No.590716

GGO~剣客の魔弾~ 第20弾 ALOからの客将

本郷 刃さん

第20弾になります。
キリト無双回、対戦相手2人、涙目w

どうぞ・・・。

2013-06-24 09:04:34 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9523   閲覧ユーザー数:8620

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第20弾 ALOからの客将

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

本選開始から15分が経過し、現在生き残っているプレイヤー達の所在地が明かされ、

アスナの居場所を確認し、彼女は砂漠エリアの川沿いを移動しており、俺はその動きに合わせて合流できるように、

都市廃墟エリアの外周部を沿いながら砂漠のある北部へ向け、全速で移動を開始した。

 

 

 

さらにそこから5分が経過した頃、草原エリアと砂漠エリアを隔てている川を見つけ、次いで彼女の姿を見つけた。

 

「アスナ!」

「あ、キリトくん!」

 

俺の声に気付いたアスナ、しかし川を潜って移動するのも難である。

 

「アスナ、このまま川を沿って都市廃墟エリアで合流しよう!」

「了解!」

 

俺達は互いに遅れないに川を沿って走り抜ける。

そしてまた幾ばくか走った時、廃墟に入り込む。

まだ川が続いているが、そこに小さな橋が掛かっているのを見つけ、

橋を渡ってアスナと合流することに成功した。

 

「キリトくんが無事で良かったよ」

「それはお互い様だろ?」

「ふふ、そうだね♪」

 

さて、無事に合流できたことを喜ぶのはいいが、確かこの都市廃墟には俺達以外に3人のプレイヤーがいたはずだ。

1人はシノンが言っていた『銃士X』、そいつがフィールドの西部にある田園エリアとの境目にいたと思う。

そして残りの2人は既に廃墟中央付近にいたはずだが……っ!?

 

「アスナっ!」

「きゃっ!?」

 

―――ダダダダダダァァァンッ!

 

俺は感覚に呼びかけるものがあり、それに従ってアスナを庇うように揃って地面に倒れ伏した。

俺達の立っていた場所を幾つもの弾丸が駆け抜け、直後にまた弾丸が駆け抜けていった。

 

「こ、攻撃なのっ?」

「いや、多分流れ弾だ…。俺達を狙ったとしたのなら、命中精度が悪すぎる」

 

おそらく、残りの2人が戦闘を行っているのだろう。ここは生き残る為に動くべきだな。

 

「戦いの様子を見に行こう。生き残った方と戦うことになるだろうからな」

「うん、分かった」

 

俺とアスナは立ち上がって戦闘地点へと移動しようとした……その時!

 

―――ドォンッ!

 

―――スチャッ!

 

「ちっ、着やがったか…」

「え、えっ?」

「「むっ!?」」

 

すぐそばで建物から着地した様子を見せた2人のプレイヤー。

厄介なことに俺とアスナを挟んだ状態であるため、俺は舌打ちし、彼女は驚いている。

しかし2人の方も俺達がいた事に驚いた様子を見せていることから、戦いに相当集中していたことが窺える。

ただ、俺としてはその2人が武器を下ろして戦いを中断したことの方に驚いた。

 

「ALOで名高き【漆黒の覇王】キリトさん、その奥様の【黒白の覇王妃(こはくのはおうひ)】アスナさんとお見受けします」

「「っ!?」」

「その反応を見るに、やはり当たりですか」

 

短髪に丸レンズのサングラスを掛け、灰色の防弾ジャケットと迷彩色の防弾ロングコートに身を包んだ男が言った言葉に、

俺とアスナは武器を構え、もう1人の神父服を着ている白髪眼鏡の男までもそう言った。

 

「お前ら、何者だ…?」

「自分達もALOからコンバートを行った者です。自分は『リョウトウ』、以後お見知りおきください」

「私は『サイト』、同じくALOからコンバートした通りすがりの武装神父です」

 

俺の威圧の篭った問いかけに2人はそう答えた。

いやいや、通りすがりの神父は武装なんかしないって…。

 

「あの、どうして、わたし達のことを…?」

「偶然ですよ。GGOの大会に参加したくてコンバートしたら、どこかで聞いた名前があるじゃないですか。

 キリト、アスナ、【黒火の剣帝】ハジメ…もしやと思って予選の様子を見たら、案の定あの剣捌き。

 気付く者もいるでしょう…」

 

アスナの疑問にサイトと名乗った神父が答えた。

 

「それに自分達は『オベイロン討伐大戦』にも参加しましたからね…。お二人にお会いできて、光栄に思います」

「なるほどな、そういうことか…」

 

『オベイロン討伐大戦』とは、『ALO事件』において俺やアスナ、黒衣衆、一部のSAO生還者(SAOサバイバー)

ほぼ全てのALOプレイヤー達によって行われた、須郷伸之のアバター『オベイロン』の討伐戦のことだ。

アレに参加し、なおかつALOで俺達を見たことがあるのなら、剣捌きを覚えられていても不思議ではない。

 

「俺達のことを知っているのは分かった。しかし、アンタら知り合いなのか?」

「それはまぁ、因縁の仲というものですよ…」

「この武装神父を見つけたんで、戦り合って(やりあって)いたんです」

 

俺の言葉に2人は苦笑しつつも物々しい雰囲気をだし、再び武器を構えた。

なに、コイツら? 仲良いの? 悪いの? どっちだ?

 

「さて、戦いが中断していましたが、再開するとしましょうか」

「そうですね、決着をつけましょう」

 

神父服を着たサイトは右手に銃剣を持ち、左手に本(聖書か?)を持っている。

リョウトウはマグナムタイプの拳銃を2丁、それぞれの手に構えている。

ふむ、折角なので……。

 

「俺も参戦しよう。アスナ、下がってろ…」

「はい」

 

俺の言葉にアスナは笑みを浮かべてこの場から少し離れ、自身も防衛のためか光剣と『コルト・ガバメント』を手にしている。

そして俺は、ウインドウを操作して2本の光剣を構える。

 

「は、はは…まさか、覇王殿直々とは…お手柔らかに…」

「ふむ、手加減はしていただけるのかな?」

「ああ、勿論………無理」

「「ですよね~?」」

 

リョウトウもサイトも顔を引き攣らせながら対応し、俺は思いっきり良い笑みを浮かべる。

そして俺達は、同時に動き出した。

 

 

リョウトウが2丁の拳銃で放った弾丸、その内直撃コースのもののみ斬り落とす。

 

「ちくしょおっ、弾丸を斬り落としやがった!? GGOでもキリト殿は化物か!?」

「はあぁぁぁっ!」

「はぁっ!」

 

叫ぶ彼に次いで、サイトが2本の銃剣で斬り掛かってきたが、光剣2本で受け止める。

弾いて逸らし、サイトは後退した…そこに。

 

「2人まとめて蜂の巣だぁ!」

 

リョウトウが再び弾丸の嵐を放ってくるが、俺はそれに対抗して左手の白の光剣を回転させる。

SAOとALO直伝、武器防御スキルの《円盾(ラウンドシールド)》だ。

不敵な笑みを向けると驚きを見せるリョウトウ、サイトに至っては呆れている。

サイトも銃剣で弾丸を放ってくるが、そちらも黒の光剣を回転させて無効化する。

どちらともなく弾丸が切れたのか、リョウトウは刃渡り40センチのマチェットを構え、片手には手榴弾。

 

「「「………っ!」」」

 

リョウトウが手榴弾を投げつけたのを機に、2人が俺に向かって突進。

サイトは銃剣を投げつけ、即座に新たな銃剣を出現させる。さて、対応しますか…。

 

「手榴弾を、蹴り飛ばした、だと…!」

「銃剣って、足で蹴り砕けるんですね…!」

 

そう、俺は跳んできた手榴弾を遥か彼方に蹴り飛ばし、銃剣は光剣で打ち合った時に耐久値を削ったことで、

蹴りによってシステム外スキル《武器破壊(アームブラスト)》を行ったのだ。

マチェットで斬り掛かるリョウトウ、銃剣で斬り掛かるサイト。

 

「神霆流闘技《霧裂(きりさき)》、神霆流闘技《雹流(ひょうりゅう)》」

「「ぬおっ!?」」

 

左の剣を逆手持ちに変え、右の剣と並べて回転し、

さらに回転を行うことで2つの闘技を連続で発動し、2人の武器を破壊した。

 

「止めだ、神霆流闘技《鬼雫・開双波(きしずく・かいそうは)》」

 

最後に、前方に放つ《鬼雫・双波》の改良技、左右に放つ《鬼雫・開双波》で2人の身体に光剣を突き刺した。

 

「さ、さすがです…」

「リョウトウとの決着はALOにしますか…」

 

そう言って2人は倒れ、[Dead]の文字が浮かび上がった。ふぅ、中々面白かったな。

戦いが終わり、アスナが俺の傍まで歩み寄ってきた。

 

「凄かったよ、キリトくん」

「それほどでも…。それじゃあ、ここを離れよう。本選開始から30分を経過している」

「あ、そうだね。いこうか」

 

俺とアスナは廃墟内に向けて移動を始めた。

 

キリトSide Out

 

 

 

ハジメSide

 

ようやく田園エリアを抜けて、森林エリアまでやって来れたか。

最初の『サテライト・スキャン』によれば、『ペイルライダー』が森林エリアにいることが分かっているし、

確かシノンが山岳エリアの南部の方にいたはず。

 

「……シノンに協力を仰ぐのも一手か?」

 

そうするにしても、まずはこの近くの川を越えなければならないし、

確か鉄橋があったと思うが、いい的になるだけだろうな。

 

「……川を渡ろう」

 

安全策ならばそれが第一と考え、全ての装備を外してアンダーウェア姿となる。

装備は全てストレージに戻るから問題無い。

戦闘も行っていないから、外部中継にこの姿が映ることもないだろう。

中継カメラも見当たらないし…。

 

「……いざ、水中へ…」

 

潜水移動、開始。

 

ハジメSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

やってしまいました・・・反省はしている、だが後悔はしていない!

 

キリトさんは無双だったお、結構本気を出したんだお、2人ともさすがに涙目だおw

 

そして本作ではアンダーウェアになったのはハジメの方でしたぁ~w

 

次回はついに、死銃がその実を表しますよ。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 


 
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