No.571924

一刀の晋王転生録 第四章七話

k3さん

劉備軍サイドです。いよいよ益州進攻。

2013-05-01 20:44:31 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2687   閲覧ユーザー数:2388

 

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第七話

   「劉備、蜀の地を得る」

 

 

 ケイ州の戦いが終わり、いよいよ益州に乗り出す劉備軍。

 

 だが益州の地形は天然の要塞といえるほどに入り組んでいる。かなりの苦戦を強いられるであろう。

 

 だがここで劉備軍は思わぬ幸運が訪れていた。

 

「え? 紫苑さんは益州の、蜀の地図をもっているんですか?」

 

「はい、益州にいる私の友人であり焔耶の師である厳顔から頂きました。それが此方です」

 

 黄忠は巻物を劉備に渡す。

 

 劉備と諸葛亮が確認すると、確かに蜀の地図だった。

 

「ありがとうございます。これで益州攻略の目処が立ちます」

 

 これで、本当の意味で万全の体制で益州へ挑めることが出来る。

 

「桃香様、どうか益州の民をお救いください」

 

「え、それってどういう……」

 

「実は……」

 

 益州の太守、劉璋は韓玄以上に民に悪政を敷いているとのことだった。そして……

 

「え? 子供達も戦場に出そうとしている?」

 

「はい、袁家に加担し、その袁家が敗れた後にそれをやろうとしています。自分の保身のために……」

 

 あまりの仕打ちに呆然とする劉備。

 

 しばらくすると、彼女の怒りこめた言葉が場内に響く。

 

「許せない!」

 

 最初は、今までは戦に乗り気では無かった劉備は、初めて自ら進んで戦うことを決意した。

 だが、またしても劉備軍は苦戦を強いられた。

 

 その要因は厳顔という猛将の存在である。

 

 彼女の戦は実に上手いものだった。張飛が手玉に取られてしまうほどに。

 

 ――しかし、均衡はついに崩れた。徐々に厳顔が追い詰められたのだ。

 

「うりゃー!」

 

「なんの!」

 

 今、二人は一騎打ちをしていた。

 

「鈴々は負けられないのだ! お姉ちゃんのために! 蜀の人達の未来のために!」

 

「!?」

 

 張飛のその言葉に厳顔は一瞬動きが止まってしまった。

 

「がは!」

 

 張飛の攻撃を浅くではあるが食らってしまい、彼女は膝をついてしまう。

 

「おぬし、蜀の民の未来のためと言っていたな、劉備にそれを示せるのか?」

 

「劉璋の奴よりは出来るのだ! あんな奴に未来を作れるはずがないのだ!」

 

「未来……か……」

 

 それきり言葉を失った厳顔。彼女もわかっていたのだ。このままでは民に未来は無いということは。

 

 迷いを見せた彼女の前に一人の女性が現れる。

 

「桔梗、鈴々ちゃんの言うとおりよ。劉璋に任せては蜀の未来は見えないのではなくて?」

 

「紫苑か」

 

「ねえ、桔梗? 降伏して、そして桃香様の、劉備様の下で蜀の民を救い、未来を与えましょう」

 

 現れた黄忠は厳顔を説得した。

 

「……そうじゃな、分かった」

 

 こうして厳顔も劉備軍として働くことになった。

 あと少しで劉璋のいる居城に着こうとしていた時だった。

 

「あ、あれは!?」

 

 趙雲は敵軍を発見する。そしてそこには……。

 

(子供!? 劉璋め、本当にやるとは!)

 

 軍の中には子供がまぎれていたのだ。その光景に彼女は腸が煮え繰り返そうになる。

 

「全軍! 出来る限り殺すな! 取り押さえろ!」

 

 ――そしてその事を報告で聞いた劉備はすぐに動いた。

 

「こんなの、絶対に許せない!」

 

 劉備は前線へ赴き、まずは彼等を投降するように説得した。

 

 彼女の魅力と、劉璋の人望の無さ、そして悪政による苦しみから、それはあっさり成功する。

 

 そして彼女は彼等を連れ立って、というより彼等が彼女についていき、劉璋の元に向かう。

 

 彼女の怒りが、そしてそれに触発され、劉備軍全員が、さらに蜀の民全員が劉璋を追い詰める。

 

 部下にも、民にも見放された劉璋に逃げ場は無く、降伏する。

 

 後に彼は洛陽に連れて行かれ、何太后の手により死刑罪となる。

 

 こうして劉備は蜀の民に絶大な支持を得て蜀の地の太守となった。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
26
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択