No.561377

真・恋姫無双 (時空編) 第八章

カイさん

一刀覚醒!!

2013-04-01 00:15:02 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:4035   閲覧ユーザー数:3384

真桜「続きは明日にする?」

 

一刀「ああ、真桜もクタクタだろう。続きは明日だ」

 

真桜「せやけど時間が」

 

一刀「疲れてる状態で作った物では駄目だ」

 

真桜「・・・しゃあないな、まあ後は試し切りだけやし。ええよ」

 

一刀「すまん、我が侭言って」

 

真桜「ええよ。その代わり、隊長。絶対約束して欲しいんやけど」

 

一刀「うん?」

 

真桜「絶対此処に残ってな、最低でもうちらが生きてるうちわ」

 

一刀「馬鹿を言うな。二度とそんな事言うなよ、お前らしくない」

 

真桜「うん。・・・でもな、不安にもなるで、うちかて」

 

一刀「・・・判ってる、心配かけてすまないな」

 

真桜「じゃあ、うちもう部屋戻るわ」

 

一刀「ああ、お休み」

 

その言葉を最後に、一刀と真桜は部屋に戻った

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

一刀「・・・はあ」

 

部屋に戻った一刀の目に、麒麟が映る

 

 

一刀「・・・」

一雅「・・・それだけの覚悟が有るなら、麒麟の新たな使い道を見つけて見せろ!!」

一刀「爺ちゃん・・・見つけられるのか、俺に。・・・麒麟(こいつ)の新たな使い道」

 

麒麟を見つめていた一刀は、隣にある物に目が行った

 

 

一刀「・・・母さんの鉄扇」

 

シャキン!

 

一刀「・・・大一大万大吉。一人が皆の為、皆が一人の為に働けば、天下大吉になると言う。」

 

鉄扇を広げると、そこには、大一大万大吉。そう書かれていた

 

 

一刀「そう言えば」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

成「一刀。人にとって最も気を付けなければいけない物とは、何だと思う?」

 

一刀「え?・・・うーん」

 

成「うふふ。まだ十歳の貴方には難しかったかしら」

 

一刀が十歳の頃、母から聞いた言葉。それは今でも心にあった

 

 

成「それはね、独りぼっちになる事よ」

 

一刀「独りぼっち?」

 

成「そう、一人が出来る事には、限界があるの。でもね、一人で無理なら二人、二人で無理なら三人と、自分の悩みを背負ってくれる人を、友を大切にしなさい。そうすれば、貴方は大丈夫よ」

 

一刀「友達を大事に、うん!」

 

成「大切にしなさいね、その友が、掛け替えの無い物になるのだから」

一刀「・・・忘れていたよ、母さん。何を悩む必要があるんだろうね。俺にはもう、掛け替えの無い物が有るのにね」

 

母の言葉を思い出した一刀は、何時の間にか涙を流していた

 

 

一刀「麒麟。お前も俺の掛け替えの無い物なのにな、絶対見つけてやる。お前の道」

 

パチン!

 

一刀「母さん。絶対諦めないよ、俺」

 

鉄扇を閉じた一刀は、それをポケットに仕舞い、麒麟を持って部屋を出た

一刀「中庭が一番良いだろうな。月見酒にわ」

 

一刀は、小さなお猪口に酒を注ぐと、それを一気に飲み干した

 

 

一刀「決意を固めるのには、やっぱり月(お前)が必要だな」

 

一刀は、月を指差しながら言葉を続けた

 

 

一刀「爺ちゃん。少しだけど、見えた気がするよ。麒麟の道」

 

一刀が再び酒を注ごうとしたその時

ギーン!

一刀「!?・・・管理局」

 

結界が張られた

 

 

一刀「・・・名前を聞こうか?」

 

一刀が振り返ると、二人の女の子が居た

 

 

ティアナ「時空管理局所属。ティアナ・ランスター執務官です」

 

スバル「同じく、スバル・ナカジマ防災士長です」

 

一刀「・・・」

 

名前を聞き終わると、一刀は再び木陰に座り、酒を飲み始めた

ティアナ「私達が此処に来た理由。貴方はご存知ですよね」

 

一刀「逮捕ですか?それとも餌の確保ですか?」

 

スバル「私達は、そんなひどい事はしません。北郷さん、投降して下さい」

 

一刀「何でそこまで俺にこだわるんです?」

 

ティアナ「私達は、機動六課という部隊にいます。その最高責任者である八神はやて指令が、貴方に話があると」

 

一刀「だったら本人から来るのが礼儀じゃないのか?何で俺から行かないといけないんだ」

 

ティアナ「それが出来れば苦労はありません。指令はお忙しい人なんです、だから」

 

一刀「あんた等が来たと・・・」

 

スバル「来ていただけますね、管輅の事を一番知っているのは北郷さんだけなんです!」

 

一刀「・・・地に書きて餅を作るが如く、喰らうべからざるなり」

 

ティアナ・スバル「「???」」

 

一刀「あんた達が辿り着いた答えは地に書いた餅も同然。到底食えた物じゃない」

 

そう言い終わると再び酒を飲みだす

 

 

スバル「え、えーと???」

 

ティアナ「つまり証拠が無いと言う事ですね」

 

一刀「そう言う事だ」

 

スバル「最初からそう言ってくださいよ」

 

一刀「判ったなら「でも!」???」

 

ティアナ「貴方をこのままにして置く訳には行きません」

 

一刀「何故?」

 

ティアナ「私達には力があるからです!力を持った者が自由を手にしたら、秩序は乱れます」

 

ティアナが銃口を向けると、一刀が立ち上がる

 

 

一刀「見逃す気はないと」

 

スバル「北郷さん。貴方の戦闘データは解析済みです、力・速さ・技に至るまで」

 

一刀「ほう、じゃあ昨日までの事を調べたのか?」

 

ティアナ「いえ、その必要はありません。シグナム副隊長との戦闘までで、貴方の事は調べ終わりました」

 

一刀「一番肝心な事を調べ忘れたみたいだな、あんた等の負けだ!」

 

スバル「!?」

 

一刀「はあああああああ!!!!!!だああああああ!!!!!!」

 

ティアナ・スバル「「!?」」

 

一刀が氣を高めた事により、凄まじい衝撃波が出る

スバル「こ。こんなに凄いなんて!」

 

マッハキャリバー「戦闘値上昇中。データを遥かに超えています」

 

スバル「そんな!?」

 

ティアナ「フェイトさんの時は全力じゃなかった!?」

 

クロスミラージュ「戦闘値さらに上昇」

 

スバル「まだ上がるの!?」

 

ティアナ「スバル!」

 

スバルとティアナが見たのは

 

 

一刀「さあ、始めようか。見せてやるよ、本当の蒼の焔」

 

体と瞳が、蒼色に輝く一刀の姿だった


 
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