No.571045

ALO~閃姫Next after~ EP11 奈良修行編・夏といえば祭り

本郷 刃さん

EP11です。
今回は甘くいきたいと思います、夏祭りの話し。

どうぞ・・・。

2013-04-29 09:37:05 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:12009   閲覧ユーザー数:10844

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EP11 奈良修行編・夏といえば祭り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和人Side

 

奈良に来て修行が開始してから1週間、師匠が言うには今日で前半部を終了するとのこと。

残りの1週間はまた違う方法で鍛えることになるらしい。

というわけで今日の修行を熟していたのだが3時頃になると師匠が俺達をやめさせ、温泉に入るように指示を出してきた。

それに従い温泉に入り、普段着に着替えて居間に来てみれば明日奈達も集合している。

 

「みなさんに嬉しい報告ですよ~」

「実は今日、夕方から自宅の近くで夏祭りが行われます。折角なのでみんなで行きましょう」

 

葵さんのほんわか口調の後に師匠が伝えた夏祭りの開催。

女性陣は途端に色めき立ち、しかし俺達も本当に久しぶりの夏祭りが楽しみである。

行くと決まれば早速車に乗り込んで移動することになった。

ちなみに今回は女性陣が葵さんの車に乗ることになり、

 

「葵さん、前回のような暴走運転は控えてくださいね(黒笑)」

 

師匠の素敵な笑顔つきの注意に葵さんが必死に首を縦に振っていたのは言うまでもない。

 

 

 

車での移動を終えた俺達は時井家に到着し、女性陣は葵さんに連れられて奥の部屋に行き、俺達も近くの部屋に入れられた。

そこに師匠が男性物の浴衣を7着持ってきた、予め用意しておいた俺達の物らしく、これもSAO帰還祝いとのこと。

 

「ささ、着替えてみてください」

 

師匠に促されて浴衣に着替える。

俺の浴衣は薄めの黒色、志郎は黒に近い紫色、景一は薄めの紅色、烈弥は薄めの緑色、刻は薄めの黄色、

公輝は薄めの茶色、九葉は黒色であり、師匠は薄めの青色の浴衣を着ている。

女性よりも早くに終わった俺達が縁側で雑談していると着替え終わった女性陣がやってきた。

 

「お待たせしました~。お披露目ですよ~」

 

葵さんと燐は楽しそうに、明日奈達は恥ずかしそうにしながら現れた。

 

「和人くん、どう///?」

「え、あ…あぁ、凄く似合ってるよ…」

 

正直、凄く見惚れてしまった、これは反則だろう…。

白色を基調とした小さな金魚の模様が描かれている浴衣、僅かに見える鎖骨や胸元が妖艶に思える。

一方の明日奈はチラチラと俺の方を見ては顔を紅くしている、何か言えばいいのかな?

 

「あのね、和人くんも、似合ってるよ…///」

「(くすっ)ありがとな」

 

なるほど、それを言いたかったのか。彼女の言葉に小さく笑みを浮かべてから礼を言う。

なお九葉と燐はこうなるであろうと判断したのかこの場には居なく、他のみんなも俺と明日奈と似たような状態になっている。

なお里香の浴衣は薄めの桃色に煌いた薄い銀色が施され、珪子は橙色に黄色の花弁模様、

スグは緑色に薄い金色の装飾が施され、朝田さんは水色に白色の波模様があしらわれており、

雫さんのは菫色の上品なもの、燐は真紅といえる程のものを着ていて、葵さんは濃いめの黄色の浴衣である。

俺達は夕方の6時頃になると夏祭りの行われる場所へと移動した。

 

 

 

桐下駄を履きながら歩くこと10分、大きな賑わいを見せる神社へと着いた。

神社の前の大通りにも屋台が幾つも連ねており、大勢の人が笑顔を見せている。

そしてこちらに振り返る人、人、人……まぁ女性陣はみな美人だからなぁ、魅入ってしまってもおかしくない。

 

「(……などと、和人は考えているのでしょうね。和人達も男前なのですけど、ふふ…)」

 

と、師匠が考えているなど俺達は知る由もない。

ちなみにここに来る前に俺達は師匠からお小遣いということで1人3000円を手渡された。

それに加えて自分達の資金もあるので祭りを楽しむには十分といえよう。

折角の祭りということで今回はみんな一緒に行動することになったわけである、とは言っても少し離れたりはするのだけど。

そこで俺から見た周囲の様子なのだが…、

 

―――パンッ!パンッ!パパンッ!

 

景一が射的を行っている。景品が片っ端から落下していき、途中から二丁を同時に駆使している。

同時撃ちを行い、重量のある景品を落とす……相も変わらずの射撃屋め。

朝田さんは少し離れたところでその様子をみているのだが、少しだけ顔色が悪い気がする。

葵さんが傍で気にかけているから大丈夫だろうとは思う、人に酔ったのかもしれない。

志郎は里香と九葉と燐の4人で型抜きをしており、志郎が既に5枚目の型を抜き終わった……1枚1000円分をだ。

 

「これで5000円…」

「手加減なしかよ」

「アンタ、それぼったくりよ…」

「さっすがしろ兄(志郎のこと)、手先が器用だね」

「もう勘弁してください…」

 

ニヤリと笑う志郎、九葉は呆れ、里香はツッコミをいれたが、

燐はいつものことだと言うように納得しており、屋台の親父はお帰りを願っていた。

それを聞き入れた志郎はすぐさま別の型抜き屋を目指して里香達を引き連れていった……賞金稼ぎか、お前は。

刻はというと景品をボールで落とすゲームをしているが、コイツもまた酷い。

持ち前のパワーを使って後ろに景品が倒れないようにする為の支えごとボールで吹き飛ばしている。

こちらも店主が泣き気味、スグは欲しがっていたぬいぐるみを貰えたので大喜び。

烈弥は珪子と共に金魚掬いをしている、微笑ましいと思われる……とはいくはずもない。

彼は凄まじいまでの速さで、金魚がポイに気付く前にゲットしていく。

その様を見た珪子の反応は呆れではなく、恋人の新たな一面を見れたことによる喜びだった。

公輝は雫さんと一緒に買い食いをしている、それだけならばまだ良い。

片っ端から食い物を胃袋に収めていく、公輝は大の祭り好きである為に祭中でのコイツの胃袋は怪物と化すのだ。

しかもそれを雫さんが食べさせるものだから二次災害(口から砂糖を吐く者)が続出している。

九葉と燐は葵さんと3人で回っているようだ……師匠は何処かって?

あの人なら…、

 

「喧嘩は御法度ですよ。折角の祭りなのですから、痛い目には遭いたくないですよね?」

「「「「「ひぃぃぃっ!?」」」」」

 

すぐにでも喧嘩を始めそうだったり、誰かしらに迷惑を掛けそうな輩に注意(脅し)をしている。

ははは、アレは怖いよな…。さて、俺は明日奈とゆっくり回ろう、それが良い。

 

 

 

「う~ん、どれ食べようかな~♪」

「好きなものを買えばいいよ、3000もあれば色々あるし」

「そうだよね。それならリンゴ飴から食べようっと♪」

 

普段の大人びた様子とは違い年相応かそれより下かと思える笑顔と感情、それもまた微笑ましい。

購入したリンゴ飴を頬張る明日奈はこれまた可愛らしい。

 

「はい、和人くんも」

「あぁ、それじゃあ一口」

 

俺は彼女が齧ったところを齧って味を楽しむ。

つまりは間接キス、それを見た明日奈は照れながらも嬉しそうである。

腕を組みながらリンゴ飴を食べる彼女と共に他の屋台を見て回る、俺もそろそろ腹に入れるか。

 

「親父さん、たこ焼き1パック」

「はいよ。500円だ」

「ども」

 

たこ焼きを購入して爪楊枝を取り1個を一口食べる。

 

「はふはふ、あふい(熱い)」

 

祭りのたこ焼きとか久しぶりだな、マジで美味い。

隣を見ればリンゴ飴を食べ終わった明日奈がじ~っと見ている、ふむ…。

 

「ふぅふぅ、あ~ん」

「あ、あ~ん(ひょいっ)……むぅ~//////」

「くっくっくっ」

 

食べさせてあげるフリをしてそれを離せば恥ずかしさで紅くなりながらこちらを睨んでくる。

俺は改めて少し冷ましてから彼女に食べさせてあげた。

 

「ん、おいひぃ///」

 

美味しそうに食べているので結局2人で分けて食べることにした。

食べ終わってみると明日奈の口の端にはソースが付いているのに気が付いた。

 

「明日奈、ちょっと動くなよ」

「え、にゃっ//////!」

 

彼女の頬を手で挟んでからソースを舐めとる。

その所業を受けて真っ赤になる明日奈、周囲の空気が一瞬固まったような気がするが気のせいだろう。

それでも俺の腕から離れようとはしないので愛しさがまた増してくる。

このあとも2人で焼きそば、イカ焼き、綿あめ、かき氷などを食べさせ合い(その度に周囲で砂糖が溢れ)、

射的や型抜き、金魚掬いなどもやった。

そろそろメインイベントの打ち上げ花火があるとのことなので全員集合というメールが端末に送られてきた。

移動するその途中、

 

「あ、きゃっ!?」

「明日奈っ」

 

明日奈が小石に躓いてこけそうになり、慌てて彼女を支える。

慣れない桐下駄のせいで上手くバランスが取れなかったのだろう。

そして立ち上がろうとする明日奈を見て俺は不味いと思い、彼女の手を引いて神社の参道から離れた。

 

「どうしたの、和人くん?」

「えと、胸元、肌蹴てる…」

「え…ひゃあっ//////!?」

 

慌てて胸元を隠した明日奈はすぐに浴衣を整えようとしたが、俺は彼女の両手を掴み、そのまま胸元に顔を埋め…、

 

「ひぅっ、やっ…かず、と、く……そこ、だめっ…/////////」

 

キスをした。明日奈の胸より少し上の部分には俺がつけた紅き印が残されている。

俺は彼女の浴衣の乱れを直し、耳元で囁く。

 

「今度は躓かないようにな」

「もぅ…/////////」

 

睨みを効かせてきても可愛いのだから俺には通じない。

俺達は改めて腕を組んでから集合場所へと向かった。

 

 

 

待っていたみんなと歩みを進めてから師匠お勧めのスポットに訪れる。

人も少なく、空が良く見える……その時夜空に光の大輪が咲き誇った。

その光景に俺達は見惚れている、様々な色の花、形、演出…1つ1つが心の中に残っていく。

 

「た~まや~!」

「か~ぎや~!」

 

公輝と九葉が定番の言葉を叫び、俺達もそれに続いて花火があがる度に声を出した。

そこで俺の手を隣の明日奈が強く握ってきたので、俺も強く優しく握り返す。

 

「綺麗だな…」

「うん…」

「明日奈も、な…」

「……うん///」

 

お互いの気持ちを知りながらも、やはり言葉にしたい時もある。

そんな夏の祭り中の出来事であった。

 

和人Side Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

まずは2日も空けての投稿になってしまい、申し訳ないです。

 

3,4日に1回の投稿になってしまいそうなものでして、はい。

 

そして今回の話しは読んでいただいた通りの甘々でしたw

 

和人さんがいつも通りの平常運転でしたねw

 

他の黒衣衆の面子は祭り荒らしだったりw

 

あとこの話しを除く、残りの2話で「奈良修行編」は終わります。

 

それではまた・・・。

 

 

 

 

 


 
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