あー、あー、
聞こえるか?
見えてるか?
初めましてじゃないと思う。
俺は北郷一刀。
今は――
あらん? ご主人様ってば何してるのん?
貂蝉か。ちょっと正史の人たちにね。
さっき左慈ちゃんが呼んでたわよ?
わかった。すぐ行くよ。
えっと・・・・・・どこまで話したっけ?
ああ思い出した。
いま俺は、正史と外史の狭間にいる。
外史の管理者をやってるんだ。
驚いた?
最初は自分でも何が何だか分からなかったけど。
まさか、自分が出てくる外史を担当するとは思わなかったな。
ああ、そうそう。
俺は【正史】の北郷一刀。
んでもって――
おい、北郷! 何をしている!
おお、左慈! ちょうどいい所に!
ああ?
みんなに紹介しとくよ。
こいつは左慈。
【外史】の左慈だ。
・・・何をしている?
また正史の人間たちと、ですか?
あ、于吉。
全く・・・そういう事はなるべく控えてくださいと言ったはずですよ。
いいじゃないか少しくらい。
でね? 【正史】の左慈と于吉はもっと上の地位にいるんだ。
面白いでしょ?
北郷いい加減に・・・!
まあたまには良いでしょう。
見逃してあげましょう、左慈。
チッ、お前はいつも北郷に甘い・・・
おや、拗ねてしまわれましたか? フフッ、かわいいですね。
死ね。
おぉっと! あなたに殺されるのも悪くないですが、それはまたの機会に。
やっぱり死ね。
あー・・・あいつらはいつもあんな感じだから気にしなくていいや。
で、正史と外史の狭間にいる人間は、俺みたいに正史から来た人もいるし、
左慈や于吉、貂蝉や卑弥呼みたいに外史の存在からなった人もいる。
もしかしたら、いつかこの狭間で会う事になる人もいるかもしれないね。
北郷! さっさと行くぞ!
わかってる。
じゃあこれから仕事だから。
外史の監視と調整をしなくちゃいけないんだ。
またいつか会えるといいね。
それじゃ。
あとがきなるもの
あー、どうも。二郎刀です。今はローテンションなので、そんな気分であとがき書きます。
今回はタイトルを『例えばこんな正史』とさせて頂きました。こんな話があっても面白いかなーって思って書いた話です。
この話はやはり結構前から頭にあった物ですが、途中で『正史』って言っちゃうのは厚かましいなーって思いました。なので、やはり今まで通り外史にしようかなってことも思いましたけど、こんなタイトルでも面白いんじゃないかなって思いましてそのまま出させて頂きました。
不快でしたら修正しましょう。言ってくださいね。
では一応本文の方を。
この話の北郷君は【正史】の北郷君という設定で、登場させた左慈、于吉、貂蝉は【外史】の人たちです。卑弥呼は出しませんでした。つーか出せるシチェーションが思いつきませんでした。つーか出そうと思いませんでした。だって・・・ねえ?
さて、本文は短いですね。まあ一発ものですから。少しでも興味をそそられたら、それでこの話の思惑は成功です。
それでは今回の話はどうでしたでしょうか? 少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
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これは北郷一刀のお話です。