメランを切り裂くと左手の甲よりリフレクターを出して横に振るってビームブーメランを弾き飛ばす。

 

「ちっ!」

 

 闇一夏は光の翼を羽ばたかせて飛び出し、対艦刀を斜めに振り上げるも一夏は左手の甲のリフレクターで斬撃を受け止める。

 

「ぶっ潰してやる!今度こそなっ!!」

 

 そのまま一夏を押していく。

 

「お前なんかに・・・潰されてたまるか!!」」

 

 一夏は歯を食いしばると、アロンダイトの柄を握り両手に力を入れる。

 

「俺はお前を倒して!!箒の元に戻る!!」

 

「ここで女の話か!!真面目にやりやがれ!!」

 

「俺は大真面目だ!!」

 

 一夏は背中のスラスターを全開に飛ばして闇一夏を少しずつ押し返していく。

 

「俺はやっと見つけたんだ!!大切な人を!!命に掛けても守りたい人が!!」

 

「くだらねぇんだよっ!そんなものはなぁっ!!」

 

 闇一夏も押し返そうとスラスター全開に飛ばすも、それでも一夏の方が押している。

 

「奪うだけで、守るべき物を持たない・・・お前とは違う!!」

 

 そして一夏は力の限りを尽くして闇一夏を押し返す。

 

「だから・・・何だって言うんだよぉぉっ!!」

 

 闇一夏は体勢を立て直すと同時に対艦刀を振るって一夏へと飛び出す。

 

「だから俺は・・・!!」

 

 と、デスティニーのツインアイが発光すると、エメラルドのオーラみたいなものを身に纏い、更に機体自体が赤く光り輝き、一夏自身も前回の戦いで覚醒させた力を発動させる。

 

「立ちはだかる者を・・・運命諸共切り裂く!!」

 

 と、闇一夏が対艦刀を振り被った瞬間、一夏はアロンダイトを上に放り投げると、振り下ろされる対艦刀を両掌のパルマ・フィオキーナを発動させて対艦刀を白羽取りする。

 

「っ!?」

 

 その直後に一夏は対艦刀を握り潰して爆散させると、両手の甲よりリフレクターを展開して横に振るい、闇一夏の胴体を切り付ける。

 

「ぐっ!?」

 

 一夏は両肩よりビームブーメランを抜き放つと、目にも留まらない速さで飛び出し、闇一夏に次々と切り付ける。

 

「こ、こんな事が・・・!?」

 

 闇一夏は何とかその場から離れようとするが、一夏は光の翼を切り裂くと長距離ビーム砲も切り裂く。

 

「でぇぇぇぇぇい!!」

 

 一瞬の速さで闇一夏の前に来ると両手のビームブーメランを闇一夏の胴体に突き刺す。

 

 その直後に落ちてくるアロンダイトを掴み取ると瞬間に振り上げて闇一夏の左腕を切り落とす。

 

「ぐぁっ!?」

 

 更に左掌のパルマ・フィオキーナを切りつけた胴体に突きつけて零距離で発射して吹き飛ばすと、アロンダイトの剣先を闇一夏に向けると、一夏はスラスター全開で光の翼を羽ばたかせて一気に飛び出す。

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「っ!!」

 

 闇一夏は避ける暇も無く、デスティニーのアロンダイトがその胴体を貫く。

 

 

 

 

「う、ぐぅ・・・」

 

「・・・・」

 

 闇一夏は震えながらもデスティニーを睨む。

 

「く・・・ふ、ハハハ、ハ・・・」

 

 すると静かに笑う。

 

「やっぱり・・・闇は光には勝てないって事か・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・まぁ、勝てると思ったが、やっぱり・・・ダメか」

 

「お前・・・」

 

「だが、悔いはねぇ。俺は俺の欲望を叶えたのだからな。お前に倒されるのも・・・ある意味俺の願いだったかもな」

 

「・・・・」

 

 一夏はゆっくりと下がり、アロンダイトを闇一夏から引き抜く。

 

「道を踏み外した俺自身が・・・俺によって倒される。そう言いたいのか」

 

「あぁ。お前だって・・・一歩間違えれば・・・俺の様になっていたかもしれない」

 

「・・・・」

 

「お前のもう一つの可能性。覚えておくんだな」

 

「・・・・」

 

 すると闇一夏は砂が崩れるように足から消えていく。

 

「・・・あばよ。オリジナル」

 

 そうして闇一夏は俯くと、完全に消滅した。

 

 

「・・・・」

 

 

『お前のもう一つの可能性。覚えておくんだな』

 

 

(俺のもう一つの可能性・・・)

 

 一夏は闇一夏の言葉を思い出してオイルがこびり付いたアロンダイトを見る。

 

「・・・もしかしたら・・・俺もあぁなっていたのかもしれないな)

 

 少しして後ろを振り返ると、光の翼を羽ばたかせてニューロへと向かう。

 

 

 

 

 

 

 


 
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