No.598392

リリカルなのはSFIA

たかBさん

第三十二話 第一種警戒態勢発令!

2013-07-16 20:42:34 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:4313   閲覧ユーザー数:3872

 第三十二話 第一種警戒態勢発令!

 

 

 

 なのは視点。

 

 『この私に任せてくれれば、このアインヘリアルを実用化してもらえれば犯罪の検挙率は確実に向上することを約束する!』

 

 管理局地上本部での集会で、私達機動六課隊長陣は会議室で熱弁をしているレジアス中将を中継で見ながら、私達は複雑な顔をする。

 

 (…なのは。あまり気にしない方がいいよ)

 

 (…だけど)

 

 フェイトちゃんやヴィータちゃんと念話で会話をしながら

 私はレジアス中将の言葉を聞きながら今朝の事を思いだす。

 

 ―犯罪が減るなら何でも使えばいいんじゃないのか?―

 

 魔法。それは私の唯一の取り柄だった。だけど…。

 

 ―非殺傷設定が出来るか出来ないかの差だ―

 

 質量兵器(アインヘリアル)の投入。それにゼクシスと高志君達は賛成を示していた。

 それはガンレオンを始めとしたスフィア。そしてDエクストラクターの存在。

 魔法でもないのに非殺傷設定が出来る。…質量兵器。

 

 『これは革新です!高ランク魔導師に頼らないでも済む警備の偏りを解消することが…』

 

 私達、魔導師はレジアス中将を否定するという事は…。

 高志君。アリサちゃん。すずかちゃん。アリシアちゃん。ゼクシスの皆を否定することになる。

 

 

 

 アインヘリアル。と、スフィア。Dエクストラクター。

 

 

 

 レジアス中将。

 魔導師否定派の彼は聖王教会をも毛嫌いしている。だけど、プレシアさん。高志君は彼を肯定する。

 あくまで、その目標地点はだけど…。

 

 

 プレシア視点。

 

 「…ふむ。言っている事はわからない訳でもない。だけど」

 

 「あれだけ大型の質量兵器。戦艦でも相手する気なのかね?」

 

 タカと私はテレビ越しに見るのは大砲を横に連結させたような施設が映し出されていた。

 まるで対空ミサイルを発射するようなミサイルポッドのような兵器?施設に私達二人は食堂でのんびり見ていた。

 今回のアインヘリアルの実地に関しての会議を私達二人はのんびり見ていた。

 私達はどっちに転がっても構わないのだが…。

 

 「…ZONEの可能性も無いか」

 

 「巨大なDエクストラクターでもなさそうね」

 

 アインヘリアルが配備されたとしたのなら魔導師であるなのはさん達の仕事が軽くなる。

 魔導師に対して風当たりが酷くなるかもしれないが、あれだけの高ランクの魔導師ならどんなところに行ってもやっていけるでしょうし、アインヘリアルが認められればスフィアもDエクストラクターも認められるだろう。

 逆に認められなくても、これまで通り機動六課は活動できる。

 ゼクシスもこれまで通り機動六課同様に試験運用部隊として扱われる。元々、善意(・・)からの協力。いつでも管理局から抜けても文句を言われる筋合いも無い。

 

 「まあ、最大の問題は『尽きぬ水瓶』のスフィアよね。あれからはスフィアの気配は」

 

 「…そればっかりは直接見ないと何とも言えない」

 

 「…いま、リニスとアリシアが確かめに行っているわ。もう一つはリインフォースとアリサさん。すずかさんが行っている」

 

 機動六課の主力メンバーは地上本部へ。ゼクシスはアインヘリアルを確認するために。

 今、機動六課にいるのはザフィーラとシャマルの後方支援メンバー。

 ゼクシスではタカだけが戦闘要員。

 ヘリパイロットのヴァイスも狙撃の魔法が使えるから予備戦力として考えてもいいだろう。

 ヴィヴィオの護衛として。

 

 「でも、おかし過ぎるわね。陳述会なんて物はお偉方が大量にすし詰めになっている場所なんて格好のテロの標的になる。それなのに会場内にデバイスの持ち込みは禁止なんて」

 

 「教会の予言騎士も言っていた。時期的にも状況的にも狙われる」

 

 私達二人はお互いに意見を出し合って頷きあう。

 

 「…………やばい、よね?俺も地上本部に行った方がいいか?」

 

 「駄目よ。あなたまでここを離れたら誰がヴィヴィオを守るのよ」

 

 機動六課のメンバーの大半が地上本部に向かったのは体面を保つため。

 ゼクシスのメンバーはアインヘリアルの確認に…。

 ザフィーラとタカの前衛組に、ヴァイスの遊撃、シャマルの補助。

 どうしてここまで戦力を分散させたのかというとアサキム対策である。

 機動六課組。調査組。そして、待機組。これは少しの間でもアサキムに耐えうる戦力。分散している戦力が援護に来るまで耐えうるだけの戦力に分けたのだが…。

 アサキム+αが襲撃に来た場合、耐えられるかどうか。

 そして…。

 

 ビーッ、ビーッ、ビーッ!

 

 嫌な予感ほど当たるものだ。

 

 『第一種警戒態勢発令!第一種警戒態勢発令!これは訓練ではない!繰り返す!これは訓練ではない!』

 

 機動六課内に鳴り響くアラームに、赤い警告色のフラッシュ。そして、心臓が圧迫されるような殺気。魔力。そして、

 

 「………アサキムッ!」

 

 タカはガンレオンを身に纏い、施設を飛び出す。

 そして、空中に映し出されたモニターに『知りたがる山羊』の姿があった。

 

 

 アサキム視点。

 

 「さて、ヴィヴィオ。君は『傷だらけの獅子』やその仲間達から貰った愛は十分かい?無償の愛を、『尽きぬ水瓶』のスフィアを目覚めさせる為にも…」

 

 アサキムは起動六課から飛び出してきた『傷だらけの獅子』と遭遇する。

 そして、口元を歪める。

 『知りたがる山羊』は知っている。自分を何度も退けた『傷だらけの獅子』の強さを。そして、弱さも…。

 

 (さあ、始めようか。『傷だらけの獅子』。僕は知っている)

 

 「狩るぞシュロウガ。闇を抱き、光を砕け!」

 

 これを皮切りに管理局地上本部。アインヘリアル施設で同時にテロが起こった。

 


 
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