プロローグ
ユクモの村に住んでいる子供達の間に、こんな物語が語られている
氷刃ノ名ヲ持ツ武器 ソレハ過去 ユクモノ英雄ガ用イタ神器ナリ
ソノ刃 竜ノ鱗ヲ斬リ 竜ノ命ヲ穿チ 竜ノ魂ヲ断ツ
ソノ刃ヲ向ケラレシ者 ソノ者ノ血ハ凍リ ソノ者ヲ永久ノ眠リヘト誘ワン
ソノ神器ニ選バレシ人ノ子 三国ガ英雄ナリ ソノ者
氷ノ帝王ガ 幾千モノ花ヲ束ネシ覇王ガ ユクモノ地へ舞イ降リタ
ユクモ村
一刀「じっちゃ~ん!居るか~?」
加工屋「おぅおう!何じゃ一刀?」
一刀「また仕事頼みたいんだけど、今大丈夫?」
加工屋「おう、大丈夫じゃぞい」
加工屋「今回は何を拵えられるんじゃ?」ワクワク♪
一刀「相変わらず元気だねっと、今回はレウスの素材だよ」
一刀「防具は剣士用、武器は大剣『炎剣リオレウス』を作ってくれ」
加工屋「おおう!?レウス素材じゃと?ふぉっふぉっふぉ!そうか、レウスか、久しぶりに職人の血が騒ぐわい!」
一刀「そんじゃ、頼める?」
加工屋「おう!明日までに仕上げちょいちゃる!」
一刀「そんじゃ、頼むよじっちゃん」
加工屋「ところで、コレは誰が使うんじゃ?」
一刀「恋だよ」
加工屋「恋ちゃんか、あの子にレウスシリーズとは・・・・・・狩られるモンスターが気の毒じゃな」
一刀「まったくだね」
一刀とじっちゃんがのんびり茶を飲んでいる所に
祭「御老公、居るか?」
祭「ん?一刀ではないか」
一刀「祭さん、お帰り、早速かい?」
祭「うむ、御老公よ。この素材でワシの武具を拵えて貰えんか?」
加工屋「今日は仕事の依頼が多いのぅ、それで素材はなんじゃ?」
祭「これじゃ」
加工屋「こりゃぁベリオロスの!?・・・・フフッ。フォッフォッフォッ♪」
一刀「じ、じっちゃん?」
祭「ご、御老公?」
加工屋「今日は良き日じゃ!レウスだけじゃのぅて、ベリオロスの素材加工まで出来るとはのぅ」
一刀「うれしそうだな~じっちゃん」
加工屋「おうよ!それで?」
祭「うむ、まず防具を剣士・ガンナー兼用型で」
祭「武器は片手剣と弓を頼みたい」
加工屋「ふむ、片手剣にアイシクルスパイク。弓にアイスクレストⅠじゃな?」
祭「うむ、それで頼む」
加工屋「わかった、一刀のも拵えんといけんから。そうじゃの~、早くても二日はかかるのぅ」
祭「構わぬよ、時に一刀」
一刀「っ!なっ、何?祭さん」←裏声
祭「んん?どうかしたか一刀」
一刀「なんでもないよ祭さん」
一刀「(言えない!祭さんがベリオ防具着ている姿想像したら息子が元気になっていたなんて)」
皆さんも祭さんの健康的な褐色の肌、溢れそうな胸と御尻を包むベリオ装備をご想像してください
これを妄想して劣情を抱かない者など居ない!!by一刀
※後に、ベリオ防具を装備した祭さんは。一刀に美味しく頂かれました
・・・・・・・・モゲロ!!!byアサシン
祭「(一刀?・・・・ははぁ~ん♪そういうことか♪出来たら真っ先に一刀に可愛がってもらうとしようかのぅ♥)ジュルリ♪」
祭「まあよいか」
祭「紫苑と桔梗はレイアを狩りに逝った」
一刀「何時も思うけど字が違う様な気がするけど、二人だけでレイアに?」
祭「うむ、それと翠縁が防具とランスの素材を取りに真紅と共に火山に逝った」
一刀「もういいや、所で火山では何の素材を取りに?」
祭「カブレライト等の稀少鉱石とウラガンキンの素材を取りに」
一刀「となると、『インゴットシリーズ』に『ランパート』を『バベル』に強化するためかな」
一刀「ごめん、じっちゃん、四人が戻ってきたらまた仕事をお願いすると思う」
加工屋「気にせんでええ、職人冥利に尽きるのもまた事実。その分ガッポリ貰うからのう。フォッフォッフォッ♪」
一刀「もちろん、色つけて払わせてもらうよ」
一刀と祭、加工屋のじっちゃんがそんな話をしている頃
渓流
桔梗「竜撃砲ファイヤー!」コォオオオオオッ、ドガァン!
紫苑「穿て!」シュピィン!
レイア「ギャオン!(負けないわよ!)」ボォン!
火山
翠縁「ハイホ~♪ハイホ~♪しっご~とが、すっき~♪」ピュッピュッピュッピュ~♪ピュピュ♪ピュッピュッピュ♪
↑
口笛
↓
真紅「ハイホ~♪ハイホ~♪しっご~とが、すっき~♪」ピュッピュッピュッピュ~♪ピュピュ♪ピュッピュッピュ♪
真紅・翠縁「「ハイホ~♪ハイホ~♪しっご~とg(グォオオオオオオオオ!!!)ブッ殺ス!!」チャキン!×2
ウラガンキン「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!?????・・・・・・・・・」
・・・・・・・合掌・・・・・・チ~ン♪
集会場 温泉にて
クエストを終えて帰還してきた
紫苑、桔梗、真紅、翠縁は南蛮猫娘sに背中を洗ってもらい
温泉に浸かりながら酒を飲んでいたのだが
酒代が凄い事になり
家計を管理している詠たちが話しているのを聞いた
皆の娘、りりちゃんにO☆SE☆KKYO☆されていました
その時のりりちゃんのセリフが
りり「ちょっと、あたま、ひやそう?」
そのセリフを聞いてしまった恋姫達は
一刀が帰ってくるまで震え、怯えていた
そんな小さな騒ぎが起きていた頃
月の綺麗な夜に一刀は村長の元を訪れていた
一刀「こんばんわ、村長」
村長「こんばんわ、一刀さん」
二人は挨拶を交わした後、徳利を取り出し、月を肴に杯を傾けた
しばらく静かに飲んでいると、村長が話を始める
村長「ホントに一刀さん達、『北郷ファミリー』には驚かされます
村長「ハンターになって、まだ半年にも満たないのに」
一刀「いや、俺も一人だったらここまで来れなかったですよ?」
村長「御謙遜を、アナタも凄いですけど、アナタの奥さん達もギルドでは結構有名なのですよ?」
一刀「ちょっとまってください村長!俺と皆がギルドで有名になってるって何故そんなことに?」
村長「まず一刀さんだけど、アナタはこっちに来てすぐアオアシラを倒したではありませんか。それも上位クラスを二頭も」
一刀「あれは白と黒も居たからなったわけで」
村長「それでもです、その後の功績を鑑みても集会場ではアンタのギルドランクをⅤにするかどうか会議が開かれているとか」
一刀「俺の意志は!?」
村長「ありません♪」
村長「それと一刀さんの奥さん達ですけど」
村長「この前私からお願いした『百鬼狂乱』での活躍をギルドの人達の目に入りまして」
村長「一刀さん同様にギルドランクを上げちゃおう♪っという話がありまして」
一刀「もうどうにでもなれ。・・・・それで?」
一刀「今日はどんな御用ですか」
俺が本題について聞くと、村長は杯をゆっくりと置きこちらに向き直った
村長「今日一刀さんを御呼びしたのは、他でもありません。雷狼竜の事です」
一刀「ジンオウガですか・・・・」
村長「はい、ここの所ユクモ周辺で目撃例が上がっていまして、交通に支障が出て来てしまって」
一刀「温泉に来る客が減ってしまって、商売が成り立たないと?」
村長「そのとうりです、『月下雷鳴』準備が御出来次第。逝ってもらえますか?」
一刀「字が違うっぽいけど、今回は正しいかな?では準備ができ次第逝きましょう」
村長「お願いします、ではお話は終わりですね」
村長「どうぞ」
一刀「どうも」
話を終え、徳利の酒が無くなるまで。月見酒を楽しんだ一刀と村長
家に帰った一刀が驚き、恋姫達が飛びついてきたのは言うまでも無かった
プロローグ終了
『月下雷鳴』始動
北郷家
一刀「これより第五回、北郷家会議を始めます」
一刀「議題は昨夜、村長から頼まれたクエスト『月下雷鳴』」
一刀「狩猟対象は雷狼竜、ジンオウガ」
一刀「こいつの特徴は帯電状態だとシビレ罠が効かない事、雷を周囲に落とす等、機動力、攻撃力共に今までのモンスターとは一線を越えている」
一刀「さて、何か質問は?」
シュバシッ!
一刀「はい、じゃぁ真紅」
真紅「カズ君は誰を連れてジンオウガを狩りに逝くの?」
一刀「それはまだ決まってないんだよね~」
一刀「まず氷属性の武器を装備している俺と武士猫sは絶対」
一刀「あんまり大勢で逝くのもアレだから」
一刀「いっそ俺と白・黒で逝こうかと思っている」
一刀「他には?」
シュバシッ!
一刀「はい、華琳」
華琳「私達は連れてってもらえないの?」
一刀「ちょっ!?華琳!いまそれ言ったr(フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ)・・・・・・」
愛若「マタデスカ?マタアナタハ、ワタシト、ゴシュジンサマヲ、ヒキハナス、ノデスカ?ネェ?アサシン!!?」
一刀「あぁ~あ、また般若化しちゃったよ、アレ止めるの大変なんだぞ」
華琳「そんな事知ったこっちゃないわよ。それで?私は連れてってもらえないの?」
一刀「何気に自分だけ連れてってもらおうとしてるんですけどこの子」
一刀「今回は俺一人だね」
一刀「第一に作者は大勢での狩りを書くのが下手くそでな・・・・・・あ」
愛若「フフフフフフフフフフフフフフフフフフフ♪」
愛若「ヤッパリ、キサマ、ノ、セイ、ッカ!?」ゴォオオオオオオオオ←阿修羅 降臨
愛羅「コロス、コロシテ、ヤル!!」
シャリ・・・シャリ・・・シャリ・・・・・←大剣を研ぐ音(冷△汗)!?
一刀「やっべぇ、愛紗がとうとう、般若から阿修羅・・・・いや、愛羅(あいら)に進化してしまった」
華琳「一刀、あの娘どうにかしなさい」
一刀「無理!(キリッ☆)」
華琳「それ、威張って言う事なの?」
一刀「まぁ、作者一人が犠牲になるってことでこの件は終わり」
一刀「さて、他には?」
シュワッチ!
一刀「効果音が違う様な気がするけど、翠縁」
翠縁「家に居るジン坊はどうするんだい、おそらくジン坊の親かもしれないよ」
于吉「いえ、それは無いかと」
翠縁「何故だい?」
于吉「昨日、ギルドの調査兵団よりある報告書が提出されました」
左慈「内容は凍土、エリア9にて発見された二頭のジンオウガの亡骸」
于吉「メスの方は出産した跡がありました、オスはメスを護るために、何かと交戦していたのも確認できました」
翠縁「その亡骸が生んだ子どもが」
左慈「ああ、ジンの可能性が高い」
于吉「ただ、襲ったモンスターについてはまだ調査中です」
翠縁「襲ったモンスターが、分からない?」
于吉「ええ、今、漢女と華佗が調査しているのですが。目新しい事は何一つ」
翠縁「そうかい」
一刀「だが、どうして氷に弱いジンオウガの夫婦が。よりにもよって凍土の秘境で見つかったんだ?」
于吉「そこもよく解かっていないのです、一番有力なのが、『二頭を食い荒らした者から逃げてきた』っと言うのが、今ギルド内では考えられています」
一刀「川から流れ流れてここにたどり着いた・・・か」
左慈「そうなるな」
一刀「よく、生きてたな」
左慈「全くだ」
一刀「っとそう言う事らしい、翠縁」
翠縁「ああ、もういいよ」
一刀「他には?」
デュワッ!
一刀「それじゃあ、詠」
詠「クエストの報酬と見返りは?」
一刀「報酬は金銭で8000契約金に2500、クエストクリアで倍になるから合計13000」
一刀「見返りってよりはボーナスで牧場のすべてを強化できるようになって。虹水晶の売買権利を5割の譲渡」
一刀「さらに、全員分の俺のと同じ上位ユクモ防具と真ユクモ武器を用意してくれるって」
詠「なんて言うか。凄い太っ腹ね村長」
一刀「それだけ困っているんだと思うよ?実際ジンオウガが出て来てからお客さん減っているし」
一刀「何よりここら辺で終わりにしないと作者がぶっ倒れてしまう」
詠「後半はどうでもいいわね」
一刀「それ抜きにしても、ある人が言っていたんだ、単行本で10冊超えている作品は惰性だって」
詠「それ、ただ作者が書きたかっただけじゃない?」
一刀「うん、俺もそう思う」
一刀「っと、メタな事はこの辺で終わらして」
一刀「詠は他に確認したい事ってある?」
詠「いいえ、無いわ」
一刀「他の皆も・・・無いね」
一刀「それじゃあ今回の会議はこんな感じかな?」
一刀「それじゃあ、解散」
数日後
準備を整えた一刀よ白・黒は
渓流へと向かった
・・・が
一刀「はぁ、なんで付いて来ちゃったのかな?」
一刀「恋」
恋「・・・・・・・ごめんなさい」ペコッ
恋「・・・恋・・・・御主人様が心配で」ショボ~ン
一刀「まぁ、来てしまったモノはしょうがない」
一刀「一緒に行こう?恋」
恋「・・・うん♪」パァアアア
一刀「さてとレウス装備の恋が居れば鬼に金棒、呂布に奉天画戟だね」
恋「うん!まかせて!」コクコク
一刀「にしても、報告には聞いていたが・・・凄いな」
恋「・・・・・・きれい」
一刀達の目の前には、活性化した雷光虫が醸し出す、幻想的な光景を生み出していた
一刀「ベースキャンプまで来ているなんて、それにここまで活性化しているなんて。報告以上だな」
白「ニャ!ここまで来るなんて相当の事だニャ!」
黒「ニャ!これは油断できないニャよ?」
一刀「元よりそのような事は無い」
一刀「恋、白、黒」
恋「・・・ん!」
白・黒「「ニャ!!」」
一刀「これよりジンオウガとの戦いに臨む!各員!敵は天下無双の称号を持つ者」
一刀「しかし!こちらには三国最強にして天下の飛翔軍とユクモノサムライである俺」
一刀「そして、俺に付いて来てくれた最高のオトモアイルー」
一刀「このメンバーで臆する事など何もない!」
一刀「されど相手は慢心して勝てる相手でもない!」
一刀「我らに敗北は在らず!在るのは不屈の心と力!」
一刀「逝くぞ!友たちよ!我らが勝利で、この物語に一時の幕を閉じよう!」
恋「御意!」
白「ニャー!イエス!ニャー!」
黒「ニャー!イエス!ニャー!」
一刀「さぁ、狩りの始まりだ」
・・・・・・・・・・索敵中・・・・・・・・・・
・・・・ピコ~ン・・・・ピコ~ン
一刀「恋、白と黒が見つけた。今戦闘に入ったっぽい、ペイントが効いている内に合流しよう」
恋「うん」
一方、白と黒は
白「Gタル爆弾、玉乗りアタックニャ!」コ~ロコロコロコロコロ~
ジンオウガ「ガオウ!」ビュン←電撃玉
ビリリ・・・・・ドッキャァアアアアア!
白「ビャニャアアアアアア!!?」ピュ~ン
黒「だからタルはまだ早いって言ったニャ・・・・・ビッグ貫通ブーメラン、乱れ射ちニャ」
黒「ニャ~ニャニャニャニャニャニャニャァアアアアアアアアアア!!!」ビュン!ビュン!ビュン!
ジンオウガ「ガ~オガガガガガガガガガガガガガガガ!!!」ブォン!ブォン!ブォン!
ブーメランを投げまくる黒
ブーメランを弾きまくるジンオウガ
タル爆弾で自爆する白
先ほどから、この攻防が続いている
黒が切りつき、ブーメランを投げつけ
ジンオウガは攻撃を弾き、電撃とお手攻撃をし
白は大タル爆弾Gでの特攻を繰り返している
っと、そこへ
一刀「白!黒!無事か!?」
白「兄さん!」
黒「白の特攻自爆以外は特に被害はないニャ!」
一刀「よし、問題無いな。恋!」
恋「ん、っふ!」ブォウ!
ジンオウガ「グオウッ」シュタッ
一刀「マジか?」
恋が放った最速の横薙ぎを避けた
一刀「なぁ恋、今の本気の一撃だったよな?」
恋「うん、結構本気でやった」
と言う事はコイツは恋の本気を避けたってことだよなあ?
一刀「ホント、洒落になってねぇぞ?」
一刀「白!黒!タル爆弾をぶん投げるか、ブーメランでの中距離攻撃に変更」
一刀「恋は最高の一撃を撃てる準備を」
白・黒「「ニャ!!了解ニャ!!」」
恋「・・・ん、任せて」
一刀「俺はヤツに突っ込む」
一刀「氷刃ノ剣斧 ユクモ 参式。抜刀」ジャギン!
一刀「ユクモノサムライ、北郷一刀」
一刀「押して参る!」
一刀「氷爆金剛波!」ドガァアアアアアアア!
恋「天下無双流・・・・・断罪ノ軌跡」ズバァアアアアアアアアアアン!
一刀の衝撃波に曝されている中に、恋の放った大剣ではできる筈のない
左右から切り上げた
だがバックステップで避けたジンオウガは電撃玉を二人に放つ
二人は横に避けず上に飛んで避けた
電撃を打ち出して硬直しているジンオウガに白のタルと、黒のブーメランが皮肉する
一刀「普通に恋の攻撃避けるって、すげぇな」
恋「今の斬り飛ばすつもりだった・・・すごい」
恋が凄いって、認めた
ジンオウガ「クゥオオオオオオオオオオオオオオオオ!」ピシャァアアアアアア!
ビリリッ!ビリリッ!
一刀「ってぇ!いきなり無双モードかよ!?」(帯電状態突入)
恋「・・・カミナリ・・・」キラ☆キラ☆キラ☆
白・黒「「ヤッヴァイニャ・・・・」
ジンオウガ「・・・・・・・」ピリリ!ピリリ!
俺とジンオウガは無言で互いを見つめる
その目は俺に何か、訴えかけているようにも思えた
袖を引っ張られる感じがして後ろを見ると恋が何か言いたげにしている
一刀「どうした、恋?」
恋「・・・・ジンオウガが、御主人様に」
一刀「俺に?」
恋「ん、なんとなくだけど、こう言っている」
『ツワモノヨ、ヨヲマエニシテ、テヲヌクトハ、ドウイウコトダ?』
一刀「!?(何故それを!?)」
『ワレハ、コノチニテ、テンカムソウノ、ショウゴウヲ、モツモノ』
『ツワモノヨ、ワレトノ、イッキウチヲ、ショモウスル』
一刀「俺と、一騎打ち?」
ジンオウガの方を向いて聞くと
首を縦の動かし
肯定した
一刀「何故俺と一騎打ちを?」
恋「ん~、んとね」
『ワレラハ、ツワモノヲ、モトメル』
『ソノムカシ、ワレノチチモ、ユクモノカリビトト、アイタイシ、ヤブレタ』
『ワレハ、ナンジト、タタカイタノダ、カリビトヨ』
一刀「・・・・・はは」
マジか?マジなのか!!?
この外史
この世界
この国
この村にその名を轟かす最高のモンスター
天下無双
雷狼竜
ジンオウガに一騎打ちを申し込まれたのか!?
何だ?この高揚感は、この武者震いは?
ああ、俺も春蘭や愛紗みたいな戦闘バカになっちゃってたのか・・・・・
だが
一刀「それも、また好し!」
一刀「恋!白!黒!」
恋「なに?」
白・黒「「なんですかニャ?」」
一刀「この一騎打ち、手を出す事、まかりならん!」
一刀「これは」
一刀「外史の覇王と」
大氣が冷え
一刀「雷神無双との」
大地は凍り
一刀「闘いだ」
彼の地に舞降りるは
一刀「さぁ、邪魔する者は居ない」
蒼き氷を纏いし
一刀「存分にやりあおうぞ!」
氷帝なり
ジンオウガ「ウォオオオオオオオウウウウウウウウウ!!!!」
モンスター界の天下無双と外史の覇王の
一人と一匹の
闘いが
始まった
一刀は袖の中から氷刃ノ太刀ユクモ参式を取り出し
右手に剣斧
左手に太刀
掟破りの二刀流を行使した
一刀「いくぞ?」
駆けだす一刀に
構えるジンオウガ
まず、一刀の先制攻撃で始まる
一刀「氷帝、千年氷刃撃!」
ズバァアアアアン!
ドガァアアアアン!
氷を纏った一刀は、右手の剣斧を剣モードにし
左右から氷の刃で切りかかる
ジンオウガに避けられるも前足を少し掠めた
一刀「これでやっと当たるのか」
ジンオウガ『マダマダイクゾ?カリビトヨ』
今度はジンオウガから仕掛けた
皆御存知の
御手♪攻撃である
バシン!一刀「のぁ!?」
バシン!一刀「とぉ!」
バシン!一刀「よいしょ!」
三回連続の御手♪を回避したのもつかの間
すぐに攻撃が始まる
ジンオウガ「グオオオオオオオオゥゥゥゥゥゥゥ!」ピキィ~ン!
月に向かって咆哮を挙げる
ジンオウガの周囲に青白い円が浮かび上がり
そこへ
蒼き雷が落ちる
一刀「のわぁあああああああ!!?」
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
ピシャァアア!
一刀「あっぶねぇ~」
ジンオウガ『ヨクヨケタナ、カリビトヨ』
一刀「あ~、いい加減名前で呼んでくれないか?俺は一刀」
ジンオウガ『ソレハスマナカッタナ、カズト』
一刀「んじゃ、逝くぞ!」
ジンオウガ『コイ、カズト!』
一刀「氷刃双連斬!」
二つの太刀と剣から放たれた氷の斬撃
パキャァアン!
しかし、一つは避けられ、もう一つは顔を少しかすった程度だ
一刀「まだまだ行くよ?」
一刀「氷刃百花葬!」シュパパパパパ!
一刀「モードアックス!氷爆金剛波!」ドパッキャァアアアアン!
ジンオウガ「ギャオオオオオ!!」
ボキィ!?
バキィ!?
一刀「よっしゃあ!角二本!」グッ!
ジンオウガ「グオオオオオウ!!」
一刀「え~っと、お決まりのお怒り?」
ジンオウガ『ワレニ、ココマデノ、テキズヲアタエルトハ・・・・』
ジンオウガ『ツギハ、コチラカライクゾ!』
ジンオウガ「ガォオオオオオオオオオオオオ!!!」
天高く吠えるジンオウガ
その周りに寄ってくる大量の雷光虫
虫達はジンオウガに集まり
通常では考えられない
高電圧の電気を生み出した
それは最早
雷その物と言ってもいい
一刀「おいおい、まてまて。超帯電状態なんてもんじゃねえぞこれ」
一刀「ちょっときついがやるか?」
一刀「氷帝、第二解放!」コォオオオオオオオ
少し肌寒い空気が、息が凍る程の温度に低下した
一刀が踏んでいる地面は完全に凍り付けになっている
これは一刀と、一刀が持つ武器による能力
氷帝モード、またの名を氷帝招来
文自身に冷気と氷の鎧をまとい
氷属性の攻撃力と自身の防御力を大幅に上げる力である
これは、氷核を埋め込んだ武器を持てる人にしか使えない技法
普通の人間が使えば一刀の武器を持った時点で、手が凍りつく
この武器を使い続けた者、この武器に見初められた者にしか使えない
この状態は熟練者でも長時間使用すれば自身も凍り付けになってしまうため
一刀も今までは使うのを拒んでいた
第一開放で肌寒く
第二解放で空気や触れた物を凍らせ
第三解放でウカムルバスと同等か、それ以上の冷気を身に纏うことができる・・・が、すべてを凍りつかせてしまうため、使用できない。使用者だけでなく、海をも凍らせると謂われている
一刀は第二解放までを習得している
つまり今の一刀は全力全壊なのだ
一刀「こっからは、全力全壊!手加減無用!一撃必殺!」ヒョォオオオオオオオオオオオオオオオ
一刀の持つ太刀と剣斧に冷気が集まり、一刀自身も、冷気を纏いウカムルバスの防具が青白い氷の鎧のようになっている
対するジンオウガも一刀の豹変に驚くも、油断なく、互いに最高の一撃を放つ準備をしている
一刀「氷帝流、凍極ノ太刀。氷獄ノ罪剣斧」ピキィィィィィイン
一刀の持つ太刀は極寒の地の冷気がその細身の刀身に圧縮され、水晶のように美しい輝きと冷気を放ち
剣斧は斧と剣が巨大な氷河が如く、三メートルもの剣と、一トンはありそうな超重量級の斧となった
ジンオウガ『ワレモ、ホンキノイチゲキヲ・・・フン!』ゴロロロロロロロロロ
ジンオウガに集まった超雷光虫が電気抵抗で焼け死ぬほどの電圧がジンオウガを中心に発生し、辺りをスパークが焼く。その姿はすでに雷狼の称号などおこがましいほどに、その姿はまさに『雷神』または『雷帝』
二人の準備が整い
冷気と電気が空中で互いがぶつかり合うなか
一人と一匹が駆けだす
氷極ノ太刀はジンオウガの体を刺し貫き
剣は尾を斬り飛ばし
斧で足を吹き飛ばす
雷神はその身に纏った雷撃で近づく物を高電圧の電気で焼き
雷を纏った前足を叩きつけ
その牙を狩り人を襲う
静寂の中、一人と一匹は互いを攻撃したまま、倒れた・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・エピローグ・・・・・
一刀とジンオウガの激戦から数日
あの後倒れた一刀を恋が背負って村に戻った時は、村中大騒ぎになった
一刀は二日間眠り続け、目を覚ました時は、泣き笑いを浮かべた妻たちに説教を喰らった
目が覚めた日は村中の人達からお見舞いの品と、労いの言葉をもらった
目覚めた次の日に村長から勲章『碧玉の印籠』を貰い今は腰に下げている
そして今日は・・・・・
ユクモ祭りだ
ユクモの温泉目的に村に来る人達
祭りを楽しむ人達
屋台を開いているアイルーやおっちゃん達
温泉に浸かるギルドマスターとハンター達
踊りを踊る人
屋台の焼き魚や焼肉を食べる人
酒を飲む人
そんな中俺は妻たちと空に咲く、灯の花を見上げる
余談だが
天ちゃんとジンくんはユクモの守護獣としてこの村に永住することが決まった、りりちゃんの監督のもとで・・・
これにはギルドはもちろん、ハンター達は一人残らず絶句したそうな
中には顎が外れて病院に行った人が居たとかいなかったとか
中には心臓が止まってしまった人や、息をするのを忘れ窒息しかけたりと騒動は後を絶たない
花火を見上げながら俺達は今日までの事を思い出している
最初の頃はいきなり森に出てしまってアオアシラに襲われて
途中で南蛮猫娘sを拾って
村に行くとお姉さまs達がいて
真紅が生きていて
翠縁と出会い
外史を旅した三国の娘達と暮らして
天ちゃんとジンくんが家族になって
半年くらいした経ってないのに
本当に色々あった
・・・そろそろ終わりだな・・・
一刀「さて、俺も踊るか」
一刀「ああ、そうだった」
一刀「いままでこの外史を見てくれてありがとう」
一刀「この外史は終焉を迎えるが、消える事はない」
一刀「物語は終端を迎えても、望まれれば、また発端が開かれる」
一刀「また何処かで俺の物語を見つけたら、見てくれるとうれしいな」
一刀「じゃあ、また会おう!」
・・・おわり
あとがき
どうもアサシンです
ここまで私の作品を読んでくださって
ありがとうございました!
この外史の続きを読みたい人、書きたい人などは
ご自由にお使いください
では
また外史が開かれるその日まで
END
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真・恋姫ハンターズ第030話
真・恋姫 ハンターズシリーズ
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