No.559564 超次元ゲイムネプテューヌmk2+BlackFateその322013-03-26 23:42:35 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:959 閲覧ユーザー数:879 |
~??? プラネテューヌ プラネタワー Sideネ ナ~
プラネテューヌに戻った私を出迎えたのはウラヌスだった。
何時の間にいなくなっていた私を心配していたようだが、他国にちょっかい出しに行っていたと答えると安心した様子だ。我は一体どのように思われているのだろうか。
とにかく、イストワールは言っていないようだが変わりに私が明日、四国の女神+ウラヌスでマジェコンヌのいる墓場に赴くと伝えるとウラヌスは表情を固めた。
かなり困惑している様子だが、不満はないらしい。女神という種族と性格上敵がいるという状況で留守番は嫌なのだろう。
「イストワール。明日に向けての準備は出来ているか?」
「…サーダナさんですか。ゲートならばいつでも出せますがこちらからのバックアップはほぼないと思ってください。ゲート自体はビーコンによる合図を送ってくれればいつでも出せます。しかし使い捨てなので一度だけですが」
「了解した。今日は我は休む、ウラヌス、コンディションとエネルギーバランスは整えておけよ」
二人の横を通りプラネタワーの奥へ進んでいく。
自室、現代だったら私とお姉ちゃんの部屋の場所。今は我とウラヌスの私室だけど。
過去も未来も変わらない光景。心なしか紫の色が濃いぐらいの違い。何故過去のほうが濃いのか。なんでもないことなのかもしれないけど不思議と意味があるものと思えてしまう。
二段ベッドの下のほうに倒れ、目を閉じる。なんだか気だるい。体が重い。
徐々に、意識が薄れていく……。
~翌日 プラネテューヌ 謁見の間~
……気が付いたら、私は謁見の間に立っていた。時間が飛んだかのようだ。
既に私以外の女神は集合していたようだ。一人を除いて、だが。
「ベヤーズ、なんであんた一人だけなの?片割れは?」
「ミィちゃんはルウィー…国の守護を任せてある……」
「両方出て来いと言っておいたはずなのだが?」
「…………」
双子の女神、ベヤーズハート。その片割れ、姉のファーだけがプラネテューヌに来ていたみたいだ。
アインスは不満顔だがチヒロのほうは特に問題ないという表情をしている。無表情なだけなのだろうが。ファーが黙り込んでしまったためイストワールが手をたたいた。
「ルウィー、ラステイション、リーンボックスの守護女神のかたがた、まずは召集に応じて頂きありがとうございます」
「よく言うわ。来なかったら臆病者扱いのくせして」
「まぁいいではないか。することがすることなのだから」
「説明要求します」
我の強い(サーダナ含む)女神が(一名除いて)全員揃っているのだ、やはりというべきか姦しい。
これを纏めるイストワールの心労は計り知れない。
「では、状況を説明します」
イストワールの上空に大きな画面が現れた。少しのノイズの後赤い空が映った。
「マジェコンヌの所在はギョウカイ墓場と呼ばれる場所。中央山脈の内部にあるといわれる死者の国です」
「死者の国?マジェコンヌは既に死んでいるとでも?」
「いいえ。マジェコンヌはここに逃げ込んでいるだけです。貴女達の任務はマジェコンヌを撃破し、世界の破滅を防ぐことです。ギョウカイ墓場は世界で死んだもの、忘れられたものが集うといわれています。この世界で言う遺産も混じっているかもしれません。有用に使ってください」
「遺産、ねぇ……。貴様は知っているのではないかイストワール?」
「見れば知ることもできるでしょうがバックアップはゲートだけです。アナライズはできませんよ」
「何、使えばわかるだろうさ」
ギョウカイ墓場に眠る遺産。マジェコンヌの手引きが正しければ…………。
ここが、正念場。サーダナの記憶の佳境なのだろう。振り返り、イストワールは本に身を入れ少しの詠唱の後ゲートを開いた。
ズォォォォという効果音を立てて禍々しい色をしている。いつもはあんな音はしてないはずだけど……
「サーダナさんをリーダーとして、決して分散せずに作戦を進めてください。サーダナさんにビーコンを持たせてあります、使えばその場にゲートを開けるはずです」
私の手にある通信機のような物体。大きくスイッチがありこれを押せばいいのだろう。
もう少しいいデザインはなかったのだろうか、とは言わない。イストワールの美的センスには誰も期待していないし。
「では、皆さん。御武運を」
「精々おっかなびっくりついてこいよ小娘共」
ビーコンをしまい、飛び込む。さぁ始まるぞ…全部……何もかもが。
マジェコンヌが生まれた時代、その戦乱の真実。そのサーダナの思い。
その全てが、今。
~現代 ゲイムギョウ界 ルウィー西部 上空~
「それで、これからどうするの?」
「もうどこも安全な場所はないわ。やれることはただ一つ。先代の女神四人を排除しマジェコンヌを倒すための下地を整える。四女神にはキリキリ働いて貰わないとね」
雪の少ないルウィー西部。その空を女神化したネプテューヌ、ユニ、ネロの三人が飛んでいた。
プラネテューヌから脱出した三人はルウィー-プラネテューヌ間の暴雪地帯を突破しルウィーを目がけ飛んでいた。
「それで、ルウィーの先代とは?」
「ビアンコハート、人間名はキュー。特徴は…堅い。ついでに重い。とにかくね。防御に関しては女神でもトップよ」
「銃弾効けばいいんだけど………」
「効く訳ねぇよ。あのバケモノ肌刺すには概念武器でも使わねぇとな」
「やっぱりねぇ……ん?」
一つ、声が増えている。ここは上空、飛行型モンスターか女神でもないと会話には参加できない。そしてモンスターでは会話に参加しようとはしないはず。つまり……
「ブラン!?」
「……違う。あんた、また出てきたわけ?」
いつの間にか混じっていた、女神化したブラン。
だが、その姿はユニとネロが見た、赤みがかった装甲。リーンボックスに現れた【ブランのようなもの】、ユーリだった。
「…ああ、テメェかネプテューヌ。オレとしちゃ始めましてか…。オレはユーリ。まぁよろしく」
「そう…。それでユーリといったわね。何の用かしら」
「別に本来の目的にお前らが入ってるわけじゃねぇが…まぁ、教えてやるよ」
もったいぶるような口調でユーリは「あ、でもどうすっかな」と口にしている。ナメているかのような仕草に一瞬キレかかったネプテューヌだが何とか押しとめ、続けるのを待つ。
だが抑えた感情はその直後、ユーリの放った言葉で爆発した。
「ブランは死んだよ。オレが殺し「っざけんなぁぁぁぁぁぁ!!」っがぁ!?」
言い切る前にユーリの脇腹にネプテューヌの踵が刺さり、数十メートルは吹き飛ぶ。突然の豹変に隣にいたネロとユニも目を丸くした。
「いきなり見たこともない女神が出しゃばってしかもブランが死んだ…ねぇ。よくほざく小娘もいたモンね本当に。ネロ、ユニ」
睨むような形相で二人に声をかけるネプテューヌ。その威圧感に気圧されたかか細い声で返事しルウィーの方向に飛んでいった。それを見届けたネプテューヌは体勢は立て直したものの脇腹を押さえるユーリを睨みつけた。
「正直、ブランが死んだとは今も思えない。根拠もないことはないけどいう必要はないわね」
「あっつつ……ったくよお、いきなり脇腹蹴るヤツがあるかっての……」
「手加減はしたわ。だからあなたは今生きている」
ネプテューヌの言葉にユーリは戦慄した。ネプテューヌはユーリを知らないがユーリはネプテューヌをよく知っている。少なくともその記憶の中にネプテューヌがここまでキレた様子はない。ネプテューヌといえば人間形態では適当で面白ければなんでもいいという子供のような性格、女神化すれば正反対にクールな性格。よくよく考えればネプテューヌがキレるということは記憶の限りでは一切なかった。
ユーリは戦慄した。自分は知っているが相手は知らないという優位的状況が今イーブンに戻されたことに。
「でももう手加減はしてあげない。あんたには再起不能になるほどにその顔殴り飛ばしてあげるわ……ユーリ……」
微笑むネプテューヌ。だがそこから感じ取れるものは殺意に他ならなかった。このようなネプテューヌを見たことは誰もいないだろう。彼女が殺意しか持たなかったのは恐らくこれが初めてのこと。装甲で包まれた両手がばきばきと音を鳴らしている。
「こちとら姉貴にも用があんだ、プラネテューヌの女神に構う気はねぇんだけどよ……そうまで言われて引き下がるほどこちとら性格よくねぇんだよ!!」
ユーリも身の丈ほどの大斧を出しネプテューヌに向け振り翳す。ネプテューヌの拳と接触し火花が散った。
「ぶっ飛ばす」「ぶち殺す!」
宣言の後、同時に動き出し再度斧と拳が交錯した。
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(折角上がったと思ったらやたら中途半端で)すまんな。
あ、明日に次上げるから(震え声)次話でやっとサーダナ過去編終わるから(きっと)