No.557748

ジョジョの奇妙なスクールランブル 五話、はじめてのお弁当!はじめての失恋!はじめてのスタンドバトル!っえ!

S市杜王町に住む東方仗助、虹村億泰はある日を境に空条承太郎からある高校に転入し、スタンド使いの捜査を頼まれることになる、杜王町から離れての高校生活に不安を抱える仗助はそこで一つの出会いを果たしてしまった、そうそれはスタンド使い同士が引き合うような運命のように…


ラブコメにジョジョという無茶な設定ではありますが楽しんでいただけたらなとおもいます

2013-03-22 00:53:18 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3609   閲覧ユーザー数:3525

真夏、それは情熱的な出会いと恋に騒ぐ季節、

 

 

 

杜王町からのいきなりの転入の春から季節は巡り、気が付けばいつのまにか六月中旬、季節はまさしく夏である、

 

 

あのソフトボールの試合以来、仗助と億泰は身体測定、他クラスの不良、天王寺の襲来(※彼は勿論、仗助のドラララッシュでボコボコにされました)やプール掃除という名のホッケー対決等でこの二人の知名度は一気に知れ渡っていた

 

 

だが、それ故かどうにも仗助にはこの季節に何とも言えない悩みを抱えていた

 

 

 

「…またッスかーッ!俺の靴箱、手紙箱じゃあねぇんッスけど…」

 

 

 

そう、大量のラブレターが靴箱の中に詰め込まれていることである、女子の人気が高い仗助はこの学校で既に五人ほど告白され何故かそれらを全て断っている、理由は簡単、自分に好きな人がいるからである

 

 

まぁ、そんなことは言ってはいるものの未だにフリーなわけで彼にアタックを仕掛ける女子が後を絶たないのである、まったくはた迷惑な話であろうか…

 

 

そんな仗助の気を知ってか知らずか靴箱で靴を履きかえている仗助へなにやら後ろ手に何かを隠して急ぎ足で向ってきた

 

 

 

「あ、あの仗助先輩!よかったらこれ食べてください…」

 

 

 

「んー?何ッスかーッ? 弁当箱?」

 

 

 

女子生徒から手渡されたそれを見て首を傾げる仗助、それは可愛らしい小さな箱を布で包んである所謂、手作り弁当というものであった、おそらくは早起きして自分に食べてもらうために作ったのだろう

 

 

そうして仗助に弁当を手渡した女生徒は恥ずかしそうに声を上げて、それを遠目から見ている友人の女生徒達のところに駆けて戻っていった

 

 

ふと、仗助はこの手渡された手作り弁当というものについて考えてみることにした

 

 

確か、これは好きな人に食べてもらうって前提で作るもの、最近は料理ができる男子ってぇのが人気になってきているとよく聞く、そうなると自分の気になる人へのアタックの手段としてこいつは使えるのではないだろうか

 

 

つまり簡単にまとめると、自分の手作り弁当を塚本天満に食べてもらう!というのはどうだろう!完璧だ!

 

 

 

「そうと決まればッ!さっそく今日の内に作らねぇとな~ッ!明日が楽しみだぜ~ッ!」

 

 

 

能天気とはよく言ったものである、仗助には塚本天満以外見えていないのだろうか、これでは彼に思いを寄せている女生徒達が可哀想だと言わざる得ない、鈍いという点ではもしかすると仗助は塚本天満よりも遥か上なのかもしれない

 

 

 

そうして、日が明けて次の日の昼休み、

 

 

仗助は上機嫌な鼻笛を吹きながらクラスの男子に塚本天満が居る場所について訪ねていた、その手には勿論、手作りの弁当箱が握られている、朝早く起きて絃子に見られずに作り上げた渾身の弁当だ

 

 

 

「ちょいと聞きたいことがあるんっスけど~! 塚本って今どこに居るか知ってる?」

 

 

 

「あぁ、塚本さんなら多分、校舎裏よ」

 

 

 

「ありがとう助かったッス!」

 

 

 

そういって、天満の場所を他の女生徒から聞き出した仗助はすぐさま校舎裏にいるという彼女に会うべく、すさまじい速さで教室から出て行ってしまった

 

 

それを唖然とした様子で見送る女子生徒、あの勢いは一体何なのだろうと疑問に抱きはしたが何事もなかったように彼女は踵を返した

 

 

 

恋は盲目とはよく言ったものだ、塚本天満にまさに一直線の仗助、

 

 

 

校舎裏についた彼は辺りを見渡し、早速、お手製の弁当を片手に天満の姿を探し始める、しばらく校舎裏を探索するとあの特徴的なアホ毛が視界に入ってきた、彼女はなにやら地面の下にシートの様なものをひいて昼食をとっているようである

 

 

これはチャンスと声を掛けようと彼女の後ろから弁当を片手に近寄ろうとする仗助

 

 

 

「おーい、塚本…」

 

 

 

だが、そこまでである、

 

 

仗助の足はその目当てであった塚本天満に近づく前にぴたりと止まってしまった、理由は簡単である、彼女の隣にある男子生徒が居たからだ、そう、しかも同じクラスの男子生徒である烏丸大路…

 

 

 

その二人の姿を見てしまった仗助は声を掛けることができなかった、それは、烏丸と話している天満の顔を見ていたから、彼女の顔はまさしく乙女の様な笑顔を浮かべ実に幸せそうなものであった、

 

 

この時、仗助は悟った彼女はもう好きな人がいてそれは烏丸の事であると、天王寺とかいう不良も確かそんなことを以前にボコボコにしたときに呟いていたことを仗助はうっすらと思い出した

 

 

 

 

なんだ、これは? 自分は道化ではないか…、

 

 

 

仗助は静かに踵を返した、自分の作った弁当を持って、それを今、あの烏丸と一緒にいる彼女に渡すのは無粋でしかないと感じたからだ、仗助はなんとも言えない胸の痛みを表情に出すことなく静かにその場から立ち去るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからどれぐらい時間が経っただろうか、

 

 

仗助は何も考えることなく屋上でただ空を見上げ、青空に流れる雲をただ眺めていた、失恋は意外と心のどっかにドでかい穴を残すものだと思っていたが、なんだか案外こうしているうちに自然と冷静に整理がつくものだなと感心してしまう

 

 

隣では自分が塚本天満のためにと作ってきた弁当をガツガツと食べる相棒の虹村億泰がいる

 

 

まぁ、弁当の具材が無駄にならなかったのはよかったが、なんか心の何処かにやっぱりこれを食べて喜んだ彼女の笑顔が見たかったな、と思う自分が居た、別に整理がついたと言うだけで失恋に落ち込んでいない訳じゃない、

 

 

弁当の具材を口に含んだ億泰はそんな仗助を見てなんだが不安げな表情を浮かべていた、杜王町から絡んでいる仲だ、そういった違和感は見ていてなんとなくわかる、

 

 

 

「なぁ~仗助よォーー、オメー今日はなんかあったのかよォーッ、元気ねぇじぁあねーか…」

 

 

 

「うっせーなァ、なんにもねぇよ億泰、ちっとばっかり嫌な事があっただけだ気にすんな…」

 

 

 

そういって話す仗助の顔は何処か暗い、しかし本人が詮索してほしくないというのならそれ以上は口を挟むのは野暮というものだ、億泰は仗助から貰った弁当を食べ終わり静かに箸を置く

 

 

腹がいっぱいになったところで億泰はふと、ここで大事な用事を思い出した、そういえば、今日は先週に借りたレンタルビデオを返さなきゃならない

 

 

座り込んで弁当を食べていた億泰はその場から立ち上がり、空になった弁当箱を閉まって仗助に渡し、踵を返して屋上扉へと歩いてゆく、扉を開けて出てゆく直前に億泰は一言だけ仗助にこう言い残した

 

 

 

「なんつーかよォ、あんま遅く帰って絃子さんに迷惑かけんじゃねーぞ~ッ」

 

 

 

「わかってるよ~~ッ!…心配すんな、じぁあまた明日な~~」

 

そういってヒラヒラと軽く手を振って億泰のそれに応える仗助、それを見た億泰は何処か安心したような表情を浮かべ校舎の中にへと消えてゆく、それを扉が閉まる音で確認した仗助はゆっくりとその場から立ち上がる

 

 

そして、次の瞬間には先ほどとはまるで違ったような顔つきに変わっていた、そうそれは失恋とは別物の一人のスタンド使いとしての表情だ

 

 

 

立ち上がり、屋上の物陰をジッと見つめる仗助は深い溜息を吐き、しばらくして、呆れた様にその場所に蠢き先ほどからこちらを覗いていた人影に向ってこう忠告の言葉を投げかけた

 

 

 

「そんな所に隠れてもよ~~バレバレなんッスよ~ッ いい加減、姿だしたらどうっスか~~スタンド使いさんッ」

 

 

 

鋭い眼光を光らせて、自分の象徴であるリーゼントを軽く整え告げる仗助、その表情はわざわざ自分を一人にしてくれた億泰の気遣いを台無しにしてくれたことへの怒りを表すようなものであった

 

 

スタンド使い同士は惹かれあうとはよく言ったものである、今のじぶんにとっては迷惑以外なにものでもない

 

 

 

しかし、物陰に隠れた人物はなかなか出てこようとはしない、仗助はそんな物陰に隠れた人物の対応になにやら不審な空気を感じる

 

 

「おい!テメーいい加減観念して…ッ!? 熱ッ!」

 

 

 

だが、次の瞬間、仗助は自分の身に起こっている異変に瞬時に気付いたッ!

 

 

それは自身の右手の甲ッ!そこから突き抜けるように光の柱が突き刺さっていたッ

 

 

 

すぐさま、その場から後退し焼けるような痛みを訴える右手の甲を抑える仗助、そうしてそんな仗助の対応を見届けたように先ほどから物陰に隠れ仗助と億泰を監視していたであろう人物がその姿をはっきりとさせる

 

 

 

矢神高校指定の男子生徒用、夏服のシャツにカメラを片手に現れるその人物、眼鏡を掛けその物腰は一見大人しそうなそんな印象があるようなそんな者であった

 

 

 

彼は外見に似合わなさそうな不敵そうな笑みを浮かべ自身の右手の甲を抑える仗助に賛辞を贈るかのように淡々と話をし始める

 

 

 

「へぇ~僕のスカイマークのレンズから逃れるなんて…やるじぁあないか東方仗助…」

 

 

 

そうして、仗助に話しかける男子生徒の背後から生えるようにうっすらと現れるスタンド、その外見はレンズに埋め尽くされ、まるで全身がドでかい望遠鏡のようなものを連想させるものがあった

 

 

 

恐らくは中距離か遠距離型のスタンドであろう、でなければ自分が後退したところで自身のスタンドを見せたりはしない、距離をとるまで姿を現さないとこを見ると一見用心深いようにも見える、

 

 

気が付けば彼は仗助が先ほどまで立っていた場所に涼しげな表情で立っていた、スタンド攻撃を受けた場所は破片が飛び散り、仗助の右手の甲から流れ出た血痕がその凹んだ穴の周りを囲うように付着していた、仗助はすぐさま自身のスタンド、クレイジー・Dをスタンドを攻撃を繰り出してきた彼に対抗するために発現させる

 

 

 

しかし、男子生徒は驚いたような素振りは見せずむしろ鼻っから仗助がスタンド使いなのをわかっていたような口ぶりで冷静な態度を見せ語り始める

 

 

 

「ふーん、それが君のスタンドかい?随分とタフそうな外見だ…、おっと、僕の自己紹介がまだだったね、僕は冬木武一、恨みは無いが君を倒させてもらう」

 

 

 

「アンタ、確か同じクラスの…なるほどただのカメラ小僧と思っていたが…どうやら違ったようッスね…」

 

 

 

いかにも影が薄そうな外見のために気付かないのも無理はない、しかもスタンド使いである彼本人は慎重な性格の持ち主のようだ、ここに転校しろと言った承太郎の思惑が大体わかったような気がした

 

 

 

弓と矢を持った奴がこの町に潜伏しているという確信がこれで持てた、奴は多分スタンド使いになって日が浅い、その証拠に自分が慎重な性格であるというのに遠距離か中距離のスタンドだとわかっていながら、わざわざ仗助の前に姿を現してきた、

 

 

 

扱いをわかっているならわざわざ姿を現さずにある程度の距離から嬲りなり、なんなりすればよい恐らくは自分がスタンド使いになって驕っているといった感情があるからだろう

 

 

 

それなら、気にする必要はそこまでない、うまく立ち回りはやく奴をボコボコにぶっ倒してとっとと帰宅してやろう、おそくなったらあの面倒な同居人に何言われるかわかったものではない

 

 

 

仗助はそういった先走る感情からか近距離まで詰め寄ろうと一気に冬木に向いダッシュで駆ける

 

 

 

…だがッ!その時だった!!小さな光の柱が彼の行く手を阻んだのだッ!

 

 

 

小さなそれは一見大したことが無いようにみえるがそうではない、例えるならまるでエネルギーを一点に圧縮した熱線ッ!先ほど仗助が右手の甲にやられたものと一緒のものである

 

 

光の柱が当たった所は地面が抉れたようになっておりその破壊力が伺われる、恐らくレーザービームとはこういうものの事をいうのであろう

 

 

 

仗助は光のレーザーが当たる前に嫌な予感がしてその足を止めていたが恐らくそれが正解である、あんなものに触れでもしたらひとたまりもない…

 

 

 

そんな足を止めて攻撃を間一髪で回避する仗助に対して冬木はどこか勝ち誇った表情を浮かべていた、

 

 

 

「これがスカイマークの能力の一つさ、思い知ったかい?仗助君?」

 

 

 

「なるほどな~~!よく目を凝らさないとわからなかったッスけど…」

 

 

 

そう、レーザービームを放った『何か』に仗助は視界を広げ発射したであろうところをクレイジー・Dの目視と自身の目で確認し彼に言った、それは半透明でなかなか確認しずらいものであるが確かに存在しているものだ

 

 

 

しかしながら、この冬木という男子生徒は意外と抜け目のない、仗助はスタンド能力を理解している彼の攻撃に度胆を抜かれた

 

 

宙に浮いている『何か』、それは、一メートル程の大きさがある薄いレンズ

 

 

そのレンズは恐らく太陽の日光を通して、屋上にいる仗助に破壊光線の様に強力なレーザービームを浴びせたのだろう、しかも、今は夏の始め、天候が良く日が照っている今ならその破壊力も頷ける

 

 

 

「だがよォ~オメーは一つ見落としてることがあるぜ、冬木ッ!」

 

 

 

「…なんだと?」

 

 

 

笑みを浮かべる仗助の言葉に思わず眉をひそめる冬木、ただのハッタリに聞こえるが仗助が今ピンチであることは間違いない、自分のスタンドはレンズなら幾らでも出現させどこにでも設置することができるオールレンジの攻撃は勿論、その気になれば仗助の立っている場所に集中砲火も可能だ

 

 

 

だがどうにも彼には仗助の言葉が腑に落ちないでいた、これだけの状況を打開する手立てなんてものはそうそうあるものではない

 

 

 

「…どういう意味だい?仗助君」

 

 

 

「それはね~…こういう事ッスよッ! クレイジー・D!!」

 

 

 

自分のスタンドの名前を叫び、クレイジー・Dを発現させる仗助

 

 

 

東方仗助のスタンド、クレイジー・Dの能力、それはあらゆるものを元通りに治してしまうという能力である

 

 

 

仗助の手には先ほど彼に近づこうとして攻撃されたときに飛び散った屋上の地面の破片の一部が握られていたッ!つまり、この破片はクレイジー・Dの能力で元に戻ろうとそれは物凄い勢いで作用する

 

 

 

敵スタンドの攻撃スピードを考えるとこれで接近する自分には反応できないと仗助は踏んだ、しかもこいつは不意打ちで発動したため、冬木が出遅れる効力は二倍だ

 

 

 

「な、なんだって~!」

 

 

 

「…オメーのスタンドの能力の速さなら今のコレには間違いなく追いつけねぇー!」

 

 

 

不意打ちをやられた冬木は遅れてスタンドの名前を叫び仗助を迎撃しようとする

 

 

 

「ス、スカイマーク!!僕をまも…」

 

 

 

「遅いぜッ!!ドララララララララララァ!!」

 

 

 

しかし、それは叶わなかった中距離、遠距離の彼のスタンドであるスカイマークでは当然近距離パワー型の仗助のスタンドには到底、接近戦で敵うわけもなくスタンドを展開していたためにその力は既に分散されている

 

 

 

仗助のスタンド、クレイジー・Dのラッシュを当然、捌くことができなくなった冬木はその乱打をまともに全て受け後方にへと吹き飛ぶ

 

 

 

「へッブァアアァアアァ!!」

 

 

 

物凄い音を立てて、クレイジー・Dのラッシュをまともに受けて思いっきり背中を屋上扉に打ち付ける冬木、屋上扉はその衝撃で変形するがこの際、仗助の知ったことではない

 

 

仗助はすぐさま吹っ飛ばした満身創痍の冬木の胸ぐらを掴みあげ、ギラリと鷹の様な眼光を彼に向けた

 

 

 

「さぁ~てぇ、ちょっとお話いいかなァー?冬木君…」

 

 

 

「ご、ごべんなざい、話じまず!はなじまずがらッ!!殴らないで~ッ!」

 

 

 

顔から鼻血を吹きだして涙目で完全に降参の旗を上げる冬木、

 

そんな彼の態度に拍子抜けしたのか仕方なく胸ぐらを掴むのをやめて下に降ろす仗助、はたから見ればどこをどうみても仗助が一方的に冬木に対してカツアゲをしているようにしか見えない

 

 

 

しかしながら、この時溜まっていた天満の失恋を冬木をブッ飛ばした事でちょっとだけ発散できたのは内緒である

 

 

 

そうして、一段落ついたところで仗助はさっそく冬木の事情聴取へと取り掛かった、もともとスタンド使いが増え、こちらの方に流れてきているという事でこの高校に転入してきたのだ恋愛は二の次で本分はこちらである

 

 

しかしながら、仗助はこの時、意味のわからない情報を耳にする、なんでも冬木はスタンド使いになった原因は写真から出た矢によるものだと意味の分からないことを述べているのだ

 

 

写真から弓矢?そんな訳のわからないことが本当にありえるのだろうか?

 

 

 

ちなみにその写真は、矢で射ぬかれた冬木が熱でうなされ寝ている間に何処かに消えてしまったらしい

 

 

もともと、写真好きの彼はクラスにいる女子たちの写真や二年C組の思い出づくりの卒業アルバムに乗せる写真を撮るのが趣味だそうだ、そんな彼は撮った覚えのない弓矢を持った親父が映る一枚の写真が紛れていることに気付きそれを取り除こうとした矢先のできごとだったそうだ

 

 

 

ちなみに仗助に攻撃した理由は、写真のモデルになって欲しかったからだそうだ

 

 

 

この自分のスタンドで仗助を軽く脅せば簡単に写真を取らしてもらえ、おまけに舎弟にして色々と役立ってもらおうと考えての行動だったらしい、謎のイケメン転入生を舎弟にすれば自分の株も上がると勘違いしていたようだ

 

 

 

仗助の写真は最近女子の売り上げがバスケットボール部の麻生を抜いて抜群の一位らしい、それについては仗助本人にとってどうでもいいことであるが、

 

 

 

何はともあれ、とりあえず一段落したところで襲った理由を正直に話した冬木は仗助のクレイジー・Dに傷を治してもらい、襲いかかった仗助に向って深く謝罪をした

 

 

 

「絶対もうしないからさ!この力も使わないようにするし!許してください!」

 

 

 

「はァ~…もういいっスよー!なんか拍子抜けしたッス…」

 

 

 

そういって、照れくさそうに冬木の謝罪に応える仗助、それに柄にもなくついでに写真を撮りたきゃいつでもモデルになってやるとサービス精神丸出しの返答まで返してやった

 

 

 

そんな仗助の言葉を聞いた冬木は嬉しそうに頷き、そうしてお詫びのしるしだと言って三枚ほどの写真を照れくさそうにしている仗助に手渡した、冬木から写真を手渡された仗助は眼をまん丸くしてその写真にくぎ付けになった

 

 

 

「…おい…これって…」

 

 

そう、それは自分が好きだった女の子、塚本天満の写真である、その写真に写る天満はどれもきれいに映っていてどんな表情がよく見てわかる、だが仗助はなぜ彼が自分にこれを手渡してきたのかが理解できなかった

 

 

仗助は受け取った写真から目を離し、写真を渡してきた冬木に視線を映す

 

 

 

「…好きなんだろ?仗助君?カメラマンだからね、よくわかるんだよ…そういう事、応援してるからさ!頑張ってみなよ、彼女まだ彼氏いないって言ってたし諦めるの勿体ないって」

 

 

 

「冬木っち…おまえって奴ァ…」

 

 

 

なんていい奴なんだとついつい柄にもなく感動をしてしまった仗助、こんなお宝を自分にタダで渡してくれるなんてなんていい奴なんだろうと、まったく男というものは単純である

 

 

冬木からの激励に感謝する仗助、そうして彼は決めたのだったどうせ玉砕するならせめてちゃんと告白してからしてやろうと

 

 

 

スタンド同士の戦いでボロボロになった仗助だか、なんだか今日の夕方の空がいつもより澄んでで見えるのだった

 

 

 

ちなみにこのあと、帰りに冬木と遊んで帰った為に帰るのが遅くなり絃子さんからのモデルガンのお仕置きを食らったのは秘密である

 

 

………TO BE CONTINUED

 


 
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