No.569728

~少年が望んだ世界と力~

第二十九話 トランザム

2013-04-25 15:28:55 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3786   閲覧ユーザー数:3421

前書き

 

アポロン「『~少年が望んだ世界と力~』」

 

健悟「その再生を破壊する!」

 

 

 

PデュナメスSide

スローネ、オーガンダム、ガデッサ、ガラッゾ、アルケーガンダムに続いて現れた3機のガンダムを俺やPヴァーチェ、Pガンダムはガンダムフェイスの中で睨みつける。

 

「こいつが今回の獲物か」

 

「へぇ。結構強そうじゃん」

 

「さっさと殺っちゃおうぜぇ」

 

3機のガンダムが互いに言い合うと最後に話していた黒いガンダム「GAT-X370 レイダーガンダム」が最初に動き出す。

MS形態からMA形態に可変変形するとスラスターを使って俺達にMA時の機首に格納されている大型機関砲「M417 80mm機関砲」及びMA時にたたまれた肩から展開される機関銃「M2M3 76mm機関砲」を乱射しながら向ってくる。

 

「散開するぞ!」

 

レイダーが向かってくると俺はPヴァーチェ、Pガンダムに命令し散開する。

 

「こいつらが潜んでるとはな」

 

「また厄介な連中を!」

 

「兎に角倒すだけだ!」

 

先程の会話の声から察するにカラミティ、フォビドゥン、レイダーのパイロットは間違いなくガンダムSEEDの世界で戦死したはずの「ブーステッドマン」と呼ばれるSEED版の強化人間「オルガ・サブナック」「シャニ・アンドラス」「クロト・ブエル」の声だ。

戦闘能力が高い3人を倒すためにGNスナイパーライフルを通り過ぎたレイダーに向ける。

 

「デュナメス、目標を狙--」

 

「やらせるかぁ!」

 

俺がGNスナイパーライフルを撃とうとするがガラッゾがGNビームクローを展開して接近してくる。

 

「くそっ!」

 

「おらぁぁっ!」

 

俺がガラッゾのGNビームクローを避けると青いガンダム「GAT-X131 カラミティガンダム」が右手のバスーカ砲「337mmプラズマサボット・バズーカ砲 『トーデスブロック』」、背中の2門の砲「125mm 2連装高エネルギー長射程ビーム砲 『シュラーク』」、左手の盾「115mm 2連装衝角砲 『ケーファー・ツヴァイ』」、更に胸部内蔵の大出力ビーム砲「580mm 複列位相エネルギー砲 『スキュラ』」を連続で放ってくる。

GNスナイパーライフルをアタッチメントにマウントし、GNフルシールドを閉じ、カラミティの射撃を回避する。

・・・が、重火力型であるカラミティの攻撃は止むことなく、何処に避けようがビームの雨が俺に襲い掛かる。

反撃をしようにもカラミティからの攻撃に隙がない。

 

「このっ!ぐっ!」

 

反撃を試みた俺はGNスナイパーライフルを取ろうとするがカラミティのトーデスブロックの砲弾、シュラークのビームがGNフルシールドに当たり、俺の身体を激しく揺らす。

 

PヴァーチェSide

 

「デュナメス!---っ!」

 

カラミティの攻撃を受けたPデュナメスを援護しに行こうとすると俺の前を無数のオレンジのビームと実弾が通り過ぎる。

 

「我々を忘れてもらっては困る!」

 

「駄目だよぉ。君は僕の相手をしてくれなきゃ」

 

「こいつらっ!」

 

俺はレイダーとガデッサに向けてGNバズーカを放つ。

 

「遅い!」

 

2機がGNバズーカのGNビームを避けるとガデッサは俺に急接近し、GNビームサーベルを抜き、斬りかかってくる。

 

「GNフィールド!」

 

GNフィールドを張り、ガデッサのGNビームサーベルを防ぐ。

GNビームサーベルを防がれ、ガデッサが後ろに下がるとGNフィールドを解き、GNキャノンを向ける。

 

「GNキャノ--、ぐおっ!」

 

GNキャノンを発射しようとした時、後ろから攻撃を受ける。

 

「うっ!がはっ!」

 

振り返ると俺の後ろにいたレイダーの姿を捉えた次の瞬間、俺の腹にレイダーから放たれたスラスター内蔵の刺付き金属球「破砕球『ミョルニル』」が直撃、空気が無理やり押し出されて一気に息苦しくなった。

 

PガンダムSide

 

「ヴァーチェ!」

 

「余所見をしてていいのかい?」

 

「くっ!」

 

レイダーのミョルニルの直撃を受けたPヴァーチェに気を取られているとオーガンダムがビームガンを放ってきた。

 

「貴様ぁっ!」

 

オーガンダムにビームライフルを向け、ビームを数発放ち反撃する。

オーガンダムが少し後ろに下がると緑色のガンダム「GAT-X252 フォビドゥンガンダム」がオーガンダムの前に立ち、バックパックが可動し頭部を覆い、バックパック両側の盾が可動、前面に構えられる。

俺の放ったビームがフォビドゥンの盾に当たろうとした時、ビームが屈折する。

残りのビームもフォビドゥンの特殊な盾、ビームの粒子を歪曲させ、自機への命中を避ける隊ビーム防御シスエム「エネルギー偏向装甲『ゲシュマイディッヒ・パンツァー』」によって全て屈折された。

 

「はっ!」

 

「ちっ!ゲシュマイディッヒ・パンツァーか!」

 

ゲシュマイディッヒ・パンツァーの厄介差に俺は舌打ちを打つ。

 

「墜ちな」

 

フォビドゥンがバックパックの両側に設置された可動式のレールガン「88mmレールガン『エクツァーン』」を撃つ。

 

「むっ!」

 

迫るエクツァーンを足の力とスラスターを使って高く跳び上がり回避する。

跳んで回避するとフォビドゥンが再びエクツァーンを撃ち、続けて先程Pヴァーチェを攻撃したバックパック先端部内蔵された高出力ビーム砲「誘導プラズマ砲『フレスベルグ』」を放ってきた。

再び迫り来るエクツァーンをサブスラスターを使って横に回避するがエクツァーンの砲身に設置された誘導装置の磁場干渉によってビームの軌道を自在に偏向出来るフレスベルグのプラズマビームが屈折して来る、

 

「ちっ!」

 

メインスラスターを全開にして更に上昇してギリギリのところでプラズマビームを回避する。

 

「このっ!---っ!」

 

「ふっ」

 

フォビドゥンのフレスベルグを避けるとオーガンダムが右手にビームサーベルを持って接近、ビームサーベルを振るう。

それに対し、俺も背中のビームサーベルを取り、オーガンダムのビームサーベルにぶつける。

 

「ぐぅぅぅっ!」

 

俺とオーガンダムのビームサーベルがぶつかり合い激しいスパークと火花を散らす。

 

「マスター」

 

「なんだ!」

 

「こちらに接近する機影を確認!」

 

「なんだ・・・っと!」

 

アポロンの報告を訊きながらオーガンダムを押し返し距離を取る。

 

「何処からだ?」

 

「10時方向。まもなくこちらの有視界領域に入ります」

 

「うらぁぁぁっ!」

 

オーガンダムから離れるとフォビドゥンが大鎌を振ってくる。

身体を後ろに倒してスラスターを噴射、後ろに後退して回避する。

 

「来ます!」

 

アポロンの言葉の後、爆発が起き、庭園の壁が外からの攻撃によって穴が開く。

穴から1機の飛行体が入り、その飛行体には2機のロボット、MSが乗っていた。

 

「ストライクダガー!?」

 

飛行体に乗っていた2機のMSはカラミティ達と同じ世界の量産型MS「GAT-01 ストライクダガー」だった。

よく見ればストライクダガーが乗っている飛行体は「機動戦士Zガンダム」の地球連邦軍のSFS「ベースジャバー」だ。

1機だけではなく次々と先程の穴からベースジャバーに乗ったストライクダガー達が入ってくる。

 

「5時方向。別働隊来ます!」

 

また別の所で爆発が起こるとそこから今度はストライクダガーの後継機「GAT-02L2 ダガーL」、それもベースジャバーに乗ってではなく換装武装「ストライカーパック」の高機動パックの「AQM/E-X01 エールストライカー」に大気圏内用の高機動空戦型パック「AQM/E-A4E1 ジェットストライカー」を装備しての自立飛行で進入してくる。

 

「こっちはダガーL、しかもご丁寧にエールとジェットストライカー装備の混合部隊かよ!」

 

「更に2時、6時、11時方向敵機接近!」

 

再び報告を受けると三箇所でほぼ同時に爆発が発生、また別の部隊が進入してくる。

 

「105ダガーにウィンダム、デュエルダガー!」

 

入ってきたのはストライクダガーと異なり、ある機体の正当な量産機「GAT-01A1 ダガー(または105ダガー)」(以降 105ダガー)にストライクダガーの上位機種「GAT-01D1 デュエルダガー」、ダガーLに次ぐ地球連合軍の量産MS「GAT-04 ウィンダム」、そしてダガーL達だ。

その装備は105ダガー、ダガーLはエールとジェットの他に近接格闘戦パックの「AQM/E-X02 ソードストライカー」砲撃戦パックの「AQM/E-X03 ランチャーストライカー」そして対艦攻撃パック「AQM/E-M11 ドッペルホルン連装無反動砲」を装備している。

ウィンダムはソードとランチャーを除けば105ダガーと同じ、デュエルダガーは着脱式追加装甲ユニット「フォルテストラ」を装備している。

また自立飛行出来ないデュエルダガー、ランチャー、ソード、ドッペルホルン装備の105ダガー、ダガーL、ウィンダムはベースジャバーに乗っている。

入ってきたほとんどのダガー達俺達に向かってこないで次々とベースジャバーから降りる。

ダガー達が降下した場所はフェイト達がいる場所の付近ばかり。

 

「狙いはフェイトとプレシアさんか!」

 

ダガー達の目的を把握した俺はすぐに向かおうとするがオーガンダムのビームガン、フォビドゥンのフレスベルグが俺の目の前を通りすぎ、道を阻む。

 

「行かせはしないよ」

 

「は!」

 

「邪魔をするな!「ドドンっ!」「ズバァァァ」ーーーッ!」

 

ヴィー、ヴィー!

 

「マスター!」

 

「ちぃっ!」

 

オーガンダムとフォビドゥンの攻撃で動きを止めているとガンダムの警報がなり、アポロンが叫ぶと上に急上昇すると俺が居た場所を砲弾とプラズマビームが通り過ぎる。

2つが飛んできた方を見るとドッペルホルンを装備したウィンダム(以降ドッペルホルンウィンダム)とランチャーストライカー装備の105ダガー(以降 ランチャーダガー)が主武装である連装砲と「320mm超高インパルス砲『アグニ』」の銃口をこちらに向けている。

 

「警告!高エネルギー反応あり!」

 

ドッペルホルンウィンダム、ランチャーダガーの攻撃を回避してすぐにまた庭園の壁が爆発し、俺に向ってビームが襲い掛かる。

アポロンの素早い警告により直ぐに回避する。

 

「遠距離からの狙撃。ランチャーダガー?いや、今のはアグニの攻撃じゃないな」

 

「庭園外に敵機を3機捕捉。データ照合、バスターダガーです!」

 

攻撃してきた敵機を予測すると広範囲に索敵出来るアポロンが敵の正体が砲撃戦運用機「GAT-A01/E2 バスターダガー」だと伝えてくれる。

これらの攻撃は俺だけでなくPデュナメス、Pヴァーチェ、PエクシアA、Bにも行っているようだ。

 

「地球連合軍の量産型MSのオンパレードだな!一体何処から!」

 

「マスター、更に悪い知らせです」

 

「どうした?」

 

「アースラが攻撃を受けています」

 

「んだと!?」

 

「現在ディストーション・シールドで防御していますが、このままでは危険です!」

 

「くっ!」

 

オーガンダム達でも面倒なのに量産機部隊の登場にアースラが攻撃されてる?

事態は益々最悪だな。

 

「アースラと通信を繋げ!」

 

「ラージャ!」

 

アポロンがすぐに通信を繋ぐとガンダムフェイス内の隅にアースラに居るエイミィの映像が映し出される。

 

<健悟君!>

 

「エイミィさん、そちらの状況を教えて下さい!」

 

<う、うん!実は今さっき正体不明の次元艦を捉えて呼びかけたんだけど、その艦がMSを発進させて、その後なんの勧告も無しに攻撃を---っきゃあ!>

 

敵の攻撃を受けたため映像の向こうでエイミィの身体が衝撃で揺れ、映像も少し乱れる。

 

「(今アースラを攻撃している次元艦からMSが発進したということは、あのダガー達の母艦で間違いない。それにカラミティ達も。しかし、あの数からしてかなり搭載数が多いはずだが一体どんな母艦を使っているんだ?しかもカラミティ達を運用出来る母艦・・・まさか)エイミィさん。その艦の映像はありますか?」

 

<あ、あるよ!>

 

「その艦の映像を---ぐっ!アポロンに送って下さい!」

 

<い、いいけど。なんかアポロンがいっぱいいるんだけど。どれに送れば?>

 

敵母艦の正体が気になった俺は、オーガンダムとフォビドゥンの攻撃を防ぎながらエイミィに映像を送るよう要請するがイリュージョンで増えてるからエイミィが混乱している。

 

「全部に送って下さい!」

 

<了解、送るよ!>

 

「映像を受信」

 

「!」

 

ガンダムフェイス内で送られてきた敵艦の映像を観た俺は目を見開き、一瞬言葉を失う。

 

<なん・・・だと・・・>

 

<おいおい。冗談キツイぞこれ>

 

<やっぱり!だからこんなにダガー達を送り込めれたのか。うっ!>

 

<カラミティ達もな!。このヤロッ!>

 

同じく映像を観たPデュナメス、Pヴァーチェは驚いた声を出し、PエクシアA、Bは俺と同じことを考えていたのか納得した台詞をいう。

 

「・・・ドミニオン」

 

映像に映っている艦首両舷から前方に突き出した脚部状のMSハッチを持つ地球連合軍所属の黒い戦艦「アークエンジぇル級二番艦『ドミニオン』」を睨む。

 

PエクシアA Side

 

「はあああっ!・・・っと!!」

 

「ちっ!この!」

 

「おらおらおらどうした仮面ライダー!」

 

俺が接近しようとしてもGNファングによって接近出来ず、PエクシアBはGNファングを撃ち落そうとGNソード ライフルモード、GNバルカンを放つがGNファングが素早く、更にスローネ達、増援のドッペルホルン装備のダガーL(以降 ドッペルホルンダガーL)、ランチャーストライカー装備のダガーL(以降 ランチャーダガーL)の射撃で妨害される。

GNファングを避ける俺達にスローネ、アルケーのGNビームによる射撃が容赦なく襲い掛かりGNビームを防ぎ、避けるとGNファングが襲い掛かってくる。

 

「くそ!やっぱファングが邪魔だな」

 

「なら、オールレンジ兵器にはこいつだ!」

 

PエクシアBがカードケースからカードを取り出し、ドライバーに装填した。

 

『MOBILE RIDE!』

 

「変身!」

 

『Z GUNDAM!』

 

PエクシアBがドライバーの引き金を引くとガンダムエクシアから「機動戦士Ζガンダム」に登場したガンダム「MSZ-006 Ζガンダム」(以降Pゼータ)に変身した。

 

「何度姿を変えたところで!」

 

「ファングゥっ!」

 

ツヴァイとアルケーがGNファングに攻撃指令を出すと合わせて14機のGNファングは一斉に向って来る。

 

『WEAPON RIDE!BEAM RIFLE!』

 

GNファングが向って来る中Pゼータは焦ることなくカードをドライバーに入れビームライフルを装備し、腰部のスカートアーマーのホルダーからビームサーベルを取り出した。

 

「ビームコンフューズ!」

 

ビームの刃を少し出した状態でビームサーベルを回転させながら投げ、投げたビームサーベルにビームライフルを放った。

放たれたビームは回転するサーベルに当たり、ビームを拡散させGNファングを破壊していく。

この方法は「劇場版Ζガンダム」でΖガンダムのパイロット「カミーユ・ビダン」がネオジオンのオールレンジ兵器「ファンネル」搭載MSとの戦いの時にファンネルを落とした時と同じ方法だ。

 

「何!?」

 

「あんな方法でファングを!」

 

「やるな、だが!」

 

ツヴァイとアルケーがGNファングを撃墜され驚いているとアインがPゼータにGNランチャーを向ける。

 

『WEAPON RIDE!HYPER MEGA LAUNCHER!』

 

GNランチャーを向けられたPゼータはWRでハイパー・メガ・ランチャーを装備する。

Pゼータがハイパー・メガ・ランチャーを装備してすぐアインがGNランチャーを放つ。

 

「発射!」

 

アインがGNランチャーを放つとPゼータもハイパー・メガ・ランチャーを発射し互いのビームがぶつかる。

 

「なんなのよあいつ!」

 

ドライがGNハンドガンでPゼータを攻撃する。

しかし、Pゼータは持っていたハイパー・メガ・ランチャーを投げ捨て、MS形態から戦闘機形態「ウェイブライダー(以降WR)」に変形しGNハンドガンを回避する。

 

「可変変形?!「もらった!」・・!」

 

ドライがPゼータに気を取られている隙に俺はドライに急接近する。

 

「うおおおおっ!!」

 

GNソードで斬りかかり、ドライのGNシールドを斬り裂く。

 

「きゃあああっ!」

 

「ネーナ!」

 

ドライが吹き飛ばされるとツヴァイが叫ぶ。

 

「まずいな」

 

「ああ。俺達もだが、このままだとアースラが・・・」

 

<どうする?>

 

<どうするも何も!っち!やるっきゃねぇだろ?>

 

<ふんっ!だよな!>

 

「流石俺の分身達。考えることは同じか」

 

「当たり前だ!」

 

戦闘を行いながらPデュナメス達と通信を行い対策を相談しあっていると俺と同じ考えをしていたため戦闘中だというのに思わず笑ってしまう。

 

「全員、最低でも2機は増援を召喚しろ!」

 

「種類は?」

 

「問わん。自分の運に任せて適当に引いて召喚だ」

 

<運任せかよ>

 

<まあ考えてる暇なんてないかんな!>

 

<確かに>

 

「了解」

 

Pゼータからの質問に対する俺の回答にPヴァーチェが若干呆れたような声を出すがPガンダム、Pデュナメスは納得してくれる。

 

「いくぞ!」

 

最悪の戦況を変えるため、目の前の戦闘を行いつつ、自分の運に任せてカードケースに手を伸ばした。

 

三人称Side

次元空間

健悟達が戦っている時の庭園の外でも戦闘が起きている。

 

ズバァァァァッ

 

次元空間を二筋の高エネルギービームが走り、遠くの方ではビームとは別の光がチラつく。

先程のビームはカラミティやダガー達と同じ世界の黒い戦艦「ドミニオン」から放たれた物。

そのドミニオンの足のような部分にある左右のMSカタパルトからベースジャバーに乗ったストライクダガーやランチャーダガー、ジェットストライカー装備のダガーL(以降 ジェットダガーL)が発進し、左右のカタパルトの真上に1基ずつある主砲の2連装砲「225mm連装高エネルギー収束火線砲『ゴットフリートMk.71』」から再び二筋のビームが放たれる。

 

ドミニオン ブリッジ

 

「ジェットダガーL ジャック機、ラシェット機の発進完了。続いてバール機、ゲーニ機、カタパルトへ」

 

「ストライクダガー第二小隊、エバル機被弾。撤退させます」

 

「ランチャーダガー アゾフ機、敵仮面ライダーの1人を撃破」

 

「中々頑張りますねぇ。敵さんも」

 

「ええ。あの忌々しいオーブを思い出しますよ」

 

通信管制官の報告を劇中と同じ席で足を組ながら膝の上に両手を置き、気楽そうにアズラエルは訊くと今戦っている仮面ライダー達に対しての感想を言い、そのアズラエルに艦長席に座っている軍人の男、ドミニオンの艦長が前の世界であったことを語る。

 

「それは言わないで下さいよサザーランド大佐。僕だって思い出したくもない」

 

アズラエルが苦笑いをしながら彼と同じ世界で戦死した地球連合軍の大佐「ウィリアム・サザーランド」に言う。

 

「ですが今回は勝てそうですな」

 

「勝ってもらわないよ困りますよ。ま、このドミニオンを除けばそれ程金は掛かってませんので失っても問題ありませんけど。ドミニオンにカラミティ、フォビドゥン、レイダー、ダガー2個大隊。一応これだけの部隊を投入してるんですから。例の仮面ライダー君は?」

 

「現在カラミティ、レイダー、フォビドゥン、イノベイターのMS3機、傭兵のMS、チームトリニティと交戦中です」

 

「1番力のある彼を抑えているのにまだ目標を捕らえられないとは」

 

「原因はその仮面ライダーが召喚した思われる正体不明機達によって目標が防衛されているようで、中々奪取出来ないようです」

 

「まあそれも時間の問題ですよ。こちらが数で攻めれば」

 

「敵、管理局艦は尚も健在」

 

「ああ、忘れてましたね」

 

「非武装艦の割によく粘りますな」

 

「でも流石にそろそろ鬱陶しいので沈めましょう」

 

「了解しました。第二部隊発進後、敵艦を沈める。ローエングリンスタンバイ」

 

「了解」

 

「さて。あとはゆっくりしながら勝利を待ちますか」

 

そういいながらアズラエルは右手を顎に当て、笑みを浮かべる。

 

庭園内

 

「死ねぇ!仮面ライダー共!」

 

「青き清浄なる世界のために!」

 

ベースジャバーから降り、床に着地したダガー達はテスタロッサ親子を連れて行くために防衛しているスーパー戦隊や仮面ライダー、勇者ロボ達に無警告で攻撃を始め、ビームやミサイルを発射する。

 

「があああ」

 

「うああッ!」

 

フェイト達を防衛していたシグナルマン、王蛇、G3、サガがダガー達の攻撃で撃破されていく。

 

「うおおおおおっ!」

 

飛んでくるビームやミサイルの雨の中をスターガオガイガーが叫びながらダガー達に向っていく。

 

「ふんっ!」

 

「ごあっ!」

 

攻撃を掻い潜り、接近に成功したスターガオガイガーは正面にいたソードストライカー装備の105ダガー(以降 ソードダガー)の腹を左腕で殴って後ろに殴り飛ばす。

 

「はあああああッ!」

 

「むおッ!?」

 

頑丈な装甲と突進力を活かしてスターガオガイガーと同じように攻撃を突破したアルトアイゼンが右腕のパイルバンカー「リボルビング・ステーク」でストライクダガーに攻撃する。

ストライクダガーはアルトアイゼンの攻撃を「対ビームシールド」で防御したが防いだシールドはリボルビング・ステークの威力に耐え切れず砕ける。

 

「ムラサメソード!」

 

「エレキガン!」

 

「くっ!」

 

「ちぃっ!」

 

ボルフォッグがガングルー、ガンドーベルと合体し、ビッグボルフォッグに合体すると左腕となっているガングルーのメインローターを回転させ使う近接戦専用装備「ムラサメソード」でストライクダガーの「M703 57mm ビームライフル」を斬り裂き、雷龍は電撃銃「エレキガン」でダガーLの「M703k ビームカービン」「Mk39 低反動砲」、105ダガーの「MX703G ビームライフル」又は「M703 ビームライフル」を撃ち、破壊していく。

 

「くそ!強い!」

 

「怯むな!各機、あのロボット達に放火を集中するぞ!」

 

『了解!』

 

1機のデュエルダガー フォルテストラの指示を受け、ダガー達の攻撃が更に激しさをます。

 

「プロテクトウォォォル!」

 

「ハイヤァァァッ!」

 

スターガオガイガーがプロテクトウォールでビームを、風龍が風のバリアでミサイルやバルカン、機関銃の弾等の実弾を防ぐ。

 

「まずいな。数が多すぎる」

 

「こっちは戦闘続きで残弾も残り僅か。・・・ちっ!これが最後か」

 

ファルケとウルズ2が現在の戦況の悪さを指摘しながら40mmライフルに最後のマガジンを装填する。

 

「ガオガイガー、このままでは危険です」

 

「正直やりづらいぜ!」

 

「分かっている。だが・・・!!」

 

今まで人と戦ったことが経験が少ない勇者ロボ達は武器のみを破壊して戦う。

不馴れに戦ってると右側の上からジェットストライカー装備のウィンダム(以降 ジェットウィンダム)とジェットダガーLが4連装式ロケット弾射出ポッド「Mk1323 無誘導ロケット弾ポッド」及び大型の「空対地ミサイル『ドラッヘASM』」を発射、スターガオガイガーへの直撃コースだ。

 

「まずい!」

 

「ガオガイガー!」

 

バババババッ

 

ドカァァァァン

 

ビッグボルフォッグが叫びファルケが迎撃しようと40mmライフルの銃口を向けた時、スターガオガイガー達の後方の上空から銃撃が放たれ、ロケット弾、ドラッヘASMを破壊する。

 

「!なんだ!」

 

「新手か!」

 

ロケット弾、ドラッヘASMが破壊されるとジェットダガーLとジェットウィンダムは攻撃が放たれた方を首のみ、または身体ごと向ける。

その方向からクリーム色に黒と赤の入ったカラーリングの航空機が飛んできている。

 

「戦闘機?」

 

「だがサイズが小さくないか?」

 

ジェットウィンダムが航空機が戦闘機だと把握するがそのサイズの小ささにジェットダガーLが疑問そうに言った後、向ってきていた戦闘機が変形、人型のロボットへと姿を変える。

 

「変形しただと!?」

 

戦闘機の突然の変形にジェットウィンダムが驚きの声を上げる。

変形した機体は「マクロスプラス」に登場し、海上での戦いの時に召喚したファイヤーバルキリー、つまりVF-19の試作機であるバルキリー「YF-19 エクスカリバー」(以降YF-19)だ。

 

「おらおらぁ!いくぜぇ!」

 

YF-19は右手に持った銃「ハワードGU-15 ガンポッド」を放つ。

 

「ぐああああっ!!」

 

放たれた銃弾はジェットウィンダムの胸部に多数着弾、更にジェットストライカーにも着弾するとジェットストライカーのエンジン部から火が噴き出し爆発、それに伴いウィンダムも誘爆する。

 

「ヤローっ!」

 

ウィンダムが破壊されるとジェットダガーLがYF-19にビームカービンを撃つ。

 

「おっと!」

 

放たれたビームをYF-19はバトロイドからファイターに変形しビームを回避する。

 

「ちぃっ!」

 

ジェットダガーLがビームカービンに続き連射が利く頭部と胸部に2門ずつある「M2M5 『トーデスシュレッケン』12.5mm自動近接防御火器」をYF-19に放ち、ジェットダガーに続きジェットストライカー装備の105ダガー(以降 ジェットダガー)、エールストライカー装備の105ダガー(以降 エールダガー)達が頭部のバルカン砲「40mm口径近接自動防御機関砲『イーゲルシュテルンⅡ』」2門、ビームライフルダガーLと同じ「M703k ビームカービン」、105ダガーの初期武装であった「GAU8M2 52mm機関砲ポッド」やジェットストライカーからロケット弾を放ち、ジェットウィンダム、エールストライカー装備のウィンダム(以降 エールウィンダム)達はダガーLと同じ頭部と胸部の合計4門の「M2M5 『トーデスシュレッケン』12.5mm自動近接防御火器」、右手の銃「M9409L ビームライフル」を連射し、左手に持つ盾「A52 攻盾タイプE」から「Mk438/B 2連装多目的ミサイル『ヴュルガーSA10』」を発射、ジェットストライカーからもドラッヘASMを発射、まだ上空に残っていたベースジャバーに乗ったストライクダガー2機がビームライフルに加え乗っているベースジャバー機首下に備えられた対地対空兼用の「メガ粒子砲」をYF-19に放つ。

 

「おおっと!」

 

YF-19は放たれる無数のビームやバルカンの弾をバレルロールしながら回避し、空対空ミサイルであるドラッヘASMはフレアを放出して右に旋回して回避、ビームが直撃コースに来るとバトロイドに変形して左腕に装備されている「防弾シールド」で防御すると再度ファイターに変形する。

 

「へへっ!甘い甘い!・・・っ!」

 

「もらったぁっ!」

 

エールストライカー装備のダガーL(以降 エールダガーL)がYF-19の前に先回りし、エールストライカーに備え付けられているビームサーベルを抜くど同時にビーム刃を展開、ビームサーベルをYF-19に振り下ろす。

 

「なんの!」

 

YF-19は瞬時に航空機に手足が生えた姿「ガウォーク形態」に変形し、メインエンジンが備えられている脚部をエールダガーLに向け、エンジンの出力を上げ推力を上げた。

 

「な・・・に・・・?!」

 

向けた足からの推力によってエールダガーLはビームサーベルを持った腕を降ろせない。

YF-19が後ろに後退するとエールダガーLはようやくビームサーベルを振り下ろすがビームサーベルは空を切る。

YF-19は後退するとすぐにバトロイドに変形、右手のガンポッドを左手に持ち替え、右の拳に時空連続体のひずみを利用した小径バリアシステム「ハワード PBS-03F 『ピンポイントバリアシステム』」を展開した「ピンポイントバリアパンチ」でエールダガーLの右上腕と間接の間を殴って破壊、エールダガーLの右上腕部が重力に引かれて落下していく。

 

「がああああああッ!」

 

「サイラ!」

 

右上腕部を破壊されたエールダガーLは破壊された間接部を左手で抑え悲鳴を上げ、ダガーLの1機がエールダガーLのパイロットの名を叫び、YF-19にビームカービンを向け、ビームを放つ。

それに続いて他のダガー、ウィンダム達も先程のようにビームやバルカン、ミサイルをYF-19に撃つ。

 

「ほいっと!」

 

YF-19はエールダガーLに両足を当てるとエールダガーLを蹴って、攻撃をしてくるダガー、ウィンダム達に向かっていき、エールダガーLは蹴られて押されたことでYF-19を攻撃しているダガー達の射線に入り、流れ弾が当たって爆散する。

 

「はははははっ!やっほぉぉぉいっ!」

 

YF-19はまるでスカイダイビングをしているかのように笑い、楽しみながらビーム、バルカン、ミサイルをかわしながらダガー達に向かって落下していく。

 

「くっそ!ふざけやがって!」

 

「何で当たらないんだよ!」

 

YF-19の態度と連射をしているのにも関わらず命中しないためダガー達が苛立ち始める。

そんな中YF-19は直立の体制をとって落下速度を更に上げ、空中でYF-19を攻撃していたエールダガー、エールダガーL、エールウィンダム、ジェットダガー、ジェットダガーL、ジェットウィンダム達を突破、猛スピードで地上のダガー達に向っていく。

 

「突破された!?」

 

「でもあの速度なら」

 

「馬鹿が!そのまま地面に激突しちまえ!」

 

空中に居るダガー達は誰もがYF-19がミスを起こし、地面に激突すると思い嘲笑う。

 

「そうはいかないんだよねぇ!」

 

地面に衝突する直前、YF-19は再びガウォーク形態に変形すると落下速度を殺し、激突するとことなく、地表を疾走する。

 

「な?!」

 

「馬鹿な!」

 

「あの落下速度だぞ!!」

 

激突すると誰もが疑わなかったが予測を裏切られたダガー達はあまりの衝撃に動きを止める。

 

「うらうらうらぁぁっ!」

 

「ぐああっ!」

 

「おわあああっ!」

 

「がああっ!」

 

その隙を見逃さずYF-19は地表を疾走しながらガンポッドで棒立ちになっているストライクダガーやドッペルホルンウィンダム、ソードストライカー装備のダガーL(以降 ソードダガーL)を撃破していく。

 

「!ボーっとするな!撃て!撃て!」

 

友軍が撃破されてやっとショックから立ち直るすると再びYF-19にビームやバルカンを放つ。

 

「おおっと!」

 

地表を疾走していたYF-19は攻撃が再開されるとガウォークからファイターに変形し、垂直に上昇してダガー達の攻撃を回避する。

 

「なんて機動性だ」

 

「撃ち堕してやる!」

 

ランチャーダガーLがYF-19にアグニを向け、狙いを定める。

狙いを定めたその時、ランチャーダガーLの前に謎の光が集まり、そこから1体の機体が現れる。

 

「なん---っごおっ!」

 

突如現れた機体にランチャーダガーLが驚きの声を出した瞬間、目の前の機体が右手にクローを展開、ランチャーダガーLが言い終わる前に急接近してクローでアグニを切り裂き、右手のクローを元に戻すと右手でランチャーダガーLの頭部を掴んで後ろに倒し、床に後頭部を思いっきり叩きつける。

叩きつけられたランチャーダガーLは右手の指が少しピクピクした後、動かなくなる。

ランチャーダガーLを撃破したのは「ナデシコ」に登場するエステバリス「アルストロメリア」だ。

先程の謎の光はアルストロメリアが使用したボソンジャンプの光だ。

 

「貴様!うわっ!」

 

アルストロメリアにビームライフルを向けたストライクダガーが後ろから銃撃を受け爆発する。

 

『!!』

 

友軍機が破壊された一部のダガー達はすぐに銃撃は放たれた方を向く。

 

「こちらアルゴス1。友軍の援護と護衛対象の防衛を開始する!いくぜぇ!」

 

ストライクダガーを攻撃したのは「戦術機」と呼ばれる機体で「マブラヴ オルタネイティブ トータル・イクリプス」に登場する日本とアメリカによって開発された戦術機「XFJ-01a 不知火・弐型」が右手に持った「87式突撃銃」を撃ちながら高速で接近する。

 

「また敵か!」

 

不知火・弐型が接近するとソードダガーが「15.78m 対艦刀『シュベルトゲベール』」を構え、スラスターを吹かして不知火・弐型に向っていく。

互いに向っていっていることで距離は一気に縮まる。

 

「くたばれぇ!」

 

ある程度の距離に近づくとソードダガーがサイドスイングでシュべルトゲベールを振るう。

ソードダガーがシュべルトゲベールを振るった瞬間、不知火・弐型は左腕を上げ、背中にマウントされていた長刀「74式近接戦闘長刀」の柄を握ると長刀を固定していたロッキングボルトが爆破し強制開放され、火薬式ノッカーにより長刀が跳ね上がり、その勢いを利用して振り上げられた長刀を一気に振り下ろす。

振り下ろされた長刀はソードダガーの両上腕を斬り裂く。

斬り裂かれたソードダガーの両上腕は力を失いジュベルトゲベールから離れ、それぞれ別の場所に数回跳ねて止まり、シュベルトゲベールは床に落ちると回転しながらしばらく床を滑って止る。

残った本体の方は不知火・弐型と接触しそうになったが不知火・弐型が身体を捻ってかわし、勢いが付いていたソードダガーは床に着地し2、3歩進んだ後バランスを崩して床に倒れる。

 

「・・・・・あ。あああああああああ!!」

 

「副隊長!貴様---「イィィィヤッホォォォウ!!」---っ!?」

 

両上腕を失ったソードダガーが悲鳴を上げるとソードダガーと同じ隊にいたストライクダガー達が不知火・弐型にビームライフルを構えたその時、頭上から叫び声が聞こえてくる。

慌てて上を見上げると1体のMSが降ってくる。

落下しながらMSは両腕を高く上げ、背中にある2本の剣を掴み、床に着地する直前に剣を取り、黄緑色のエネルギー刃が展開され、腕を振り下ろし、2体のストライクダガーのビームライフルを同時に斬ってストライクダガーの目の前に着地、斬られたストライクダガーのビームライフルが爆発する。

降下してきたMSは、武装とカラーリングを除けば今Pデュナメスが戦っているカラミティと全く同じ機体で左肩には薔薇の花と交差した一対のサーベルのパーソナルマークが付いている「ガンダムSEED MSV」に登場する地球連合軍MS「GAT-X133 ソードカラミティガンダム」。

 

「こ、この機体はーーー「馬鹿な奴らだ」・・・っ!?」

 

同じ軍の所属機であるはずのソードカラミティの姿を見たストライクダガーが戸惑っているとソードカラミティは両手に持っている剣の内、右手の剣「15.78m対艦刀 『シュベルトゲベール』」を床に突き刺すと両肩に装備されている内、右肩にある「ビームブーメラン 『マイダスメッサー』」を取り、黄緑色のビーム刃を展開して正面にいるストライクダガーに投げる。

投げられたマイダスメッサーは正面にいたストライクダガーの胴体を横に斬り、その後ろにいたストライクダガーの右腕を斬り落とすとソードカラミティに戻っていく。

 

「こんな所で命を無駄にして」

 

右腕を伸ばし、戻ってきたマイダスメッサーを掴む。

 

「う、撃て!撃て!」

 

1体の105ダガーが慌てて命令を出すと周りのダガー達がビームライフルをソードカラミティに向ける。

 

「おまえらもだ」

 

戻ってきたマイダスメッサーを右肩に戻し、床に突き刺したシュベルトゲベールを引き抜いた直後、ダガー達がビームを撃ったとほぼ同時にソードカラミティはスラスターを噴射、ジャンプして表れ、ビームを回避する。

 

『!?』

 

ジャンプしたソードカラミティはダガー達を飛び越え、ダガー達の後ろに着地、ダガー達が後ろを振り返った瞬間、ソードカラミティは振り返り様に左手に持ったシュベルトゲベールで届く範囲にいたストライクダガー2機と105ダガー1機、計3機のMSを同時に横一文字に斬る。

斬られた105ダガーとストライクダガーの上半身が宙を舞い、105ダガーと1機のストライクダガーの下半身が力尽きたように床に両膝を付き、もう1機のストライクダガーの下半身は後ろに倒れた後、3機の上半身、下半身が同時に爆発する。

 

「己の力も図れずに・・・」

 

振るった左手のシュベルトゲベールを背中にマウントするとソードカラミティは左腕を煙に向って伸ばし、腕の裏側に設置されている「ロケットアンカー 『パンツァーアイゼン』を煙に向って発射。

 

「ごおあっ!」

 

煙の向こうから苦しそうな声が聞こえ、手応えを感じたソードカラミティはパンツァーアイゼンと繋がっているケーブルを左手で握り、思いっきり引っ張り、右手に持ったシュベルトゲベールを構える。

 

「うわあっ!」

 

煙から先程のパンツァーアイゼンに首を摑まれているドッペルホルンダガーLが飛び出すと構えていたシュベルトゲベールを持った右腕を前に突き出す。

 

「があっ!」

 

突き出したシュベルトゲベールは飛んできたドッペルホルンダガーLの腹部に突き刺さり、シュベルトゲベールはドッペルホルンダガーLの身体を貫通している。

 

ブシャァァァァァッ

 

シュベルトゲベールが突き刺さったドッペルホルンダガーLの腹部から液体が思いっきり噴き出す。

ドッペルホルンダガーLのオイル、又はパイロットの血かのどちらかは不明だが、突き刺したソードカラミティは噴き出した液体を浴び、突き刺したシュベルトゲベールと右腕、顔の左側、胴体の左側、そして左肩のパーソナルマークが液体で汚れる。

 

「戦場に出るとは」

 

左手でドッペルホルンダガーLの胴体を押さえ、突き刺さったシュベルトゲベールを引き抜き、力尽きたドッペルホルンダガーLを押さえていた左手で押して倒す。

ドッペルホルンダガーLの噴出した液体によってまるで返り血を浴びたような姿になった。

 

「大人しく投降か撤退しろ。命を粗末にするな。あんたらと同じで手加減してやれる程、ナチュラルの俺は器用じゃない」

 

液体を浴びた姿のままソードカラミティは右手のシュベルトゲベールをダガー達に向ける。

 

「こ、こいつ!「ガシャンッ」・・・!」

 

ダガーLが戸惑うと右から何かが着地した音が聴こえ、右を見る。

そこには「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」に登場する青と白のボディに右手にバズーカを持ち、左手に盾、背中の左側にミサイルポッド、両足の外側にも3連装のミサイルポッドを装備し、左肩とシールドにヘビのマークがついたMS「MBF-P03 ガンダムアストレイブルーフレーム フル・ウェポン」が立っている。

 

「サ、サーペントテール!?」

 

「あんな奴までいるのか!」

 

「警告する。戦闘を中止し、直ちに武器を捨て投降、又は撤退しろ。従わない場合は排除する」

 

ブルーフレームの所属している傭兵部隊「サーペントテール」のことを知っていたデュエルダガーや105ダガー達がブルーフレームを見て驚きの声を出し、ブルーフレームはダガー達に投降及び撤退を呼びかける。

 

「ふざけるな!傭兵風情が!」

 

「よ、よせ!」

 

サーペントテールのことを知らないのかブルーフレームを見てもなんとも思っていない1機のダガーLが左腰にある「ES04B ビームサーベル」を抜いて向って行き、エールダガーが制止させようと叫ぶ。

 

「うおおおおお「ピー、ピー、ピー」!ミサイル警報!?---っがあああ!」

 

ブルーフレームに向っていった直後ダガーLからミサイル警報のアラートが響き、右を見た瞬間、飛んできたミサイルが最初にビームカービンに当たり、続けて右肩、右脚、右脇腹、そして頭部に着弾するとダガーLは爆発を起した。

 

「ワーロック!」

 

そこには「装甲騎兵ボトムズ」に登場し、重武装に左肩が赤く塗られた機体、アーマードトルーパー(以降 AT)と呼ばれる「ATM-09-RSC スコープドッグ レッドショルダーカスタム」が背中の9連装ロケット弾ポッドの穴から白い煙を出しながら立っている。

 

「なんだあの機体は?」

 

「あんな機体で!」

 

ランチャーダガーLが右肩の複合兵装ユニット「コンボウェポンポッド」に付いているバルカン砲「120mm対艦バルカン砲」、2連装ミサイルランチャー「350mmガンランチャー」をスコープドッグに発射する。

 

「狙いが甘い」

 

スコープドッグは脚部のローラーを使った高速移動「ローラーダッシュ」でバルカンの弾を回避し、追尾してくるミサイルを手持ちの「ヘビィマシンガン」と腹部左側設置された「ガトリングガン」で撃ち落す。

 

「なんだあいつ!以外に速いぞ!」

 

外見に似合わない機動性にランチャーダガーLが驚く。

 

「手近なやつから破壊するが、構わないな?」

 

「警告はした。投降及び撤退しない者は我々に対し敵対行動を取ると見なし排除する。ミッションを開始する」

 

スコープドッグとブルーフレームの僅かな会話の後、ブルーフレームが右手に持っていたSEEDの世界の軍隊「ザフト」の実弾兵器「M68キャットゥス 500mm無反動砲」を放つ。

 

「ぐああっ!」

 

放たれた弾頭がランチャーダガーLの右肩に命中、肩の装甲とコンボウェポンポッドを破壊する。

 

「・・・・・」

 

「「ぎゃあああっ!」」

 

スコープドッグは無言のままローラーダッシュでストライクダガーやダガーLを撹乱しつつ、腹部右側の「2連装対戦車ミサイルランチャー」を撃つ。

 

「舐めるな!」

 

この戦場で数は少ないデュエルダガー フォルテストラが「57mm ビームライフル」、右肩の「115mm リニアキャノン」、左肩の「8連装ミサイルポッド」からビーム、リニアキャノン、ミサイルをスコープドッグに斉射するがスコープドッグのスピードに追いつけず命中しない。

 

「くっそ!素早い!「な、なんだあれは!!」・・・!?」

 

部下のストライクダガーの声を聞き、デュエルダガーはすぐに左後方を見る。

目線を向けると自分達に向って青い四足歩行の獣型の機体が走ってきている。

 

「ザフトのバクゥ?いや、違う!」

 

一瞬デュエルダガーはザフトのMSである「TMF/A-802 バクゥ」と思ったようだか形状の違いからその考えをすぐに否定した。

ダガー達に向ってきているのは「ゾイド -ZOIDS-」または「機獣新世紀ZOIDS」に登場した青いライオン型のゾイド「RZ-028 ブレードライガー」である。

 

「撃て!近づけさせるな!!」

 

接近を許すまいとデュエルダガー、ストライクダガー、ダガーLがビームを撃つ。

しかしダガー達のビームはブレードライガーが展開する防御兵装「Eシールド」によって弾かれる。

 

「何だあのシールドは!!」

 

「獣野郎が!」

 

ビームが防がれるとドッペルホルンダガーが連装砲を発射するがブレードライガーはジグザクに動き連装砲の砲弾を回避する。

 

「くそ!当たらん!」

 

近づいてくるブレードライガーにビームライフルや連装砲を何度も撃つドッペルホルンダガー。

しかしその全てが回避、またはEシールドによって防がれ、ブレードライガーとの距離は縮まっていき、ブレードライガーが跳び上がる。

 

「ガオオオォォォ!!」

 

跳び上がったブレードライガーは右前足のクローを光らせ「ストライククロー」でドッペルホルンダガーの首を切り裂く。

首が無くなったドッペルホルンダガーはその場で膝を付き、前に倒れた。

 

「ショウ!」

 

「グルルルルッ」

 

ストライクダガーが叫ぶとブレードライガーはストライクダガーの方を向き、走り出す。

 

「く、来るな・・・。来るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ストライクダガーは恐怖に怯え、ブレードライガーにビームを撃つが狙いが定まっておらず有らぬ方向にビームが飛んでいく。

距離が縮まるとブレードライガーはまた跳び上がる。

 

「うわああああぁぁぁぁっ!!」

 

ストライクダガーはビームライフルを投げ捨て、背中の「ES01 ビームサーベル」を抜き、ビーム刃を展開、ブレードライガーに斬りかかる。

が、ストライクダガーのビームサーベルはEシールドによって防がれ、弾け跳び、そのまま跳びこんできたブレードライガーに押し倒される。

 

「があっ!・・・ひぃっ!」

 

跳びかかったブレードライガーはストライクダガーを押さえると口を開き、鋭く尖った牙を出す。

それを見たストライクダガーは僅かに声を漏らし、逃げようと身体を動かすがブレードライガーに圧し掛かれ身動きが取れずにいる。

 

「や、止めろ!止めてくれぇぇぇぇえええっ!」

 

ストライクダガーは叫びながら頭部バルカン砲「75mm対空自動バルカン砲塔システム『イーゲルシュテルン』」を至近距離でブレードライガーに発砲する。

 

「ガオオオオオオッ!」

 

イーゲルシュテルンが命中するが構うことなくブレードライガーはストライクダガーの首の右側に噛み付いた。

 

「ぎゃああああああああ!!!」

 

噛み付かれたストライクダガーはあまりの痛さに悲鳴を上げ、叫び続けるストライクダガーを気にすることなく、ブレードライガーは肉を引き千切るように首の右側を破壊すると今度は左側に噛み付く。

 

「ああああっ!ああああああああ!!」

 

再び襲い掛かる鋭い痛みに先程とは比べ物にならない程の悲鳴を上げるストライクダガー。

助けを求めるように右腕を天に伸ばすがやがて力尽き、グッタリとなる。

 

「マ、マーサ!くっそおおおおおおっ!」

 

一瞬にして部下を2人失ったデュエルダガーはブレードライガーにビーム、リニアキャノンを撃つ。

獣としての感のような物なのか、ビームが放たれたことに瞬時に反応したブレードライガーは横に跳んで回避し、デュエルダガーのビームとリニアキャノンはストライクダガーの残骸に命中する。

 

「ガオオオォォォ!!」

 

回避したブレードライガーはすぐに行動を起す。

攻撃してきたデュエルダガーに向って走り出し、雄叫びを上げながらデュエルダガーに跳びかかる。

だが、亡くなった部下2人との戦闘を目の前で見ていたデュエルダガーは流石にブレードライガーの攻撃パターンを把握、すぐに右に回避しブレードライガーの足も届かない程に間隔を開けている。

 

「同じ手が何度も通じるとおも---っ?!」

 

ブレードライガーの攻撃を回避し、横からリニアキャノンを撃とうとした時、ブレードライガーの背中から側面に何かが展開される。

 

「・・・え?」

 

気付いた時には既に遅く、僅かに声を出した後、追加装甲のフォルテストラの上からそのままデュエルダガーをブレードライガーは背中から展開した「レーザーサーベル」で横に真っ二つに切り裂いた。

切り裂かれたデュエルダガーは上半身と下半身が別れ、上半身が地面に落ちた後、同時に爆発、炎上する。

 

「な、なんだよこれは!こんなの聴いてないぞ!」

 

「強すぎる・・・。勝てる訳がない・・・。「逃げるのか?」・・・!?」

 

あまりの戦力差に一部のダガーが弱音を零すと後ろから声が発せられダガー達が振り返る。

そこにはトリコロールカラーの「新機動戦紀ガンダムW」に登場した5機のガンダムの1機「XXXG-01S シェンロンガンダム」が立っている。

 

「敵がまだ目の前にいるのも関わらず逃げるとは。貴様らはそれでも兵士か?」

 

「て、敵だ!」

 

シェンロンを見たダガー達は慌ててビームを発砲する。

対するシェンロンは薙刀状の格闘ビーム兵器「ビームグレイブ」を持ち、ビームに臆することなくスラスターを噴射してダガー達に向っていく。

 

「弱い奴が!」

 

「ぐおっ!」

 

ダガー達に接近したシェンロンはビームグレイブでストライクダガーのビームライフルを斬り、そのままストライクダガーを殴り倒す。

 

「臆病者が!」

 

「おあっ!」

 

右側にいたソードストライカー装備のダガーL(以降 ソードダガーL)に肩アーマーに収納されたアームを伸ばす右腕の龍の頭を模したクロー「ドラゴンハング」を伸ばし、ソードダガーLの頭部を掴む。

 

「戦場に出るな!」

 

「うわっ!」

 

「だあっ!」

 

ドラゴンハングで掴んだソードダガーLを左側のランチャーダガーに投げつけ、2体のダガーはぶつかり、倒れる。

 

「な、何なんだ・・・。お前は!」

 

「俺の名は『シェンロンガンダム』、またの名は『ナタク』!逃げも隠れもしない!貴様ら正義、俺に見せてみろ!」

 

エールダガーの言葉に答えたシェンロンはドラゴンハングを戻し、再びビームグレイブを構え、ダガー達に攻撃する。

 

庭園空中

 

「敵の増援だと!」

 

「どういうことだ!なんでサーペントテールの機体が!」

 

「俺が知るかよ!」

 

ドミニオンから送られてきた増援部隊が想定外のことに混乱している。

 

「落ち着け馬鹿者!数はこちらが上だ。全員で掛かれ!」

 

「隊長、こちらに急速に接近する機影が!」

 

「何!」

 

「がああああっ!」

 

部下の報告を聞いて隊長のエールダガーが報告をしたジェットダガーの方を向いた直後、右斜め前を飛んでいたジェットウィンダムにプラズマビームが直撃し爆発する。

 

「ヘンリー!」

 

「今のはアグニ!」

 

ジェットウィンダムが撃墜されるとダガー達はすぐにプラズマビームが放たれた方を見る。

 

「うおおおりゃあああっ!」

 

そこから向ってきたのはランチャーストライカーを装備したストライカーパック運用が可能な地球連合軍の戦闘機「FX-550 スカイグラスパー」がアグニを撃ちながら近づいてくる。

 

「「う、うわああああっ!」」

 

スカイグラスパーの放ったアグニが今度はランチャーダガー、ソードダガーが乗ったベースジャバーを撃ち墜とす。

 

「スカイグラスパーだと!」

 

「あんな機体に!」

 

スカイグラスパーを撃ち墜とそうと1機のジェットダガーLがビームカービンを向ける。

トリガーを引き、ビームを撃とうした時、左斜め下から放たれた一筋の緑のビームがジェットダガーLの右上腕部を撃ち貫き、爆発する。

 

「ぐあああっ!」

 

「オールス!」

 

腕を撃たれジェットダガーLは悲鳴を上げ、ジェットダガーLの部隊の小隊長がパイロットの名を叫び、ビームが放たれた方向に向きを変える。

他のダガーやウィンダムもその方向を向き、ビームを撃った相手を見て、彼らはフェイス内で目を見開く。

 

「あれは!」

 

「X105、ストライク!!」

 

その機体は「機動戦士ガンダムSEED」に登場し、ストライクダガーや105ダガー、ダガーL、ウィンダムの母体となった前期GAT-Xシリーズの5機の内の1機、エールストライカーを装備した「GAT-X105 ストライクガンダム」だ。

 

「もう止めろ!こんなことは終わりにするんだ!」

 

そういってエールストライクは「57mm高エネルギービームライフル」を構え、ビームを数発放つ。

放たれたビームはダガーやウィンダム達の武装や腕、肩、脚、エールやジェットストライカーの翼部分、ベースジャバーのみを的確に撃ち抜いていく。

 

「ちぃっ!調子にの---「ヴィー、ヴィー」---っ!?」

 

「やらせるかぁ!」

 

「ぐっ!うわああああっ!」

 

ジェットウィンダムがエールストライクにビームライフルを構えた直後、ジェットウィンダムに警報音が鳴り響き、上を見上げるとランチャースカイグラスパーが上から接近し、中口径キャノンと砲塔式大型キャノン砲を発射、中口径キャノンの攻撃がジェットウィンダムの左肩に命中し、その直後砲塔式大型キャノン砲の攻撃が胴体を撃ち貫き、ジェットウィンダムは爆発する。

 

「目障りなハエが!---があああっ!」

 

エールダガーLがランチャースカイグラスパーにビームカービンを構えるとエールストライクがスラスターを全開にして急接近、エールストライカーから「ビームサーベル」を抜き、すれ違い様にエールダガーLの右腕を切り落とす。

 

「撃て!撃ちまくれ!」

 

ジェットダガーの指示で2個小隊のジェットダガーLがエールストライクにビームを撃つ。

飛んでくるビームをエールストライクは右、左、また右へと避け、「対ビームシ-ルド」で防ぎながらダガー達に向っていき、途中で上に急上昇し、ビームを放ちダガー達のジェットストライカーや右腕、ビームカービンを撃っていく。

 

『だあああああっ!』

 

「ちっ!たった2機でよくやりやがる」

 

「流石に有名なだけのことはある」

 

「どうするんですか隊長!」

 

「落ち着け馬鹿者!相手は所詮旧式だ。敵を包囲して殲滅する」

 

「了か---うわっ!」

 

「どうした!っだあああ!!」

 

「何だこれは!!」

 

「ふ、振り切れな---ああああっ!」

 

ランチャースカイグラスパーとエールストライクの戦闘力の高さに指揮が乱れかける。

ベースジャバーに乗っていたデュエルダガー フォルテストラが渇を入れ、指示を出す。

指示を受け、返事を返す途中で1機のエールウィンダムが突然爆発した。

突然のことに近くにいたジェットウィンダムが慌てだすと今度はそのジェットウィンダムが爆発する。

その次にソードダガー、ランチャーダガーが乗っているベースジャバーが何かから逃げるように飛び、やがてベースジャバーごとソードダガー、ランチャーダガーも爆発した。

 

「サム!キース!ロドリゲス!マック!どうしたんだ!?」

 

「隊長!あれを!」

 

「!」

 

突然の爆発にデュエルダガーが戸惑いながら撃墜されたパイロットの名を叫び、辺りを見渡す。

隣にいるストライクダガーに呼ばれ振り向くと何かを指差している。

その先にあったのはとても細く銃口がついた板のような物が緑色の粒子を散布しながら4つ飛んでいた。

その物体が上の方に飛んでいくとそこには細い物体と同じ緑色の粒子、GN粒子を散布している1体のMS、「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」に登場したソレスタルビーイングの第五世代ガンダム「GN-010 ガンダムサバーニャ」が細い物体を格納し、ダガー達を見下ろしている。

 

「なんだあのMSは?」

 

「ガンダムサバーニャ、狙い撃つぜ!」

 

見たことのない機体にダガー達が一瞬戸惑っている隙にサバーニャは行動を開始、ツインアイを光らせ、両手に持った銃「GNピストルビット」からGNビームを放つ。

 

「だあっ!」

 

「どわあっ!」

 

「がああっ!」

 

GNビームはエールストライクと同じようにダガー、ウィンダムの武器や腕等を撃ち抜き戦闘不能にし、時には頭部、胴体を撃ち撃破していく。

 

「撃て!撃ち墜とせ!」

 

攻撃を受けるとダガー達は直ぐに反撃を始める。

ビーム、ミサイル、レールガン、プラズマビーム、バルカンがサバーニャに襲いかかる。

 

「ハロ!」

 

『『シールドビット展開!シールドビット展開!』』

 

サバーニャが指示を出すとPデュナメス同様ハロ、それも2体が左右の腰アームに片側5個ずつ装備された「GNホルスタービット」を空中に展開、全てのGNホルスタービットがダガー達の攻撃を全て防いだ。

 

「お返しだ!」

 

サバーニャが額のカバーが開き、アンテナが下降するとガンカメラが展開され脚部装甲、両脚各部の取り付けられている「GNミサイルポッド」が開き、GNミサイルが一斉に発射される。

 

「ミサイルだ!迎撃しろ!」

 

飛来してくるミサイルをダガー達はビームとバルカンで迎撃を始める。

いくつかのGNミサイルは撃墜されたが迎撃されなかったGNミサイルがダガー、ウィンダムに着弾し、装甲に突き刺さる。

 

「何だこのミサイル---!?う、うわああああっ!!」

 

着弾しても中々爆発しないことに不思議に思った次の瞬間、着弾箇所から内部に粒子を送り込まれ、装甲が膨れ上がり、爆発を起し、他の機体も次々と爆発していく。

 

「バスターダガーに支援要請しろ!」

 

「了解!」

 

現状では危険と判断したデュエルダガーが近くにいたエールダガーに外で待機しているバスターダガーに支援を要請するように指示を出す。

 

庭園外 次元空間

庭園の外では進入していったダガー達の支援射撃を行うために3機のバスターダガーが1機ずつベースジャバーに乗って待機している。

 

「支援要請がきたぞ」

 

「たく。世話が焼けるなぁ。たかだ女と餓鬼を連れて来るのに何を手こずってるんだ」

 

エールストライク達と戦っているダガーから支援要請が入るとバスターダガー達は両脇にある銃、右腰の「350mmガンランチャー」の前に左腰の「94mm高エネルギー収束火線ライフル」を連結させ、高出力・精密射撃モードの「超高インパルス砲長射程狙撃ライフル」にし、庭園に向け、構える。

 

「敵座標データ確認。撃つぞ!」

 

ヴィー、ヴィー

 

『!?』

 

超高インパルス砲長射程狙撃ライフルを撃とうとしたその時、バスターダガー達の警報が同時に鳴り響く。

警報を聴き、辺りを見渡すと右斜め下から12発のミサイルがバスターダガー達に向って飛んでくる。

 

「ミサイル!?」

 

「2番機、3番機、回避し迎撃するぞ」

 

1機のバスターダガーが突然のミサイルに驚き、このバスターダガー小隊の隊長機は慌てることなく、冷静に回避指示を出し、3機はそれぞれ上、右、左に回避し、超高インパルス砲長射程狙撃ライフルの連結を解除、ガンランチャーと収束ライフルでミサイルを撃墜する。

 

「なんだったんだあのミサイル---「ヴィー、ヴィー」---っ!」

 

ミサイルを迎撃した後、再び警報が鳴り響いた直後左に回避したバスターダガー2番機に無数の銃弾雨が襲いかかる。

 

「あああああああっ!」

 

回避運動も遅れ、銃弾がバスターダガーの身体を蜂の巣状態すると乗っていたベースジャバーが爆発し、それに続いてバスターダガーも爆発する。

 

「バズ!」

 

「今のは『対装甲散弾砲』!くっ!」

 

バスターダガー3号機が撃墜された2号機のパイロットの名を叫び、隊長機は先程の攻撃を把握すると砲弾が放たれた方を向く。

そこにはグゥルに乗った「機動戦士ガンダムSEED」に登場し、彼らバスターダガーのプロト機となり、ストライクと同じ前期GAT=Xシリーズの5機の内の1機「GAT-X103 バスターガンダム」がバスターダガーと同じ銃である左腰の「94mm高エネルギー収束火線ライフル」の前に右腰の「350mmガンランチャー」を連結させた広域制圧モード「対装甲散弾砲」を構えていた。

 

「グゥゥゥレイトッ!まずは1機!」

 

「あれはバスター!?」

 

「あんあな機体までいるとは。3番機、攻撃だ!」

 

「り、了解!」

 

バスターは撃破したことに喜び、バスターの登場に驚くバスターダガー3号機に対し、隊長機は未だに冷静に攻撃命令を出し、バスターを攻撃する。

 

「そんなもんで!」

 

バスターダガー達の攻撃を素早く回避し、対装甲散弾砲の連結を外してガンランチャーと収束ライフルに戻してバスターダガー達と撃ち合いを始める。

 

庭園内

PエクシアSide

 

「おらぁっ!」

 

「っと!」

 

アルケーが振り下ろすGNバスターソードを後退して回避する。

 

「はあああっ!」

 

「ちぃっ!」

 

俺が回避するとPゼータがビームサーベルでアルケーに斬りかかるとアルケーがGNバスターソードで防ぐ。

 

「てめぇぇっ!」

 

「くっ!ふっ!」

 

Pゼータがアルケーに防がれるとツヴァイがサイドスイングでGNバスターソードを振るい、PゼータはアルケーのGNバスターソードに右脚を当て、蹴ってアルケーから離れ、ツヴァイのGNバスターソードを避ける。

 

「しつこいわよあんた!」

 

「落ち着けネーナ」

 

ドライが俺達に苛立ちながらGNハンドガンを撃ち、それを宥めながらアインがGNビームライフル、GNランチャーを交互に撃つ。

放たれたGNビームがPゼータに当たりそうになり俺がGNシールドで防御、俺が防御すると俺の陰から出てアインとドライにビームを放つ。

 

「きゃっ!」

 

「ちっ!」

 

Pゼータの放ったビームがドライの右肩を掠め、アインは左に避け回避する。

 

「このまま制圧する!」

 

「おう!」

 

俺がPゼータとこのままスローネ達を鎮圧しようとした時、上で爆発が起こる。

 

「「!」」

 

「フェイトちゃん!野田君!」

 

爆発が起こった方を見ると駆動炉を封印したなのはとサイガがいた。

 

「「「「「高町!」」」」」

 

「えっ!ガンダムやMSが沢山いる?!」

 

俺とPゼータ、Pデュナメス、Pヴァーチェ、Pガンダムがなのはを呼び、なのははこの場にいるガンダム,

MSの数に驚いている。

 

「ちょうどいい鴨が来やがったぜ!」

 

すると混乱しているなのはにアルケーが向って行く。

 

「まずい!エクシア、頼む!」

 

「言われなくても!」

 

「行かせるかよ!」

 

Pゼータに言われすぐにアルケーを追おうとするがツヴァイがGNバスターソードを振り下ろしてくる。

 

「何!?」

 

振り下ろされたGNバスターソードをPゼータがビームライフルの銃口でビーム刃を形成したロングビームサーベルで受け止める。

 

「早く行け!」

 

「おう!」

 

「邪魔すんじゃねぇ!」

 

「こっちの台詞だ!」

 

ツヴァイ達をPゼータに任せ、俺はアルケーを追う。

 

PゼータSide

高町に向っていくアルケーをPエクシアに任せ、俺は3機のスローネ達の相手をする。

 

「おらぁ!」

 

「このっ!」

 

ツヴァイのGNバスターソード、俺のロングビームサーベルが何度もぶつかり合う。

 

「何故貴様達はリボンズ・アルマークやアリー・アル・サーシェスと行動を共にする!?あいつらは貴様らの命を奪った張本人だろうが!」

 

俺は一番近いツヴァイにオーガンダム達と行動をしている理由を訊く。

スローネの内の2機、アインとツヴァイのヨハンとミハイルはアルケーのサーシェスによって殺され、ドライのネーナはオーガンダムのリボンズの差し金で殺された。

普通なら恨みを持ち、共に行動するなどあまり考えられない。

 

「確かになぁ!けどよぉ!」

 

「!」

 

ツヴァイのGNバスターソードを受け止めているとアインのGNランチャーが放たれ、GNバスターソードを振り払いGNランチャーを回避する。

 

「確かに私達は彼らに殺された。そして憎しみも無いわけではない。しかし」

 

「このスローネの力を貰う代わりにあいつらに協力してるのよ」

 

「そして俺達は全ての次元世界に変革をもたらすんだよ!」

 

俺がGNランチャーを回避すると放ったアインとその横にいるドライ、そして距離をとったツヴァイがオーガンダム達と行動を共にする理由、目的を言う。

 

「だが変革をもたらすのに君は邪魔な存在だ」

 

「だから!」

 

「ここで死んじまえ!」

 

ツヴァイが再び接近しアインがGNビームライフルとGNランチャー、ドライがGNハンドガンを放ってくる。

 

「くそっ!」

 

スローネ達に対し左腕からグレネードランチャーを2発発射し、ビームサーベルを取り、ビームライフルでスローネ達に反撃する。

 

PエクシアSide

 

「!ディバインシューター!シューット!!」

 

なのはが自分に迫ってくるアルケーにディバインシューターを放った。

 

「ハッ!それで攻撃のつもりか?えぇお嬢ちゃん!!」

 

しかし、アルケーに乗っているサーシェスは性格は最悪だがAEUイナクトでもガンダムエクシアと互角に戦う凄腕の傭兵、ディバインシューターを軽々とかわしてなのはに近づいていく。

 

「サイガ!」

 

「OK!」

 

これ以上接近させないためになのはの隣にいたサイガに命令を出し、サイガはアルケーに向けって行きブースターライフルモードでアルケーに攻撃する。

 

「チョイさっ!」

 

アルケーはサイガの射撃を避けるとつま先に装備されたGNビームサーベルでサイガのフライングアタッカーのコントロールスティックと両腕を切り裂いた。

 

「動きがぁ!見えるんだよぉっ!」

 

アルケーはサイガの後ろに回りこむとGNバスターソードでフライグアタッカーを破壊し、フライングアタッカーを失ったことでサイガは重力に引かれ真っ逆さまに落ちていく。

 

「逝っちまいなぁ!ファングゥ!!」

 

アルケーがビーム・コンフューズで破壊されず残った4機のGNファングをサイガに向け放つ。

放たれたGNファングはサイガの両足、胸、そして最後は顔面に突き刺さる。

 

「きゃあああああ!!」

 

あまりの光景になのはは悲鳴を上げる。

唯一の救いはカードで召喚したライダーだから血を流さないことだった。

やがて突き刺さったGNファングがサイガから離れるとサイガは爆発して消えた。

 

「次はお嬢ちゃんの番だぜ?」

 

「止めろサーシェス!」

 

「おっと!」

 

アルケーに追いついた俺はGNソードで斬りかかったがGNバスターソードで受け止められた。

 

「安心しな!てめぇも一緒に逝かせてやるからよ!」

 

「くっ!」

 

アルケーに振り払われ、なのはと距離がまた離れた。

 

「ファングゥッ!」

 

俺を振り払うとアルケーは4機のGNファングを再び放ち、なのはに襲い掛かる。

向って来るGNファングになのはは目を瞑った。

 

「高町!」

 

この距離ではGNドライヴを最大出力にしても間に合わない。

間に合うとしたら「トランザムシステム」だけだが今はカードも使えず、最後手段であるエマージェンシーシステムもガウルンとの戦いで使用したため使えない、もう手段がない。

 

(・・・俺に・・・もっと力があれば・・・トランザムが使えれば・・・くそ!)

 

自分の無力差を憎み、諦めかけたその時だった。

 

ブオンッ!

 

「!」

 

カードケースから1枚のカードが飛び出し俺の手に収まる。

 

「これは・・・」

 

手に収まったカードは絵柄が描かれていなかったが一瞬光を放つと何も描かれていなかったはずのカードに明るい紫色にソレスタルビーイングのマークが描かれていた。

それを見た俺は奇跡が起こったのか、または俺の願いに答えてくれたのかと思った。

 

「死ぬ覚悟が出来たか!」

 

『SYSTEM RIDE!』

 

カードをジッと見たまま動かない俺にアルケーはGNバスターソードを振り上げ、俺はカードをドライバーに入れる。

 

「こいつで終わりだああぁっ!」

 

『TRANS-AM!』

 

アルケーがGNバスターソードを振り下ろすと同時にカードが発動するとGNドライヴの回転率が上昇し、身体が赤く光り、GNバスターソードをかわす。

 

「何!?」

 

アルケーが驚きの声を上げるとなのはに迫っていた4機のGNファングが破壊される。

 

「・・・え?」

 

なのはが目を開けるとそこには両手にGNビームサーベルを持った俺がいた。

 

「の、野田・・・君?」

 

「そいつはクルジスのガキと同じ!」

 

突然のことに驚くなのはと自分の世界でそのシステムに敗北したアルケーは機体のスペックを通常の3倍にする高濃度圧縮粒子全面開放システム「トランザムシステム」によって赤く発光する俺を見る。

 

「トランザム・・・システム(GNドライヴを有する者よ)・・・!」

 

トランザムシステムを発動させると突然回線に誰かの声が聞こえてきた。

 

「この音声は・・・」

 

「イオリア・シュヘンベルグ!」

 

音声の正体はあの「イオリア・シュヘンベルグ」だった。

別の回線ではPデュナメスとPヴァーチェもこの音声が聞こえているようだがPガンダムとPゼータには聞こえていないようだ。

この音声が聞こえているのはGNドライヴを搭載している機体だけのようだ。

 

(君が私の意思を継ぐ者なのかは分からない。だが、君がガンダムを使い、心から平和のために力を欲するのであれば私は最後の希望を、GNドライヴの全能力を託したいと思う。君が真の平和を勝ち取るため、戦争根絶のために戦うことを祈る。君の意思で、ガンダムと共に・・・)

 

「イオリア・・・シュヘンベルグ」

 

イオリアのメッセージを聞いた俺は俺に守る力を託してくれた異世界のイオリアとガンダムに心から感謝した。

 

「おもしれぇじゃねぇか!今度はぶっ殺してやるぜ!」

 

「・・・」

 

俺が感謝に浸っていると再びアルケーがGNバスターソードで向って来る。

俺も無言のままGNビームサーベルを仕舞い、GNソードを展開し向っていく。

 

「くらえぇ!」

 

GNバスターソードが斜め上から振り下ろされるが下からGNソードをすくい上げるように振り、GNバスターソードを弾き、アルケーの胴体に右脚で蹴りを入れる。

 

「ごぉっ!この野郎!」

 

「くううっ!」

 

距離を取られたアルケーはGNバスターソードを腕にマウントし内臓されているGNビームライフルでGNビームを放ってくる。

しかしトランザムによって機動性が上がっているため軽々と回避するが同時に先程よりも身体にGが掛かる。

 

「当たらなねぇ!ぐっ!」

 

攻撃が当たらなくてイラついているアルケーの後ろに回り、蹴りを入れた。

 

「俺の背後を!?」

 

「はあああっ!」

 

自分の後ろをとられたことにアルケーは驚き、そんなアルケーに右、左、上、下からと連続で擦れ違いざまに斬撃を入れる。

 

「この俺がぁぁぁ!!」

 

「うおおおっ!」

 

俺は雄叫びを上げながらGNロングブレイド、GNショートブレイドを手に取り、アルケーの両腰のバインダーを斬り、破壊した。

 

 

後書き

 

ARXー7アーバレスト「さて時間が掛かったが無事投稿だ」

 

健悟「おい。なんか大変なことになってるぞ」

 

アポロン「登場ユニットの増加に話もまた増えますね」

 

ARXー7アーバレスト「なんかテンション上がってしまって。そのためまたMS達の紹介は次回に持ち越しだ」

 

健悟「ちなみにストライクとスカイグラスパー、サバーニャってリクだよな?」

 

ARXー7アーバレスト「その通り!前回のカラミティ達の登場で感想の中にターンエーの核をってのもあったけどね」

 

アポロン「なのは様達も危ないので駄目ですよね。ところで何故ファングを破壊するのをゼータにしたんですか?」

 

ARXー7アーバレスト「Ζは最初はユニコーンを考えたけどあれはNT-D使えないと意味ないしトランザムに続いてNT-Dまで今開放されたら流石にチートが加速し過ぎるしΖのビームコンフューズはカッコイイから使いたかったからΖにしました」

 

健悟「ほう。ちゃんとそれなりに考えてたんだな」

 

ARXー7アーバレスト「頑張ったぜ!あ、時間っというか書くマスがもうないので残りは次回だ!」

 

アポロン「ではそろそろ次回予告をしましょう」

 

ARXー7アーバレスト「それじゃあ今回はこれだ!」

 

アポロン「BGMスタート」

 

BGM 「TIGER&BUNNYのBGM」

 

健悟「またか!」

 

ARXー7アーバレスト「早く!尺がもうない!」

 

健悟「お、おう!ハァイ!おにぎりの具は昆布派、主人公の野田健悟です」

 

ARXー7アーバレスト「俺は明太子、もしくはツナマヨ、作者のARXー7アーバレストです」

 

健悟「次回はこそはついに決着が付くそうだな」

 

ARXー7アーバレスト「流石にこれ以上はねぇ。俺もA's書きたいし、読者も待ってるからな」

 

健悟「だそうですので俺も頑張りますのでご期待ください。それでは次回『MISSION COMPLET』。See you」

 

ARXー7アーバレスト「よし!」

 

健悟「こんなんでいいのか?」

 

アポロン「いいんじゃないですか?」

 

ARXー7アーバレスト「さてここで切り上げよう」

 

健悟「またこの小説に出してほしい仮面ライダーやMS、スーパー戦隊などがありましたらリクエストして下さい。出来るだけ出せるように頑張ります」

 

ARXー7アーバレスト 「次回もお楽しみに!!」


 
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