No.619978

仮面ライダーオーズ×ポケットモンスター 氷の中で燃える炎・欠ける虹 7話

XXXさん

変身音難しいんですよね

2013-09-16 12:01:02 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1338   閲覧ユーザー数:1309

『消えろっ!!』

 

「うわっ!っとと…」

 

『あああああ…強くなりたぃいいいいい!!』

 

カントー地方・トキワの森付近で戦いが始まっていた

オーズ・サトラドルの相手はカブトヤミーとクワガタヤミー

最初はカブトヤミーと戦っていた

だがこのカブトヤミーは『強くなりたい』というトレーナーを取り込み、その欲望を糧としてクワガタヤミーを産み出したのだ

カブトヤミーとクワガタヤミーの体は強硬…しかも人間が取り込まれているとなると下手に攻撃できない

 

「サトシがんばれー!」

 

「ねぇ!僕たちなんにもできないの!?」

 

「悔しいけど…僕たちのポケモンで戦っても邪魔にしかならない…」

 

「そんなぁ…」

 

オーズが戦っている場所から数メートル離れた岩の影に隠れながらカスミ達は声援をあげる

マサトは見ているだけの自分が悔しく、デントに何かできないか聞くが答えはNO

残念そうな声でうつ向いていると、オーズの攻撃を受けた声が聞こえた

 

「ぐああ!!」

 

「サトシィ!!」

 

『フンッ!呆気ない…目障りな人間も消すか』

 

どうやらクワガタヤミーが攻撃したらしい

クワガタヤミーは標的をオーズから見ていたカスミ達に変えると真っ直ぐ走ってくる

 

「ヤバイ!みんな逃げ…」

 

『もう遅い!』

 

タケシは全員に逃げるように促すが、既にクワガタヤミーは目の前

なんとか攻撃を避けようとその場に伏せるが、恐らく避けられない

止めろ、とオーズの叫びも虚しくその腕は振り落とされた

 

 

 

「メッタグロォオオオオオオオオ!!」

 

『どわぁあああ!?』

 

だが、森の奥からまるでフリスビーのように回転したメタグロスがおもいっきりぶつかり、その腕は誰にも当たらなかった

 

 

 

「「「なっ…!?」」」

 

「メタグロス…?」

 

当然その光景を見たタケシ達は絶句、オーズも頭に?マークを浮かべる

着地したメタグロスの次に現れたのはフライゴン

フライゴンはメタグロスに何か訴えてるようだ

どうやら知り合いらしい

 

「フラァアアア!!」

 

「メー… ーXー」

 

『なっ…なんだこいつ…らっ!?』

クワガタヤミーがよろよろと立ち上がるのと同時に、誰かが乗っているバイクが後頭部に当たる

その衝撃でクワガタヤミーは再び撃沈

 

「あれ……なんか引いちゃった」

 

「ピッチュ!」

 

「きゅん」

 

「ブルル!」

 

「いや、ざまぁとか言うなよリオウ」

 

そのバイクに乗っていたのはスーツをきた青年とピチュー、ゾロアにルカリオ

オーズはその青年を知っていて、大声で名前を呼んだ

 

 

「り、リト!!?」

 

「よう、サトシ。約半年ぶりだな」

 

リトと呼ばれた青年はバイクから降り、クワガタヤミーに向かって立つ

その後ろには先程のメタグロスとフライゴン、さらにはピチュー達も並んでいる

 

「……サトシ、このクワガタは俺がやる。お前はカブト虫モドキの中から人を出せ」

 

「でも、体が固くて…」

 

「なら……メッタン、みんな…サトシに協力して欲しいんだけど、いいか?」

 

なぜリトが人間が入っていることを知っているのかと思ったがそれよりも先に体が固くてダメだと説明

リトはそれを聞き、振り替えってメタグロス…メッタン達にオーズの手伝いをするように頼んだ

全員が顔を縦に振り、オーズの下へ移動

リトはゆっくりとクワガタヤミーに視線を戻すと腰にベルトを表し、構える

 

「さてと……クワガタはクワガタ同士仲良くしようぜ?」

 

『何ィ…?』

 

「変身…」

 

リトは構えを決めるとその姿を変えた

赤い装甲にクワガタのような仮面

仮面ライダークウガ・マイティフォームだ

 

『貴様!?器と同等の存在だと!』

 

「まあ、そんな感じかな…それじゃあ行くぞ!!」

 

 

――――。

 

クウガMFが変身したのとほぼ同時、メッタン達はカブトヤミーに向かって走る

まず最初にメッタンが地面に向かってラスターカノンを放つ

それにより土煙が舞い上がり、カブトヤミーの視界を奪う

混乱するカブトヤミーの正面から波導弾が放たれ、命中する

ダメージは無いが今ので居場所が分かってしまった

カブトヤミーは放たれた場所へと移動…そしてそこにいたのは

『何!?』

 

「……………」

現在クウガMFと戦っているはずのクワガタヤミー

カブトヤミーは急いでクウガMFとクワガタヤミーがいる場所に目を向ける

そこにはいまだに戦い続けているクウガMFとクワガタヤミーが

では目の前のクワガタヤミーは一体…

 

「きゅっ!」

 

『なっ…!』

 

「ピッチュエッ!!」

 

『ぬあ!!』

 

すると突然目の前のクワガタヤミーは姿を変えコンに

カブトヤミーは驚き、うろたえている隙に今度はミミのボルテッカーを顎に食らった

電気技だけあってか内面にもダメージが入っているのかよろよろと後ろに下がると今度はライライに羽交い締めされた

 

「ファアアアオ!!」

 

「やれって言うのか…分かった!」

 

『サイ!ゴリラ!ゾウ!…サゴーゾ、サッゴーゾ!!』

 

オーズはタケシから白のメダルを受け取りサゴーゾコンボへコンボチェンジ

サゴーゾの攻撃力なら固い装甲でも届くはず

サゴーゾはカブトヤミー目掛けて数回パンチする

その威力は絶大で簡単に装甲にヒビが入った

「そりゃあああああああ!!」

 

『うぉおおおお!?』

「ガウ!」

 

サゴーゾはひび割れた装甲の隙間に指を入れ、それを無理矢理開かせる

その奥には渦巻くセルメダル、そして見える一本の腕

リオウはそのチャンスを逃さず、素早くカブトヤミーの懐に入ると一気にその腕を引っ張った

 

「グルルアア!」

 

「…う……」

 

「これで心置きなく倒せる!」

 

『スキャニングチャージ!』

 

ライライは必殺の体勢に入ったサゴーゾを確認して離れる

カブトヤミーはサゴーゾの【サゴーゾインパクト】で跡形もなく粉砕された

 

 

 

「流石に硬ぇな…!」

 

クウガMFは苦戦していた

目の前のクワガタヤミーは装甲が硬い

何時ものクウガなら超変身でタイタンフォームになるがここは森のなか

専用の武器となるものがないのだ

 

『ふはは…俺の装甲には傷一つつかんよ!』

 

「装甲はな………でもそれ以外は?」

クワガタヤミーは高笑いしながらクウガMFを見下す

だが、クウガMFは仮面の奥でニヤリ、と笑う

 

「ほっ!」

 

『ぬっ!?』

 

「もいっちょ!!」

 

『ぬあっ!?』

 

クウガMFはクワガタヤミーに接近し、腕の関節や膝の関節

さらには装甲の間の部分を攻撃し始める

 

「これなら装甲関係ないな」

 

『ぐぅ…このっ…』

「どっせい!!」

 

クワガタヤミーは反撃をしようと前に出るが一瞬でライジングタイタンに超変身したクウガのパンチを食らう

それにより装甲は軽く崩壊…クウガRTはすぐにマイティフォームに戻ると空高く跳ぶ

 

「おりゃぁああああっ!!」

 

『ぐはぁあああ!』

 

【マイティキック】を受けたクワガタヤミーは叫びながら爆発した

 

 

 

――――――。

 

 

約二時間後…気を失っていたトレーナーをトキワシティのポケモンセンターに送り届けたリト達は大人数が集まれる飲食店に移動した

現在は食事中である

 

「へぇー…別世界の俺達か…」

 

「と言っても別に見た目は変わらないぞ?」

 

「でも気になるわね」

 

「そうそう、私もコーディネーターやってたの?」

 

「僕トレーナーになってた!?」

 

「あははは…」

 

「みんなして子供ね~」

 

「まあしょうがないさ」

 

ハルカを中心に質問攻めされるリト

ヒカリ、アイリス、デントのいるシンオウ地方、イッシュ地方には行っていないときいて質問していない

そんな中、サトシはどこか遠い顔をしている

ピカチュウはサトシの目の前で手を振っているが反応なし

 

「…で、サトシ。お前、今どこまで感じなく(・・・・)なってる?」

「!」

 

「えっ?」

 

「感じなく…って」

 

突然のリトの言葉にサトシはさっきと違い反応

カスミ達にいたっては聞き返していた

 

「たぶんお前らサトシから聞いてると思うけど、サトシは今グリードって言う怪人になりかかっている。ここまでいいな?」

 

「う、うん…」

 

「人間がグリードになるってことは文字通りグリードの体になること」

 

「それが何で感じなくなることに繋がるんだ?」

 

「…グリードは作られた存在……いわば擬似生命。コアメダルを核としてセルメダルを体にしている。もちろん人格もある。側から見れば普通の生き物に見えるよ……でも」

 

でも、とリトが言うのと同時に顔をうつ向かせる

マサトがどうしたの?、と言う顔で聞いた

 

「でも……って?」

 

「……所詮は『モノ』でしかなかった。だからグリードの五感は狂っていたんだよ」

 

「五感……?」

 

「俺たちで言う感覚のことさ。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五つの感覚のこと」

 

まだ幼いマサトがタケシに質問し、タケシは丁寧に答える

 

「グリード達は人間以上に欲深い…でもそれを堪能できない体なんだよ」

 

「何それ……怖い…」

 

「目に写るものはくすんで見え……耳から聞こえる音はくぐもって聞こえ……いい香りを嗅いでも何も感じず……どんなに旨い食べ物を食べても味のないガムを食ってるような感触しかなく……そして、その肌にどんなに暑いものが触れても…どんなに冷たいものが触れても…誰かの温もりさえも感じない」

 

「「「…………………」」」

 

「完全なグリードになるってことはそういうことなんだ」

 

「ね、ねぇ…ってことは…」

 

アイリスはリトの説明を受けて理解する

サトシがグリードになりかけていると言うことは、すなわち五感が狂い始めていると言うこと

 

「……ああ、俺はもう…何を食べても味わうことができなくなってるんだ」

 

「ピカピ!?」

 

「……それだけ…か?」

 

「えっ?」

 

サトシは苦虫を噛み潰したような表情で暴露する

ピカチュウは当然驚き、タケシ達も声に出さないが驚いている

だが、リトは以外そうなリアクションをした

 

「おかしい……普通の人間がそこまで感覚を失っていないなんて…。だとしたらやっぱり…」

 

「それってどういう…」

 

どういうこと?、とカスミが訪ねようとした瞬間、リトとサトシは急に席を立つ

何事か、とタケシ達と周りの客は見ている

だが、二人はそれを気にせずにいる

 

「サトシ?」

 

「これって…」

 

「ああ、間違いない…ヤミーだ」

 

 

 

 

 

 

 

『キェェェェェェェ!!』

 

『この世の欲望を無に反す…』

 

トキワシティの町中、逃げ惑う人々と二匹の怪人が暴れていた

どちらとも同じモチーフだが、細かく見ると雄と雌のようだ

怪人…プテラノドンヤミー達は町を破壊し始めていた

 

「――着いた!」

 

「あれは…プテラノドン…だと?」

 

ヤミーを感知したリトとサトシは現場に到着

リトは目の前のプテラノドンヤミーを見て驚いている

今までのヤミーと違いこのヤミーは恐竜をモチーフにしているからだ

 

「…サトシ、気ぃ抜くなよ…こいつらは強い…」

 

「!?分かった!!」

 

リトはサトシに気を付けるように言い、アークルを呼び出す

サトシも驚きながらオーズドライバーを取りだし、変身の体勢に入った

 

「「変身!!」」

 

『タカ!トラ!バッタ!…タ・ト・バ、タトバ、タットッバ!』

 

仮面ライダーオーズと仮面ライダークウガに変身した直後、二人はプテラノドンヤミー達に向かって駆け出した

『!器…か』

 

『もう一人は阻む者か…』

 

「でやぁああ!!」

 

「はぁ!!」

 

プテラノドンヤミー達は二人の存在に気付き、戦闘を仕掛ける

先制のパンチをしたはずのクウガだがプテラノドンヤミー♀はそれを難なく受け流し、翼を打ち付ける

オーズもトラクローでプテラノドンヤミー♂を切り裂こうとするが、硬い皮膚により防がれ蹴りを入れられてしまう

 

「うあ!?」

 

『我主の復活を…』

 

『この世の欲望を無に反す……我主以外の欲望は不要!!』

 

「クソ…超変身!」

 

プテラノドンヤミー達はその翼で空を翔び、口から冷気弾を出して攻撃してくる

オーズとクウガはそれを食らってかなりダメージが入った

オーズはうつ伏せに倒れクウガMFは近くにあったおもちゃのピストルを拾い上げ、ペガサスフォームに超変身

狙いを定めてトリガーを引き、空気弾を発射

真っ直ぐプテラノドンヤミー♂に向かい、当たる…はずだった

だがプテラノドンヤミー♂は口から紫色の霧を出して空気弾を消した

これにクウガPFは驚き、その隙にプテラノドンヤミー♀の冷気弾を受けてしまう

そして50秒経過……クウガPFは一瞬グローイングフォームになり、その姿をリトに戻していた

「ぐ…あ…!」

 

「リト!」

 

「メッタ!!」

 

「ピチュピー!」

 

「きゅーん!」

 

体力をほぼ消費され、リトはその場に倒れる

それと同時にタケシ達が追い付き、メッタンはリトを安全な所へ回収

ミミやコンは心配そうにリトを見つめている

 

「ブルル!!」

 

「フラァアアイ!!」

 

「メッタグロォオオオオ!!」

 

「ま、て…お前ら…!」

 

そんな中、リオウとライライ、メッタンは怒り心頭で威嚇している

リトは勝ち目がないと思い、落ち着かせようとするが意味が全くない

 

『キュアアア!!』

 

「うあ!?……!何で!?」

 

プテラノドンヤミーと戦っていたオーズは先程の紫色の霧を浴びせられる

そして、オーズの変身は解除された

どうやらあの霧は何かを無効化させるものらしい

 

『我主の復活の為……』

 

『その命を捧げよ…!』

 

「ぐあっ!」

 

「サトシ!」

 

プテラノドンヤミー♀はサトシを翼で打ち付ける

サトシはそのまま地面を転がり、倒れた

ハルカは悲痛な叫びをあげて助けようと駆け出した

 

「お姉ちゃん!」

 

「ハルカ、ダメだ!」

 

「「「ハルカ!!」」」

 

『目障りな人間め…』

 

『無に…反れ!!』

 

プテラノドンヤミー♂はハルカに向かって霧を出そうとする

恐らくあの霧を人間が食らえば…消える

タケシ達はなんとか助けようと走るが距離的に無理がある

プテラノドンヤミー♂はゆっくりとハルカに近く

 

が。

 

 

『グァアアア!!』

 

『!?』

 

突然のプテラノドンヤミー♀の叫びが聞こえ、振り返る

そこには倒れているプテラノドンヤミー♀と腕をだらりとたらし、うつ向いて立っているサトシがいた

いや、それだけではない

サトシの周りに三枚の紫色のコアメダルが浮遊していた

どうやらあれが当たったのだろう

 

「サ、トシ…?」

 

「…………………」

 

「紫…まずい!!みんな下がれ!!」

 

ハルカは恐る恐るサトシの名前を呼ぶが本人は無反応

一方、遠くで見ていたリトはコアメダルを見て青ざめる

タケシ達はえっ?、と言う顔で振り返るのと同時にコアメダルはオーズドライバーにセット

そして、独りでにオースキャナーが動きだし、自動でメダルをスキャンした

 

 

 

『プテラ!トリケラ!ティラノ!…プットティラ~ノザウルース♪』

 

 

「――ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!」

 

 

変身と同時に冷気が辺りを凍えさせ、地面や建物までも凍る

そして咆哮を上げ、姿を表したのは紫のオーズ

スーツ部分が白く、アーマーがまるで恐竜のように装備され、オーラングサークルは立体的になる

 

荒々しい雰囲気を出す所を見るとそれは『古代の暴君』

 

 

仮面ライダーオーズ・プトティラコンボ

 

最悪の戦士が誕生してしまった


 
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